昔々、ロアーヌと言うところにユリアンと言うたいそう元気な若者がおり  
ました。ユリアンはモニカ嬢とその兄でロアーヌ侯のミカエルに取り立て  
られ大事にされておりました。  
 「何か面白い冒険がしてみたいなあ。おいしい料理も食べたいなあ。」  
 ユリアンが或る日そうつぶやくとしっかり聞いていたミカエルが言いま  
した。  
 「本当にそう思うなら、ほれ、あの山にゆくがよかろう。」  
 ミカエルは山を指して言いました。  
 「ミカエル様、あの山には何があるんですか。」  
 「あの山には栗でも柿でも何でもある。しかも、あの山には恐ろしい魔  
貴族も住んでいるのだ。お前の望みが両方ともあるぞ。」  
 ユリアンは魔貴族と聞いてドキリとしました。魔貴族は人間に悪さをして  
楽しむのが大好きで、しかも手がつけられない程に強いからです。ユリアンは  
一人じゃ危な過ぎるかもと思いました。  
 「ユリアン、お前にこの三枚のお札をやろう。これを使うと色付きのシャ  
ドウサーバントが使えるのだ。まあ見つからずに済むのが一番だ。」  
 「ではミカエル様行って来ます。」  
 
 ユリアンは山でたくさんおいしそうな食べ物を集めました。魔貴族が来る  
かなあとドキドキしておりましたが魔貴族の家来しかいませんでした。魔貴  
族の家来をかっこよくやっつけながらユリアンはこうしてたくさん食べ物を  
集めました。気がつくともう日が暮れておりました。  
 「ああ、大変だ。早く下りなくっちゃ。」  
 ユリアンは急いで山を下りようとしましたが、思っていたよりも早く日は  
沈み、山を下りる前に暗くなってしまいました。  
 「どうしよう。帰れなくなっちゃった。」  
 あたりはすっかり暗くなって歩くのも危なくなっていました。おまけにい  
つ魔貴族が近くにいてもわからなくなってしまいました。  
 「困ったなあ。どこかに隠れれる所があったらいいのになあ。」  
 ユリアンが火を起こして灯りを点けようかその前に歩き回ろうか考えてい  
ると、そこに灯りを持ったおばあさんが通りがかりました。  
 「おやおや、道に迷いなさったかな。ここは危ないから、わしの家に泊ま  
りなさい。」  
 「わあ、ありがとうおばあさん。」  
 ユリアンはおばあさんの後についてどんどん歩きました。  
 ユリアンとおばあさんはおばあさんの家に入りました。  
 「ユリアンと言うのかね。今日はユリアンどのの取った物を少し使ってお  
いしい料理を作ってやろう。たんと召し上がれ。」  
 おばあさんが作った料理はとてもおいしくてユリアンはたくさん食べまし  
た。そのうちユリアンは眠くなって、おばあさんの案内で寝床についてぐう  
ぐうと眠り始めました。  
 
 ユリアンはとても気持ちよく目を覚ましました。  
 (ああよく寝たなあ。もう朝かなあ。)  
 ユリアンは外を見ようかと思いましたが、よく考えるとユリアンが寝てい  
た部屋には日が差すところがどこにもありませんでした。ユリアンは入って  
きた戸を開けようかと思いましたが、全く開きませんでした。  
 (おかしいなあ。まるで閉じ込められたみたいだなあ。でもおばあさんを  
起こすと迷惑になるだろうなあ。)  
 ユリアンはそう考えると、部屋をぐるぐるあちこち見て出口を探してみま  
した。すると、壊れやすそうな壁が見つかりました。  
 (でも壁を壊しまでして部屋からでる事はないなあ。また寝なおして、お  
ばあさんが開けるのを待とう。)  
 そう考えてユリアンは寝ようとしましたが、戸の近くに気がついて、そこ  
から向こうを覗きました。するとそこにはおっぱいとおしりの大きなきれい  
な女の人がおりました。  
 (あれえ?おばあさんの娘かなあ?)  
 ユリアンは不思議に思いましたが、女の人が何か言ってるのを見て、耳を  
澄まして聞いてみました。  
 「ふふふ、ユリアンとやら、きっといい声で喘ぐだろうねえ。ふふふ、聞  
くのが楽しみだよ。この魔貴族のビューネイのエッチなイタズラで人間が悲  
鳴をあげるのは本当にいい楽しみになるよ。たくさん食べた分、たくさんも  
だえてもらいたいねえ。」  
 ユリアンは震え上がりました。足音を立てないように壊れそうな壁まで行  
って外を見ると、もう日はのぼっていました。しかしユリアンはお札を持っ  
ていることを思い出しました。ユリアンはお札を一枚使ってシャドウサーバ  
ントを取り出すと、小声で命令しました。  
 「ビューネイが来たら、エッチなイタズラに付き合って時間稼ぎをしてお  
くれ。」  
 命令をすると、ユリアンは壁を壊し、布団で壊れた所を隠すと外へ飛び出  
しました。  
 
 しばらくして、ビューネイが部屋に入ってきました。  
 「おはようユリアン。よく眠れたかしら。わたしは魔貴族のビューネイ。お  
前にエッチなイタズラをしていじめてやろう。さあ怖がれ怖がれ。」  
 「うわあ!魔貴族だあ!!」  
 シャドウサーバントはビックリしました。  
 「はじめは、ユリアンのおちんちんを吸ってやろう。」  
 ビューネイは観念したのか自分からおちんちんを恐る恐る突き出したユリ  
アンの前に座り込むと、ユリアンのおちんちんをくわえました。ビューネイ  
はくわえたおちんちんを舌でなめたり揺さぶったり押し付けたり、軽く噛ん  
だりしました。おちんちんを奥までくわえ込んだり口の外に出したりもしま  
した。  
 (おかしいなあ。これだけすればもう出してしまうはずなのに。)  
 ビューネイは不思議に思いました。さっきからユリアンは叫んでるばかり  
で一向に果てないからです。  
 「はっ、これはシャドウサーバント!!」  
 ビューネイはユリアンの正体に気がつきました。よく見ると壁が壊れてい  
ました。そこは別のしわくちゃの魔貴族が理想の通りに作ったかっこいい影  
の体を披露した時、勢い余って壊したところでした。  
 「待てえええ!!!待てえええ!!!ユリアン待てえええ!!!」  
 
 ユリアンは必死に山を駆け下りていましたが、ビューネイの怒鳴り声に驚  
いて振り向きました。まだ遠くですが、そのうち追いつかれてしまいそうで  
した。ユリアンはまたお札を使う事にしました。  
 「ここで、転んで動けなくなったフリをして、ビューネイのエッチなイタ  
ズラに付き合って時間稼ぎをしておくれ。」  
 そう言うとまたユリアンは駆け出しました。  
 
 ビューネイはうずくまっているユリアンを見つけました。  
 「うう、なんてマヌケなんだ。」  
 「そこにいたかユリアン。さあ、今度こそイタズラをしてやるぞ。服を脱  
げ。」  
 言う通りに服を脱いだユリアンは、背中をビューネイになめられました。  
ビューネイは背中をなめながら、おちんちんを片手でこすったり指で弾いた  
りして、もう片方の手で金玉をくすぐったりもんだりしました。途中で金玉  
をいじっていた手でユリアンのおっぱいをつねったり、背中をやめてわき腹  
をなめまわしたりしました。  
 「どうだユリアンまだか。」  
 「ああっ!まあだまだ。」  
 「どうだユリアンまだか。」  
 「ひいっ!まあだまだ。」  
 「ええいじれったい!!」  
 ビューネイはユリアンをしっかりと抱きしめると、思いっきり口づけをし  
ようとしました。しかしその時気がつきました。  
 「はっ、またもシャドウサーバント!!」  
 ビューネイは地団駄を踏んで悔しがりました。目から火が出そうなくらい  
に怒りました。  
 「待てえええ!!!ユリアン待てえええ!!!逃がさん、お前だけはああ  
あ!!!」  
 
 ユリアンは驚いて振り向きました。ユリアンは昨日歩いた事がある道を見  
つけたので、山を前よりも早く下りる事が出来ました。しかしまだ下り切っ  
ていませんでした。ユリアンは最後のお札を使いました。  
 「ここで謝ったフリをして、ビューネイのエッチないイタズラに付き合っ  
て時間稼ぎをしておくれ。」  
 そう言うとまたユリアンは駆け出しました。  
 
 ビューネイはブルブルと震えて土下座をしているユリアンを見つけました。  
 「見つけたぞユリアン!!!」  
 「ごめんなさいビューネイ様。もう逃げたりしません。」  
 「そうか、では、たっぷりといじめてやろう。」  
 そう言うと、ビューネイはとても大きなおちんちんのニセモノを取り出し  
ました。シャドウサーバントは、おとなしくおしりを突き出しました。  
 「さあ、いい声で泣け。」  
 そうビューネイが言った時、ブルブルと震えていたシャドウサーバントが  
叫びました。  
 「うわあああ!!!やっぱりいやだあああ!!!」  
 驚いたビューネイをとんぼ返りで飛び越えると、シャドウサーバントはビ  
ューネイをうつぶせに倒してつかんで、ビューネイの大事な所におちんちん  
をつきたてました。  
 「こらっ!!やめなさい!!」  
 ビューネイはシャドウサーバントを叱りましたが、シャドウサーバントは  
止まりませんでした。  
 「やめて!!やめなさい!!こらっ!!」  
 しかしシャドウサーバントは止まりませんでした。ビューネイは泣き出し  
ました。  
 「うわあん!うわあん!やめてえ!!」  
 「まあだまだ。まあだまだ。」  
 ビューネイは泣きながら力を振り絞ると、思いっきりユリアンのシャドウ  
サーバントにお尻を突き出して消しました。  
 「うええん。魔王様と同じ所にムシケラが入れちゃった。」  
 ビューネイはオボコではありませんので血は出ませんでしたが、ユリアンが  
ますます許せなくなりました。  
 
 その頃ユリアンはミカエルのお城にたどり着きました。  
 「大変ですミカエル様。魔貴族のビューネイに追いかけられてしまいまし  
た。」  
 するとミカエルは自信たっぷりに言いました。  
 「ユリアンお前はお城の奥に隠れていなさい。」  
 間もなく、お城の門をドンドンと叩く音と怒ったビューネイの声が聞こえ  
てきました。  
 「ユリアンはどこだあああ!!!ユリアンはどこだあああ!!!」  
 それにこたえる様にお城の門が開いてミカエルが出てきました。  
 「わたしがロアーヌ侯のミカエルです。わたしがロアーヌ侯のミカエルで  
す。わたしがロアーヌ侯のミカエルです。」  
 ミカエルが落ち着き払って言いました。しかし三回言った時に、ビューネ  
イはミカエルを右と左から勢いよく思いっきり、大きな御餅ではさんでしま  
いました。ミカエルを御餅ではさんだビューネイはお城の中を歩き回りまし  
た。  
 「ユリアンはどこだあああ!!!ユリアンはどこだあああ!!!」  
 歩き回るビューネイの前に、モニカ嬢が立ちはだかりました。  
 「ユリアンがどこにいるか知っている人がいます。ユリアンは逃げました  
。ここのお屋敷にいる女の人と三日間お付き合いをすれば教えてくれます。」  
 「それはどうもご親切に。ありがとうございました。」  
 そういうとビューネイは飛ぶように去っていきました。カタリナがミカエル  
をはさんだ大きな御餅をもぐもぐと必死に食べていると、同じようにもぐもぐ  
と必死に食べていたミカエルと口づけをしてしまって、二人とも顔が赤くなり  
ました。  
 モニカ嬢はお城の奥に隠れていたユリアンの所にいきました。  
 「もう大丈夫ですよユリアン。」  
 「わあ、よかったよかった。めでたしめでたし。」  
 ユリアンははしゃぎました。モニカ嬢もはしゃぎました。  
 「とってもきれいな魔貴族でしたねえユリアン。何をして怒らせたんです  
か?」  
 「それはわたしにもわかりません。シャドウサーバントしか知りません。」  
 その後、モニカ嬢に言われた屋敷を訪ねたビューネイは、一日でユリアンの  
ことなんかどうでもよくなりました。家来に話す話の種になるとおもってお屋  
敷の主人の相手をしましたが、三日目の夕方に気分が悪くなって影のように消  
えてしまいました。アビス空間で本物のビューネイは寝込んでしまいました。  
 (めでたしめでたし)  
 

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