「おっはよー濡れ煎餅とその彼女!」
「「何しに来た?」」
ある日の朝、突然、何の前触れも無く眉なしさんがやってきた。
おみやげを持ってたから一応家に上げたけど…
この1時間、ケーキを食べながらずっと惚気話を続けている。
話を聞いている限り、この人はただの押しかけ女房だ。
まあ、おにいは押しに弱そうだし… 有り得ない事じゃないか。
「それでねえ、アクセルったら結構早くて」
「ああ、そんな感じするよね」
「そうだろう? だからさ、矯正しなきゃならなくてね」
眉なしさんいわく、おにいはそれを気にしているらしい。
気にするあまりそういう話題を避ける事もあるとか無いとか。
…なるほど、泰にいが殴られるわけだ。
泰にいがテーブルの横で眠り込んでいるのをいい事に、私達は話し込んだ。
もちろん、下ネタ満載のガールズトークだ。
眉なしさんがした早漏矯正話とか、泰にいはSM切替が出来るとか…
あまり人に言えない話だけに、私も眉なしさんもテンションが高かった。
「こう話してみると、あんまり面白いコトしてないなあ」
「たまには趣向を変えてみるのもいいかもしれないよ?」
「趣向を変える、かあ…」