「だあーーーっ、急げ急げ!」  
 
広大な三沢邸を全力疾走して、俺は愛莉の待つ部屋へと向かう。  
 
……結局あの後2回もいたしてしまった。  
お風呂に入って自分とひなたちゃんの体を隅々まで洗って綺麗にして出てくる頃には、愛莉と約束した時間を大幅に越えていた。  
くっ、優しい愛莉のことだから怒りはしないとは思うが、しゅん……と悲しませてしまっているかもしれない。  
なにより、もし裸リボンでずっと待っていてくれていたら風邪をひかせてしまう!  
 
俺は連戦で疲れ果てた体に鞭打って、愛莉の元へと急いだのだった。  
 
「ここだ!」  
 
ひなたちゃんからもらったメッセージカードに記された部屋の前に着くと、  
俺は同じく受け取った鍵でドアを開ける。  
飛び込んだ先にはもはやお馴染みとなったドでかいプレゼント箱の小屋があった。  
愛莉のことだから、もっと小さな箱の中に無理して入っているのではないかと心配したが、どうやら違ったらしい。  
それでこんな長時間待たせてたら申し訳なさすぎるから良かった良かった。  
 
俺はほっと胸を撫で下ろしつつ、箱の正面に付いているドアを開けた。  
 
「ごめん! 愛莉、遅れてしまって本当に申し訳ない! ――わっ!?」  
「あ、長谷川さん。お待ちしておりました」  
 
俺が深々と下げた頭をあげると、そこにはどてらを着た愛莉がこたつに入って丸くなっていた。  
 
「こ、こたつ?」  
「はい。寒いからって久井奈さんが用意してくださったんです。下には電気カーペットも敷いてあるんですよ」  
 
あ、ほんとだ。こたつの下には電気カーペットが敷いてあって温かい。  
こたつ、電気カーペット、どてらの三点セットならばそんなに寒くはなさそうだった。  
 
改めて箱部屋の中を見るとかなり広い。  
愛莉が入っているこたつのスペースの奥には、いつも真帆が寝ているような大きなベッドがデンッ!と設置されている。  
さらにこたつの上には、ミカンに大福、お茶の入った湯呑みに急須、電気ポットに果ては小型のテレビにノートパソコン……と  
ネットカフェも真っ青の設備が揃っていた。  
 
「こ、これも久井奈さんが?」  
「はい。……本当は私も智花ちゃんと同じようなもっと小さな箱の中に入って長谷川さんをお待ちしようと思っていたんですけど、  
 紗季ちゃんと真帆ちゃんが『長谷川さんは絶対に遅くなるからゆったりできた方がいい』って、この部屋を用意してくれたんです」  
「そうなんだ」  
 
実際その通りになっているので反論のしようがないが……遅れる原因となったのは、そもそも紗季と真帆に大幅な時間を取られたせい  
……いや、言うまい。結局は俺ががっついたせいだ。  
 
それに愛莉が智花と同じ大きさの箱に入ろうとしたら、体が大きく入らなくって悲しい思いをしてただろう。  
それを防いだ二人の気遣いに感謝だ。  
 
よく見るとこたつの横にはマガジンラックまで設置されており、女の子向けの雑誌が取り揃えられているのだから、まさに至れり尽くせりだな。  
 
「長谷川さん、お疲れでしょう。まずはおこたに入っておくつろぎください。お茶をお飲みになりますか?  
 あ、このお大福は紗季ちゃんが持ってきてくれたんですよ。紗季ちゃんの商店街の和菓子屋さんで作っているとっても美味しいお大福なんです。  
 小豆がたっぷり入っていてわたしのお気に入りです」  
「ありがとう、愛莉。とりあえず喉が渇いたからお茶をごちそうになるよ」  
「はい。ちょっと待っててくださいね」  
 
愛莉のはす向かいに座り、こたつに入ってお茶を入れてもらう。  
コポコポと小気味よい音をたてて、愛莉が手ずから急須を持ってお茶が注いでくれる。  
なんとも癒される情景だ。  
 
「はい、どうぞ。長谷川さん」  
「ありがとう、愛莉。いただきます」  
 
そっと出された湯呑みを前に手を合わせてから口をつける。  
 
ずずず……。  
 
「うん! うまい。これは梅茶かな? 爽やかで美味しいよ」  
「はい。えへへ、長谷川さん、今日はチョコレートばかりで口の中が甘くなっているんじゃないかって思って、さっぱりしたものをご用意したんです」  
「さすが愛莉だ。よくわかっているね」  
「えへへ。実は昨日、私たちも真帆ちゃんのチョコレートプールに入ったんですけど、そのあとさっぱりしたものがほしくなったんです。  
 それで、おうちでこのお茶を飲んだら凄く美味しかったので長谷川さんにもって思って持ってきたんです」  
「そうか。ありがとう。愛莉はよく気が付くね、きっといいお嫁さんになるよ」  
「そ、そんなお嫁さんだなんて、まだ早いですよう」  
 
真っ赤になって、ふるふるとかぶりを振る愛莉。ボブショートの髪の毛がサラサラと揺れてとても綺麗だ。  
 
ずずず……。  
 
ふう……落ち着くなあ。まるで我が家に帰ってきたようだ。  
 
「……あの、長谷川さん。これを……」  
 
すっかりくつろいでいると、愛莉がおずおずとラッピングされた箱を差し出してきた。  
言わずと知れたバレンタインチョコである。  
 
「ん……ああ、ありがとう。愛莉、嬉しいよ」  
「今日はもう食べ飽きたでしょうから、後日食べていただけたら嬉しいです」  
「はは、お気遣いありがとう。でもせっかく愛莉が作ってくれたチョコだから、  
 今日食べさせてもらうよ」  
 
包みを開くと、色とりどりの小さなハート型のチョコがたくさん詰まっていた。  
普通の茶色のチョコや、ホワイトチョコ、ピンクは……イチゴかな?  
その上にさらに小さなトッピング材でデコレーションされている。  
いかにも愛莉らしい可愛さ溢れるバレンタインチョコだ。  
 
「うわっ、凄いなこれは。食べるのがもったいないや」  
「いえ、そんな大したものではないんですよ。長谷川さんに食べていただくために作ったので、  
……よろしければ、どうぞお召し上がりください」  
「うん、わかった。ありがとう、愛莉。それじゃひとつ頂くね」  
 
ハート型にピンクのデコレーションがされたチョコを一つとって口に含む。  
甘いイチゴと濃厚なカカオの組み合わせが実に美味だった。  
 
「うん、とっても美味しいよ、愛莉」  
「えへへ、喜んで頂けてほんとに良かったです」  
「ふふ、それにしてもハートがいっぱいだね。これは愛莉の気持ちと考えていいのかな?」  
「はうっ! そ、その……はい。わたしの気持ちをいっぱい詰めました……でも」  
「でも?」  
「それなら……もっとたくさん作らなきゃ……です」  
「…………愛莉」  
「はうぅ、ご、ごめんなさい」  
 
ぷしゅ〜〜〜と顔から湯気がでるほど真っ赤になって謝る愛莉。  
……やばい、かわいすぎてなでなでしたい。  
 
「何を謝ることがあるんだい、愛莉。愛莉の愛情がチョコだけでおさまるなんて考えてないよ。  
 愛莉はもっともっとたくさん、俺のことを愛してくれているんだよね」  
「長谷川さん……はい……」  
 
恥ずかしそうに頬に手を当て俯く愛莉。その肩にぽんっと手を置いて、俺は爽やかに微笑んだ。  
 
「じゃ、そろそろどてらを脱いで、愛莉のかわいい姿を見せてもらえるかな?」  
「はうっ!?」  
「その下にある姿が、俺への愛の証でしょ?」  
 
朱に染まった頬を優しく撫でて、愛莉の瞳をじっと見つめる。  
 
「うぅ……やっぱりご存じなんですね」  
 
そりゃもちろん、ひなたちゃんから聞いてたし、今までの4人が全員そうなんだから  
愛莉だけ違ったらむしろ驚く。  
 
愛莉は諦めたようにこたつから出て立ち上がると、すっと衣擦れの音とともに丈の長いどてらを床へと落とした。  
 
「……ゴクリ」  
 
思わず咽が鳴った。  
 
もちろん愛莉もみんなと同じ裸にリボンを巻いただけの格好だった。  
 
しかしその迫力たるや……他の4人を圧倒していた。  
 
愛莉のたわわに実ったおっぱいや、プリンと突き出た大きなお尻。  
そのまま暴れ出しそうな豊満なボディを、黄色のリボンがきゅっと引き締めていた。  
全裸よりも数倍エロい。  
 
特に胸が、丸出しなのにリボンのおかげで胸の谷間が強調されるように押し上げられているのだ!  
乳首とかアソコとか大事な部分はリボンでちゃんと隠れているのだが、リボンの幅は狭く見えそうで見えない、ギリギリのラインを保っている。  
くっ、これじゃチラリズムに目覚めてしまうじゃないか!  
……いや、その逆か?  
 
「は、長谷川さん、そんなじっと見ないでください。……恥ずかしいですぅ」  
「何を言うんだい。愛莉の俺への想い、しっかりと目に焼き付かせてもらうよ」  
 
俺は熱い視線で裸リボンの愛莉を隅から隅まで凝視する。  
愛莉はすぐに両手で胸とアソコを隠してしまうが、恥ずかしそうに縮こまったその姿は、もはや雄の興奮を高める効果しかない。  
 
うーん、やっぱりこうしてみると他の4人とは肉付きというかボリュームが桁違いに違う。  
 
もちろん他の子の魅力度が劣っているというわけでは決してない。  
ただ肉体的フェロモンに関しては愛莉がダントツなだけだ。  
 
すごいなー。リボンが黄色だから一見すると裸に見えちゃうんだけど、  
しっかり寄せて上げて形づくられているから、もうたまんないエロさだよなー。  
おまけに恥ずかしがって、身をよじり、胸とアソコを手で隠そうとする愛莉の仕草が  
男心をこれでもかと刺激する。  
ああ、愛莉、そうするとプリンプリンの大きなお尻が丸見えだよ。  
 
うーん、どうしよう?  
あまりに豪華なごちそうを目の前にして、その食べ方に思い悩んでしまう。  
いきなり襲いかかるか……いや、それでは愛莉を怖がらせるだけだ。  
いつも通りたっぷりキスから……でもこんな美味しそうな体を目の前にしておあずけってのはなー。  
とりあえずおっぱいだな。お尻と引き締まったお腹も捨てがたいが、  
やはり圧倒的なまでの存在感を示す二つのリボンで縛られた爆乳をどうにかしないことには、俺の息子の方が爆発してしまう。  
 
「それじゃ、愛莉、まずは……」  
「あのっ、長谷川さんっ。実はわたし、もうひとつ長谷川さんにプレゼントがあるんです!」  
「え? まだプレゼントがあるの? 裸リボンじゃなくて?」  
 
もうあとは裸リボンの愛莉をいかに美味しく頂くかしか頭になかったから、これは純粋にサプライズだ。  
 
「はい。チョコだけじゃなくって、みんな色々趣向を凝らして長谷川さんをおもてなししようってことだったので、私も考えてきたんです」  
 
おもてなしか。  
そういわれてみれば……  
智花――朝起きたらプレゼント箱→『私を食べて♪』のコンボ。  
紗季――女体盛りバレンタインバージョン。  
真帆――チョコレート風呂(プール)  
ひなたちゃん――ぬいぐるみの動物園。チョコレートシロップでごっくん。  
 
みんな色々用意してくれてたんだよな。チョコの準備だけでも大変だったろうに……感謝しなくっちゃ。  
 
「なるほど……それで愛莉のおもてなしというのは……?」  
「はい……わたしもバレンタインということで色々考えたんですが……うまく思いつかなかったので……」  
 
だいたい他の子がやりつくしちゃったもんね。  
 
「とにかく長谷川さんに喜んでもらおうって思って……その、日頃の感謝も込めて、耳掃除をさせてもらおうかなって……」  
「みみそうじ?」  
 
嬉しいけど……そりゃまたバレンタインとは何の関係もない……。  
そう思った瞬間、ハッと気づく。  
 
「まさかその格好で?」  
「は、はい……」  
「もちろん膝枕で!?」  
「はうっ! ……は、恥ずかしいですけど、そうです……」  
「――最高のおもてなしだよっ、愛莉!」  
 
俺は思わずサムズアップで愛莉を讃えた。  
なんて自分の魅力を的確にアピールできるようになったんだ!  
これも俺の日々のたゆまぬ努力の成果と言っていいだろう。  
愛莉がいかに魅力的な女の子であるかを、この8ヵ月間じっくりと時間をかけて心と体にたっぷり教え込んであげたからな!  
 
「そ、それでは……どうぞ」  
 
裸に黄色いリボンだけの姿の愛莉はこたつの上に用意してあった耳かきを手に取り、  
電気カーペットの上に正座する。  
 
俺の視線は頬を赤く滲ませ恥ずかしがる愛莉の顔と、腰を下ろした瞬間たゆんたゆんに揺れたリボンに結ばれた二つのおっぱいにそそがれ、  
形の良い下乳から引き締まったおなかをじっくりとなぞり、なだらかでエロティックな曲線を描く下腹を超え、  
リボンに巻かれた神秘のYゾーンへと吸い込まれていく。  
 
いただきます――じゃなくって、俺は辛うじて欲望を抑え込み、  
愛莉のぱっつんぱっつんで弾けそうなまでに育った健康的な太ももに意識を集中させた。  
それだけでもう俺のペニスはビンビンだ! 今までの疲れなどすべて吹っ飛んでしまった。  
 
俺ははやる心を抑えて愛莉の太ももに後頭部を乗せた。  
 
うおっ、なんという心地良さ! ほどよい弾力と柔らかさが俺の頭を優しく受け止めてくれる。  
――そして何よりもっ、目線を真上に向けると!!!  
 
「…………(ごくんっ)」  
「あ、あの、長谷川さん、横を向いてもらえないと、耳掃除ができませんっ」  
 
そんなことはわかっている。わかっているが……目を逸らせられないっ。  
俺は愛莉の膝を枕にしながら仰向けに寝そべる。  
すると当然っ、愛莉の胸が――黄色のリボンで乳首をわずかに隠しただけで、ぎゅっと中央に縛られた二つのおっぱいがっ、  
ほぼ丸出しの状態で俺の見上げた先にでーんとそびえたっているのだ。  
 
――神よっ。崇めたまえ!  
――この奇跡の光景を!  
 
普通に膝枕してもらっても、服の上からではこのナマチチは拝めない。  
なら裸でしてもらえばいいのだが、恥ずかしがり屋の愛莉がすっぽんぽんで膝枕なんて  
そう安々としてくれないし、それだけではここまでの絶景にはならない。  
いかに愛莉のおっぱいがハリのあるロケットおっぱいだとしてもだ、  
ブラを付けていない状態ではその弾けんばかりの凶暴さで右へ左へとぷるんぷるん揺れてしまう。  
 
それが今はリボンできゅっと縛られているため、たわわな双乳が寄せられて……見事な渓谷を形成している。  
 
上から胸の谷間を拝むのはしょっちゅうだが、下からはなかなかお目にかかれない。  
こうして下から見上げるとロッククライミング登っている最中に遭遇した岩壁といった方が近いかもしれない。  
あまりの物量感。いや岩なんかよりも全然柔らかいから、昇っている最中に突如巨大な大福に遭遇した……なんだそれは、混乱してるな、俺、うん。  
 
とにかく、俺の真上にはぎゅっと寄せられた愛莉のおっぱいがある。  
なにがすごいっておっぱいに遮られて愛莉の顔が見えないところだ。  
裸リボンだから下乳がほぼ丸裸でバッチリ。  
寄せられているから胸の谷間がクッキリ。  
生きてて良かったあ。  
 
水着だってこうはいかない。超過激なマイクロビキニなら可能だが、果たして愛莉が着てくれるかどうか……うしっ、今度頼んでみよう。  
 
「長谷川さん、あの、耳掃除を……」  
「愛莉、おっぱい触ってもいい?」  
「はうっ! そ、それは……少しなら……」  
「ありがとう、愛莉。とっても嬉しいよ」  
 
手を伸ばして愛莉の乳壁を下から突っつく。  
 
――ずぶっ。  
 
「きゃううううん!」  
「…………」  
 
指が沈みました。なんつーおっぱいの柔らかさ。  
次は掌におっぱいを乗せて、ふにふにと軽く揉んでみる。  
 
――ぽよんぽよん。  
 
「ひゃうううううううううん!!!」  
「…………」  
 
掌で揺れました。  
窮屈そうにリボンに縛られながらも右へ左へまるでロデオのように。  
 
素晴らしい。  
ひなたちゃんの裸リボンと並ぶマイベストショットだ。  
他の子の裸リボンも良かったけど、やはりこの二人のは常軌を逸している。  
 
頭の上で揺れる胸の谷間をじっと見つめていると、俺の中にふつふつとある欲望が沸いて来る。  
……ああ、だめだ、とても我慢できないっ。  
 
「……愛莉、お願いがあるんだけど、今から俺のすることをすぐに忘れてほしいんだ」  
「え? ……どういうことですか?」  
「今から俺はすごく恥ずかしいことを愛莉にする。やったらもう記憶から抹消したいくらい恥ずかしいことなんだけど、今の俺はそれをやらずにはいられないんだ。  
 愛莉の裸リボンがあまりにも魅力的すぎて、俺の理性ではどうにもならない」  
「はうぅぅぅっ。は、恥ずかしいことって……。そ、それはやっぱりわたしが恥ずかしいことなんですか、それとも長谷川さんが……」  
「両方だ! 愛莉はもちろん恥ずかしいし、俺だってやった後すごく後悔するような、もうセクシャルハラスメントの最上位に君臨する行為だ。  
これをやってしまったら愛莉は俺を軽蔑するかもしれない。俺のことを嫌いになるかもしれない。  
でも……もう無理だ。こんな光景を見せ付けられたら、男としてどうしてもやらざるをえないんだ!」  
「わ、わかりました。大丈夫です、わたし、長谷川さんのことを嫌いになんかなりませんから。目をつむって耳も塞いでますから、どうぞ、おやりになってください」  
「いいのか!? 愛莉!」  
「はい、今日はバレンタインですから。それで長谷川さんが喜んでくださるのなら、わたしも嬉しいです。  
そ、それに恥ずかしいことなら今までだって、長谷川さんにいっぱいされちゃいましたから……その、平気です」  
「ありがとう! 愛莉!」  
 
愛莉は本当にいい子だなあ。  
それじゃ早速――。  
愛莉が手をあげて耳を塞いだのを確認して、俺は手を伸ばした。  
 
「たけのこーーー!」  
「きゃああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」  
 
凄まじい悲鳴が部屋中に轟いた。  
 
……いやなに、ただ単に愛莉の寄せられたおっぱいの間に、下から手を挿れただけなんだけどね。  
胸の谷間からたけのこのように手がにょきにょきっと出てきて、両側から愛莉のボリューム満点のおっぱいにふにゅんと挟まれる。  
 
うおおおおおおおおっ、!!!!!!!   
手が、至極の感触にーーーーーっ!  
もうこの手は一生洗わないぞ!  
 
「ふぇぇぇぇぇぇぇぇん!」  
「ああ、ごめんっ、ごめんよ、愛莉!」  
 
もちろんその後は愛莉に平謝りに謝った。  
 
「うぅ〜〜〜〜〜〜〜〜」  
 
愛莉は自分の胸を隠すように抱き締め、ふるふると子犬のような涙目で俺に訴える。  
そんな表情もとてもかわいいと思ったが間違っても言えない。  
 
予想通り、やり遂げた満足感と同時に後悔の念が襲ってきた。  
思えば今日は智花の裸リボンから始まって、紗季、真帆、ひなたちゃんと裸リボン祭だったからな。テンションが上がりまくりだった。  
特にひなたちゃんでかなりタガが外れてトドメに愛莉の裸リボン&ひざまくらだ。  
完全に暴走してしまっていた。  
 
「ごめんね、愛莉。愛莉のおっぱいがあんまりにも素敵だから、つい手を入れてみたくなっちゃったんだ」  
 
体を起こした俺は愛莉をそっと抱きしめ、頭をなでなでしてあげる。  
 
「はうぅ……いえ、わたしの方こそ事前に言っていただいてたのに驚いてしまってすいません……」  
「愛莉が謝ることなんてこれっぽっちもないよ。悪いのは俺なんだから。ごめんね、愛莉」  
 
サラサラと髪を撫でて、おでこにちゅっとキスをする。  
 
「あっ……えへへ、もう大丈夫です。ご心配おかけしました」  
 
まだちょっと涙ぐんでいたけど、愛莉は笑顔を見せてくれた。  
 
これが8ヶ月前だったら間違いなく口を聞いてくれなくなっていただろうが、  
あんなことやこんなことなどエッチなことをたくさんしてきただけあって、耐性がついてきたらしい。  
 
「長谷川さん、まだ耳かきをしていませんよ。さ、横になってください」  
「うん、わかったよ。お願いするね、愛莉」  
 
俺は愛莉に言われるまま再び膝枕をしてもらう。  
口惜しいが、またよこしまな行為に走らないよう、愛莉に背を向ける形で横になる。  
 
むっちりとした太ももに右頬をつけその感触を楽しんでいると、、ふさりと女の子としては大きな手に左側の頭を優しく撫でられ、  
なんだか安らぐような……それでいてちょっと気恥ずかしいような不思議な気分になった。  
 
「それでは、耳かきを耳の穴に入れますからじっとしててくださいね。……危ないからいたずらしちゃダメですよ」  
「わかってるよ、お願いね、愛莉」  
「はい」  
 
愛莉のモノが俺のナカにゆっくり入ってくる。  
こしこし……と優しくナカの壁を擦られると、えも言われぬ快楽が全身を駆け巡った。  
 
「ああ、愛莉。とっても気持ちがいいよ」  
「えへへ、ありがとうございます」  
 
右側は愛莉の膝枕、左側は耳かきと、両側から異なる快楽を受けて、頭の中がとろけそうになる。  
 
……こしこし……こしこし。  
 
「長谷川さん、いたくないですか?」  
「ううん、全然。心地よくってなんだか眠くなってくるよ」  
「お疲れでしたら寝てしまわれても構いませんよ」  
「それはダメ。待たせちゃった分、これが終わったら愛莉をたっぷり可愛がってあげないと」  
「はうぅぅ、そ、それは……ひゃんっ! 長谷川さん、いたずらしちゃだめです」  
「ははは、ごめん」  
 
しなやかな太ももを撫でてあげると、愛莉がかわいい声をあげた。  
恥ずかしそうに口をすぼめつつも、愛莉の手はあくまでやさしく俺の穴から溜まったものを掻き出してくれる。  
 
……こしこし……こしこし。  
 
「長谷川さん、あまり汚れてませんね。最近耳そうじをされたんですか?」  
「うーん、いや、この前ひなたちゃんにしてもらったのは2週間前くらいだよ」  
「そうですか。あまり耳かすが溜まりづらい体質なのかもしれませんね」  
「そうかな?」  
「はい、……ちょっと残念です。――あ、でも大きいのが取れました!」  
「えっ! マジ?」  
「はい、こんなに」  
「うわっ、恥ずかしいな」  
「えへへ」  
 
耳かきプレイを始めるようになってからは定期的に真帆以外の四人に耳そうじをしてもらっているから綺麗なはずなんだけど、  
ちょっと取りごぼしがあったかな?  
安全を考えてひなたちゃんは耳かきではなくてめん棒を使ってもらってるからそのせいかもしれない。  
ちなみに真帆が除外されているのも安全上の理由だ。カニを食べるための金属製の長ぶっといフォークを持ち出してきた時、  
俺はこの子に耳を任せられないと悟った。  
 
その代わり俺が真帆の耳掃除をしてあげてるんだけどね。  
ひなたちゃんもしてあげてる。あの小さな小さな穴に棒を挿れて、溜まったモノを掻き出すのはとても神経を使う。  
でも他の三人は恥ずかしいからと言って決してさせてくれない。  
すでに体の穴という穴を俺に晒しているというのに何が恥ずかしいのだろうか? 女心は未だよくわからない。  
 
……こしこし……こしこし。  
 
ああ、しかし本当に気持ちがいい。冗談抜きにこのまま寝てしまいそうだ。  
愛莉の膝枕もあったかくって柔らかくって……もう……。  
 
「ふっ!」  
「わっ!」  
 
耳の穴に息を吹き掛けられて、ビクリとなる。  
 
「ふふ、長谷川さん。こっち側は終わりましたよ」  
「ああ、あいりがとう、愛莉。あんまりにも気持ちが良かったから、ちょっとうとうとしちゃったよ」  
「えへへ、寝ちゃってもいいですよ。さ、反対側の耳を向けていただけますか?」  
「ああ、よっと」  
「ええっ!?」  
 
俺は膝の上でころりと首を回して、愛莉のおなか側に顔を向けた。  
 
「は、長谷川さん、その体勢はちょっと……」  
「? どうしたの? いつもこうしてるじゃないか」  
「で、でも、いつもはお洋服を着てますけど、今日は裸……」  
「ははは、何をいっているんだい、愛莉。だからこそじゃないか」  
「はうううううぅぅぅぅん!!!」  
 
魅惑のYスポットに顔を埋め、顔全体で愛莉の肉の柔らかさを感じつつ、腕を回してお尻をナデナデと撫でる。  
鼻孔いっぱいに愛莉の甘い匂いが立ち込め、眠気も相まってこのまま溶けてしまいそうだ。  
 
「だめですよ、長谷川さん。そういうのはその……耳そうじが終わってからでないと……」  
「ん〜、耳かきが終わってからならいいの?」  
「…………(真っ赤)」  
 
ふふ、ならばいたしかたない。  
 
「わかったよ。じゃあこのままじっとしてるからはやく済ませちゃって」  
「あの、顔の向きはそのままなんですか?」  
「もちろん。愛莉の柔らかいおなかから目を逸らすなんてできるわけないじゃないか」  
 
――ちゅっ。  
 
「きゃああん! ……もう。今日の長谷川さんは子供みたいです」  
「うーん、そうかもしれない。膝枕って、なんか懐かしいような、童心に返ったような感じになるんだ」  
 
 そういや昔母さんにしてもらってのもこんな風にあったかっくて柔らかですごく安心した記憶がある。  
 
「長谷川さんは、小さい時七夕さんにこうして耳かきをしてもらったんですね」  
「え? いや、母さんのときはおなかの方じゃなくって背を向けて……あれ?」  
 
でも耳を替える時、180度体を入れ換えた記憶ってないな。  
覚えているのは漠然とした安堵感だけ。  
 
するとふっと愛莉の手が顔に添えられ、自分のおなかに優しく抱きかかえられる。  
 
「七夕さんのようにはできませんけど、精一杯勤めさせていただきます」  
 
……こしこし  
 
愛莉に頭を抱えられて、耳の穴を優しく愛撫される。  
……ああ、そうだ。子供のころもこんな風に母さんに抱かれながら優しく耳かきをしてもらったけ……。  
小学六年生の少女の膝の上で俺は幼き日母に抱かれたことも思い出していた。  
 
 
 

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