「あ、あっ、あっ!」  
「くぅっ……」  
 腰の律動が肉を打ち、淫らにぶつかり合う打音が周囲に響き渡る。その伴奏に合わせるように、  
女の色欲を満たそうとする喘ぎ声が男の情欲を燃え上がらせるように奏でられる。まだ陽が高い時  
間にも関わらず、人目に付かない森林の一角で行われている男女の交わりに、ある二人はただ生唾  
を飲むしかなかった。  
「す、凄いな」  
 黒髪の美少年は息が詰まりそうになりながらも、どこか呆然と呟いた。草陰に隠れながら交わり  
を覗いている彼の隣の銀髪の少年も、それに「うむ……」と気の抜けた相槌を打つ。少年二人の視  
線になど気付く暇も無く、男は女に醜く膨張した肉棒を打ちつけ、膣を抉られる快感に女は泣き叫  
んでいた。  
「ジャン、ジャンっ!」  
 木の幹に両手をついて誘うように腰を突き出している女は、茶の長髪を汗でぐっしょり濡らしな  
がら愛する男の名を叫ぶ。薄い生地の衣を一枚だけ身に着けたその身体はメリハリのある輪郭に恵  
まれ、衣からはだけた豊満な乳房が、男の律動に合わせて淫靡に揺れ弾む。背中に生えた三対の白  
翼も性感を持っているのか、結合部が快楽を貪る度にピンと張ってはビクビクと痙攣していた。  
「もっと声出していいんだぜ、セフィラス! お前のマ×コは最高の締め付けだっ……!」  
 深緑の筋肉質な身体をテンポよく前後させ、風の妖精は突風のような荒い動きでセフィラスの膣  
肉へ己の怒張を挿しては引き抜き、性欲の権化と化して女を喘がせる。男の肉棒が激しく膣を摩擦  
するとグチュグチュと女の液が悦びの音を奏で、それはセフィラスの太股を伝って地面に零れ落ち  
る。傍から見れば強姦とすら見える粗暴な男の動きは、しかし普段から高貴な振る舞いを自戒して  
いる最上位の精霊種であるセフィラスにとって、相手からの最大の愛情表現でもあった。こうして  
男に容赦なく犯され、それに乱れ狂う自分を自覚するだけで愛液が溢れ出し、雌の園をぐっしょり  
と濡れほぐした。  
「おら、普段のつっけんどんなお前は何処にいったんだ? 外でこんなに盛り狂って……本当に淫  
乱だなセフィラスは!」  
 後ろから突かれる中で嗜虐の言葉を投げかけられ、セフィラスの膣が圧力を増した。罵られる事  
も快感となり、セフィラスはジャンの言葉責めに応えるようにぐっと腰を上げる。  
「あん、あぁっ、もっと、もっと突いて、もっと私を犯してぇ!」  
 ジャンがセフィラスの淫乱な欲望に応じて更に運動の速度を加速させる。パンパンパンパン!   
と途切れる事無く繰り返される腰と尻の衝突にセフィラスの声は喜悦に満ちて高くなり、自分から  
もジャンの動きに合わせて一心不乱に腰を振り、その表情はただ男に最高の射精させたい女の幸福  
感に盛る雌のものとなっていた。  
 ゴク、と幼馴染みが唾液を飲み下す音が一方の少年にはやけに大きく聞こえた。こうして偶然遭  
遇した昼下がりの情事は強烈で刺激的で、そして何よりも官能的だった。男に性器を突き入れられ  
て乱れる女を見るだけで、心拍数が怖いくらいに上昇するのを感じる。美麗な精霊の嬌声は魅了の  
魔法のように感覚を麻痺させてくる。動悸に呼吸が圧迫され、二人の少年は時間も忘れて食い入る  
ように視線を男女の結合部へ固定させていた。  
「もうイくぜ! セフィラス、お前の中にたっぷり俺のチ×ポ液を注ぎ込んでやる!」  
「きて、きてジャン! 私の中に出して! 一杯出して! 貴方の精液で私の中をビショビショに  
してっ!」  
 セフィラスの魅力的なラインの腰を掴む手に力を込め、限界近くにまで腰を振り乱してジャンが  
頂点に上りつめていく。苦しげな吐息を漏らし、ジャンの腰が強くセフィラスの膣を突き刺した。  
瞬時にジャンの動きが激しいものから疲労感のあるものへと変わり、セフィラスは自分の中で精液  
が爆ぜる感覚に夢心地の息を長く吐き出す。  
「最高だったぜセフィラス……」  
 精霊姫の陰部から性欲の猛りを放出した性器を抜き出し、ジャンは達成感に満ちた声を漏らした。  
私も……、とセフィラスは手をついていた木の幹に疲れきった身体を預けて色香漂う微笑を浮かべた。  
 
 
「……」  
「……」  
 二人の少年は帰途の途中も無言だった。あの後も適当に周囲を散策したりして時間を潰し、村落  
に着いた頃には世界は物寂しい黄昏に包まれていた。  
 昼から二人の姿が見えずに人知れず心配していた少女が、とぼとぼと歩いてくる本人を見て拍子  
抜けしたような、どこか安心したような顔で二人に走り寄っていく。  
「お兄様! ワグナス様! まったく、今まで何処に行っていたんですか! いつもいつも畑仕事  
をサボって! 今日は朝の漁からお帰りなったスービエ様がお二人の分の仕事も押し付けられたん  
ですよ!」  
「げっ、ロックブーケ」  
 黒髪の少年は、また始まった幼馴染みの妹の説教にバツが悪そうな顔をした。並んで歩いていた  
兄のノエルも、口うるさい妹に憮然とした表情を浮かべる。  
「すまないロックブーケ。全面的にワグナスが悪い」  
「そうそう、……ってヲイ」  
 ワグナスは思わず同調しそうになって、即座にツッコむ。いや、仕事をサボるついでにノエルを  
遊びに誘ったのは事実だが。  
「ワーグーナースーさーまー。外はモンスターがいて危険だと何度言ったらわかるんですか! 毎  
度毎度お兄様を連れ出して!」  
 世界一のブラコンはワグナスへ憤怒の視線を突き刺す。ワグナスは愛想笑いで誤魔化すしかなか  
った。いつもの立場の構図にノエルは吹き出す。  
 三人の影は仲良く並んで伸び、長閑な黄昏の向こうへと霞んでいった。  
 

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