「……ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ……すばるんっ……れろっ……」  
「……ちゅう、ちゅう、ちゅうっ……おにーちゃん……れおっ……」  
 
真帆が左から、ひなたちゃんが右から俺の口に唇をくっつけて、にゅっと舌を入れてくる。  
舌の表側を真帆の小さな舌がペロペロと舐め、裏側をひなたちゃんのざらっとした舌が、  
れろんれろん舐めまくる。  
 
……あり得ない。  
真帆とひなたちゃん。どちらか一方とだって、こんな風に舌を絡め合うなど  
昨日までは考えもしなかったのに……。  
それが二人同時に、唇をくっつけあって今では三人で舌を舐め合っている。  
 
真帆が舌をぺろんっと返して舌の裏側を舐めにかかれば、  
すぐさまひなたちゃんの舌がれろんっと表側に移動して、  
ふたりして俺の舌をサンドイッチにして舐める。  
 
もう頭がおかしくなりそうだった。  
 
俺は口をだらしなく開けたまま、二人の舌を無抵抗に受け入れる。  
なにせ万が一口を閉じれば、真帆とひなたちゃんのちっちゃな舌を噛んでしまうのだから、いたしかたない。  
 
競い合うように俺の舌をペロペロと舐め合う二人は、  
まるで子猫の姉妹がミルクを求めてじゃれ合っているようで、とてつもなくかわいい。  
 
そして口を開けっぱなしということは、当然ふたりの唾液が俺の喉に流れ込んでくるのだ!  
 
真帆の濃密の砂糖菓子のような甘い唾液と、ひなたちゃんの男を狂わす蠱惑的な唾液が  
俺の口の中で二人の舌によってかき混ぜられ、ドクドクと喉の奥へと送り込まれる。  
 
俺はもちろん抵抗した。  
特にひなたちゃんの唾液は、俺の理性を一撃で破壊した危険極まりないものだからだ。  
それが真帆のあまったるい唾液と混ざり合って攻め込まれたんじゃ、  
俺の心の城壁なんてガスバーナーで溶かされるチーズのようにモロい。  
 
喉の奥をぎゅっと引き締め、唾液を呑み込まないようにして鼻だけで息をしようと試みる。  
しかしだ、そんな悪あがきがうまくいくはずがない。  
 
「ちゅっ、ちゅっ……れろ、れろ……、すばるん……すばるんっ」  
「れおっ……れおっ……ちゅっ……ちゅばっ……おにーちゃん、おにぃーちゃんっ」  
 
鼻にかかったふたりのかわいい声が、俺の左右の耳から鼓膜を直撃する。  
舌の表と裏を交互に舐めていたかと思えば、時には二人舌を揃えて裏側をペロンと舐め上げ、  
時には舌先同士をペロペロと高速で触れ合わせ、そして時にはぎゅーっと上と下で俺の舌を挟みこんで、  
ベロンベロン舐めつくす。  
 
それは舌技というよりは、舌を使って遊んでいるような感じだったが、  
そのあまりの柔らかさと気持ち良さに、俺の舌は麻痺状態だ。  
 
加えて鼻で呼吸をしようにも、ちょうどそこには二人の長い髪がかかっており、  
息を吸うたびに真帆とひなたちゃんの髪の匂いをモロに吸いこんでしまう。  
 
芳しい女の子の甘い香りの中に、ほのかに感じる……発情した猫のような雌の匂い……。  
 
決して嗅いではいけない匂いが、鼻腔を突き抜け脳天を直撃する。  
 
そして胸板に感じる、ふにふにとした二つの胸の感触……。  
決して大きいというわけではないが、確かに感じるその二つの感触が、  
目の前にドアップで映るひなたちゃんの愛らしい顔とリンクして、凄まじい背徳感を伴って俺に襲いかかる。  
 
すいませんっ、ギブッ、タップ! 俺の脳みそ、もうグロッキーですから!  
 
なのに攻撃は終わるどころかむしろより危険な部分へと近づいていく。  
 
両脇腹に感じる、ふにふにぷにぷにした生の下腹の感触。  
 
……うーん。こうして二人して比べてみると、やっぱり真帆の下腹の熱さは異常だ。  
ひなたちゃんの下腹も温かではあるが、それはジンワリと優しく伝わってくるような、  
人肌のぬくもり。  
カッと火照っているような真帆の熱さとは違う。  
でも二人とも肌はスベスベで柔らかくって、ぐいぐいと女の子の大事な部分を擦りつけてくる。  
 
ひなたちゃんの産毛ひとつないような、真っ白なお腹の感触が、まだ子供なのに、小学生なのに、  
そこだけが明らかに女性としての丸みを帯びていた。  
 
……いや失礼。おっぱいもだが。  
 
とにかくダメだっ! そんなところを両側から押し付けられたら、俺はっ、俺はっ!  
 
「よいしょ、よいしょ…………ふぁっ、紗季ちゃん、なんだかどんどん腫れてきちゃうよ!」  
 
下半身の方で俺のモノを心配そうにさすっていた愛莉が、驚きの声を上げる。  
 
「大丈夫よ。ちゃんと機能している証拠だから。  
 ……うん、でも良かった。このまま長谷川さんのおちんちんが使い物にならなくなってしまったらどうしようかと思った」  
「……え、使い物にならなくなっちゃうことなんてあるの?」  
「うん。なんでも昔の兵隊さんでおちんちんを怪我してしまった人には、  
 こうやって女の人が相手をしてあげて、ちゃんと立つかどうか確認したんですって」  
「へー、そうなんだ。紗季ちゃん、本当に物知りだね」  
 
……紗季。君は本当に平成生まれの小学生か?  
それに相手って……ちゃんと意味わかって言ってるの?  
…………。  
……わかってそうだなぁ、この子の場合。  
てか、そっち方面ではこれ以上博識になってほしくないんだけど……。  
 
そんなわけで愛しい教え子3人から熱烈な愛撫を受けている状態で、鼻呼吸だけでもつわけがない。  
徐々に喉の力が緩んできて、魔の液体が浸水してくる。  
 
もうダメか。俺がそう思い覚悟を決めかけた時、救いの手を差し伸べてくれたのは、実に意外な人物であった。  
 
「……れおっ、れおっ…………じゅっ、じゅるるるる〜〜〜。……ごくんっ、ごくんっ」  
「!? ……ぷふぁっ! ……ふぇ、ひ、ひなたちゃん?」  
 
なんとひなたちゃんが俺の口内に溜まった唾液をじゅるじゅると全部吸い出してくれたのだった。  
 
「うわっ、ヒナ! すばるんのツバ飲んじゃったのか!?」  
「……ごくんっ、ごくん。……おー。おにーちゃんのよだれ、おいしーよ」  
「ええっ! すばるんのツバってうまいのか!?」  
 
いや、正確には俺と真帆とひなたちゃんの3人の唾液が混ざったものだ。  
俺はともかく真帆の唾液は甘いからなー。ひなたちゃんでもそう感じたのかもしれない。  
 
「すばるんもあたしやもっかんのツバがおいしーってゆってたし、  
 ……ねーすばるん。ツバってホントにおいしーの?」  
 
真帆がとても興味ありげな瞳でじぃーと俺を見やる。  
 
「いや、女の子のはともかく、男の唾液なんて美味しくないと思うぞ」  
「おー。でもねー、おにーちゃんのよだれゴクゴクするとね、  
 あたまとおむねの中がぽっぽって熱くなるんだよー」  
 
じんわりとほっぺたを染めて、なにやら熱い視線を送ってくるひなたちゃん。  
 
その表情はとてもいやらし……ではなくて、かわいらしいのだが  
俺の唾液にはひなたちゃんのような麻薬成分は含まれてないぞ。  
あれは『無垢なる魔性』だけがもつ特性だ。  
 
「ふーん、そーなんだぁ……。……ねーすばるん、あたしにも飲ませて!」  
「…………ダメって言ってもムリヤリ飲むんだろ?」  
「へっへー、あったりー! だってさ、うまいかどーかなんて、  
 結局自分で試してみないとわかんないじゃん」  
 
くりっくりっとした大きな瞳で数センチの距離から見つめられたら、  
そりゃ断ることなんてできないだろう。  
 
「……はあ、わかったよ。でも不味いと思ったら、とっとと吐きだすんだぞ」  
「だいじょーぶだって、すばるんのなんだから。ヒナもうまいってゆってるんだし、  
 きっとタバスコみたいな味がするんだぜっ」  
「……それは絶対ないから」  
 
どこの激辛人間だ、俺は?  
 
他人の唾液を飲ませるだなんて、教育上よろしくないなーと思ったが、そんなこと言ったら、  
今やっていること全部教育上メルトダウンじゃないかと愕然としつつ、真帆の唇を受け入れる俺だった。  
 
「……ちゅっ……んっ……れろっ……れろっ……くちゅくちゅ……」  
 
真帆の舌が入ってきて、俺の舌に絡みつき、まるで唾液を絞り取ろうとするように、  
力いっぱい動かしてくる。  
 
……やっぱりこうやってひとりひとりとキスした方が、唇の柔らかさとか舌の感触がよくわかるからいいなー。  
それに頭の中がその子のことで一杯になるから愛情を深く感じる。  
なーんて思いながら真帆の唇を味わっていると、口の中をじゅるっと強く吸われた。  
 
「……んっ!」  
 
びくんっと体が跳ねる。  
今まで吸ってばかりいたけど、人に吸われるのもナカナカどうして気持ちがいい。  
 
「……じゅるっ……じゅっ……じゅるっ…………コクン、コクン……」  
 
唾液をすすった真帆は、ちょっとだけ困ったような止まった後、コクンとそれを嚥下した。  
 
「………………」  
「……どうだ、真帆?」  
「……なんか、ヘンな味……」  
「まーそんなもんだろ」  
「……ヘンだけど…………ホントだ。……すばるんのツバ飲むと、頭ン中、ぼぉーってなってくる……」  
 
真帆はぽーーーっと頬を紅潮させて目をトロンとさせて応えた。  
……あれ。俺、ひなたちゃんとは違って催淫効果なんて持ち合わせていませんけど……?  
 
「すばるんっ、すばるんっ、すばるん!」  
「ちょっ……真帆っ待――んぷっ!?」  
 
瞳を潤ませた真帆が、熱に浮かされたようにしがみ付き、俺の唇にむしゃぶりついてくる!  
ちっこい舌が口の中を縦横無人に暴れまくり、すべての唾液を吸い取らんとばかりに  
じゅううううううっ!!!と勢いよく唇を吸われる!  
 
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」  
 
うわっ、何だコレ!?  
まるで舌が根っこから引っ張られるような強い感覚。  
それがこの幼い少女の行いだとわかると、ドクンッと心臓が高鳴る。  
 
やばいっ。真帆がかわいいっ!  
自分の舌をがむしゃらに吸ってきてくれる真帆がスゴク愛おしく感じてしまう。  
 
あーあーっ、こんなに顔真っ赤にさせちゃって……もうっ。  
 
――ぐちゅぐちゅっ、れろれろ――  
 
「んんん!!!!!!!!???????????」  
 
我慢できなくなった俺は、口内で動きまわる真帆の舌を己のそれで捉えると、  
真帆以上に激しく舌を絡め、真帆の甘い唾液を絞り取ってやる。  
 
「んんん! れろっれろっ――!!!」  
「くううんん!!! れおっれおっ――!!!」  
 
互いに激しく唇を貪り合っていると、すぐ横から不満そうな声が響く。  
 
「ぶー。まほ、ずるい。おにーちゃんとキスばっかりして。  
 ひなもおにーちゃんとちゅーしたいんだもん!」  
 
がばっ!  
 
「ぶぶっ、ひ、ひなたちゃん!?」  
「ああっ!? ヒナ、ジャマすんな!」  
 
小さな体と柔らかなおっぱいをぎゅううーーっと強く押し付け、  
ひなたちゃんが俺と真帆の唇の間に強引に割って入ってくる。  
 
ちょっとザラザラした独特の舌が、俺の舌を捕まえて、脳神経ごとベロンベロンと理性を削り取っていく。  
 
「おにーちゃんっ、おにーちゃんっ、……れおっれおっ……ひなね、おにーちゃんが、大好きだよー。  
 だからね、ひなと、いっぱい、いーーーぱっい、きすしようね」  
 
そう言って、ひなたちゃんがちゅうっと俺の唇を吸った。  
 
小さな両手が俺の頬を挟み込み、やわらかくて冗談抜きに一口で食べられそうなちっちゃな口が、  
俺の唇を塞ぎ、舌ごと唾液を啜る。  
 
ひなたちゃんの肌や髪から溢れるミルクのような香りが俺の脳天を直撃する。  
あまりの衝撃に目の前が真っ暗になった。  
 
「だあーーーっ、ヒナッ、だから今はあたしがすばるんとキスしてんだってばっ! くそっ、うりゃあっ!」  
「おー、負けないもん」  
 
結局また真帆とひなたちゃんに口の中を舐められることになったんだけど……  
……これ、さっきより明らかに過激になってないか?  
 
「じゅるるるるーーーーっ、れろっ、れろっ、すばるんっ、すばるんっ!」  
「ちゅううううーーーーっ、れおっ、れおっ、おにーちゃんっ、おにーちゃんっ!」  
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」  
 
ふたり同時に口内の唾液を啜られ、頭と同時に股間にも衝撃が走る。  
……うそっ、無理っ。もうこれだけで、イッちゃうって!!!???  
 
 

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