ある晩のクリスタルシティの宿。
一日の冒険を終え…各々、部屋で自分の時間を過ごしていた。
ベッドの上で小説(題名:百合と私と血染めのナイフ)を読むディアナ。
その隣を…肌色の物体が通り過ぎた。
それを見たディアナはため息をつき、呆れた顔をしてその物体に声をかける。
「ねえ…アルドラ」
「ん?」
その物体はアルドラだった。
風呂用のタオルを持ち、不思議そうにディアナの顔を覗き込む。
「何でもいいから…着るか、隠して!」
驚いたことにアルドラは全裸だった。
何も着ず、生まれたままの格好で部屋を歩き回っていたのだ。
「何でだ?別に同じ女同士なんだしいいだろ…
それに、俺等の部屋には男いないしな。見られて困らないし」
ディアナのいう事を何も理解せず、アルドラは風呂へと向かっていく。
確かに、この部屋に男はいない(ディアナ・シルバー・アルドラの3人部屋)
…だけど身体だけ男の人はいる。
そして、それにはちゃんとアレがついている。
それがまったく『彼女』は分っていない。いや、自覚が無いのか。
ディアナも年頃の女性だ。そんなモノを見せられても色々な意味で困る。
「はぁ〜…」
やるせないような、やり場の無いため息をつくディアナ。
「ディアナー」
そんなディアナを見てシルバーが声をかける。
………その顔は何か考えがあるのか笑みが見える。
「何よ?」
「いいから、こっちきなって」
渋々言われるままシルバーの所へ行く。
するとシルバーはボソボソとディアナに話し始めた。
「でさ……あたしもそろそろ限界だしねぇ…」
「私も…ね……ご無沙汰だし」
話し終えた二人は互いに承諾しあったようにニコッと微笑むと、
ただひたすら待った。アルドラが風呂から上がってくるのを。
ガチャ、とバスルームのドアが開く。風呂を終えたアルドラがでてきた。
…相変わらず前も隠さず全裸だったが。
「おーいあがったぞ。次、どっちはいるんだ?……ん?」
アルドラは寝室を見回す。だが、誰もいない。
不思議に思い、振り返ろうとしたその瞬間…
シルバーが両腕で肩を押さえ込んだ。
「ふっふっふ…捕まえた」
「なっ、シルバー!!何をする!」
するとディアナがゆっくり…前から歩いてきた。
「…アルドラ。貴方が悪いのよ?」
うっすらと笑みを浮かべるディアナ。ただその笑みはいつもと違う…
「な、何がだよ…」
するとディアナはいきなりアルドラの股座にあるモノを鷲づかみにした。
「ディ…アナ…何を……ぐっ…」
「ふふふっ、どう?掴まれただけなのに…変な感覚でしょ。
今から貴方には、私達の為に少しの間『男』になってもらうわ。
そして…楽しませて。ねえ、シルバー?」
「…そうだねぇ。少なくとも今夜は寝かせないよ?」
「えっ…あ…?」
戸惑うアルドラをよそにディアナは股間のモノを揉む。
「あらら…シルバー、見てよ」
「…お?もう起ってきた?」
「こうやって羽交い絞めにされても起つなんて変態そのものじゃない。ね?」
動けないように肩を押さえ込みながら、上から覗き込むシルバー。
「あははっ、言えてるね。っと…お〜立派だね。ふふっ、そういうの見てるとあたしも興奮してくるよ…」
身体を身動きできないようにされ、勝手に股間弄られながら好き勝手言われるアルドラ。
「ちょ…やめてくれ!俺は男じゃない、女なんだぞ!」
ディアナは表情ひとつ変えず答える。
「それは魂の話。身体は男でしょう?その証拠に、こんなにしてるじゃない」
それを聞いて頷くシルバー。
「そうそう。あんたも一応女時代、こういう事は経験してるだろ?
せっかくの男の身体なんだしさぁ…逆パターンも楽しまないとねぇ。
さ〜て、あたしもこうやってて見てるだけって歯がゆいし。…ベットに投げちまうか」
そう言うとシルバーはベットに向かってアルドラを力任せに投げつける。
さすがいつも大型剣を振り回してあるシルバーだけあって、アルドラはなす術も無くベットに倒れこんだ。
「あぐっ…」
シルバーとディアナは手をパンパンと払いながらベットに近づく。
「じゃ…楽しもうか」
「ええ」
ベットに倒れこんでも相変わらずアルドラは勃起し続けていた。
ディアナがシルバーに問う。
「…私がお先に食べちゃってもいいわよね?」
「別に構わないよ」
「じゃ、遠慮なく…」
ディアナはアルドラの肉棒を掴むと舌で丁寧に周りを舐める。
「くっ…な、何だこの感覚…ううっ!」
服をあらかた脱ぎ終えたシルバーはベットに座る。
「へぇー、女と結構違うもんなんだねぇ。どんな感覚?」
返事もせず、ただ喘ぎ続けるアルドラ。
感じた事も無い快感の前にシルバーの問い掛けなど聞こえていない。
それを見てディアナは微笑むと、躊躇いもなく口いっぱいにアルドラのものを咥えた。
――その瞬間。
「ぐっ…あっ、出、出るっ…!!」
「んっ―――」
こぼすのが勿体無いかの様に全て飲み干そうとするディアナ。
だが、アルドラの出した量はすさまじく、唇からびしゃっとあまりが噴き出した。
「ディアナー、あたしも欲しい」
「んぶっ……ん?」
ディアナは頷くとシルバーと交代する。
「ありがと。んっ……んんーっ、おいひい…」
シルバーはまだ吐き出している先端を口の粘膜に押しつけたりしながら楽しむ。
「んふっ…ぷぁ…」
白濁液で濡れた口を拭いながら、ディアナは嫌味っぽく愉快そうにアルドラに囁きかける。
「ふふっ、ごちそうさま。慣れてないからかしら…すぐ、いっちゃうわね」
「はぁ…は…ぁ……」
目の焦点が合ってないアルドラ。だが二人の攻めは止まらない。
飲み終えたシルバーはニヤリと微笑む。
「じゃ、アルドラ。あたしで筆下ろししようか」
「え…?」
返答も待たずシルバーは仰向けに寝ているアルドラにまたがる。
そして人差し指と中指でグイと肉棒を持ち上げた。
「…お、もう起ってるじゃん。若いねぇ」
そう言うとシルバーーは徐々に腰を下ろしていく。
アルドラは『熱っ…こんなに熱いんだ…』と呟きながら身体を震わせている。
「ふっ、んっ……あ―――っ」
腰を一番深くまで下ろし快感の笑みに浸るシルバー。
ディアナは興味深げに聞く。
「ね、どうなの?」
「すごっ…太くて……硬くて…熱くてっ…!
あたし今までの中で…ふぅっ、ん…一番好きか…もっ!」
「あー…聞いててゾクゾクしてきたわ。いいわね…次、早く代わってよ」
…それを聞いているのか、いないのか。シルバーは一心不乱に腰を降り始めた。
「んっ、んっ…ああっ、ふぁぁっ……」
上下に、廻すように、肉棒を捻る様に。シルバーはアルドラを貪る。
「んふぁ…んんっ、いいの…いいのっ…!」
…楽しそうなシルバーの横でディアナも服を脱ぐ。
ほとんど裸になり、露わになった胸をアルドラの顔の上に乗せる。
そして、アルドラの筋肉質な胸板を、乳首を…優しく舐め始めた。
「んぶっ…!?ん…」
急に顔に胸を乗せられ、舐められて慌てるアルドラ。
「…楽しませて」
どことも指定せず、一言だけ呟くディアナ。
一応アルドラも女性であった身。どこが良いかは分っていた。
一番敏感な部分を舌で舐め、吸い、噛む。
「ふっ…んんっ……そう…上手ね…」
舐める度、吸う度、切なそうに身を震わせるディアナ。
だがもう既にこの時…アルドラは限界が近かった。
上半身も下半身も攻められ、もう我慢できる状態ではなかったのだ。
「ぷあっ…はぁっ…はぁっ……出、出る…出る…!」
腰を振り、喘ぎながらシルバーはアルドラを静止する。
「まだっ……よ…!!ふぅ、ああっ!まだっ…我慢してっ…んっ…もうちょ…っと!」
その言葉を聞いて歯を食いしばるアルドラだが、そうそうそれで我慢できるものではない。
「…」
それを見ていたディアナはアルドラの上半身から身体を離し、立ち上がると足の方へ回る。
そしてしゃがみ込むと、右手の人差し指と中指と親指の3本で…
アルドラの睾丸の付け根辺りから性器を目一杯握った。
「…!?っくぁ!!あぐっ…ああ!!」
絶叫に近い声をあげるアルドラ。それを見てディアナは微笑む。
苦悶と快楽が入り混じったような表情。無理も無い。
「―――こうすると…出せないでしょ?
同じ『女』同士なんだし…頑張って一緒にイかないとね。ふふっ」
出ないことが苦しく辛いのか、アルドラは自分からも腰を降り始める。
…それが火種になったのか。シルバーは声をさっきより荒げ始めた。
「ふぁっ…!すごいっ……!下から突かれるのすごくいいっ…!!
ああっ、もっ…ダメ…イっちゃ…!!」
その言葉を聞いてディアナはそっとアルドラを苦しめていた指を離す。
我慢させられたせいもあって、急に開放されたアルドラは猛烈な射精感にみまわれる。
「出っ…出る!!ああっ!!」
それと同時にシルバーも絶頂を迎えた。
「あっ…イク、イっちゃ…あぁああああっ!」
離れていても聞こえそうな射精の音…シルバーの中に熱い液体が注がれる。
「…あ…あはぁ……」
喉から細い声を漏らして、シルバーがひくひくと痙攣する。
…少し余韻を楽しませた後、ディアナは未だにアルドラの上に乗っているシルバーの肩を叩く。
「…ふぁ?ああ…交代だね。久々だから思い切り感じちまったよ……」
シルバーが降りて、ディアナが再び上にまたがる。
…するとアルドラが嘆願し始めた。
「待ってくれ…もう、無理だ…何も……」
確かに…言う様にアルドラの肉棒は起ちあがろうともしない。
だがディアナとシルバーは互いに顔を見合わせ…笑い始めた。『何を言っているの?』と言いたげに。
笑いながらシルバーは道具袋まで行くと薬瓶を出す。薬は…『技術強化の妙薬』だった。
そしてそのまま持ってくると口に含んでアルドラに口移しをし、無理矢理飲ませた。
「んぷ…!?んっ…」
飲まし終えたシルバーは唇を舌でペロっと舐める。
「はい、これで大丈夫だろ」
するとどうだろう、さっきまで元気の無かった肉棒が起ち始めた。
目の前の出来事に絶句するアルドラ。
「あっ…え……?」
慌てるアルドラの様を見てディアナは微笑み、頬を撫でる。
「何をそんなに驚いているのかしら?言ったでしょう…?『今夜は寝かせない』って」
その言葉を聞いて、シルバーはニヤリとする。
「…そういう事さ」
―――――時計はまだ2時を回っていない。彼女達の夜はまだ長そうである…