ロックブーケは最後に残った七英雄として、ガクガクと恐怖に怯えながら震えていた。それもそのはず、最強と言われたワグナスや2番目に強かった兄のノエルが皇帝の一族に倒されてしまったからだ。  
しかし、宿命とはいえ残った一人が必ず守らなければ我々の存在が消えてしまうので渋々やらざるえなかったロックブーケは愚痴を零す。  
「何で皆、私を置いてやられてしまったのよ!ワグナス様やお兄様の馬鹿!」  
出来る事ならそんな役は非力な自分でなく、自分より強いのに任せて欲しかったのだ。益々国の規模も地盤も強くなっている皇帝の力に自分が敵う筈も無いのも自分で予測できた。  
絶対に殺される確実に…こんな事なら七英雄を辞めてサラマットでずっと女王様をしてれば良かったと思う。  
そんな事を考えているうちに下から階段の足音がゆっくりと歩いていく音がする。  
もしかして…いや絶対に間違いない。ここへ来るのは皇帝しか用が無いはずだからだ。  
恐る恐る下を覗き込むロックブーケ…せめて、死ぬ前に一度も逢ってない皇帝という人間がどういうものか見ておくべきだと思うからだ。  
良く見ると、華奢な身体で美少年の人間だった。この男が復活したクジンシーや兄のノエルやリアルクィーンを倒したというのが動揺を隠せないでいた。  
しかし、今のロックブーケは心を引き締めて玉砕覚悟(ヤケクソともいうが)の気持ちで待ち構える事にする。  
ロックブーケの緊張感を知ってか知らずか皇帝はそんな緊張感ぶち壊すような事を言い出す。  
「始めましてロックブーケさん…僕が最終皇帝のジェラールです。」  
笑顔で挨拶をしてくるとはふざけた奴に七英雄の二人がやられたというのか?最初はあっけに取れれていたロックブーケだったが緊張感を台無しにされたせいで怒りを露にし、皇帝に八つ当たりに怒鳴り散らす。  
「なんで貴方みたいな変な奴にクジンシーやノエルお兄様がやられたの?信じられませんわ!嘘をつくのも大概にしなさい!それに何で一人で来たの?」  
もしかして皇帝が心理戦で揺さぶりをかけているのかもしれないと冷静になったロックブーケはコホンと咳き込み、本題に入ろうとした。  
「仲間とかいるんじゃなくて…貴方ぐらいなら私一人でも勝てますわよ。」  
皇帝はロックブーケを見て嘲笑してるようだった。それがどういう意味かも解からずに。  
 
「今日は僕以外誰も来てませんよ。それに貴方とは戦いをしに来たのではないのですよ。」  
「ふざけないで!私を馬鹿にしてるつもりなら許しませんわ!」  
怒りをこみ上げたロックブーケの攻撃魔術が皇帝をめがけて狙っていく。しかし、怒りで指先のズレが生じ普段の召雷の精度が悪く、皇帝に易々とかわされてしまう。  
「ダメですよ。そんなチープの術じゃ僕に命中しませんよ。」  
ロックブーケが他の攻撃の術を放っても全然当たらない…それどころか皇帝が距離を縮めてくるのが見えてきた。  
流石にこのままでは自分が危ないと思ったロックブーケは心理戦で皇帝を揺さぶる。  
「でも、貴方…何故攻撃をしないの?その気になれば私を簡単に攻撃できたでしょうに…」  
一筋縄で行かない相手なのは自分でも充分承知していた。自分にしか持っていない技で倒すしかない誘導作戦をしかけるしかロックブーケに勝ち目が無いからだ。  
「だって、貴方と戦うのは僕が興味を持たないからですよ。それに僕と貴方似てるじゃないですか?宿命だかなんだか知らないけど無理やり戦争に巻き込まれて自由を奪われた者だから…」  
片や七英雄の一人、片や最終皇帝、辿った道は違えど似てる気もしないでもない心の中で納得してしまうロックブーケ…だが、今は戦闘中だ。話ならこんな時にするなって言いたくなってしまう。  
しかし、力の差は歴然だった。魔力を持っているとはいえ、女が男に敵う筈も無く、皇帝がロックブーケの二の腕を抑えつけている。  
「僕は手荒な事をしたくないんですよ。貴方みたいな綺麗な人を見ると特に…」  
ロックブーケはこの時を待っていた。自分に勝てる最後の術を狙っていたのである。そして、ニヤリとホクソ笑むロックブーケ。  
「計算どうりに迫ってくれてありがとうお馬鹿さん。テンプテーション!」  
流石にこの至近距離ならば皇帝でもひとたまりも無いだろう。完全に正気の目でなくなり動かなくなった皇帝に勝てたのを確信すると疲れがどっと出てしまい腰を床に下ろす。  
「でも、流石に皇帝ね…本気で戦っていたら私の完敗だわ。」  
ロックブーケは知らなかった。皇帝が一瞬だけだがクスっと笑っていたのを。  
 
ロックブーケは皇帝の処遇をどうするか決めかねていた。何しろ兄の仇でもあるいっそのこと殺すか、それともこの男を生かして自分の家来にして古代人の奴等に復讐すべきか、それとも軍事大国のアバロンを乗っ取るか。  
「はっきり言って、戦闘はもうしたくありませんわ。だったら、先に手っ取り早い方法にしましょう。」  
もうロックブーケは皇帝を殺すには勿体無いので、ボディーガードにした方が良いと考え出した。  
ロックブーケはよくよく皇帝を見つめてみると好みの美男子だったのでロックブーケ自身に何故か胸にときめいてしまう。  
「いけませんわ。私好みなんて…(頬を真っ赤にしてしまう)」  
ロックブーケの年齢は何千年も生きていたが見かけや精神年齢は皇帝とそんなに変わらなかった。これでも自分に淡い恋心は持っていても恥ずかしくなかったと自己認識をしてしまう。  
そして、ロックブーケは大胆な事を皇帝の頬を撫でながら命令してしまう。  
「(確かジェラールとか言ったわね)ジェラール、私を貴方の国へ案内しなさい。」  
何しろここにいるよりかは安全だともいえる。何しろ最大の障害であるジェラールが自分の手駒になったのだから。  
「はい…お美しいロックブーケ様。」  
ロックブーケはジェラールの国であるアバロンに辿りついた。よくよく見渡すと自分がかつて女王をやっていた田舎のサラマットとは違い、色々な人が多く都会的であった。環境の違いからかアバロンが育成の施設が沢山の屈強の戦士が出てくるのも納得が出来た。  
「(これでは七英雄が負けるのもおかしくないわ。戦術や知らない魔術があるなんて…)」  
ロックブーケはこのジェラールの部屋が知りたくなった。一体どんな鍛え方をしてあんなに強くなったのか、そして、どういう人間なのかも知る必要がある。  
ジェラールの部屋に入ると立派な部屋にロックブーケは困惑してしまう。なぜなら自分の部屋とは遥かに優雅だったからだ。それは嫉妬から来るものなのか何故か惨めになる。  
「許せませんわ。こんな優雅な生活を送るなんて…皇帝陛下のジェラールの物は私の物にしますよ。」  
「はい…ロックブーケ様。では紅茶をご用意します。」  
「いらないわ。その代わりに…」  
ロックブーケは急にジェラールに抱きつき始めた。自分の本当の姿を晒して…  
「私は本当は貴方が怖かったの。だけど、貴方から殺意がまるっきり感じられなかった。そんな私だって戦いが嫌いで貴方を殺したくなかったの。」  
ジェラールに目の前に見えたのはその泣き崩れている姿は七英雄でなく、運命に引っ掻き回された純粋無垢な哀れな少女にしか見えなかった。  
古代人が封印さえなければロックブーケも復讐も考えていなかっただろうし、普通の女で生きていただろうと未来は出来ていた。  
ジェラールに唇にくちづけをしてしまうロックブーケ…すると…ジェラールの方から抱きつき始めた。  
「苦しいですわよジェラール。お兄様ごめんなさい。もう私、七英雄の称号を捨てて一人の女として生きます。」  
女でありすぎた為に、七英雄の使命に疲れ果てて、ちゃんとした形でジェラールに話をしたかったロックブーケ…すると…  
「やはりね。君みたいな女性のタイプは強がっているが、本当の姿を曝け出すのが怖いタイプだと思っていたよ。」  
実はテンプテーションに掛かっていないのに掛かっている芝居をしたのだ。その事にロックブーケは驚いてしまう。  
 
「なぜ?私のテンプテーションが効いたと思ったのに…」  
確実に手応えはあった。それなのに何故正気に戻れるのか見切ったとでもいうのか?それとも効力を失ったのか?  
頭を抱えるロックブーケの肩にジェラールは手を乗せて、その原因を教える。  
「僕の指輪を見てみなよ。ソーモンの指輪といってどんな特殊な攻撃も無効化するんだよ。だから君のテンプテーションは効かなかったのさ。」  
完全に嵌められて全部の話を聞かれてしまい完全に落ち込むロックブーケ、彼女の首元を舌で舐めまわす。  
「やはり君は悪人は向かないよ。他の奴等みたいに悪さをするタイプでもないし、本当は純情無垢で優しい子にしか見えない。だから復讐なんてやめなよ。」  
このジェラールって男はどこまで人の心を読んでしまうのだ。ロックブーケは観念をしたのか逆切れとも言えるような発言で言い返す。  
「貴方の方がボグオーン並みに腹黒いわ。で…私をどうするつもり?」  
「僕の女になってもらう。最初からここへ連れて来たのだから。」  
笑顔でジェラールの告白により完全にロックブーケは心臓をドキドキしながら、その告白を受け取る。何しろ本気の告白された経験など初めてだったからだ。  
いきなり鎧と服を脱いで上半身を裸になるジェラールをロックブーケは目を凝らして見ると着やせはするが筋肉質タイプだと思っていた。  
ジェラールはロックブーケの上の部分を剥がし、たわわと実った乳房を愛撫でする。  
「そこ…そこはダメ感じちゃう。ちょ…ちょっと乳首まで弄らないで…」  
彼女の乳首は指でクリクリと摘むと勃起し、敏感に感じているようでさらに乳首を吸う行為に走る。  
「あん…そこ…いい!」  
もはやその光景は七英雄と皇帝という立場でなく、一人の男と女が唯の性行為に走ってるようにしか見えなかった。  
 
ジェラールはロックブーケのスパッツ越しにオマンコを指で弄くり始める。その行為に恥ずかしがるロックブーケ。  
「下着が汚れちゃうからやめなさい。私が脱ぐから。」  
自分から下着も脱いで丸見え状態にしたロックブーケ…ジェラールは指でオマンコを拡張させ、彼女の中身の味を舌で探り当てる。  
「ダメ…そこ…私感じちゃうの…」  
ジェラールはそこを狙っちゃうと彼女の中からどんどん愛液が流れていく。そして、我慢が出来ずにビクビク痙攣し塩を吹いてしまう。  
しかし、ジェラールのペニスがロックブーケのオマンコを欲しがっているのでじっくりと挿入を試みる。  
ズブッと挿入すると、苦悶の表情をするロックブーケのオマンコから処女膜が裂けて出血しているのが解かる。  
「君…処女だったのか?ごめん…」  
変な所で謝られて完全に困ったロックブーケはジェラールにからかいの脅しをかける。  
「私の事を誰でも遣らせてくれる淫乱な女だと思って?そんな安っぽい女だと思ったのかしら?最後まで責任を取りなさい。」  
実はジェラールも童貞だったのだが、彼女の痛みを伴わせないように感じさせるようにじっくりと腰を動かす。  
始めのうちは膣肉とペニスの擦れ具合がきつくて苦しかったが、ゆっくりと動かすたびに互いに快楽に嵌っていく。  
「そこ…気持ち良いわ。ジェラールのチンポが私の膣内で暴れている。」  
「僕も気持ちいい!君のオマンコが最高だ。」  
どうやら互いに相性は良かったらしい。ロックブーケも腰をくねらせてでかいおっぱいをブルンブルンと揺れ回している。  
そのおっぱいが気になり揉み出すジェラール。絶頂感を与え次第に限界が来る。  
「出すぞ。全部受け止めろ。」  
「欲しい。貴方のチンポから出るエキスを頂戴。」  
自分が大危険日だという事が忘れていたロックブーケの子宮の中に一気に精子の群れの大群が押し寄せてくる。  
冷静になったロックブーケは妊娠してしまう事に実感を湧き始めた。皇帝と結婚しなければいけないのか。  
「もう君は七英雄のロックブーケではない…僕の嫁のロックブーケだ。」  
「ジェラール…ありがとう(嬉しさのあまり抱きつく)。」  
実はロックブーケを最後にした理由はそれだけではない。ノエルがいれば寝取った恨みで間違いなく怒り狂うだろう。  
もはや伝承法が使えなくなった今、手っ取り早く他の七英雄を倒す方法は自分とロックブーケの子孫を作った方が効率が良いのだ。  
そのためには邪魔なクジンシーやノエルを倒し、ロックブーケを手に入れる。それはジェラールの心の中にしまっておくのであった。  
 
 
残された七英雄の封印のばしょにて…  
「我が妹よ…ついに落ちるところまでいったか兄は悲しいぞ。」  
「諦めろ。ノエル…所詮女じゃという事だ。」  
「そうだ。いつまでも女々しく泣いているじゃねぇ。」  
「ダンダークそれはいい過ぎだぞ。俺なんて復活した途端にすぐに退場だぞ。」  
「益々力を付けてるからな復活してももはや勝てる可能性が無い。」  
「最近、ワシの戦艦でも一撃で倒す技が開発されているようじゃぞ。」  
復活してもロックブーケの長命種タイプの子孫がジェラール並みの戦闘力では勝ち目がまるっきり無いので渋々復活するのを諦めざるえなかった。  
 
 
 

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