おせっかい。口うるさい。しつこい。  
 
…ひどく美しい。  
 
 
 
 
「私の勝ちね、ミス・ウェルシュ」  
負けた。負けてしまった。私が優勝するしか孤児院が存続する方法はないのに。シスターに優勝を約束してきたというのに。これであの孤児院は潰れてしまう。私を育ててくれた暖かい孤児院が。  
 
「さぁ、学校へ戻りましょう。ミス・ウェルシュ」  
ふざけないでくれ。私を連れ戻しにきた?ふざけないでくれ。孤児院はどうなるんだ。先生、あんたのよけいなお節介で私の優勝がフイだ。  
 
「さぁ」  
「ふざっ…けるなぁ!」  
感情が熱くなって差し出された手を払わずにはいられなかった。  
ぼろ。ぼろぼろぼろ。  
「!!」  
不意に両目から涙がこぼれてしまった。冗談じゃない。こんな奴の前で…くそっ…!  
 
「ミスウェルシュ…」  
「ばっ、バカやろう…!あんたなんか、大っきらいだ…ぁ!!」  
ちくしょう、鼻水まで出てきた。  
 
「出ていけ」  
「え?」  
「さっさと出てけよこのクソ教師!テメェは次の試合があるんだろうが!!バカやろう!早く、行っちまえ!!」  
感情を抑えることができない。涙も鼻水もだだ流れで顔が汚れているのが自分でもわかる。先生の美しく整った顔が悲しくゆがむ。  
「そうね…ごめんなさい…ミス・ウェルシュ…」  
「謝るな!早くいけ!!」  
また怒鳴ってしまう。なぜこうなのだろう。この人は悪くないというのはよくわかる。私のことを本気で案じてくれて、本気で行動してくれている。そう、すべて私のために動いてくれているのだ。それは…凄くうれしい。  
先生が私を追ってこの大会に出ると聞いたときには、その気持ちがうれしくて、胸の奥がキュンとした。  
しかしそれは私が欲する結果とかけ離れた結果を生んでしまった。このやりきれなさはどうしたらいいのだ。どうにもコントロールできないで罵倒を先生に返してしまう。この人の嫌いな、汚いスラングで。なんで私はこうなのだろう。  
 
先生がでていった後、私は大声を上げて泣いた。  
 
ひときしり泣いて、気持ちと涙腺が落ち着いた頃、金属の扉がバン!と開いて人が現れた。  
「マコト…!?」  
走ってきたのか息が切れている。急いで涙を拭き、表情を整える。  
「ウェルシュちゃん…!あなたの…、先生が…!」  
背中を雷が走った。悪寒が全身を包んだ。  
「大ピンチなの…!応援…してあげて…!!」  
最後まで聞くか聞かないか体が走っていた。  
嫌な予感がする。全身が総毛立つ。暗い通路を出て明るいアリーナが見えてくる。異様な雰囲気が伝わってくる。おかしい。試合をしているはずなのに歓声がない。ざわめきすら無い  
何…?何がどうなってるの…?  
 
視界が開けて会場に出る。会場は満員の観客に埋め尽くされているが、だれも何も喋ってない。花道を走ってリングに近づこうとした瞬間、上から何か大きな物が降ってきた。  
 
「先生!!」  
駆け寄って抱き起こした。  
「先生!!」  
全身を固い床に強く打ちつけて、声が出せないようだ。  
 
何がどうなってるの…?  
リングの方に目をやると異常な動きをする人形が目に入った。  
「何アレ…人間じゃ…ない…」  
 
「う…」  
私の腕の中で先生が呻く。  
「先生!気がついた!?」  
「……。」  
眼鏡の奥の美しい瞳が開いた、けど焦点が合ってない。  
「先生!」  
「あ…ぁあ、ミス・スペンサー…どうして…」  
「何アイツ!人間じゃないの!?」  
勝てるわけがない。リングからここまでぶっ飛ばすなんて、とてもかなうはずがない。  
「…そうね、でも…倒さなきゃ…イタタ」  
「いいよ!まだ寝てなよ!!きっとかないっこないよ!このまま棄権しよ!ね?」  
涙目になってきた。あの美しい先生がこんなボロボロになっているというだけで泣きそうだ。  
「あたし、学校行くから!ね、それでいいんでしょ!?私もう、先生が殴られるところなんて見たくないよ!!」  
そうだ、それで目的は達成されたはずだ。あんな訳の分からない物に蹂躙される先生なんて見たくない。  
「……はどうするの」  
「え?」  
「あいつに勝たないと、賞金はないのよ」  
立ち上がって、行ってしまった。  
今、先生、「孤児院はどうするの」って言った?  
 
孤児院?先生、知ってたの?  
「先生!!」  
また涙がぼろぼろこぼれた。我慢できない。でもさっきとは全然違う感情。  
「先生!!」  
もう一度叫んだ。リングの上で先生は人形の関節を極めながらこっちをむいて微笑んだ。  
「はい、ミス・ウェルシュ。質問?」  
なんて冗談を言ってくれた。胸が熱くなって、涙が止まらなくなった。  
「!先生、後ろ!!」人形の腰がぐるんとまわり、関節技を解いた。  
「!」  
先生が振り向いた瞬間、人形は自分の腕を発射した。それは先生のおなかにめり込んだ後、先生は大きく二回転して、マットに打ちつけられた。  
 
そして、うごかなくなった。  
 
エプロンサイドに駆け寄る。  
「先生!返事して!!先生!ねぇ!!」  
人形がフォールしにじりじり近づいてくる。駆動音が耳障りで、紫のライトが目障りだ。  
「先生…!お願い…!!立ってよ…!動いてよ…!!またいつもみたいに私を叱りつけてよ…!じゃないと、私…!」  
ピクリ、と体が動いた気がした  
「学校辞めちゃうよ…!先生がいたから…!!楽しくもなんともない学校行ってたのに…!私、先生がいないと…!!」  
のそ、と体が動いて、ゆっくり起き上がった。  
「それは…、聞き捨てならないわね…!あなたを…辞めさせて…!!なるもんですかっ!」  
 
「…っ先生!!」  
溢れる涙で前が見えない、鼻水で息が苦しい。興奮で、胸が、胸が痛い。  
ああそうだ、私はこの人が好きなんだ。私のことを真剣に考えてくれて、私のためにプロレスの大会にまで出場して、目の前で死闘を繰り広げているこの人を、私は凄く好きなんだ。そしてきっとこの人も私のことが好きなんだ。涙と興奮のなかで、なぜか冷静にそう思った。  
 
人形はすぐそこにきてた。  
「こんのぉ…いい加減に…!なさぁい…!!」  
足首をつかんで思い切り後ろに放り投げた。人形はロープを飛び越えて頭から場外に落下した。  
 
ぐきっ  
 
なんだかすごくいい音がした  
 
場内を異常なまでの静寂が包んだ。  
 
「動かない…かな?」  
近づいていって足の先で頭をつついてみた。意外と柔らかい。動かないので足の裏でゴロゴロしてみた。  
「ミスウェルシュ、気をつけて…。」  
リングから声をかけられた次の瞬間、足に手応え(足応え?)があって、首がぽろっととれた。  
 
きゃあ。叫びが声にならなかった。先生の方をパッと見たら同じ顔をしてた。目を戻すと頭部が小刻みに震えて、ボカン、と爆発した。  
 
「勝った…のよね?」  
先生が尋ねる。私もリングに上り、肯定の意味を表して先生を抱き締める。  
「…先生っ…!最っ高…!!」  
先生は涙の流れるほっぺたに優しくキスをしてくれた。そして私たちは客席からの怒号とも絶叫ともつかない歓声に包まれた。その叫びのなかで  
「先生、私、先生が好き。」  
小さめの声で言ったんだけどしっかり聞こえてたみたいで  
「私もよ、ミス・ウェルシュ」  
と言って抱き返してくれた。凄くうれしかった。あと先生のおっぱいが気持ちよかった。  
 
 
先生の身体を支えて一緒に控え室に戻ったら、  
なんだかすごくほっとして、眠くなった来た。  
周りの空気が柔らかく感じて、幸せーって気もちがつま先からじわじわ頭まで包んだ。  
先生が優勝賞金は孤児院に寄付してくれるって言うから孤児院も安泰だし。  
顔を横に向ければ私の好きな先生の綺麗な顔が間近にあるし。  
試合で疲れた顔をしてるけど、逆に新鮮ッつーか、色っぽい。  
それに先生も、あたしの事を・・・好きだ、って・・・  
 
「……ああ、ありがとうミス・ウェルシュ……。  
 そこの椅子に…座らせて…もらえる…かしら…?」  
耳元で囁くように言われて、耳たぶと背中がぞくぞくっとした。  
 
「ああ、…よっ…と。…なあ、大丈夫かよ。ホントに。  
 ドクター呼ぼうか?……ちゃんとした。」  
決勝の相手だった木偶人形はかなりの力だった。  
先生もかなり吹っ飛ばされてた。  
でも先生は大丈夫だと言い張って私に身体を預けてきた。  
今まで見たこともない弱弱しい様子で心配だったのだが、内心では頼りにされるのを嬉しく感じた。  
 
「大丈夫よ、本当に…。これでも大学時代はレスリング部のキャプテンだったんだから…。」  
年上だが愛らしい、と感じる笑顔をこちらにむけられる。  
柔らかそうなその唇に今すぐむしゃぶりつきたい。そして舐めまわしたい。  
どんな味がするだろうか。  
試合が終わってからというものなんだか興奮してそんなことばかり考えてしまう。  
 
「それに……、」  
と、そこまで言って下をうつむく。  
「それに?」  
「その……、」  
じっ、と見つめると白い頬を赤くして目をそらす。  
その様子がなんだかとても愛らしくて心臓がぎゅっと縮んだ。  
こっちの頬まで赤くなる。  
「その?」  
「その……、…ミス・ウェルシュ……」  
 
私の名前を呼ぶと、両手を伸ばして頬を包み、ゆっくりと顔を近づけてきた。  
潤んだ瞳が閉じられて、たっぷりとした唇が私の唇に重なった。  
「!」  
いきなりだったので少し驚いたけど、意外ではなかった。  
だって私もそうしたいと思っていたんだから。  
それに先生の唇は思ったとおりに、すごく柔らかくて、私も目を閉じて唇の感触を楽しむことに集中した。  
そうしたらすぐに口の中に先生の舌が入り込んできて、私もそれに応えて舌を絡ませあった。  
先生の唾液がいっぱい入ってきて、口中が先生の香りに満たされた。  
満ちてくる唾液は流れに任せて飲み込んだ。舌は絡んだまんまで。  
 
先生も何回か喉を鳴らしていた。きっと先生の中も私の唾液と匂いが充満してるんだろうな、と思ったら、  
興奮で身体の芯が熱くなって、疼いた。  
 
すっかり火照った顔を離すと、先生は少し乱れた髪を直しながら言った。  
「あのね…試合が終わった途端に…その、なんだか興奮しちゃって…。ほら、生命の危機が近づくと  
 種を保存しようとして繁殖本能が働くって言うじゃない?たぶん…それだと思うんだけど…。その。」  
 
口の周りの糸になって落ちた濃密な唾液を拭う。  
難しいことはよく分からないが要は先生もあたしと同じ状態になってるってことだろう。  
……さっきから、下が溢れて、もう、我慢できないッ  
 
「きゃっ!」  
ベンチの上に先生を押し倒す。唇をふさぎ右手で胸を鷲づかみにする。  
「む゛ぅっ…!!」  
塞いだ唇から喘ぎ声が漏れた。  
たわわな胸を大きくもみしだく動きに合わさって体がびくっと痙攣しているのが分かる。  
手のひらの中の乳首が硬くなり反発する感触があった。  
 
ゆっくり顔を離すと髪の毛が頬に当たって先生の頬肉もぴくっと反応した。  
「……へぇ、先生結構敏感じゃん……。」  
キスだけでびしょびしょになってる(だろうとわかる)自分だってかなりなのだが…。  
でも、それは、先生だから、特別だ。  
「…馬鹿なこと言わないで…。」  
恥ずかしそうに目をうすくして顔をそむける。かわいい。  
 
「先生…眼鏡はずそうよ…?」  
「…ん。」  
もぞもぞとはずして頭の上に置く。  
 
「先生、難しいことはよくわかんねえけど、この場合、『種の保存』とは少し違うんじゃねーの?」  
「…ふふ…そうね、余計なこと言わないで、思う存分…。」  
と言うと今度はまた先生からキスしてくれた。口中を舐めあって、唾液を交換してると、  
そこが血管みたいになって、私と先生がひとつの生物みたいに感じる錯覚が楽しかった。  
私と先生の境も、私の意識も、キスの快感の中に、真っ白になってとろけていく。  
 
白いブラウスのボタンをひとつずづはずしていく。  
「ぁ……」  
最後のボタンを外すとき、艶やかな唇から小さな吐息が漏れた。  
 
わぁ…おっきい…  
ごくり、と生唾を飲んでしまった。大きな乳房が下とお揃いの黒レースのブラにむっちりとおさまっている。  
黒いブラが肌の白さを際立たせていて、まぶしく感じる。  
 
人差し指で乳首のあたりをいじくると、体が、ぴくっと反応した。  
 
「あ…、はぁっ…ミ、ミス・ウェルシュ…」  
体をむくっと起き上がらせて背中に手を回しホックを外す。右手を抜き、ちらっとこっちを見てから左手も抜いてブラを放り投げる。  
豊かな胸が露わになった。肌が白く青い静脈が透き通っているのが色っぽい。  
 
「ミス・ウェルシュ…」  
右手をのばしこっちのブラウスを脱がしにかかる。  
「んはっ…」  
最初のボタンを外されるときに、自分の意志とは関係なく、なんだか変な声が出てしまった。先生にも聞こえてたと思うと恥ずかしい。  
 
先生がしたように、私も自分で自分のブラを外してしまう。自分のスタイルに自信はあるけど、先生のを目の前にしていたら、はっきり言って目劣りする。  
恥ずかしさで目を背けていたら急に胸を触られて、背中を電流が通ったようにビクゥっと反応してしまった。  
 
「せ、先生…ぃッ!」  
手がマッサージをはじめた。  
「…はぁっ…、…はァッ…、…はぁんッ…」  
円を描くようにもまれると、手のひらの中で乳首が硬直していくのが自分でもわかる。  
 
「…えいっ」  
抱きついて、体を倒し、先生の上に四つん這いの体勢になる。あのままだと胸だけでイッちゃいそうだったから。  
 
唇から頬、首筋、鎖骨へとキスを続けて、胸へ到達する。立ち上がっている薄い色の乳首に、ふっ、と息を吹きかける。  
「あ…」  
ピク、と目を細めた。左手のかわりに口で乳首を愛撫する。  
唇で乳首をはさみ、舌先で細かく舐める。  
「ん…」  
乳首を口に含み、大きく舌の表面のざらざらや横のつるつるを使って舐める。  
「んん…」  
先生の乳首はおいしい。汗の味と肌の味が舌を刺激して、動きをよくする。  
舌先で乳輪をなぞりながら、チュウ、と音のするように吸い込む。  
「んんぁッ…」  
体の下で快感に身をよじらせる。  
 
次は右手のかわりに口を使って同じようにする。先生の味を楽しんでいると、先生の右手がスカートの中にのびてきた。「んむぅッ!」  
急に触られてまた声が漏れてしまった。  
 
「あら…ミス・ウェルシュ…もう、びしょびしょじゃない…」  
かぁっ、と顔が赤くなるのがわかる。  
「ここが気持ちいいんでしょう…?」  
と言って下着の上からゆっくりなぞる。  
 
「んっ…んん…」  
こくこく頷く。  
「そう…じゃあ…」つるん、と下着を膝までおろされた。  
「ひゃっ」  
 
そしてスカートは逆に腰に向けてめくられる。これだと…  
「…あら、ミス・ウェルシュ、意外と薄いじゃない。形が丸見えよ…?」  
 
また顔が熱くなる。「せ、先せっ、えっ」  
にゅるん、と指が入ってきた。  
「ぁ、ぁああああああぁぁっ!」  
快感が体をかけめぐって、膝がカクカクっと震える。  
「…あら、もう軽くイッちゃったのね…。」  
「き、急にいれるから…ハァン」  
指が動きを止めずに中をまさぐりだした。  
「敏感なのね…かわいい。」  
「せ、せんせぇ…」  
「ほら、私も…さっきみたいに…おねがい?」  
 
言われたとおりにまた乳首を口に含むが中で指が動くと反応してしまって上手にできない。  
「んっ…んぁっ…せんせぇ…、よすぎて…」  
人にに触られるのがこんなに気持ちいいとは知らなかった。中で指が動くと、腰が勝手に動いてしまう。  
 
「私もそろそろ…」  
と言ってスカートも下着も全部脱ぐ。ふわ、と先生自身の匂いがした。  
 
「ミス・ウェルシュ…横になって…そう、そこ…」  
上下逆になって向かい合う。  
「いくわよ…」  
と言うと今度は舌で舐められた  
「ゃぁっ…!」  
あまりの気持ちよさに反応してしまう。先生の舌は休まずに動く。  
「ほら、ミス・ウェルシュ…、私のも…」  
「ハ、ハイ…」  
私も先生のを舐め上げる。たしかに私のに比べて先生の恥毛は濃かったけど、本体は私と一緒でぐっしょりしていた。  
「んッ…」  
その分泌液は先生の匂いを濃縮した味がした。なんだか嬉しくなって、ペロペロ舐めると、  
「んッ…んッ…!」先生も気持ちよさそうだった。  
 
さっきのお返し…!人差し指と中指を絡ませて、先生の中に一気にいれて、かきまわす。  
 
「きゃ、ぁああ、ああああぁんッ…!」  
中から太股まで痙攣して、粘度の濃いのが分泌される。  
 
「な、急に入れられると…だろ?」  
無言でうなづいていた  
 
熱い…。正常位の体勢になって、上も下も互いの開いた唇を押し付けあう。  
腰を動かすごとに理性は姿を消していって、代わりに快感が頭を支配する。  
上の唇からは互いの唾液がだだ漏れで顔を汚し合い、下の唇からもねとねとの液が漏れている。  
 
「ミ、ミス・ウェルシュ…!」  
唇を離してしゃべりかけてきた  
「なに…!ぃっ…」「明日から…ちゃんと…学校に…行ってね…!」  
こんなことを言う。今はそんなことどうでもいい。今はただ腰を先生にこすり続けていたい。逆らえる理由も理性もない。  
「行く、よ…!」  
と言うと、本当に嬉しそうににっこりと笑った。  
その顔が美しくて、臨界点がきた。  
 
「はあっ…、先生…、私…もぅっ…」  
「ミス・ウェルシュ…私もッ…」  
 
「「んはっ、はぁぁぁあああああゃぁぁあん!!」」  
 
ふたり抱き合って絶頂を迎えた。  
 
「先生…大好き。」  
「私もよ…ミス・ウェルシュ…」  
と言ってまたにっこり笑った。  
学校は好きじゃないけど、大好きな先生の大好きな笑顔が見られるなら、学校も悪くない。  
 
 
 
 
「……ミス・ウェルシュッ!なんですかっ!!この点数は!?」  
「ごっ、ごめんなさーい!許してぇ」  
「後で指導室にきなさい!補習をみっちり行います!!」  
「ひぇえー」  
 
「…スペンサー先生、最近あいつに補習してばっかだな」  
「まぁ、あいつバカだからなぁ…」  
「それはそうと、指導室からでてくると二人とも顔が上気してるのはどういうわけだろう?服装も乱れてるし…」  
「よっぽど激しい補習なのか…?」  
「さっきもなんだか二人とも顔は笑ってたしなぁ…。」  
「「う〜ん…。」」  
「よ、ナニ話してんのさ」  
「あ、ベッキー。いやな…」  
 
「…そりゃあ、ほら、君たち、あれだよ」  
「なんだよ」  
「うーん…。乙女達の秘密ってヤツかな?」  
「なんだそりゃ。…それにお前はともかく先生は乙女って年じゃあ…」  
「へぇえ、その続きは…?」  
「げっ、せ、先生!なんですかそのムチ…」  
「ん〜、失礼なことを言う生徒用、かしら?」  
「さっ、サヨナラー!」  
 
「あー焦った…」  
「お前があんなこと言うから…」  
「あぁ…ていうか」  
「うん…」  
「「結局あのムチ何に使うんだろう…?」」  
 
男子生徒達の謎は深まるばかりだった。  
 

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