第2試合のゴングと同時に、紅影を襲ったのはグレートカーンの毒霧であった。
「うがぁっ、目がぁっ」
細かい飛沫となった紫色の液体は、紅影の視力を奪うと共に呼吸機能を一瞬停止させた。
忍者のお株を奪うような攻撃をもろに浴び、紅影はマットの上をのたうち回る。
「やっつける」
強烈なストンピングの嵐が紅影の頭部を襲い、脳漿を揺すぶられたクノイチは意識朦朧になる。
「立つ」
グレートカーンはむりやりに引き起こした紅影の背後に回ると、強力な背筋を駆使して空中に高々と持ち上げた。
ジャーマンスープレックスを覚悟した紅影の予想は裏切られ、彼女の体は元の軌道を通って足側からマットへと向かう。
ホッとしたのも束の間、紅影の臀部は待ち受けていたグレートカーンの膝頭に叩き付けられた。
「うぐぅっ」
尾てい骨が砕かれたような衝撃が走り、立てなくなった紅影は四つん這いのまま悶え苦しむ。
「オマエ、死刑ーッ」
グレートカーンは易々と持ち上げた紅影をパイルドライバーの体勢に持ち込み、太腿に手を掛けて左右に大きく割る。
「いやっ、こんなのいやぁぁっ」
逆さに磔されたような屈辱ポーズを強いられ、紅影は激しく首を振ってイヤイヤをする。
しかし紅影に仕掛けられた残酷な技はこれからが本番であった。
あろう事か、グレートカーンは網目レオタードのクロッチ部に手を掛け、股間のホックを外してしまった。
股間方向へ一杯に引っ張り下ろされていたクロッチ部は、伸びきったゴムが一気に縮むように腹側へとずり上がってしまった。
必要最小限度の面積しかないサポーターが無慈悲に取り払われると、はみ出さぬよう綺麗に整えられた恥毛と切れ長のクレバスが姿を現せた。
「ウオォォォォ〜ッ」
隠しようもなく晒された紅影の股間が大型モニターに映し出され、満場の観衆が大きくどよめく。
「これ何かっ?」
グレートカーンは紅影のアヌスからはみ出た、色鮮やかな組み紐に目を止める。
「待てっ……そっ、それは」
グレートカーンは足をばたつかせて必死に抵抗する紅影を無視し、その組み紐を無造作に引っ張った。
「くはぁぁぁっ」
組み紐が引かれると、紅影の肛門からビー玉ほどの大きさの金属球の連なりが飛び出てくる。
「うむぅぅぅ……」
強烈な刺激を受けたアヌスが、独立した生き物のようにヒクヒクと蠢く。
「これ何ある。オマエ、神聖な試合中に、こんな物でオナニーしていたかっ?」
戦士のプライドを汚されたと思ったグレートカーンは激しい怒りを見せる。
「違うっ。これは……アナル攻撃から身を守る防具……」
顔を真っ赤にさせて言い訳する紅影だったが、観衆の怒号が消え入りそうな声をかき消した。
「オ・ナ・ニッ!!オ・ナ・ニッ!!」
会場を味方に付けたと確信したグレートカーンは、満足そうに口元を歪める。
「それにしても、色っぽい尻の穴してるっ。皇帝のより綺麗っ」
「いっ、言うなっ……あぁっ」
グレートカーンは歪み無く、綺麗に揃った菊の花に熱い息を吹きかける。
「むっ……むぅぅっ」
途端に紅影の抵抗から力が失われる。
「口は嘘つき……でも体は正直っ」
グレートカーンは伸ばした舌先を固めると、ノックするように紅影のアヌスをつつく。
「うむぅぅ〜」
勝手にひくつきを繰り返すアヌスをなだめようと、紅影は全力で肛門括約筋に力を込める。
その抵抗もグレートカーンの舌先が、筋に添うように肛門を舐め上げ始めると無駄に終わった。
グレートカーンは紅影のアヌスを丹念に舐め上げ、時には唇で押し包むようにしてキスを繰り返す。
「まっ、まて……このままでは……むはぁぁぁ〜っ」
気を抜けば、黒目が瞼の裏に入り込んでしまいそうになるような快感と必死で戦う紅影。
少しでも油断を見せれば、固められたグレートカーンの舌先が肛門を割って体内に入り込んできそうになる。
「もっ、もう……いっそ……あふぅぅぅっ」
紅影の限界が間近に迫り、まるでおねだりするかのように前から嫌らしい液が溢れてきた。
「ダメェーッ。今度はソフトに責めるっ。お客さん、ソフトが望みっ!!」
グレートカーンの攻勢はまだ始まったばかりだ。