――ぽん。  
 
「――てことになっちゃうから、気をつけようね」  
「いやああああああああああああああああああああああ…………え?」  
 
紗季の頭に手をのせ、挿入しようとしていたペニスを秘部から離す。  
悲鳴をあげていた紗季は目をパチクリさせて、呆然といった感じで俺を見つめていた。  
 
「これがセックス。赤ちゃんを作る方法。わかったでしょ?」  
「……は、はあ……」  
「じゃ、これで終了。続きはもっと大人になってからね」  
「……しないの……ですか?」  
 
驚きと怯えの混じった瞳を揺らしながら紗季がポツリと呟く。  
俺は震える彼女の体を起こしてあげて、頭を優しく撫でた。  
 
「これは『練習』だからね。紗季の大切な初めてを奪うわけにはいかないさ。  
 だいたい小学生にセックスはまだ早過ぎるって。俺なんかの挿れたら紗季のアソコが裂けちゃうよ」  
「……え……だって……セックスするつもりって……据え膳食わぬは男の恥……って……」  
「ごめん。あれはウソ」  
「……う……そ?」  
 
大きく目を見開く紗季の頬を掌で包み、そっと上を向かせる。  
涙が溜まった瞳をしっかりと見つめて優しく語りかけた。  
 
「そう。今日の紗季はちょっとおませが過ぎたからね。  
 男がどんなに恐い生き物か知ってもらおうと思って、大げさに振る舞っただけ。  
 初めからするつもりはなかったよ」  
「……で、でも、……男は我慢できない……って……あれも、ウソなんですか?」  
「ううん、それは本当。普通、男はやめない。  
 だから『赤ちゃんを作る方法を教えてください』なんて言って男を挑発しちゃ駄目だよ。  
 今みたいにのしかかられたら女の子は抵抗できないんだから」  
 
零れそうになる涙を指先でぬぐってやりながら、今話していることが真実だと伝えるべく、目をそらさずに言う。  
 
「……長谷川さんは、平気なのですか?」  
「……はは、俺は大丈夫。小学生とセックスしようとするほど非常識でも、偏った趣味を持ってもいないからね。  
 それに俺にとって紗季はとても大切な女の子だから。そんな女の子を自分の欲望のために傷つけることは  
 ――少なくとも俺にはできない。  
 たとえ意気地なしって言われても」  
 
紗季の肩をそっと抱き寄せ、耳元で低く言う。  
 
「……ごめんね。恐い思いをさせちゃって……」  
 
まだ信じられないようにぼーーとしていた紗季だが、やがて俺の胸に顔をうずめて嗚咽を漏らしはじめた。  
 
「…………うぅ……ぐすっ……ぐずっ……ふえぇぇぇぇぇぇん〜〜〜〜〜」  
「よしよし。ごめんね、ひどいこと言っちゃって。  
 でも俺が本気で紗季の嫌がることするはずないだろ?」  
 
俺はか細い背中をさすりながら、結い上げた紗季の頭を優しく撫でてあげた。  
そして顔だけを後ろに向けて、その子にも言った。  
 
「だから智花、もうその手を離してもいいんだよ?」  
「ふぇ? ……ええっ!? す、すいませんっ。い、いつの間に……」  
 
身を乗り出して俺の腰を掴んでいた智花が慌てて手を離す。  
恐らく俺の凶行を止めんと無意識の行為だったのだろう。  
まったく友達想いな智花らしい。  
 
「みんなもわかっただろう。男はね、大小あれど性欲というのがあって、基本、女の子とエッチなことがしたいものなの。  
 だからあんまり無防備でいるとすぐに知らない男に襲われちゃうぞ」  
「…………」  
 
一部始終を見ていた女バスの子たちは、俺の勢いに飲まれたのか黙ったままコクリと頷いた。  
 
 
…………。  
……ふっふっふっ……。  
――この長谷川昴を甘く見ないでもらおうか。  
たとえ理性を粉々に破壊されようとも、何度でも不死鳥のごとく甦って見せるさっ。  
小学生の女の子とセックスするようなことは決してない!  
俺はあの人のようにはならない。必ずここから生還して、バスケ部を再興してみせるんだ!  
 
――もちろん挿入しようとしたのは演技だ。  
あえて男を恐くみせることで、無邪気すぎるこの子たちに警鐘をあたえ、  
同時にこの勉強会をも終わらせてしまおうとしたのだ。  
 
紗季はいざ本番となったら絶対尻込みするとふんでいたが、まさにその通りになった。  
まあ、アソコを舐めたり指入れたりして三回もイカせちゃったのは  
可哀相なことをしたが、俺も半分は本気だったので勘弁してもらおう。  
 
――ああ、そうだともっ、半分以上はマジだ。  
 
紗季に入口に亀頭を当てた瞬間、演技だとかはすべて吹っ飛び、  
欲望に従ってそのまま挿入しそうになったさっ!  
紗季のオマンコにチンコを挿れてセックスしたくなったさ!!  
そんなの当たり前だ!!!  
 
――しかしそれを紙一重のところで阻止したのは……  
 
紗季の発した「お父さん、お母さん」という悲痛な言葉と、  
縋りつくように腰に回された腕と……俺の名を呼ぶ悲しげな声。  
 
まさに間一髪のところで、俺の理性を留めたのだった。  
 
……つーか紗季、そこでお父さん言うのは反則以外の何物でもないぞ。  
 
それに俺には――バスケがある。  
もしここでこの子たちと過ちを犯してしまったら……俺はあの人の二の舞だ。  
バスケ部再興の夢は潰えてしまうだろう。  
 
……ホントはそんなこと、最初から分かってたんだ。  
だが俺は、無意識のうちにバスケを持ちだして、この子たちから逃れることを拒否していた。  
 
――それは俺にとって、バスケもこの子たちも、とても大切な存在だったからだ。  
バスケを理由にして彼女たちの想いを受け入れない……もしくは彼女たちのためにバスケを捨てるなどと考えることは、  
俺の中で神聖な二つのものを同時に犯すような行為で、とてもできなかったのだ。  
 
しかし、ここに至っては最早バスケを持ち出さざるを得ない。  
この子たちの純潔を奪うだなんて……俺にとっても、彼女たちにとっても、絶対に許されることではないっ!  
たとえ恐がられて嫌われることになっても、ここは踏みとどまらねばならないのだ!  
 
 
そして現在、この場を仕切っていた紗季は俺の胸の中でしゃくりあげている。  
他の子も、俺が見せた本番寸前の雰囲気にすっかり気をのまれたままだ。  
まさに千載一遇のチャンス!  
今なら誰にも邪魔されることなく浴室から脱出することができる!  
 
「はい、俺が教えられるのはここまで。ちょっと長風呂になっちゃったからもう出ようか。  
みんな湯冷めしちゃうぞっ」  
 
俺はわざと明るく言って紗季の体を離し、湯船の中から出ようとした。  
本当は泣きやむまで待ってあげたいのだが、今を逃せばこの『お勉強会』を終わられる機会は永久に無くなってしまうだろう。  
 
形はどうあれ一応セックスが何であるかを教えたのだから、『エッチなことを教える』という  
当初の目的はクリアしたはずだ。  
ならばこのまま部屋に逃げ込んでしまっても、彼女たちとの約束を破ったことにならない。  
 
パーフェクトだっ。  
まさかここまで追い詰められた状態で生き残れるとは思ってもみなかった。  
ブザービーター3Pで逆転したような気分だ。  
 
唯一気がかりなのは、このまま彼女たちが恐がってしまい、俺たちの関係が終わってしまうかもしれないことだが……。  
そうなったらもう仕方がない。  
少なくとも小学生とセックスだなんて最悪の事態になるよりはよっぽどマシだ。  
 
左足をざぶんっと湯船から上げ、縁をまたぐ。  
 
ああ、入口までのビクトリーロードがしっかりと見える。  
皆が呆然とする中、俺は出口へとむかって一歩を踏み出す。  
ここさえ乗り切れば、俺の勝ちだ!  
 
「……あーむ」  
 
――ぱく。  
 
そう、ぱくってチンチンめっちゃきもちえー。  
 
――てええええええええ!!!!!!!  
 
「――じゅるっ、じゅっ、じゅっ」  
「ひっ、ひぃぃぃぃなぁぁぁぁたぁぁぁぁぁぁぁちゃあああああああああああああん!!!!!!!!  
 ――なにやってるの!?」  
 
湯船の縁を跨いだ状態で、俺のペニスをパクリと咥えたのは――俺と紗季の他、唯一湯船の中にいた袴田ひなたちゃんだった。  
――しまった! ひなたちゃんの方を見ようとすると、どうしても愛莉の裸体を視界におさめなければならないので、  
躊躇してよく確認しなかったんだ!  
 
ひなたちゃんはちゅぷんっと俺のペニスから唇を離すと、無邪気な笑顔を見せた。  
 
「おー、おにーちゃんのおちんちんをおしゃぶりしてるの。ひなとのお約束、忘れちゃった?」  
 
そーいえばベッドに縛られている時にそんなことを言ってたような……って、今それどころじゃない!  
 
「おにーちゃんのおちんちん、おっきいから、ひなのお口に入るかわかんなかったけど、ひな、がんばってぱっくんしたよ」  
「そ、そっか。すごいね、ひなたちゃん。じゃあもう終りにして離してくれるかな?」  
「おー、でも先っぽしかぱっくんできなかったから、さきみたいに、おにーちゃんのおちんちん、ぜーんぶぱっくんできるまで、がんばるね!」  
 
ひなたちゃんはニコリと微笑むと、俺のペニスの先端をその小さすぎるお口でパクリと咥えた。  
 
イヤムリムリムリ!!!  
 
ひなたちゃんのお口で俺のモノを全部咥えるなんてできるわけがない――ってゆーか、そんなことされたらあっという間にイってしまう!!!  
 
「ひなたちゃんごめんっ。後でなんでもしてあげるから、今だけはそこを退いて!」  
「んー? んーんっ」  
「はううううううううううううううううううううううううう」  
 
亀頭を咥えたまんま、ひなたちゃんがふるふると首を振る。それだけで俺は射精寸前まで追い込まれた。  
 
まずいまずいまずいっ。こんなことろで時間をくっていたら、他の子たちが正気を取り戻してしまう。  
 
いや、それ以前にここで射精してしまったら、俺にはもう抗う術がないっ。  
俺はバスケという最終手段を使ってしまったのだ。  
偉そうなこと言っていたが、実際は崖っぷちギリギリでどうにか堪えている状態だ。  
ここでひなたちゃんにイカされてしまったら、今度こそ理性がもたないっ!  
 
鬼だ。ここは心を鬼にしてひなたちゃんを引き離すんだ!  
あとでいくらでもなでなでしてあげるから、とりあえず今だけは、彼女を引きはがし、この場から逃れなければ!  
 
「ごめんっ、ひなたちゃん!」  
 
俺は意を決して、ひなたちゃんの小さな頭を掴んで、股間から引き離そうとする!  
 
「んー?」  
 
ひなたちゃんはペニスを咥えたまま小首を傾げて、不思議そうに俺を見上げた。  
澄みきった瞳に鬼のように歪んだ自分の顔が見える。  
そしてその姿を隠すように瞼が閉じられ、ニッコリとひなたちゃんは微笑んだ。  
 
まるで――なにも心配しなくていいんだよ――と言っているような、柔らかな笑顔。  
純度100%の信頼と慈愛――合わせて200%の親愛に満ちたその笑顔に、俺は一瞬、心を奪われた。  
 
――そうか。地上に天使はいたんだ。  
 
その一瞬が、まさに命取りだった。  
 
「んっ、んっん、んんんーーー」  
 
ビクンッと力を増したペニスが、ズブズブとひなたちゃんのお口の中に吸い込まれていった。  
 
「んあっ!? あっ、あああああああああああああああーーーーーーーーーーーーー!!!」  
 
ついさっきまで、紗季のアソコに押し当てて、挿れる寸前だったのを、どうにか押しとどめていたのだ。  
それをひなたちゃんのキツキツなお口に挿入されて、なおかつ、あの悪魔のザラ舌で裏スジを思い切り擦られて、我慢できるわけがなかった。  
 
コツン……とひなたちゃんの喉の奥に先っぽが当たった時、勝負は決まった。  
 
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ  
 ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ  
 あああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」  
 
――ドピュッ、ドピュッ! ドドドピュッピュッピュッーーーーーーー!!!!!!!  
 
よりにもよってひなたちゃんのお口の最奥で、溜まりに溜まった精液を暴発させたのだった。  
 
「んんんんーーーーーーーーーーー!!!!!!!」  
 
苦しそうに呻くひなたちゃんの声を聞きながら、俺は自分の人生が終わったことを悟った。  
 
 
……結局のところ、  
この『無垢なる魔性』こと袴田ひなたちゃんを最後まで攻略できなかったことが、  
俺の命運を決めてしまったと言っても過言ではない。  
 
後に振り返った時、真帆でも紗季でも智花でも愛莉でもなく、もしひなたちゃんさえいなければ、  
俺は人としての道を踏み外すことなく、もう少し真っ当な人生を送れたのではないかと  
述懐することになる。  
 
俺が砕かれた理性をかき集め、どうにか抵抗しようとしても、その都度、  
嬉しそうに笑顔で叩き潰してくれたのが、この袴田ひなたちゃんなのだから。  
 
……まあ、後悔はしてないけどね。  
 
 
――ドピュッ、ドピュッ、ドピュッ!  
 
 
ひなたちゃんのお口の奥で、俺の欲望が何度もはぜる。  
 
気持ちいい。  
恐ろしいほどの気持ちよさだ。  
挿入寸前で我慢していた精液をすべた吐き出した俺は、  
得も言われぬ解放感と満足感を味わっていた。  
 
やっぱり我慢に我慢を重ねた後の射精は気持ちがいい。  
さらにひなたちゃんのお口の中に出せるだなんて至福の極みだ。  
俺は苦痛に歪むひなたちゃんの頭を引き寄せ、さらに喉の奥へとペニスを突き入れた。  
 
――って――  
 
「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!  
 ごっ、ごめんっ、ひなたちゃん!!!!!!」  
「ごほっ、ごほっ、ごほっ!」  
 
ペニスを引き抜いた途端、苦しそうにひなたちゃんがせき込み、精液を吐き出す。  
日頃イヤな表情など一切見せないひなたちゃんが、眉間にシワを寄せ、顔を歪ませていた。  
それを見ただけで俺は、千年にも及ぶ大罪を犯したことを知った。  
 
「ひなちゃんっ、大丈夫! うがいしよ、がらがらぺって」  
「ひなたちゃんごめんっ、本当にすまないっ!」  
 
愛莉がひなたちゃんの背中をさすり、精液を吐き出させようとする。  
おっぱい等がモロ見えな気もしたが、さすがに俺もこの状況では見向きもできず、  
ただせき込むひなたちゃんを見てオロオロと手をこまねくしかなかった。  
 
「う〜〜〜。おにーちゃん、にがいよぉー」  
 
うがいをして喉に詰まった精液をすべて出し切った後、  
ひなたちゃんは瞳に涙をいっぱいに溜めて、泣き出しそうな顔を向ける。  
 
その瞬間、食虫植物に捕えられたハエのように保護欲をがっつり掴まれて、  
俺はすぐさま両手を広げた。  
 
「ごめんっ、ひなたちゃん! さあっ、キスだ!」  
「おー、おにーちゃん!」  
 
お湯をかき分けながら胸に飛び込んできたひなたちゃんをしっかり抱きしめ、ちゅーーーっと唇を重ねた。  
すぐさま舌を差し入れ、精液で汚してしまった小さなお口を縦横無尽に舐めまくる!  
 
「れろっ、れろっ、れろっ、じゅるっじゅるっじゅるっ!」  
「んー、ちゅっ、ちゅっ。れおっ、れおっ、れおっ!」  
 
ひなたちゃんを苦しめた己の罪の証をすすがんべく、  
ザラザラの舌や口内の粘膜はもとより、ちっちゃな歯の隙間や歯茎の裏に至るまで、  
舌の届くありとあらゆる箇所を舐め尽くした。  
 
もちろん口に溜まったひなたちゃんの唾液は俺がすべて飲み干す!  
 
「ちゅっ、れろっ、じゅるるるるーーーーーーーー!!!!  
 ……どう? ひなたちゃん。もう苦しくない?」  
 
念入りにひなたちゃんのお口の中を掃除してから唇を離して聞くが、ひなたちゃんは渋面のまま、ふるふると首を振った。  
 
「おー。まだー」  
 
ダメか。やはり舌が届かない場所は掃除できていないんだ。  
俺は再びひなたちゃんの唇に吸い付くと、今度は俺の唾液をひなたちゃんに飲ませ、  
お口の中でくちゅくちゅしてもらってから、それを啜りあげるという荒業にでた。  
 
客観的に見れば気持ち悪いと思うかもしれないが、ひなたちゃんを苦しめたという罪の意識と脳髄が痺れるような甘い唾液に、  
俺は夢中になってひなたちゃんに唾液を送り、混ぜて、そして啜った。  
 
「じゅるっ、じゅるっ、じゅるるるるーーーーーーーーっ!  
 ぷはっ。どーお。ひなたちゃん。苦いのなくなった?」  
「うーん。もーちょっとー」  
 
くそっ、まだか。  
ならばと俺はひなたちゃんと深く深く唇を重ね合わせ、一緒に唾液をくちゅくちゅさせながら、  
さらに自分の舌でべろんべろんにひなたちゃんの口内を舐めまくる。  
まるでもう口の中が異次元に繋がってしまったかのような感覚だ。  
 
「ちゅっ、ちゅっ、じゅるるっ、じゅるるっ、れろっ、じゅるるるるるるるるるるーーーーーーーーーー!!!  
 ろ、ろうかな? もうらいじょうぶだよね」  
 
舌絡めすぎて、呂律が回らなくなってしまった。  
さすがに色よい返事がもらえると思っていたのだが……。  
 
「おー、おにーちゃん。もっとちゅーして」  
 
ほっぺたをほんのり赤くしたひなたちゃんが、甘えるようにおねだりをしてきた。  
なんと。まだでございますか。  
もーしょーがないなー、ひなたちゃんは。  
 
俺はひなたちゃんをぎゅっと抱き上げて、  
体を密着させたディープなチューをする。  
 
「んっ、ちゅうっ、ちゅう」  
 
ひなたちゃんのおっぱいがぷにんと胸板で押し潰されてとても気持ちがいい。  
さらに片手でお尻をむんずと掴んで、そのプリンプリンな感触を存分に堪能する。  
 
「あむっ、じゅるっ、じゅるっ、ひなたちゃん、ひなたちゃん!」  
「おーっ、ちゅっ、ちゅうっ、れおっ、おにーちゃん、おにーちゃん!」  
 
ああっ、最高だ!  
ひなたちゃんの体はおっぱいもお尻もプリンプリンで、とてつもなく気持ちいい!  
おかげてたった今出したばかりだというのに、俺のイチモツは完全に力を取り戻し、  
フリフリと揺れるひなたちゃんのお尻の直下で、グングンと伸びていった。  
 
俺達は激しく唇を重ね合わせながら、やがて獣のように体をひとつに――  
 
 
――ざぶん!  
 
沈められました。  
ひなたちゃんと一緒に。  
 
「ブクブクブク――ぷはあっ、だ、誰だ!? ひどいじゃないか!」  
「ぶくぶくぶくー」  
 
俺だけならまだしもひなたちゃんまでっ、と憤りながら水中から顔をあげると……。  
 
「はーせーがーわーさーん」  
 
全身を怒らせた紗季が、すっぽんぽんのまんま仁王立ちしていましたとさ。  
 
腰に手を当てふんぬっと胸を張った姿は、まるで夜叉のようだった。  
ツンツンに尖った乳首が角に見える。  
 
たっぷり可愛がってあげたアソコはちょっとだけ愛液がついているようにも見えるんだけど  
……とてもそんなことを指摘できるような状況ではない。  
 
「……えーと紗季。とりあえずその姿で仁王立ちは、色々見えちゃうからやめたほうがいいと思うぞ」  
「ご心配なく。先程どなたかに散々舐められたり、指入れられたりした後ですから。  
 人にあんな恥ずかしい思いをさせておいて、すぐさま他の子とエッチなことをするとはどういう了見ですかね」  
 
『氷の絶対女王政』という二つ名はどこへいったのか、メラメラと炎をが見えるほど怒りのオーラを発する紗季は、とっても怖かった。  
 
「い、いやだって、ひなたちゃんのお口に出しちゃったら、その……お掃除を……」  
「ひなも! 苦いのなんかとっくに無くなっているのにキス続けたりして!」  
「おー、ばれてた? ごめんなさい」  
 
ぺこりと頭を下げるひなたちゃん。  
このちょーかわいい謝罪ならば許してくれるだろうけど、  
俺が頭下げた程度じゃ……駄目だろうな……。  
 
「長谷川さん、私、言いましたよね、男らしくしないと沈めますよって」  
「う、うん」  
「まったく。せっかくカッコイイって思ったのに、すぐにひなとベタベタするんだから……」  
「……て、あれ? あの、紗季、……怒っているのって、そのことなの?」  
 
てっきり襲い掛かろうとしたことを怒っているんだとばかり思っていたのだが。  
 
「もちろん、私の中に挿れようとしたことだって怒ってますよ。すごく恐かったんですから!」  
 
きっと俺を睨みつける紗季。  
当然だ。俺のしたことは許されることではない。  
 
「でもあれは……最初に思わせぶりなことを言ったのは私ですし、  
 正直……予想外でした。自分が考えていたよりも、ずっと凄くて……  
 長谷川さんがやめてくれて、ほっとした……という部分もあります。  
 だから自分の考えが甘かったと反省してます」  
 
顔を俯かせて、ぽつぽつと確認するように話す。  
……よかった。やっぱり紗季は頭の良い子だ。俺の意図するところを正確に理解してくれたらしい。  
 
「でもだからって、嘘をついて騙すのは酷いと思いますが」  
 
――と思ったら、ジト目で睨まれた。  
 
「私がやめてって言っても長谷川さん聞いてくれなくて、セックスするとか、  
 中で出すとか言われて、覆いかぶさってきて……すごくショックでした」  
 
紗季の悲しそうな表情を見て、胸がズキリと痛む。  
俺は自分が逃れる芝居のために、この小さな女の子の胸を深く傷付けてしまったのだ。  
 
「紗季、すまない、あの……」  
「すばるーーーーーーーーーーーーん!!!!!!」  
「どわっ!?」  
 
俺が謝罪しようとしたところ、いきなり真帆が背中に乗っかってきて、ぎゅーーーと首を締める!  
 
「すばるんっ、サキにひどいことしたら許さないっていったろ!  
 さっきのすばるんちょー恐かったっ! そんでウソもついた!  
 いってることよくわかんないけど、とにかくもーセーサイ発動だーーー!!!」  
「ぐぎぎぎぎ。ぎぶっ、真帆、はなして、くるしっ」  
「おー、さきも、まほも、おにーちゃんいじめちゃだめー」  
「ま、真帆ちゃん、落ち着いて。お風呂の中で暴れたら危ないよう」  
 
小さな腕がチョークにモロに入ってマジ苦しいっ。  
背中にコリコリと固いものが当たっているが、そんなことを気にする余裕すらない。  
 
「真帆っ、駄目だよ。昴さん、ほんとに溺れちゃうよ!」  
「ぜー、ぜー、ぜー」  
 
智花と愛莉が二人がかりで真帆を引きはがしてくれたおかげで、どうにか命拾いをすることができた。  
 
「だってもっかんっ、すばるんサキを泣かせたんだよ!」  
「昴さんは悪くないよっ。だって、え、えっちなことを教えてほしいってお願いしたのは、  
 私たちなんだから。昴さんが嫌がるのを、無理にお願いして。  
 それなのに、本当にえっちなことをしようとしたら怒るなんて……それは、わがままだよ」  
「うー、そりゃそーかもしんないけどさー」  
「真帆、バスケだって同じでしょ? 昴さんにお願いしてコーチしていただいて、  
 ちょっと練習が辛かったり、嫌なことがあって、もうやめるって怒りだしたら上手くならいでしょ。  
 みんなで乗り越えて、その先に楽しいことがあるんだから」  
「……ふーん。じゃーさ、エッチも嫌がらずに続けていけば楽しくなるの?」  
「うん。たぶんそうだと思うよ」  
「そっか。さすがもっかん、バスケだけじゃなくってエッチなこともよく知ってるんだな!」  
「ふぇっ!? そ、そんな、私、え、エッチなんかじゃないよう!」  
 
智花……庇ってくれるのは大変ありがたいのだが……バスケを例えに出されるとちょっと複雑。  
 
「紗季……」  
 
とはいえまずは紗季に謝罪することが先決だ。  
俺はもう一度紗季の頬に手をやり、両手で包み込む。  
触れる瞬間にビクンと紗季の体が震えたことが、ますます俺を責め立てた。  
 
「……ごめん。紗季を恐がらせてしまったことは、本当に申し訳ないと思っている。  
 ……でも、全部が嘘ってわけじゃないんだ。男が性欲を我慢できないっていうのは本当だし、  
 俺も限界近かったから、いつ襲い掛かってもおかしくない状況だった。どうしてもそれは回避したかったんだ」  
「え……小学生とセックスするほど非常識じゃないって、おっしゃりませんでした?」  
「そうさ。でも紗季といると、俺はおかしくなってしまう。紗季があんまりにも可愛いから、  
 エッチなことをしていたら、どんどんエスカレートしていってしまうんだ」  
「か、かわいい……て、それは真帆とかひなとかに当てはまる言葉で、私は別に……」  
 
目を反らそうとする紗季の顔を自分の方に向けさせ、俺は自分の正直な気持ちを伝えることにした。  
覚悟していたこととはいえ、この子たち――特に紗季を傷付けたことは予想以上に俺の心をえぐった。  
脱出にも失敗した今、少しでも彼女の傷を癒すことがせめてもの贖罪だ。  
 
「紗季はとてもかわいいよ。可愛くて、優しくて、しっかりしていて、俺の大好きな女の子だ」  
「ええっ!?」  
 
紗季は素っ頓狂な声をあげる。  
 
「は、長谷川さんは……私が、好きなんですか?」  
「もちろん……て、初めてキスした時ちゃんと言ったよね? 紗季のこと大好きだって」  
 
なにを今更と思っていると、紗季は目を伏せ、ポツリポツリと呟くように言う。  
 
「でもそれはみんなにだって言っていることですし、……それに男の人は女の子とエッチがしたいものだって長谷川さんがおっしゃったじゃないですか。  
 だから、とりあえず一番やりやすそうな私から手を出したのかなって思って……」  
 
おいおいおい、待ってくれ。  
それはすごい誤解だぞ。  
 
「紗季、君に酷いことをしたことは心から謝る。だけど、俺が紗季のことを好なのは本当だよ。じゃなきゃこんなことしないっ」  
「そ、そうですか。……もしかしたら長谷川さんは、私ではなく……ただ小さな女の子が好きなだけなのかと思いまして……」  
 
がああああああああああんっ!!!!!!!!!!  
 
頭を『ロリコン』と書かれた木槌でぶん殴られたような衝撃だ!  
 
……いや、確かに俺は彼女たちが好きで、彼女たちが小学生なのは認めよう。しかし、だがしかし!  
 
「紗季っ、俺は小学生が好きなんじゃない! 好きなのは、あくまで君なのっ。『永塚紗季』という女の子が好きなの!」  
「そ、そうですか、良かったです! では私が小学生だから好き……というわけではないのですね」  
「当たり前だ、むしろ君が小学生だから俺は手を出すまいと、どんなに辛い思いをしてきたか……。  
 もし紗季が小学生でなかったら、とっくの昔にセックスしているよ!」  
「ええっ!?」  
 
…………あれ、俺いま何を口走った?  
 
「ほ、本当ですか?」  
「……う、うんっ、ああ、もちろんだとも!」  
 
多少語弊があるかもしれないが、たとえば同い年であればこんなに思い悩む必要もなかったわけだから、間違ってはいない……はずだ。  
 
「それじゃ……あの言葉も嘘じゃないんですね?」  
「あの言葉?」  
「さっき、愛撫してたとき、私のこと、あ、愛してるって、おっしゃってくれたことです」  
「うん。当然だよ」  
「と、とうぜんっ!?」  
 
紗季は両手で頬を押さえて驚いたように声をあげる。  
俺はそんな紗季を抱き寄せて、もう一度頭を撫でながら優しく囁いてあげた。  
 
「俺は紗季のことを愛しているよ。じゃなきゃ、あんなことはしないさ。  
 そりゃ女の子なら誰でもいいっていう男はいるけど、少なくとも俺は、  
 自分が好きになった子にしかエッチなことはしようとは思わない」  
「は、長谷川さんは……私のことが好き……私のことを……愛してる……」  
 
信じられないといった感じで、目を見開き、俺の言葉を反芻する紗季。  
……あれ? そんな衝撃的なことを言っただろうか?  
俺は素直に自分の胸の内を述べただけなのだが……。  
 
「おー、おにーちゃんっ、ひなは? ひなのことも愛してる?」  
「ん? もちろんだとも。俺はひなたちゃんのことが大好きだよ。とっても愛してる」  
「わーーーいっ! あのね、ひなもね、おにーちゃんのこと、愛してるよ。ひなとおにーちゃんはそーしそーあいだね」  
 
ニコニコと抱きついてくるひなたちゃんの髪も撫でながら俺は応える。  
――はっ、そういうことか。  
 
「ゴメン紗季。確かに俺は紗季だけじゃなく皆のことも同じように愛している。それを責めるのは当然だ。  
 でも俺にとっては君たち5人に順番を付けるとかは……どうしてもできないんだ。  
 5人ともそれぞれいい所があるし……5人とも愛しているというのが正直な気持ちなんだ」  
「……長谷川さんは私のことが大好き……長谷川さんは私のことを愛している……長谷川さんは私とセックスしたがっている……  
 あっ、駄目です。だからってそんなこと。そんなっ、まだきてないのに無理ですっ。……でも、長谷川さんが望むなら――」  
「……おーい、サキー、きーてんのー? みんな同じだってよー?」  
 
ぶつぶつな何やら一心不乱に呟いている紗季に、真帆が呆れたように声をかけた。  
 
「――わ、わかってるわよっ。……でも、お、同じなんですよね?   
 私たち5人、差はなく、同じレベルで好きなんですよね?」  
「う、うん。そうだよ。やっぱり嫌かな?」  
 
必死で迫る紗季の剣幕に押され、コクコクと頷く。  
 
「いえ、それで十分です! ……同じってことは、これからの努力次第でどうにでもなるってことですもんねっ」  
 
ようやく嬉しそうな笑顔をみせてくれる紗季。  
最後になにか小さく言った気がしたのだが……なんだったんだろう?  
 
その時、くいくいっと腕が引っ張られた。  
誰だろうと思ったら俯いた智花が俺の腕を掴んでいたのだ。  
 
「ん? どうしたんだい、智花。あ、もちろん、俺は智花のことも大好きだよ」  
 
安心するようになでなでと濡れた髪を撫でてあげるが、智花は俯いたまま何事かをぽそぽそと呟いていた。  
 
「なんだい? 智花」  
「……あの……約束を……守っていただけますでしょうか」  
「約束?」  
 
はて、智花との約束とは……なんだろう?  
なにせ一緒に過ごす時間が一番長いのは智花なので、ちょっとした約束なんていくらでもしている。  
えーと、どれのことかな。  
 
「……私に、紗季にしたことと、同じことをしていただけるっていう、約束です……」  
「……同じこと? ……あ――」  
 
『……4人にしたこと、全部私にもして頂けないでしょうか。  
 それなら、変な嫉妬もしないですむと思いますから……』  
 
そうだ。智花が嫉妬しないように、俺は他の4人にしたことは全部智花にするって  
約束してしまったのだ!  
 
……てことは、俺は紗季にしたように、智花のアソコを、その……舐めたり、指入れてイカせなきゃいけないってこと?  
 
そんな、まだ紗季は知識が余計なほど豊富で……オナニーもしているぽかったから  
あんな大胆な行為ができたのであって、オナニーなんて言葉とは対極に位置する智花に、  
アソコを舐めたり、指挿れたりなんてできるわけがない!  
 
「…………」  
 
――バッ!  
――ササッ!  
 
即座に入口を見て逃走経路を確認しようとしたが、まるでその動きを予期していたかのように、  
智花が両手を広げてディフェンスにはいる。  
 
「……智花、おっぱいとアソコが丸見えだよ」  
「ふぇっ!?」  
 
慌てて体を隠す智花の横をざばーーーっと上がって駆け抜けようとするが、  
……時遅く、俺の体は既に紗季とひなたちゃんによってしっかりと掴まれていたのだった。  
 
「長谷川さん、駄目ですよ。みんな同じくらい愛してるなら、同じことをしてあげないと」  
「おー、おにーちゃん。ひなにも、さきにしたのと同じことして」  
 
……ちくしょうっ。やっぱりあの時逃げとけば良かった!!!  
 
激しく後悔する中、恐る恐るかけられる声がひとつ。  
 
「あの、長谷川さん……わ、わたしも……」  
「なっ、まさか愛莉っ、君も紗季と同じことしてほしいっていうのか!?  
 言っておくけど、そんなことしたら俺、絶対君を襲っちゃうよ?  
 100%セックスまでなだれ込むよ!」  
「はううううううっ、そ、そこまでではなくって、……あの、そろそろわたしも、長谷川さんと……」  
「……俺と?」  
「べ、べろちゅーくらいは……したいかな……って」  
「…………」  
「…………」  
 
……ま、まだそんな段階だったっけ?  
……なんだろう、すごく新鮮。  
 
「よしっ、わかった愛莉っ、さあっ、さっそく――うわ!?」  
「きゃああっ、こ、こっちを見ないでください!」  
 
振り向こうとしたが、愛莉の裸体を拝みそうになって急いで向きを変えた。  
 
えーと、まだ裸を見られるのは嫌なんだろうけど……ではどうやってべろちゅーをしろと?  
 
愛莉の方は見ないように必死に正面を向いていると、すっと視界にひとつの影がはいってきた。  
 
「……真帆」  
「すばるんは、あたしたちのことが好きなの?」  
 
いつもの明るい笑顔ではなく、真帆は真面目で、怒ったような表情で聞いてくる。  
 
「うん。俺は真帆や紗季、智花、愛莉、ひなたちゃん、5人のことが好きだよ」  
「じゃーなんで、サキにひどいことしようとしたの?」  
「本当にひどいことをしてしまう前に、君たちに分かってほしかったんだ。  
 でないと、俺は君たちを傷つけてしまうから」  
 
ひとつひとつ、ゆっくりと発せられる真帆の質問に、俺は正直に答えていく。  
真帆は真剣だ。だから俺も、偽ることなく己の心の内を話さなければならない。  
 
「……すばるんは、あたしたちと『せっくす』がしたいの?」  
「……………………小学生とセックスはしちゃいけない。犯罪だし、  
 君たちの体も心も傷つけてしまう。……でも」  
「……でも?」  
「このままエッチなことを続けていったら……俺は……君たちとセックスしてしまうかもしれない。  
 俺はそれが恐い。真帆たちを傷つけることは絶対したくないから。  
 だから、こんなことはもうやめたいんだ」  
「セックスしてしまうかもしれないって……それはすばるんがセックスしたいってことじゃないの? 違うの?」  
 
クリクリと大きな瞳が俺を捕らえて離さない。  
この子の前で嘘やごまかしは禁物だ。何事にもまっすぐな真帆に、俺はどう応えればいい?  
 
考えるんだ。自分の正直な気持ちを。自分の思いのままを、こちらも真帆にぶつけるんだ!  
 
「――ああ、そうだ。俺は君たちが好きだ。すごく愛おしい。抱きしめて、キスして、――セックスがしたい。  
俺はそれが、愛を確かめ合う最終形態だと知ってしまっているから。  
でもそれは絶対にできないっ。だからセックスはしない」  
 
その事実を認めることは非常に苦しいものであったが、俺は遂に認めてしまった。  
そうだ。俺はもう、この子たちとセックスがしたいんだ。だから必死にそれを防ごうとしているんだ。  
 
「じゃーすばるんは、ホントはセックスしたいけど、あたしたちのために我慢してるの?」  
「我慢というか……そもそもしちゃいけないことなんだけど……うん。そういうことになる」  
 
真帆は俺の目をじっと見つめる。  
俺も目をそらさずじっと見つめる。  
そうして真帆は――むふうっと満足そうに笑った。  
 
「へへへっ、じゃーしょーがないなっ。すばるんっ、許してやんよっ!」  
「え、い、いいのかい、真帆?」  
「うんっ。すばるんがあたしたちのこと、大切に思ってくれていること、わかったから」  
「……ありがとう。真帆」  
「うーん、でもさー、ホントにココに入れんの? 入んないと思うけどなー」  
 
真帆がぐいっと自分の秘裂を広げる。白い肌の間から、ピンク色のお肉がのぞいて――うぉいっ、だからそれがマズイんだって!  
 
「ま、真帆ちゃん、たぶんそういうのが、長谷川さん、お嫌なんだと思うよ」  
「え? そーなの?」  
「そうっ、愛莉。その通り――ぐはっ!?」  
「え? は、長谷川さん、どうしたんですか!?」  
「あ、愛莉、胸、胸」  
「……きゃああああ!!!!!」  
 
――駄目だっ。やはりここにいたら命がいくつあっても足らない!  
 
「と、とにかくっ。わかってくれたんだよね。ならもうこれでおしまい! あとは各自自習ってことで……」  
「わかりました!!!」  
 
突如あがった大きな声に、俺たちは驚きながらもその発信源を見た。  
 
「……えっと紗季、もちろん君ならわかっているだろうから、そんな大きな声出さなくても……」  
「つまり挿れなければいいんですよね」  
「は?」  
 
ふふんっ……と得意げな紗季の表情に、俺はとてつもなく嫌な予感がした。  
 
「挿入はせずに、長谷川さんがセックスしたのと同じくらい満足できればいいんです」  
「……いや、でもそんな興奮した状態だと、理性がきかなくなって襲いかかっちゃうから駄目だと……」  
「心配ご無用ですっ。私にいい案があります」  
 
うん。絶対ろくでもないことになる。  
俺は三度目の正直とばかりに脱出を試みるが、腰にはひなたちゃん、腕には紗季、さらに智花までがっちりと抱きついたままで失敗に終わった。  
 
「トモとひなは私と同じことを長谷川さんにしてほしい……と」  
「う、うん」  
「おー。おにーちゃんにぺろぺろくちゅくちゅしてもらうの」  
 
え、そこ、決定事項ですか?  
 
「そして愛莉はベロチューをしたい……と。だけどいいかげん裸くらい見せられないと、  
どんどん置いていかれちゃうわよ」  
「ええっ!? そんな、そ、そこまでは……まだ……はう」  
「しょうがないわね……まあ、その対策もちゃんと考えてあるわ。  
 真帆はどうするの? 長谷川さんのこと、許してあげたなら、触らせてあげるの?」  
「うーん、まだダメ。だって理由はどーあれサキを泣かせたのはジジツだもん。やっぱりすばるんにはー、オシオキが必要だよねー?」  
「え!? ちょっと真帆っ、それはないだろっ!」  
「ふふ、そうよね。オシオキは……必要よね」  
 
薄笑いをする紗季。だめだ、嫌な予感があたった!  
 
「じゃあみんな、私の指示通りにしてね」  
「紗季、ごめんっ、俺が悪かった。だから、見逃して!」  
「だーめです。ふふ、ご心配せずとも、長谷川さんを極楽に連れて行ってあげるだけですから」  
「死ぬのっ、俺、死んじゃうの?」  
「……ある意味。さあ、長谷川さん、覚悟してくださいね」  
「いーーーーーやーーーーーー」  
 
こうして俺は、めでたく小学生に襲われる側になったのであった。  
 
 

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