照明が照らす四角いリング。
紙ふぶきが舞う四角いリングの上に二人の美女が眩いばかりの笑顔で声援に応えていた。
日ノ本零子とその実の姉であるノーブルローズこと日ノ本富士子。
二人はランブルローズ最強のタッグ王者であり、今夜も挑戦者を退け観客の賛美に笑顔で応えていた。
零子は真紅のトップスにホットパンツ、富士子は白と黒のツートンカラーで人気のアニメヒロインを
模したかのようなコスチュームを身に纏っている。
二人は実力もさることながら、整ったルックスと均整の取れたプロポーションが人気の源であった。
零子が無邪気な笑顔で手を振りながらリングの四方を回り観客に笑顔を振り撒いている。
歩くたびにキュッキュッと日本人特有の安産型の尻が揺れ、ホットパンツからはみ出た健康的な尻肉が
観客の目を楽しませていた。
突然試合会場の照明が落ち、視界が闇に覆われる。
観客の歓声は次第にどよめきに変わり、不穏な空気が流れ始める。
「姉さん、これは…?」
不安な気持ちを隠そうともせず零子は富士子の手を握り締める。
「零子…」
零子にとっては求めて止まず、やっと探し出した肉親なのだ。
自然と手に力が入る。
ランブルローズを裏で牛耳っていたアナスタシア、彼女の遠大な野望をに巻き込まれた際、零子は
イーブルローズという、アナスタシアの手足となって暴虐を振るうヒールレスラーに幾度か危機を
救われた。
そのイーブルローズこそが記憶を消された日ノ本富士子であったのだ。
その後富士子は記憶を取り戻し、ノーブルローズとして生まれ変わる。
「きゃっ!姉さんっ!!」
零子の悲鳴とともに富士子の手から零子の手の温もりが強引に奪われる。
「零子!零子どこっ!?」
視界を闇に遮られた富士子は零子を求めて必死に辺りの気配を探る。
突然会場に笑い声が木霊する。
「あーははははははっ、久し振りねイーブルローズ…いえ、フジコ・ヒノモト」
二階席にスポットライトが浴びせられる。
褐色の肌に均整の取れたスタイルのナース服の女、怜悧に輝くその目元はマスクで隠されている。
その仮面のナースを中心に幾人ものナースがずらりと立ち並ぶ。
その内の一人が零子を抱えていた。
「零子!?貴様っ!!アナスタシアだなっ!零子に何をしたっ!!」
仮面のナースは手を口元に当て優美に、そして富士子を愚弄するかのように笑ってみせる。
「ふふ……あーっははははははっ。大丈夫よフジコちゃん、あなたの可愛い妹さんは眠ってるだけだから
もっとも…これからどんな目に遭うかは聞かなくても貴女には分かるんじゃないかしらぁ?」
仮面のナースの口元が悪意で歪む。
「なっ!貴様、零子にっ、そうはさせるものかアナスタシア!!」
「あ、そうそう言い忘れてた、私の名前はミス・ラティーナ。戦慄のラティーナアナスタシアは風になったの!
そして復讐の鬼として帰って来たのよ!!うふふ、あら?なんだか我ながらかっこいいわね♪」
「ふざけるな!!」
富士子が激昂しトップロープを飛び越え駆け出す。
「じゃあねフジコちゃん。あなたの妹、たっぷりと可愛がって私好みのお人形にさせて貰うわね♪」
ミスラティーナこと仮面のナースが指をパチンと鳴らす彼女を照らしていた照明が落とされ
再び会場が闇につつまれる。
「零子ぉぉぉっ!!」
富士子の悲鳴にも似た叫びが会場にこだまし、やがてそれは観客のどよめきにかき消された。
郊外にひっそりと佇む廃ビル、いつ取り壊されても不思議ではないこの廃ビルには外観からは想像もつかない
様な地下施設が設けられていた。
アナスタシアがパトロンから与えられた新たな施設だった。
みすぼらしい外観は不満ではあったが、研究には差し支えは無い。
むしろ、人気を遠ざけるにはもってこいのロケーションと言えた。
その施設の一角、四方をコンクリートに囲まれた殺風景な部屋にアナスタシアは居た。
目元を覆っていたマスクを外し、素顔に戻ると部屋の中央でいまだ寝息を立てている零子に目をやる。
両手を手錠で拘束され、両足は左右の膝の裏につっぱり棒を縛り付けられていて足が動かせないように
固定されている。
その姿はまるでひっくり返された蛙のようであり、アナスタシアの胸の内に笑いがこみ上げて来る。
(ついに…ついに…この時が来たのね。私のレディXを破壊し、私の研究を台無しにしたヒノモト姉妹に
復讐する日が!)
彼女達によって自ら研究が日の目を見る直前で台無しにされ、またパトロン連中からの罰と称した
思い出すのもおぞましい陵辱の嵐。
今日と言う日が訪れるの一日千秋の思いで待っていたのだ。
(裏切り者のフジコ・ヒノモトも妹をこちらで握っている限り手は出せまい、いずれ奴にも地獄を見せ
てやる。…それにあのちょろちょろと五月蝿いワンちゃんも探し出してうんと思い知らせてやるわ…)
「う……うぅん……」
零子の寝息が途切れ呻き声が漏れる。
「そろそろお目覚めかしら、零子ちゃーん朝ですよー」
アナスタシアがペチペチと零子の頬を叩く。
ゆっくりと零子の睫毛の長いまぶたが開く、薬で強制的に眠らされた為意識が混濁しているのが
見て取れる気だるげな様子だった。
「う……?ここは……」
見覚えの無い天井に戸惑い、体を起こそうとしたとき零子は自分の体から自由が奪われている事に気付く。
「んぅ……何これ……何でこんな……」
手錠をガチャガチャと鳴らし、M字型に強制開脚させられた足を動かそうと試みる。
「無駄よ、取れやしないわ」
声をかけられやっとアナスタシアの存在に気付いた。
「……あなた、アナスタシア……」
未だ濁りが醒めきらない意識の中、零子は会場で起こった事件をゆっくりと思い出す。
(そうか…私、あの時アナスタシアに…。姉さん……)
「くっ…私をどうするつもり?」
意識が覚醒して行くとともに零子は自分を置かれた状況を理解して行く。
レディXを破壊した因縁もある、おそらくただでは済まないことくらい零子は理解していた。
アナスタシアは悪女の嘲笑を零子に浴びせる。
「そうねぇ…あなたのお姉さんと同じ様にお人形になってもらおうかしら。二度同じ轍を踏まないように
完全にあなたの記憶を消してね…」
イーブルローズとして数々のレスラー達を屠って来た姉の姿を思い出し、零子は戦慄する。
自分の意に反して人を傷つけることが恐ろしかった、それ以上にやっと再開出来た姉の記憶を失うのが
恐ろしかった。
「誰があなたの思い通りなんかにっ!!」
胸の奥底から湧き上がる恐怖を押し殺しながら零子は声を荒げる。
大きな声を出していないと恐怖でどうにかなってしまいそうだった。
「うふふふふ…姉妹揃って同じようなこと言うのね。お姉さんそっくり」
アナスタシアは自分が富士子に施した苛烈な肉の調教を思い起こす。
「フジコも最初はそんな風に粋がってたけど、すぐに屈したわ。自分から尻を振ってチンポをねだる
ようになってね♪」
「嘘だ!!姉さんはそんなっ!」
最愛の姉を愚弄され零子が激昂する。
「嘘じゃないわよぉ〜フジコ・ヒノモトはチンポとザーメンに狂って嬲られるのを自ら望む肉人形と
堕ちたのよ。ふふふ…あなたもすぐに分かるわ、あの時のお姉さんの気持がね♪」
アナスタシアの淫虐に満ちた薄ら笑いを見て零子は虜囚の辱めを受けるに至った己の不覚を呪った。
アナスタシアは余裕の笑みをうかべながら零子の下腹部を覗き込む。
「さぁて、どうやって苛めてあげようかしら」
ホットパンツがぴっちりとデルタゾーンに食い込み健康的な太腿が剥き出しとなっている。
足はM字型に固定され、拒もうにも身動きすら取れない零子にはアナスタシアを睨み返すだけで精一杯
だった。
(あれだけのファンが誘拐行為を目撃したんだ、きっと…きっと助けが…)
「ねぇ、もしかして助けが来るとか思ってない?」
零子がぎくりとする。
アナスタシアは全てを見透かしたような冷ややかな眼差しで言葉を続けた。
「会場の観客は本当の誘拐だなんて思ってないわよ。あれだけ派手にやったんだもの新しい抗争のアングル
だとでも思ってくれてるんじゃないかしら?そしてレイコ・ヒノモトは新たなヒールレスラーとして
リングに返ってくるわけ、観客も大喜び間違いなしよ♪」
観客も団体も零子が本当に拉致監禁されているなどとは夢にも思わない。
どんなに富士子がアナスタシアの非道を訴えようとも興行の演出と言われてしまえばお終いだ。
警察に訴え出たところで相手にはされないだろう。
それに次の興行では零子はリングに戻ることになる、別の人格に刷りかえられたヒールレスラーとして。
アナスタシアが零子の下腹部にそっと指先をなぞらせる。
「くっ…さ、触るな……」
クレバスに食い込んだホットパンツ越しに指の感触が伝わり、嫌悪のため眉間に縦皺が刻まれる。
「ふふーん、ピチピチしてるわね♪」
クレバスに沿って指が前後に動き、零子の秘部を布地越しに擦る。
「お豆ちゃんはここら辺かしら?」
アナスタシアの指が溝を前後に擦る動きから一点を集中して刺激する動きに変わる。
「うっ!……くぅ……やめっ」
零子がピクリと反応してしまう、反応してしまえばアナスタシアを悦ばせるだけなのは百も承知だったが、
布地越しとは言え最も敏感な部分を擦られてしまっては反応するなと言うほうが無理な話だ。
「当たりみたいね。ほらほら、もうクリちゃん勃起してるんじゃないの?うふふふ…」
アナスタシアの指使いは巧みであった。
擦り、摘み、弾く、ホットパンツにショーツという二枚の布を無力化するかのように愛撫している。
「い…いやぁ…やめて……うっ、うふぅ……」
拒絶と嫌悪の言葉と共に熱い吐息が零子の唇から漏れる。
「うふふふふ、感じてるのねレイコ、そろそろ直に触って欲しいんじゃない?」
「誰がっ…そんな…うくっ…もう、触るな……」
そんな拒絶の言葉も何処吹く風、アナスタシアはニヤつきながら零子を茶化す。
「無理しちゃってぇ、分かってるわよ。マンコ弄繰り回して欲しいんでしょ?安心して私って空気読める
タイプだから、うんと気持ち良くしてあげるわ♪」
食い込んだホットパンツの裾から強引に手を差し入れ、ショーツと秘部の間に器用に侵入する。
「あぁっ!いやぁっ!!」
零子が悲鳴を上げるのと同時にくちゃりと粘膜が擦れる音がする。
「あらあらぁ?んふふふ……、なぁにぃコレ?もうマン汁ぐっちょリじゃないの」
アナスタシアの辱めの言葉に零子の頬が瞬時に朱に染まる。
「はぁッ…はぁ…違うぅっ…それは……」
「何が違うの?あらあら、いやらしいおつゆが垂れて来ちゃったわよ」
快楽を拒絶したい意志とは裏腹に零子の花弁からは蜜が溢れ出る。
あふれ出る愛液は羞恥心を煽り零子の精神を混乱させて行く。
「姉妹揃って好き者ねぇ、淫売の妹は淫売ってことかしら。あなた自分の立場分かってる?
誘拐されて、監禁されて、縛られて、辱められているのよ。この状況でマンコ濡らすなんてよっぽどの
真性マゾ女ね」
アナスタシアが零子の羞恥を煽る言葉を吐きながら、指をぐいぐいと膣の中に滑り込ませる。
「ああぁぅっ……いやぁ……指がぁ……」
アナスタシアの細く長い指が零子の蜜壷をかき回す。
膣内から全身へとじわじわと広がる快楽に、もはや虚勢を張ることすら出来ない。
アナスタシアは零子の反応を見ながら愛撫を続け、一際零子が激しく反応するポイントを発見し
ニヤリと口端を吊り上げる。
「……ここね」
「えぁ……?」
指の腹が女を激しく狂わせる急所を擦り上げる。
「あああああぁっ!!!」
零子がビクンビクンと痙攣しながら嬌声を上げる。
「駄目っ駄目ぇっ!ああぁっ、ああっ!」
「ほらほら!ここね、ここがいいのね!ふふふ、たっぷり恥をかかせてやるわ!!」
溢れ出る愛液がショーツとホットパンツに染みを作り、太腿に垂れる。
「いやっ、いやあああぁっ!それ以上されたらあたし、あたしぃっ!!」
レースクイーンという副業のおかげか異性にもて、人並みに程度には性体験がある零子であったが、
これほど巧みで激しく、女を狂わせる恥戯は初めてであった。
「ほら、イキなさい!恥ずかしい潮を噴き散らしながらイっちゃいなさいなっ!!」
アナスタシアが手を動かす度にグチョグチョと音が弾け、それと共に分泌液が飛沫となって噴き出る。
「あぁっ、ああああっ、こんなの…嫌なのにぃ……あっあっ、駄目っホントにもう…ううぅっ」
零子は下唇を噛みながら襲い来る絶頂を堪えようとするが、怒涛となって押し寄せる快楽の奔流はその
零子のささやかな抵抗を押し流す。
「ふぅっ……、うあああああぁぁぁっ!!!!」
零子の全身に電流が走り、激しく痙攣し出す。
その痙攣に合わせるかのように、秘裂から無色透明の液体が噴出す。
ショーツとホットパンツがあるため、勢いは横に逸れ食い込んだ部分から飛び散るように零子の恥が
四方八方に撒き散らされる。
生まれて初めて経験する強烈なアクメ体験に零子は戸惑う。
これほど自分は淫乱な女だったのか、確かにセックスは嫌いではないが性に溺れたことなど今まで一度も無かった。
レスリングに打ち込むのが彼女にとってもっとも大切なことであり、それこそが姉や亡き母に少しでも
近付きたいという零子のアイデンディティであったのだ。
だが決して零子が淫乱である訳ではない、相手が悪かっただけなのだ。
アナスタシアは男女を問わず性感を知り尽くし、どんな朴念仁でもアナスタシアのセックスの前では
快楽の虜になる以外選択肢は無い。
アナスタシアこそ稀代の淫婦であった。
「あぐっ、いやっ、見ないで…ひぃ……」
よほど刺激が強かったのか中々痙攣が収まらず、体がビクビクと震えると声も震えてアナスタシアを愉しませていた。
「かわいいわねぇ♪フジコもGスポットを苛められるのが大好きだったわぁ。姉妹揃って恥をかくのが
快感だなんて素質あるわよ♪」
もはや強がる気力は零子には残っていなかった。
今まで生きた中でこれ以上ない程の屈辱と羞恥を味わい、同時に自己嫌悪すら感じる最高の絶頂を味わったのだ。
「あたしも興奮してきたわ」
アナスタシアが身体にフィットしたナース服のファスナーを下ろし脱ぎ捨てる。
ブラジャーなどという無粋に身体を締め付ける物は着用しておらず、たわわに実った重たげな乳房が
ぷるぷると揺らめく。
背筋をぴんと伸ばし、抜群のプロポーションを見せ付けるかのように胸を張る。
艶やかな褐色の肌に豊潤に実った乳房、引き締まったウエスト、脂の乗った腰回り。
快楽によって放心状態の零子も思わず見とれてしまう完璧な肉体であった。
零子の視線がアナスタシアの下腹部で止まる。
アナスタシアはナース服を脱ぎ、ショーツ一枚しか身に付けていない。
そのショーツには形容のし難い隆起があり、絶頂の余韻で混乱している零子には上手くたとえが見つからない。
恥丘の隆起とはまったく別次元の盛り上がりがそこにはあった。
ぽぅっと股間を見つめる零子の視線に気付きアナスタシアが厭らしく口角を上げる。
「うふふふふっ…これ?何だか分からないって顔ね。とぉ〜ってもいいモノよ♪」
アナスタシアがショーツに手をかける。
ずり下がるショーツが隆起に引っ掛かり、アナスタシアが悩ましげに吐息を吐く。
「はぁぁ…先っぽってホントに敏感だわ…」
伸びたショーツが限界を超え隆起を解放すると、弓なりになっていたその隆起はバウンドするように
跳ね、慣性の法則でぶるぶると揺れていた。
「え……?それ……?」
零子には未だそれが何なのか理解出来なかった。
何故ならそれは女性の下腹部に存在するものでは無いからだ。
「うふふふ、アナタ達姉妹に復習する為にね、生やしちゃった。チ・ン・ポ♪」
アナスタシアの淫裂の上部、本来クリトリスがある位置から隆々とペニスがそそり立っていた。
「そんな…何よ…それ?」
零子の狼狽と混乱ぶりが手に取るように分かりアナスタシアは愉快そうに笑う。
「スゴイでしょう?クリトリスを改造したのよ。ザーメンだってちゃんと出るわ」
自慢のペニスをしごいて見せ付ける。
長さは20cmは超えようかという巨根だが男根のような卑猥な赤黒さは無く、茎は肌の色と同じ褐色で
先端の亀頭は濃いめの桜色であった。
優美で淫猥な肢体とは対称的な獣性を主張するペニス。
「これでたっぷりと可愛がってあげるわ」
アナスタシアの淫虐に満ちた表情を見た時、零子はこれから襲い来るであろう性の暴虐に恐れ慄くしか出来なかった。