高3の秋くらい
「おう安仁屋!お前とうとう八木と付き合いだしたんだってなぁ。」
「チッ、若菜かしゃべったのは・・・甲子園も行ったし、けじめつけただけだよ」
「お前らが結婚したら、俺は八木のことなんて呼べばいいんだろうなー?安仁屋夫人か?ハッハッハー!」
「しかも気ぃはえーし・・・まだやらせてもくれてないのによ」
「ん〜、なんか言ったか安仁屋?いいなぁー青春だなーうらやましいぞ!!」
「・・・そういうお前はどうなんだよ?眉毛のネーチャン」
「眉毛のネーチャン?ん?誰だそりゃ??」
「真弓先生だよ。毎日弁当作ってもらってんだろ」
「・・・・なんでそれを!・・・・いや、でもしかし真弓先生は俺の食生活に怒ってだな・・めんどくさいけどとか言われて」
「みんな知ってんぜ?湯舟もな。めんどくさいって言いつつも作ってくれてんだろ?毎日、欠かさず」
「え!?・・・いやーそれは真弓先生の分を作るついでだからだろ!ハハッ」
「あいかわらずニブイなー。普通、好きでもない男の為に弁当なんか普通つくんねーよ。」
「す、好き!?」
「健気っつーかばかっつーか、こんなニブイ男思い続けてかわいそーな女だぜ」
「いや・・・・ま、まさか真弓先生は昔から俺のこと嫌いだぞ」
「俺に女心語られたくなかったら、塔子にでも聞いてみろよ・・・・・あ」
「塔子?ってえ?なんだ???」
「俺、塔子と約束あるから帰るわ!ケジメつけろよ!道を切り拓くものは勇気と自信だろ!」
「なんだぁー?安仁屋のヤツ早速色ボケかー?・・・・・ってえぇぇえええま、真弓しぇんせい!!!!」
「……こんにちは。」
「こ、こんにちは…ははは〜安仁屋の奴色ボケで、変なこといってましてねえ。けどあれ、アイツなりの冗談なんですよ!」
「色ボケかしら?安仁屋くんのほうがよっぽど貴方よりしっかりしてると思いますけどね」
「え、あ、そ〜ですか……。うん、まあ最近アイツ、勉強もがんばってますしね!きっと卒業は出来るでしょう!」
「・・・・安仁屋くんは大丈夫でしょうからご自分の心配でもなさったらいかがですか?」
「あぁ!最近はカップラーメン以外の物も食べてますよ!!」
「藤田先生のこととか」
「は?藤田先生?なんで私が?」
「相変わらず周りが見えてらっしゃらないんですね」
「はは・・・野球部の事でずっと忙しかったものですから」
「掛布先生にでも伺ってみたらいかかですか!失礼します!」
「あ、ま、真弓先生!」