カーテンの隙間から朝日が射し込む。その光で私は目が覚めた。  
 隣にはまだクローディアが眠っている。  
 寝顔を見ていると昨晩のを思い出し、自然と笑みがこぼれた。  
 起こさないようにそっと起き、私は普段通り身支度を整え朝食へ向かう。  
 食堂にはすでに先客がいた。  
 私は先客に微笑みかけ、挨拶をする。  
「おはよう、グレイ」  
 無愛想に「おはよう」と返すと再び食べ始めるグレイ。  
 …やっぱり昨晩のことは気付いて無いみたいね。  
 グレイの真正面が空いていたので、そこに座る。  
 すると珍しくグレイのほうから私に問いかけてきた。  
「あいつは…まだ寝てるのか?」  
「昨日の事がショックで…なかなか寝付けなかったみたいよ。  
  自分の育て親が亡くなったんですもの。当然よね…」  
 私は心配そうにため息をもらす。もちろん演技。  
「…無理をするからな、あいつは」  
 グレイは小声で心配そうに呟く。  
「こっちが心配してやると、かえって強がる。  
  …だから余計に心配になる」  
 
 意外な言葉を聞いて私は思わず驚いた。  
 へぇ…ちゃんと見てるのね。相思相愛ってものかしら?  
 私から言えば、見せつけられてる様で癪に障る以外なにものでもないけど。  
 その時、食堂の扉が開いた。入ってきたのはクローディア。  
「おはよう、クローディア。よく…眠れたかしら?」  
 わざとらしい笑顔で迎える。そんな私を見て一瞬ビクッとするも  
 平静を装いつつ、いつもの様に「おはよう…」と彼女は呟いた。  
 グレイが声をかける。  
「ちゃんと寝れたのか?」  
「…寝ていないような顔に見える?」  
「心配してやってるんだ」  
「…………そんなの、不要よ」  
 食事の終わった私は紅茶を飲みながら、この単純な問答を聞いていた。  
 …そんなに心配しなくても大丈夫よ、グレイ。  
 その女はもう皇女じゃないし、貴方の女では無いのだから。  
 
 朝食も終わり、部屋に戻った私達は旅の準備を始めた。  
 既に支度が済んでいた私は、クローディアに声をかける。  
「よく言わなかったわね」  
「…何の事よ」  
 服を着替えながら答えるクローディア。  
 強がってるつもりかしら、わざと私の方を振り向かない。  
「昨晩の事よ」  
「言う必要…ないもの」  
「…嘘。本当は彼に泣きつきたかったんでしょ?」  
 その言葉にぴくりと反応しクローディアは少し私の方を見た。  
 見透かしているような顔で彼女を見つめながら、言葉を続ける。  
「でも…言えないわよね。   
  私に抱かれ、私の腕の中で果てたんだもの。  
  それを聞いたら彼、どういう目で見るかしらね?貴方の事を。  
  きっと………」  
「っ…!やめて!!それ以上、言わないで…」  
 クローディアは拒絶するように耳を塞ぐ。ああ可愛い。なんて可愛いのかしら。  
 どれだけ否定しようとも、私の腕の中にいたお前は本物でしかないというのに。  
 強がっているようで、実は脆い。その様を見ているだけでたまらないわ。  
「言っておくけど、別に私はね……」  
 そう言いながら私はまだ着替えの済んでいないクローディアに近付き、抱く。  
 荒っぽく胸を揉み、敏感な下腹部へ触れる。  
「きゃっ!?いやっ…あっ…う…」  
「……こうして貴方を抱いてるところを誰に見られたって構わないのよ。  
  バファル皇帝でも、グレイでも…誰でもね」  
 ふぅ…と耳に息をかけ、耳たぶを優しく歯で噛む。  
 クローディアはビクッと反応し、体を震わせながら何かを堪えるような顔をした。  
「ふふっ…その顔、グレイに見せてあげたいわ」  
 私は耳元でそう囁き、手を解いて離れた。  
 ……クローディアは反論すらしてこなかったわ。  
 これでもう、この女は私との関係を誰にも言わないと確信した。  
 少なからず感じ取った筈だもの…自分の本性を。  
 
 それから私は毎晩クローディアを弄んだ。とても楽しかったわ。  
 どこを触っても子犬のように甲高い声で鳴くから、飽きないもの。  
 今では私の指に翻弄され、素直に感じるようになった。  
 プライドというものが無いのかしら。  
 そんな女が次期皇女なんてとんだ笑い話だわ。  
 でも、求められるだけでは駄目ね。  
 きちんと主である私にも返してもらわないと。  
 …そろそろ頃合かしら。  
 その日の夜もいつものように始まった。  
 私は裸になり、クローディアを軽く抱きしめるとそっと口付けをする。  
「さぁ、脱ぎなさい」  
「………」  
 クローディアは自分から服を脱ぐようになっていた。  
 私は椅子に腰掛け足を組む。一枚一枚脱いでいくクローディアを  
 じっくり鑑賞しながら笑みをこぼす。  
 私の命令を聞く彼女を見ているととても心地良かった。  
 全て脱ぎ終わると『いつも』のようにベットへ向かうクローディア。  
 『いつも』ならそれで正解。でも今日は違うのよ。  
「待ちなさい」  
「えっ…?」  
 クローディアは何か自分が間違っていたのかと、不安そうに私の顔を覗き込む。  
 私は組んでいた足をほどく。  
 
「今日は私に奉仕するのよ」  
「…ぁ…え?…」  
 どうしていいのか分らず、クローディアはまごまごし始めた。  
 まぁ当然よね。そんな事一回も教えてないもの。  
「さっさとしなさい!!」  
 わざと怒気を含んだ声をあげる。  
 こうやって恐怖を摺りこませていけば、逆らわなくなるのを知ってるから。  
 ……弟にしてた事がここで役立つなんて。そんな事を思い、私は自分を自嘲する。  
 クローディアはビクッとすると私の傍へ来た。  
 そして、恐る恐る私がしていたように秘所を手で触ろうとする。  
「違うわ、口でするのよ」  
「ぇ…ぁ…」  
 …じれったい。私はクローディアの頭を両手で掴み  
 自分の秘所に押し付けるようにあてがう。  
「ほら、こうするの!」  
「んーーーっ!!んんっ!」  
 めり込むほど押し付けたせいか、股の間で暴れるクローディア。  
 私は冷笑しながら両足の膝を内側に折り曲げ背中を固定する。  
「ほらほら、口を閉じていたら何でも出来ないでしょう。  
 舌を出して、私を楽しませるように舐めるのよ」  
「な、舐めま…すから…足を離して…くるしっ…い……」  
「あら、私に命令する気?」  
 膝にさらに力を込める。クローディアの頭が更に押し付けられる。  
「離してほしいなら、ちゃんとなさい」  
 
 その言葉を聞いて諦めたのかしら。  
 両手を床につけ、涙目になりながら犬のような格好で舐めはじめた。  
 まだ『汚い』という印象が強いのか舐め方が躊躇してる。  
「…ひだに沿うように舐めるの。んっ…そう、そういう感じよ……」  
 性感帯を教え、私は快楽に浸ろうとする。  
 …でも、その舌遣いは私をその気にさせる事はなかった。  
 多少の快感が得られても、絶頂を迎えられる程じゃなかったわ。…生ぬるい。  
 あるのは、この女の頭を押さえつけてる支配感のみ。  
 ………それからどれくらい経ったかしら。  
 唾液と若干の愛液が混じった卑猥な音が部屋の中でし続けていた。  
 けど、私の心はまだ満たされない。むしろイライラする。  
「……下手ね。もういいわ。」  
 足をほどき、唾液で出来た水溜りの上で必死に舐めていたクローディアの頭を開放する。  
 そして、今までの鬱積を晴らすかのように足先で顎を軽く蹴ってやった。  
「っ…」  
 顎を押さえ、私の方を見る。けど、前みたいな反抗的な目はしていなかったわ。  
 私はため息をつきながら、椅子から降りてしゃがみ込む。  
「…今度までに練習しておきなさい」  
 その言葉を聞いて、クローディアは俯きながら小声で『ごめんなさい』と言った。  
 微かな声ではあるけど、確かに『ごめんなさい』と。  
 そう、それよ…それでいいわ。その素直さが私を刺激するのよ…!  
「いい子ね。今日は…これで許してあげる」  
 半端な刺激を与えられ、欲求不満だった私は  
 強姦するかのようにクローディアを押し倒した――――  
 
 
 今まで嫉妬や、自分に対する苛立ちからクローディアを弄んでいたわ。  
 でも、次第に感じるようになったこの気持ち。  
 私に従わせたい。私だけのモノにしたい。心も、身体もすべて。  
 その支配欲が私を次第に狂気へと導いていた…  
 
 
「ああっ、そう!その感じで続けなさい…んっ、ふぅっ…ん!」  
 クローディアの舌に翻弄されみっともなく声を荒げる。  
 日は要したけど、その舌技は私を満足させる程になっていた。  
 さっきから2回はイかされている。感じやすい女?そうね、だって私は本能に忠実だもの。  
「んっ、んんっ…そこ…………」  
 ……?  
 私は喘ぎながらクローディアを見て違和感に気付いた。  
 その違和感はとても面白いものだった。思わず笑みがこぼれたわ。  
 …右手を自分の『後ろ』に回してるという事。  
「ねえ…クローディア」  
 名前を呼ばれた事に気付いたクローディアは私への奉仕をやめ、こちらを向いた。  
「貴方、感じてたでしょう?私のを舐めながら……」  
「えっ………」  
 …今までクローディアは私が『してあげる』事で淫れ、喘ぎ、果てていたわ。  
 それは本能的に身体が反応し、一時的に私の腕の中に堕ちているだけでしかなかった。  
 でも、それでは駄目。駄目なのよ。身体だけ堕ち、心が私のモノになっていない。  
 たとえ私の指で、口で翻弄され…卑猥な行為に耽ろうとも  
 果てた後、私を否定してしまえば済む事なのだから。  
 ……でも、今回は違うわ。  
 この女は自分から感じようとしたのよ。自分の指で。  
 私のを舐め、私が乱れる様を見てそれに興奮していたのよ。  
 それは自分の身体を弄られて本能的に感じた事じゃない。心が感じている。  
 …堕ちる。堕ちかけている。私に、その身もその心も………ああ、堪らないわ。  
 
「ち、違……」  
 それでもこの女は否定した。もはや意味の無い抵抗。  
 あははっ、滑稽ね。滑稽すぎるわ。  
 私はお腹を抱え、笑いながらクローディアの右手を掴み眼前に引きずり出す。  
 細い白魚のようなその指にはべっとりと愛液がついていた。  
「じゃあ……これは何なのかしら?まさか、私の…なんて言わないわよね?  
  口でしか私はさせていないのよ?そうでしょう?」  
 責め立てながら私は軽くクローディアの右手の指を舐める。  
「うっすら塩味がして、いやらしい匂いね……これは私のじゃないわ。貴方のよ。  
  でしょう?認めなさいよ。ねえ!?」  
「…」  
 しばらく沈黙が続く。そして、追い詰められた蛙は口を開いた。  
「…………です…」  
 私は白けた顔をしてわざと聞き返す。  
「よく…聞こえなかったわ。ちゃんと言いなさい。  
  『それは私の愛液です。私は貴方に感じていたんです』と」  
「それは、私の愛液です。私は…貴方に感じていたんです………」  
 決して大きい声ではなかったけど、はっきりとした口調。  
 
 …そう。それよ。その堕ちた言葉がほしかったのよ!この女は認めた。  
 私だけのモノ…私だけのクローディア。  
 そう思った瞬間、私は勢いよくクローディアを押し倒していたわ。  
「ふぁっ…ああっ……」  
 心の箍が外れたのか、もう拒絶はしてこない。むしろ私を抱きしめてくる。  
 手放さないわ。私に従いなさい。心も、身体もすべて捧げなさい。  
 そう…これから二人で…………  
 …。  
 そう思った瞬間、私の中にある一人の男の顔が浮かんだ。  
 男の名はグレイ。そう、そうよ。まだこの女の心の中にはあの男がいる。  
 今もきっと心の片隅にいるんだわ。なんて憎たらしい。消えればいいのよ。  
 でも、ただ殺すだけじゃ駄目ね。それでは完全に心の中から消えはしないのだから。  
 ……さて、どうしようかしら。  
 
 私はそんな事を考えながら、淫女となったクローディアを犯し続けた…  
 

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