「私に構わないで」  
漆黒の長い髪を掻き上げ、シェリルはその場を立ち去ろうとする。  
私はシェリルの腕を掴み、遮った。  
「久しぶりの再開なのに、そっけないですね?でも、そんな所も好きですよ」  
にっこり微笑んでみるもの、シェリルは此方と目も合わせようとする気配がない。  
「ふざけないでっ!」  
そう言い放っては、掴んだ腕を振りほどこうとしたので、今度は背後から抱き寄せてみる。  
「別にふざけて等いません。私はいつだって大真面目です」  
「その偽善者ぶった態度がふざけていると言ってるのよ」  
逃れようとした瞬間、そっと口付ける。  
最初は触れるだけの、徐々に深く舌を滑り込ませていきながら。  
やがて、唇が離れると、シェリは言った。  
「何をするの?」  
流れる漆黒の髪に、蒼白いくらいの肌、血の様に紅い唇と強い眼差しで。  
「やっと、此方を見てくれましたね」  
 
 
 
 
首筋から胸元へと手を滑らせ、衣服の中へと忍ばせる。  
優しく撫で回し、尖端を摘まんだ。  
彼女の躯がビクリと跳ねる。  
衣服のボタンを剥ぎ取り、顕になった双丘に唇を這わせる。  
「エ…ロール…」  
固くなった尖端を、舌で弄ぶと、彼女の口から吐息が漏れた。  
 
ゆっくりと愛撫した後、手を下の方へ移動させていく。  
衣服を剥ぎ取り、中心をなぞると、指先にヌルリとした物が絡み付く。  
そのまま指を中に滑り込ませると、シェリルは大きく躯をうねらせた。  
「アッ、ーーーん、…あーーー」  
反応を確かめながら、特に敏感な場所を探しあてていく。  
次第に、快感が増していき、シェリルは果てた。  
「気持ちよかったですか?」  
問い掛けると、シェリルは一瞬私を睨み付け、口を開いた。  
「貴方は…残酷な人だわ。自分で造った人間のことも、只の玩具としか思っていない。そして私のことを人間として生きていきたいと言って願いを叶えてくれると言ったのも嘘だった!!」  
吐き棄てるように、シェリルは私を罵倒する。  
「嘘じゃありません。私は私の造った世界を…人間を愛しています!そしてシェリル…、貴女のことも!!」  
 
私は、再びシェリルに口付けると、今度は自分自身を彼女の中に侵入させた。  
先程、達してしまったその場所は、濡れそぼり容易に受け入れる。  
最初はゆっくりと、徐々に動きは加速していく。  
「愛してますよ、シェリル…。いえ…、シェラハ」  
「違う!貴方は誰も愛していない」  
「嘘じゃありません!!」  
「なら、私はどうしてまだ生きているの?気が遠くなる年月を生きていかなければならないの!?」  
「私はーーー」  
貴女と共に、この世界の行く末を見たいーーー。  
光と闇、相容れない二つの鼓動が、重なりあう。  
 
 
 
 
 
ーーーそして絶頂へと昇りつめ…。  
 
 
 
 
 
END  
 

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