「はいはいー、お部屋に着いたよ〜」  
 新緑色の長髪を一つに括った少女が、細身の女性を引き摺るようにしてある宿屋の一室へ入った。  
二人ともアルコールの熱で顔を赤らめている。  
「ううぅ……申し訳ありませんジニーさん」  
 覚束ない足取りで寝台に腰掛け、ミーティアは意識すらまともに保っていない様子で気の抜けた  
声を漏らす。  
 ジニーもそこで力尽きてしまったのか、ミーティアの部屋の寝台に豪快に沈み込んでいった。  
「あはは〜、すごい飲んじゃったね」  
 赤い顔をにぱっとさせ、ジニーは酔いで少々呂律の回らない口を動かした。ミーティアは激しい  
頭痛に魘されながらも、その屈託の無い笑顔に僅かな酔い醒ましを受けたように朗らかに微笑み返  
す。  
「やはり、ジニーさんは凄いです……あれだけの量をお飲みになったのに私をお部屋まで運んでく  
ださって……。それに比べて私は……えぅぅ」  
 喋った事で更なる鈍痛がミーティアの脳を直撃したのか、ミーティアは情けない呻き声を漏らし  
ながら頭を揺らして目を回す。  
「ミーティアさんってさ、そういう風に他人を持ち上げて自分を卑下するのってよくないよ?」  
 幾分かしっかりとした口調でジニーは言った。ビクリと肩を震わせ、ミーティアは口を噤んでし  
まう。図星でもあった。  
 
 元来の内向的な性格と、永らくヴァンアーブルのもとで修行に打ち込んできたミーティアは、あ  
まり世俗慣れしていない面もあってか自分を過小評価しがちだった。  
「だって、だって……私はそうなんです。まだまだ術士としても未熟で、世間知らずで、冗談通じ  
なくて、この歳になっても未だに処女で……」  
「最後は結構需要あるんじゃないかなぁー」  
 タイクーンの孫は暢気に返す。大量に摂取したアルコールがミーティアに普段から鬱積したもの  
の吐露を後押ししていた。  
 後ろ向きで自虐的な自己評価を続けるうちに本当に心が沈んでしまったのか、ミーティアは泣き  
ながら自分を罵り倒すという傍から見ると薄気味の悪い状態に陥っていた。  
「いや、あのさ、何もそこまで落ち込まなくても……」  
 大粒の汗を垂らしながら、ジニーは恐る恐るといった感じで慰めに入るが、ミーティアの怨念の  
ような独白の連鎖に気圧されてしまう。  
 どうも冷静に聴いてみると、男との縁の無さに関する自信の無さが多いように思えた。  
 ジニーには性格的にも年齢的にもミーティアの気持ちに共感できないが、成人を迎えても一切恋  
愛経験の無い人間はこうも歪んでしまうのか、と一種の寒気を覚える。  
「ミーティアさん、可愛いと思うけどなぁ」  
 それは普段から彼女と接する時に感じるジニーの素直な感想だった。ジニーの比較対象として、  
プルミエールはどちらかというと完成された美しさがあり、そこには他人を寄せ付けない品位とプ  
ライドがあってあまり魅力的には感じない。  
 
 ミーティアはそれと同軸上にありつつも、その魅力はプルミエールとは真逆の位置にあった。確  
かに化粧気の無い顔は素朴であまり目立つ方ではないが、そこにこそ素材そのままの美点がある。  
元々ミーティアの顔の造りは悪くない。健康的な肌と控えめな振る舞いが相俟って、庇護欲を刺激  
されるようないじらしい可憐さがある。  
「それに、ほら」  
「ひゃぅ!?」  
 寝台から起き上がったジニーにいきなり服の上から胸を鷲掴みにされ、ミーティアは涙も止まっ  
て甲高い悲鳴を上げた。少女の掌で形を崩す胸は程よい張りもあって触り心地は抜群だった。  
 む、と眉根を寄せ、ジニーはミーティアの胸をむにむにと揉みながら自分の草原と見比べた。  
「いいなーいいなー。ミーティアさんのおっぱい、プルミエールよりもおっきいよ? 私もこれく  
らいおっきくなりたいなー」  
「やっ、ジニーさん、駄目ですよ。止めて……」  
「ダーメ。だって触ってるとこんなに気持ちいいんだもん」  
 魔手から離れようと身を捩るミーティアのその仕草に、ジニーは更に悪戯心を駆り立てられる。  
さり気無く身体を密着させてじっくりミーティアの胸を掌一杯に堪能する。  
 巨乳というほどでもないが、ミーティアのそこは細身の身体にしては豊満な部類に入るものだっ  
た。  
 きゅっと目を閉じて服の上から胸を弄ばれる行為に耐えているその健気な姿が、ジニーには艶っ  
ぽく見えて、自分の中の熱が変色していく奇妙な感覚に囚われた。  
 
 途切れ途切れの熱っぽい吐息を吐くミーティアを近くで見て、酔いとはまた違った興奮がジニー  
にも生まれていた。最近覚えたオナニーをする時のような心臓の高鳴りが薄い胸を打つ。  
 ミーティアの胸に置いた手は休まず蠢かせながら、ふらふらとミーティアの上気した顔に近付い  
ていく。  
「ね、ねぇミーティアさん。自信持ちなよ。ミーティアさんって可愛いよ? ホントだよ?」  
 自分の行為を正当化するように繰り返して、ジニーはミーティアの半開きの唇をやんわりと咥え  
た。  
 初めて味わう女の唇の感触は瑞々しく柔らかかった。  
 羞恥に頬を染めるミーティアの垢抜けない表情がジニーの幼い欲情を促進させる。  
 室内の空気が甘く濃密なものに変わっていた。近寄った二人の胸の鼓動がトクトクと小さく共振  
する。  
「ミーティアさんもさ……興味、あるよね。セックス……」  
「ジニーさん……」  
 一度唇を離し、潤んだ瞳で自分を見つめてくる少女に、ミーティアは呆けた声で呟いた。  
 お互いに今すぐにでも戻してしまいそうなほどに酔っている。だがそれだけではない、今の二人  
を取り巻く妖艶な空気の流れが、アルコールに浸った二人の思考を背徳の淵へと沈没させていた。  
「キス、しよ」  
「んっ……ジニー、さん」  
 女同士だからとか、酔った勢いとか、そんな事はもう二人の頭には皆無だった。  
 
 ジニーから積極的にミーティアを求め、拙い動きで唇同士を擦り合わせ、ミーティアの華奢な身  
体を寝台にそっと押し倒す。  
 ミーティアは啄ばむようにキスをねだってくるジニーに、自分も経験不足ながら好奇心に駆られ  
て集めてきた知識を総動員して深く繋がっていく。  
 唇を押し付けあうだけのキスは、それだけで二人にいけない事をしているが故の快感をもたらす。  
 ジニーがミーティアの髪を結っているバンダナを外すと、ブロンドの長髪が水面に浮かべたよう  
に敷布の上で広がった。  
 胸元の上で両手を合わせるように重ね、戸惑った瞳を忙しなく行き来させるミーティアのいじら  
しい仕草を見るだけで、ジニーはほとほとこの女性が一回り近くも年長なのか首を捻ってしまう。  
「ミーティアさん。裸見せて」  
 言うや否や、ジニーは赤いワンピースに手をかけると、肩にかかったスリーブを引き下ろす。  
 落ち着いた衣擦れの音を連れて、ミーティアの身体を覆うワンピースは寝台の下に落とされた。  
 上は豊満な胸を隠す肌着とブラ、下は逆三角の薄い布地だけになったミーティアは更に身体を硬  
直させてしまう。  
 だがこの状況に僅かずつだけ適応してきたのか、熟した果実のように紅潮した顔に可憐な憤りを  
灯してジニーを見上げる。  
「私だけ、ズルいです。私だって、ジニーさんの裸、見たい」  
「えぇー。私の見たって面白くないと思うけど……そうだね、やっぱり公平にいかなくちゃね」  
 緊張とは無縁にあっけらかんとしているジニーは、んしょ、と身を起こすと何の抵抗も無く肩晒  
しの上着を脱ぐ。  
 続いて下も黒のタイツとズボンを手際よく脱ぎ捨てると、男を知らない無垢な裸身がミーティア  
の前に露になる。  
 
「これでおあいこ。むふふ、ミーティアさんも早く全部脱いじゃってよ」  
「わっ、きゃっ、ジニーさん、そんな強引に」  
 一糸纏わぬ姿のまま、ジニーはミーティアに襲い掛かる。 上に跨ってぐいっと肌着とブラを一  
緒に首元まで押し上げてしまった。  
 何の前触れも無く他人の前に胸を晒され、ミーティアは固く引き結んだ唇の奥で蚊が飛ぶような  
か細い悲鳴を漏らした。  
 現われた二つの果実を改めて見て、ジニーは不満げな呻き声を上げながら自分の平べったい胸板  
をペタペタを触る。  
「はぁー。ねぇミーティアさん、何を食べたらそんなに立派になれるのかな?」  
「さ、さぁ。別に変わった事はしてないんですけど……。ジニーさんはまだお若いんですから、こ  
れからどんどん成長しますよ、きっと」  
「そうだといいんだけどね」  
 あまり気に病んでいないように笑い、ジニーは一瞬で好奇心たっぷりの妖しい目色になるとミー  
ティアの小さな唇に吸い付いた。  
 今度はミーティアもおずおずと口を差し出し、同性との口付けに没頭する。  
 ただ角度を変えながら唇が触れているだけで、二人の呼吸は荒く乱れていった。  
「胸、触るね?」  
「はい」  
 冒険の際には杖を振るって健闘するジニーの手が、今はミーティアの成熟した胸に埋もれていっ  
た。  
 
 加減がわからずに単調な動きしかできない手だったが、それだけでもミーティアは恥じらいとく  
すぐったい気持ちで悩ましい吐息を漏らす。  
 両手をミーティアの膨らみに埋もれさせて、ジニーはその甘美な感触に酔いしれた。  
「ミーティアさんって、オナニーする?」  
「ふぇっ?」  
 胸を揉まれながらの唐突な質問に、ミーティアは咄嗟に返答ができなかった。  
 ジニーからの質問の内容を正しく理解して、ミーティアは今以上に顔を紅潮させて僅かに顎を引く。  
 男っ気の無い生活を送るミーティアにとって、自慰はまだ見ぬ女の悦びを疑似体験する為の唯一  
の方法だった。  
「こういう風に?」  
「ひぁん」  
 胸を愛撫する方とは別のジニーの指先が、ミーティアの股間を覆う薄生地の上から恥丘をそっと  
なぞる。  
 反射的に両脚を閉じようとするミーティアだが、ジニーの指が下着の上から割れ目を擦るもどか  
しい感触に負け、きゅっと伏せられた瞼が言外に性的な欲求を表現していた。  
「ミーティアさんのオナニー、教えてよ。私がその通りにしてあげるからさ……」  
「ふぁっ。あん、んっ」  
 幼さの抜けない顔に艶美な声をのせて、ジニーはミーティアの唇を舌先でなぞった。今度はミー  
ティアもおずおずと舌を出し、二人の粘膜が先端を突付き合う。  
 ピチュ、とこの密会を体現したかのような可愛らしい水音が舌の触れ合いから鳴る。  
 ジニーの両手はキスをしている間も豊満な胸と下着に隠された秘部を攻め、一方的に愛撫され  
るミーティアは赤らんだ顔で鼻息荒くジニーの舌をチロチロと舐める。  
「んはっ……。初めは、乳首と、割れ目を……」  
 羞恥に震える声で、ミーティアがいつもの工程を告白する。ジニーの手が、その告白通りの動き  
を見せる。  
 
 既に痛いくらいに硬くなっている桃色の乳首を軽く摘まれると、ミーティアが背中を浮き立たせ  
て細い電流の刺激に反応する。下着の上を滑る指先からの恥丘への圧力も増し、交錯する上下の快  
感がミーティアの背筋をゾクゾクと痺れさせた。  
「こう?」  
 沸々と汗と興奮で熱していくミーティアの恥部を、ジニーは彼女の反応を逐一見守りながら意地  
悪くまさぐる。  
「ジニーさぁん……気持ち、いいです」  
「直に触っちゃおうか」  
 下着の横から手を滑らせ、ジニーはふっくらと発育した女の秘唇をやんわりと挟んだ。すると粘  
った鳴き声を上げて奥から垂れだした快楽液が指に絡まる。  
「ミーティアさん、もう濡れてるんだ。エッチなんだね」  
「いやぁ……」  
 ミーティアは両手で真っ赤な顔を覆い、本心とは裏腹に首を横に振った。ジニーはわざと淫らな  
音を立てるように陰湿な愛撫をして、ミーティアの羞恥に震える姿に見惚れる。  
 虐めれば虐めるほどに可愛く思える、小動物的な魔性の魅力がミーティアには潜んでいた。  
 どんな強力なモンスターを前にしても、屈せず果敢に斧を構える普段のミーティアとは似ても似  
つかなかった。  
「はぁ、はぁ……ミーティアさん、私もなんだか変な気分になってきたよ」  
 ミーティアの胸を揉みしだいていたジニーの手は今、あるかなしかの僅かな陰毛に飾られた未成  
熟な性器に移動していた。瞳を閉じて、暗闇の中で自分とミーティアの恥部の熱を指で掻き乱す。  
「んっ、んぁ、はぅん」  
 腰をゆすりながら、ジニーは指の動きに集中して快楽を貪る。  
「ジニーさん、ジニーさぁん」  
 餌をねだる猫のように鼻にかかった声を出して、ミーティアがジニーの膨らみかけの胸へ手を伸  
ばした。  
 揉む、というほど成長していないジニーの胸は、ミーティアの白い掌にすっぽりを収まって表面  
を撫でられる。  
 ミーティアもまた性に貪欲に、敷布の上で腰をくねらせてジニーの愛撫を堪能していた。  
 
 二人の膣内から染み出る雌の唾液がジニーの指に絡まり、花弁を濡らしていやらしい旋律を紡ぐ。  
「はっ、はっ、はぁっ! ミーティアさん、ミーティアさん、気持ちいいよぉ」  
 ジニーの指の動きは段々と激しさを増していく。いつものようにただ性欲を満たすだけの行為を  
ミーティアと共有している事実が、ジニーを更に昂ぶらせた。  
 ジニーの胸を擦っていたミーティアはそれもままならなくなり、指を中に埋没させそうな勢いで  
這い回るジニーの動きに耐え切れず、涙目をぎゅっと閉ざして抑えきれない快感が喉を伝って声に  
なるのを他人事のように聞いていた。  
 この声が外に漏れて、偶然廊下を通った人に聞かれたら──微かに保たれた理性の欠片でそう考え  
るが、脳を揺さぶる刺激がそれすらも快楽に変換させていった。  
 自分の中の箍が外れていく感覚に、ミーティアは従順に従った。  
「ふぁ、あっ! ジニーさん、ジニーさん! もっと、強く擦って、私のアソコ、もっと虐めてく  
ださいっ!」  
「ミーティアさんも、私のっ、私の触って? 一緒に気持ちよくなろっ? ミーティアさんに、私  
のココいじってほしいよぉ」  
 絶えず腰と指を交互に動かしているジニーの要求に、ミーティアは嬉々として行動で応えた。  
 両手をそれぞれ蜜に開いた双方の陰部へ差し伸ばし、ジニーの指に重ねて愛撫をする。  
 愛液に絡まった指同士が触れ合うだけでも、二人は今までの自慰以上の快感を得る事ができた。  
「ミーティアさん、ミーティアさん!」  
「ジニーさん! あぁん、ジニーさぁん!」  
 互いの名前を叫びながら、二人は身体を重ねて本能の赴くままに性器を刺激し続ける。折り重な  
った指は縦横無尽な軌道で未開発な秘唇をグチャグチャと掻き混ぜた。  
 
 性器同士を擦り合わせるように身体を密着させると、二人の雌蜜は淫靡に絡まって垂れ、敷布に  
甘い匂いの染みを作る。  
「あふ、あっ、あぁっ……!」  
 ミーティアが不規則な抑揚で叫び、腰を痙攣させる。  
 ミーティアが軽く達した事を確認すると、ジニーも蓄積された乳酸菌に鈍くなった腕を少しずつ  
減速させて、いつも以上に性欲を燃焼できた満足感に深く濃い溜め息を大きく吐いた。  
 二人の腕は疲労に腫れ上がり、二十本の指は互いの愛液でぐっしょりと粘っていた。  
 汗びっしょりの身体を寝台に投げ出して、二人は荒く胸を上下させる。ミーティアは少々理性が  
薄れかかっているのか、表情をだらしなく弛緩させて口から細い唾液の筋を垂らしていた。  
 部屋には淫気が充満して息苦しいほどだった。  
「明日、頑張ろうね。エッグって奴を私達で倒して、みんなの生活を守らなくっちゃ」  
 ジニーがにっこりと疲れた口調で言った。ミーティアは言う事を聞いてくれない火照った身体で  
微笑み返すだけが限界で、その目は徐々にとろんと溶けていった。  
 意識が途絶える瞬間のミーティアは、またジニーさんと気持ちよくなりたいな、と少々そっちの  
気に目覚めかけていた。  
 

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