ツヴァイク侯の息子との縁談を破棄するためとはいえ  
こともあろうにユリアンと駆け落ちしてしまったモニカ姫。  
とりあえずロアーヌの近くの港町ミュルスまで来て、何食わぬ顔で宿をとった。  
 
ツインの部屋でモニカと二人きりになるユリアン。  
童貞の彼は、エレンやサラ達、シノンの村の異性と同室でザコ寝した経験くらいしかなく、  
このシチュエーションにちょっと緊張した。  
でも今はそんなことで緊張している場合ではなかった。  
モニカに請われて一気に決行して、ようやくちょっと落ち着いた時だったから。  
 
「……ユリアン、ごめんなさい。こんな危ないことに付き合わせてしまって。  
 あなたにもロアーヌを捨てさせることになるのですね…………」  
ベッドに腰掛けたモニカがちょっと沈んだ調子で謝ってきた。  
「いや、全然いいんです」  
「でも」  
「もともと、プリンセスガードに入ろうと思ったときに、  
 俺はロアーヌに仕えるために入ろうと思ったわけじゃじゃないんです。  
 自分が誰か……モ、モニカ様のためにどこまでできるか、  
 とことんやってみようと決心したから、入ったんです。  
 だから、このことだって、これがモニカ様のためなのなら、全然平気です」  
「ユリアン……。本当に、ありがとう」  
モニカが微笑んでくれた。その笑顔に内心さらにどきっとする。  
彼は自分が彼女に恋をしていることを自覚していた。  
でもごまかす。  
「そ、それにしても驚きました。モニカ様がこんなことをするなんて……」  
話題を変えた。  
どうして彼女が逃げたいと思ったのか、知りたいことでもあったし。  
「……………………私も、自分でも驚いています。  
 お兄様の言い付けに逆らったのも、生まれて初めてです……」  
 
「なら、どうして……?」  
「わ、私も悩みました。で、でも結婚、だけは、できませんでした……。  
 ずっと、幼い頃から、思ってたんです……。  
 結婚は、自分が心に決めた、愛する男性とじゃなきゃいやなんです……」  
モニカがちらっとこっちを見ながら言った。  
でもユリアンはその視線の意図に気付かず、そこを流してしまう。  
「…………」  
「でも、これから、どうするんです……?」  
しかも彼女の不安を煽るような発言までしてしまった。  
「そ、それは……。私も、どうしていいか……。  
 私、世間知らずで、な、なにも、分からないし……」  
モニカがじわっと涙を浮かべる。  
それでようやく彼もまずいこと言っちゃったことに気付く。  
慌ててフォローした。  
「だ、大丈夫です!全然大丈夫です!俺にまかせてください!  
 なんでも言ってください!なんとでもなりますから!」  
「そ、そうでしょうか……?」  
「そうですよ。もう、俺達は思いっきり自由の身なんですよ?  
 それに、お金だってじゅうぶんにあります。  
 やろうと思えば、グレートアーチまで船で行って、  
 さらに、そこで普通の家を買うことだってできるくらいあるんです」  
「そんなに……?」  
「ええ。だからなんでもやりたいこと言ってください。  
 なにかやりたいことないですか?せっかく自由になったんだから!」  
明るい調子で励ましたら、モニカもちょっと元気を出してくれたみたいだった。  
「…………じゃあ、わがまま言ってもいいですか?」  
「ええ。なんでもどうぞ」  
「私、ハリード様みたいに、世界中を旅してみたいです……。  
 世界のいろんなものをこの目で見たいです」  
 
「全然OKですよ。これから、旅しましょう。  
 お、俺がモニカ様のこと、絶対お守りしますから……!」  
「ユリアン、いっしょに旅をしてくれるんですか」  
「もちろんですっ」  
「あ、ありがとう……。ありがとう、ユリアン……」  
モニカが潤んだ瞳で見つめながら、微笑んでくる。  
「いえ、モニカ様が喜んでくれるなら……」  
「…………」  
「……?」  
「あの、ユリアン」  
「な、なんですか」  
「モニカ様と呼ぶのは、やめてください」  
モニカが潤んだ瞳にぐっと力を込めて言ってきた。  
「え、だって」  
「でも私はもう、あなたにモニカ様と呼ばれなくてはいけないような女ではありません。  
 もう姫でもなんでもない、あなたがいなくては一人ではなに一つできない、  
 世間知らずな、ただの馬鹿な女です。だから、やめてください」  
「で、でも」  
「おねがいです……」  
「じゃ、じゃあ、これから少しずつ直し、ます……」  
「今すぐ直して欲しいです……」  
「だ、だったらモニカ……も、俺に敬語を使うのをやめ、てください」  
「そ、それは駄目です。こうするべきですもの」  
「俺だって、そうです……」  
「うう。じゃあ、やっぱりお互い少しずつで、いいです」  
「はい……」  
「……」  
「……」  
「はは……」  
「うふふ」  
ちょっとリラックスした。  
 
ちょっと場の緊張は和らいだんだけど、モニカはまだ瞳に力を込めてるような気がした。  
「あの、あの」  
「なんですか」  
「私、お願いがあるんですっ」  
「え、まだあるんですか?」  
「う……。あるんですッ!これが一番のお願いなんです!」  
「あ、はい。なんでも言ってください」  
「はいっ、言います!」  
「……い、言ってください」  
 
「あの、私をただの女にしてください」  
「……は」  
「だって、市井の女性は年頃になると、自分の恋人を見つけて、  
 いっしょに語らったり、夜を供にしたりして、過ごすのでしょう?  
 私も、そうしてみたい……」  
「…………」  
口をぱくぱくさせてしまうユリアン。  
「ユリアン、お願いです。私を、ただの女として、そういう風に扱ってください!」  
なんとか返す言葉を探すユリアン。  
このままでは、やばい。  
「モニカ、様。今、好きでもない男との結婚がいやで逃げてきたんじゃないんですか!  
 なのに、そんなこと言ったらだめです!」  
なんとかそう言ったら、モニカは途端にきびしい顔になった。  
「…………やっぱり、気付いてくれてない」  
「……?」  
「ど、どうしてあなたにいっしょに逃げて欲しいって頼んだと思ってるんですか!  
 どうしてツヴァイク侯子との結婚をいやがったと思ってるんですか!  
 あなたが、す、好きだからじゃないですか!」  
 
ユリアンは、モニカが自分のことが好きだとは思いもしなかった。  
彼女はあくまで優しさだけで自分に接しているに過ぎないと思っていた。  
それで叶わぬ恋だといつも嘆いていたのに、まさか好きだなんて言われるなんて!  
「初めて会ったときのこと、覚えていますか」  
「……………………はい」  
「私、夜の酒場に一人で飛び込むなんて、後になって危ういことをしてしまったと思いました。  
 もし悪い人達だったら、捕まってひどいことをされていたかもしれませんでした。  
 でも、あなたは違っていました。私の身分を知らないうちから助けてくれました。  
 泥だらけでボロボロだった私の肩を優しく抱いてくれました……。  
 あのときのあなたの手のぬくもりは今でも覚えています」  
あの日のことはユリアンも別の意味でよく覚えていた。エレンに正式に振られた日でもあったから。  
そして落ち込む間もなくモニカが現れ、大事件に巻き込まれて、必死に旅をした。  
あれから頭はただモニカを守ることでいっぱいになっていった。  
それがいつの間にか、彼女の美しさと優しさに触れているうちに、……惚れてしまった。  
ユリアンが自分のモニカへの恋慕が叶わぬ恋だと思うのは、その身分の違いよりも、  
エレンがだめだったから次の女、と思っている自分への嫌悪が大きいからだった。  
「あのときから、私はあなたのことが好きになってしまいました。  
 お兄様の危機だというのに、あなたといっしょに旅ができて嬉しかった。  
 プリンセスガードに入ってくれて嬉しかった。宮殿で近くに過ごせて嬉しかった。  
 いっしょに逃げてくれて嬉しかった。好きです……大好きです!ユリアン!」  
「モニカ……様……」  
「お願いです……わがまま聞いてください……。  
 嘘でもいいから、恋人として扱ってください……。恋を教えてください……」  
モニカの必死の告白を、ユリアンを頭をがんがん殴られるような思いで聞いた。  
自分がうだうだと考えてるのに対して彼女の思いのなんとピュアなことか!  
自分は彼女にどう答えるべきなのか!  
「違う……。わがままでも、嘘でもだめです……」  
「ユ、ユリアン……?」  
「俺も、モニカ様のこと、好きです。モニカ様に、ずっと、恋してます!」  
どう答えるか頭で考える前に、思いが自然に言葉に出た。  
 
「本当ですか……。わ、わたしを、本当の恋人にしてくれますか……?」  
モニカが瞳にためた涙をぽろぽろこぼした。  
ユリアンは彼女の体を引き寄せて、ぎゅっと抱き締めた。  
「します……。恋人にします。恋人になってください……!」  
彼女が地位も、肉親である兄も、なにもかもを捨てたように、  
自分も全てのわだかまりを捨てたら、幼稚とも思えるくらいストレートな言葉が出た。  
彼女を愛する決心ができて、心からそうしたいと思えるようになった。  
「うれしい……」  
ユリアンは、そう呟こうとした彼女の唇を自分の唇で塞いだ。  
「んッ……んんぅ」  
お互いとも、初めてのキスだった。  
 
「んっ……ユリアン……」  
「モッ、モニカ様……」  
「はい……。分かっています……」  
唇を離したら、モニカが”分かってる”と言い出した。  
「覚悟はもうできています……。ユリアン……私の貞操を、あなたに捧げます……」  
そのセリフだけで、ユリアンは失神するかと思った。  
 
モニカがベッドの上にぺたんと横たわる。  
「では……お願いします。……恋を教えてください……私を女にしてください……」  
「は、はいッ」  
ユリアンは、おそるおそる彼女に寄り添う。  
そして彼女にまたキスをする。  
「ちゅ……ん…んく……」  
次に、彼女の肩に触れて、服を脱がそうと思ったのだが……脱がせ方が分からない。  
「あ……えっと……」  
かなりもたもたしてたら、彼女のほうが察してくれた。  
「服を……脱ぎます、ね……」  
「は、はい……」  
 
モニカが自分の服をひとつひとつ脱いでいく。  
ユリアンはぽーっとその様子を見つめてしまった。  
「は、恥ずかしいです……。男性の前で、肌を晒すのは、初めてです……」  
「あ、す、すいません!」  
「いえ……いいのです。覚悟はできていますから……」  
彼女のお忍びスタイルの下は真っ白なブラジャーとパンツの普通の下着だった。  
貴族の物々しい下着はつけていない。  
でも、とても清楚な下着で、なによりユリアンにとって初めて目にする女の下着姿だった。  
そして彼女は顔を真っ赤にして、彼の視線を意識しながらブラを外す。  
少し小さめで、でもとても美しいラインの乳房がぷるんと露出した。  
モニカの肌は全身真っ白で、その真っ白な乳房の上のほうにピンクの小さな乳首が乗っている。  
彼女はふうふうと大きく息をしてるので、それに合わせて乳房も上下した。  
「それでは、生まれたままの姿になります……」  
モニカが律儀にそう宣言して、膝立ちになって最後のパンツに手をかけて、脱ぎ始める。  
ふんだんにレースがあしらわれたそれがするすると下ろされていく。  
「…………」  
ユリアンは、愛しいお姫様のストリップを、間近で息を呑んで鑑賞する。  
彼女のふわふわの金髪とお揃いの、薄い恥毛が露になった。  
さらにその奥の部分が見えて、パンツの布地が離れるとき、  
そこから、にちゅ……と、微かに液体の音がした……。  
するとモニカが弁解しだした。  
「あ、あん……。あの、これは、こうなってしまうんです……。  
 12歳くらいの頃から、自然とここが濡れてしまうことがあって、  
 特に最近は、あなたのことを想っただけで、ここが、濡れるようになってしまいました……」  
「あ、あう……」  
「でも、いいんですよね。私、おかしくありませんよね……。  
 愛しい男性と肌を合わせるときには、こうなるのが自然なんですよね……」  
「……(こくこく)」  
モニカが一糸纏わぬ姿になって、じっとユリアンの視線に耐える。  
「あの…ユリアン………。私だけ裸になるのは恥ずかしいです……」  
 
「私、本物の男性の裸を見たことないんです……。あなたの裸を、見たいです……」  
ユリアンは爆発しそうだった!  
さっきから、あのレオニード伯爵がヒルダよりも美しいと称えた、つまりは世界一の美女が、  
手が届かない存在だと思っていた、この世で一番愛しいお姫様が、自分の前で全裸になって、  
『私はあなたが好きです』  
『私の処女を奪ってください』  
『私はあなた以外の男の前で裸になったことすらありません』  
『私はあなたのことを想って股間を濡らしてるんです』  
と、ものすごい告白を次々と炸裂させているのだから!  
 
実際ユリアンは爆発してしまった。  
 
「モニカさまァッ!」  
「きゃあっ」  
あたふたと全裸になり、いきなりモニカに覆い被さる。  
脚を開かせて、自分の勃起しきったペニスを彼女の性器にがむしゃらに擦りつけた。  
ぐりゅっ  
「やぁんッ」  
「うあ…ッ!」  
びゅっ!びゅくん!びゅく!  
そのまま射精してしまった。  
ただモニカの性器に自分の精液を塗るだけになった。  
「あ、あっ……ユ…ユリアン……」  
「はー、はーっ」  
モニカが19年間純潔を守ったバージンピンクのそこをただ白濁に汚しただけで、  
ユリアンは虚脱した。  
 
一度射精して、しばらくするとユリアンはいくぶん理性を取り戻した。  
そして自分が錯乱して先走りしてしまったことをようやく自覚する。  
モニカは彼に抱き締められて脚を大きく開いたままで、大人しくしている。  
「あ……すいません……。モニカ様……」  
「?…………ど、どうして謝るのですか?」  
モニカは、きょとんとした。  
彼女は、挿入もしてないのに出してしまったことが大失敗なことだと理解してない。  
 
「あ、その……」  
ユリアンは、モニカのそのあまりに無垢な様子を見て、深く自分を恥じた。  
先走りの失態についてもそうだけど、暴走して彼女を思いやる気持ちを見失ったことを。  
彼女は本当に温かく素直で純粋で、箱入り娘だからちょっとどこかズレていて、  
自分こそがそんな彼女を何よりも大切にしなければいけないのに。  
「ごめんなさい、モニカ様……。じ、実は、俺も、こういうこと、したことないんです……」  
「え?」  
「その、女の人と、こういうこと……」  
「あ……。そうだったのですか……」  
モニカは、一般人の若者はセックスをたくさん経験してて当たり前だと思ってたようだけど、  
ユリアンは自分だって童貞であることをありのまま彼女に伝えた。  
「だから、俺……モニカ様に”教えてあげる”なんてこと、できないです。  
 それどころか、ヘタクソで、うまくできない……です…………」  
「…………ごめんなさい」  
「へ…!?な、なんで謝るんですか……?」  
急に謝られて、さっきの彼女とおんなじようなことを言ってしまう。  
「私、あなたに任せっきりにしようとしてたのですね……。  
 ごめんなさい。またわがまましてしまうところでした……」  
「そ、そんなことないです!俺が、情けないから……」  
「ああ……。それでしたら、私も、二人とも情けない同士ですよ…。うふふ……。  
 ヘタクソでもいいじゃないですか。これから、二人でいっしょに学びましょう……」  
モニカは本当に、どこまでも優しい女性だった。  
 
「大丈夫ですから……。私、あなたになら、どんな風にされても構いませんから……。  
 私の全ては、あなたのものです。ゆっくり、そうしてください……」  
「はい……。モニカ様……」  
モニカはいつもの彼女らしく、おっとりとした調子でユリアンを促す。  
初めて同士なのに、世間知らずの彼女のほうがよっぽど落ち着いている。  
それを見てユリアンの心も穏やかになっていった。  
失敗してもいいから、かっこわるくてもいいから、精一杯彼女を愛そうって。  
 
「すいません、もう一度、あなたの体をゆっくり見せてくれませんか……」  
「はい……」  
ユリアンは重なり合っていた体を離して起こす。  
モニカの陰唇に押し当てられていたペニスの先端も離れて、  
表面に塗られた精液が糸を垂らした。  
そのまま、半勃ちのペニスも含めて、モニカに自分の裸を全て晒した。  
彼女は、精液まみれの自分の陰唇を隠すのも忘れて、彼の体に見とれた。  
「すごい……。きらきらしてますね……」  
上擦った声で感想を漏らした。  
「そ、そうでしょうか」  
「ええ。どんな絵画や彫刻よりも、ユリアン、綺麗です……」  
美術品と比べられて感嘆されて、照れる。  
彼女だって、この世の誰よりも美しい体をしてるのに。  
「そ、それに、それ……。お、大きいのですね。  
 それが、私の体の中に、入ってくるの、ですね……」  
モニカの熱い視線を受けて、ペニスがまたむくむくと膨れてくる。  
「はい…、そうです……。ほんとに、いいですか……?  
 俺、あなたの中に入っても、いいですか」  
彼女は、その問いに、自分の手を彼にのばしながら答える。  
「はい……。きてください。私の中に、きてください……」  
「モニカ、さま……」  
ユリアンは彼女の手を取って、ぐっと指を絡めて握りあった。  
 
もう一度、初体験のやりなおし。  
ユリアンは、彼女の股間の精液を拭いた。  
「すいません。さっきは、中に入れる前に、出してしまって……」  
「あ…………。これが、あなたの精なのですか……」  
「……はい。もう一度、やりなおさせてください……」  
「あ、はい。今度は私の中にもあなたの精をください、ね……」  
 
三たび、唇を交わす。  
今度はゆっくりとキスして、自然とお互いの舌を絡ませあった。  
ちゅぷ、ちゅく、ちゅ、ちゅるん……  
「んう……んふう、んっ、んく」  
初めて味わう自分以外の唇と舌の感触にぞくぞくした。  
それはユリアンだけじゃなくモニカも感じているようで、彼女も積極的に舌を動かした。  
息苦しくなって一旦唇を離すときも、二人な名残惜しそうに舌を伸ばした。  
ユリアンは、キスしながら、彼女の肌をそっと撫でていた。  
女の肌に触れたことのないユリアンは、どう触っていいのか分からない。  
だからとにかく優しくすることを、ひたすら心掛けた。  
 
首筋や鎖骨を撫でていた手が、ゆっくりと下に降りていく。  
そして彼女の乳房に手が届いたら、いきなりモニカがびくんと反応した。  
「んはぁっ」  
キスの最中に甘い悲鳴が上がって、彼女の吐息が顔にかかる。よだれもたれた。  
「あっ、すいません。痛かったですか……?」  
「あ……あっ。ち、ちがうんです。大丈夫、です……。  
 その、自分で触るときと、全然違った、から……。大丈夫ですから……。  
 もっとあなたの好きなように、触れて、ください……」  
自分で触るとき……?  
モニカも自分で自分の乳房を触るときがあるんだろうか。  
それって、オナニーしてるってことなんだろうか。ユリアンのことを想って……?  
…………なんでこのお姫様は、自分を狂わすようなことばかり言うんだろう。  
 
ユリアンは夢中になって、モニカの胸を愛撫することに集中する。  
両手で両方の乳房を、ふにふにと揉んだ。  
「あ、あっ……んあ、ユリ、アン……やさしい……んっ」  
恐ろしく柔らかい乳房を揉んで変型させたり、肌に指を滑らす度に、彼女が声をあげる。  
頂点の小さな乳首もぷるぷる震えて、彼はついむしゃぶりついてしまった。  
「ひやぁッ」  
乳首は意外に硬くて、唇でしごいたり舌のざらざらとぬるぬるで擦ると彼女はさらに鳴いた。  
彼女は悲鳴をあげまくるんだけど、嫌がってないことはなんとなく分かったので、  
ユリアンは、左右の乳首を徹底的に味わい尽くした。  
 
「はあ、はぁっ……、は、あ、あぁ……」  
モニカの乳房はユリアンの唾液を塗られて、てらてらと光りながら揺れる。  
そしてユリアンはさらに下を目指した。  
へそや脇腹を伝って、彼女の恥毛が生えている部分に辿り着く。  
金色でほんの少しだけの恥毛。実際十代前半の少女のように薄い。  
さっき一旦精液を拭いたのに、またべとべとに濡れて恥丘に張り付いている。  
そこは彼女が自分でたらした愛液で満ち溢れていた。  
 
生まれて初めて鑑賞する女の性器は、あまりに卑猥で可憐だった。  
「あ、ああ……。はずか、しい……!」  
モニカは、大きく開いた太ももをかくかくと震わせる。  
それに合わせて、陰唇もひくひく蠢いた。愛液がまたとくんとたれる。  
「なんて、綺麗なんだ……。モニカ様、好きです……!」  
ユリアンは、親指でそこを左右にめくって広げる。  
じっくりと、これがクリトリス、ここが尿道口と学習していく。  
そして、膣口らしい場所を確認すると、そのあまりの狭さに驚いた。  
こんなところに自分のペニスが入るのだろうか。  
裂けてしまうのではないか。それが処女膜を破るということなのだろうか。  
 
不安になる。  
「あの、モニカ様……」  
「……ふぇ」  
「ほんとに、最後までしてもいいんですか。大丈夫なんでしょうか……」  
「え…え…。それは、最後まで…しないと、契りを交わすことには、ならないのでしょう?  
 でしたら、最後までお願いします。私の中に入ってきてください……」  
「で、でも……。傷つけて、しまうんじゃ……」  
「ああ……。それなら、本当に覚悟はできていますから……。  
 初めては、痛いものだと、分かっていますから……。  
 大丈夫です。あなたとなら、大丈夫です……。どうか、私の貞操を受け取って、ください…」  
「…………」  
モニカの処女膜を破るっていう物理的な現実に直面して、ついびびってしまったが、  
彼女の言葉を聞いたら、その勇気が湧いてきた気がした。  
「わ…分かりました。では、いきます……」  
「はい……」  
 
ユリアンは、薄い襞に囲まれたモニカの膣口に、自分のペニスの先端をあてがう。  
彼女は彼の首に手を回して、両足を彼の腰に絡ませて、彼を待つ。  
そしてユリアンは腰を進めて、ゆっくりとめり込ませていった。  
「ううぅ、く……」  
「モニカ様……」  
「だ…ッ、じょ、です……」  
彼女の苦痛の表情にまた一瞬くじけかけた。でも彼女は必死に耐えて受け入れる。  
ユリアンも自分も泣きそうになりながら、ペニスを挿入させていった。  
彼女の膣内はかなり抵抗があった。そこをびきびきと無理矢理挿入させてる感じ。  
そして、まさしくなにかを裂いたような感触のあと、彼のペニス奥まで埋まった。  
(彼自身はとてもそれを冷静に実感できるような気分ではなかったけど)  
「んくううゥッ!」  
モニカはその瞬間、彼に必死にしがみついて、歯を食いしばって泣いた。  
ユリアンはついに彼女を処女喪失させた。  
 
「はっ、はっ……はッ」  
モニカは浅い呼吸を何度も繰り替えして破瓜の衝撃に耐える。  
ユリアンもつらい。できるものなら自分が痛みを感じればいいのにと思う。  
「モニカ様……モニカ様…」  
しばらくじっとしてたら、彼女が落ち着いてきた。  
「はぁ……はー……」  
「モニカ様、大丈夫ですか…………」  
「ああ……。ユリアン……、うれしい、です……」  
彼女は痛いとも苦しいとも言わず、ただ喜びの言葉だけ漏らした。  
「私、あなたの女になれたのですね……うれしい…………」  
破瓜の痛みをこらえて泣きながら微笑むモニカ。それを見てユリアンも感動した。  
彼にとっても童貞卒業したことになるけど、それより彼女を自分の女にしたことが嬉しかった。  
その感激はしだいに射精感になっていく。  
早く終わらせて彼女を痛みから解放しなくちゃいけなくて、  
それはつまり彼女の中に精液を注ぐことで、それが彼女の望みでもある。  
妊娠については彼はよく分からないが、どうなろうと彼女の望む通りにする決意もできた。  
そっと膣内のペニスを動かす。  
「ひぅんッ」  
モニカが悲鳴をあげる。  
つらそうな彼女を見て早く終わらせようと意識するまでもなく、射精感が一気に高まる。  
彼女の膣内はものすごく気持ちがいい。処女なのに膣壁の襞がぐにぐにと反応する。  
ユリアンのペニスをきつく締め付けて、まるで離すまいとしてるかのようだった。  
その中で少し動いただけで、限界はあっさり近付いた。  
「モニ、カ……ッ!」  
「やッ、やああッ……!ああぁーッ!」  
どくん!!どびゅ!!どぐんッ!!  
さっきの暴発とは比べ物にならないほどの精液がモニカの膣奥にぶちまけられる。  
さっきどころか彼にとってかつてこれほど激しい射精は経験したことがなかった。  
「ああッ、うあ……あぁンッ!!」  
びくん……びくッ……びく、ん…………  
 
「はぁ、はっ……ユリアン……ユリア、ン…」  
「ふうーッ、ふー……」  
腰が抜けそうな射精が終わって、ぐったりとするユリアン。ついモニカに体重をかけてしまう。  
でも彼女はつらいだろうのに、彼の体重を下からじっと支えた。  
彼は我にかえると、それに気付いて慌てて体を起こす。  
その拍子に膣からペニスがにゅるん……と抜けた。  
起き上がって二人がひとつになっていた部分を見て、ユリアンはまたびびった。  
ベッドシーツにはかなりの血の染みが広がっていた。自分のペニスも血まみれ。  
それだけではない。彼女のその傷口からは血と混じって超大量の精液が溢れ出ている。  
「モニカ様!大丈夫ですか!モニカ様ぁ……!」  
「はあ……。だ、だいじょう、ぶ、です……」  
でもあんまりそうは見えない。  
「この痛みは、幸せな痛みです……。あなたに貞操を捧げることができた、幸せな痛みです」  
モニカがよたよたと体を起こして、胸元でぎゅっとこぶしを握って元気をアピールした。  
「ほら…、思ったよりは、平気ですもの……。  
 それに……さ、最後のほうは、少し、気持ち良かった、ですよ……」  
健気な彼女を見て、感極まって、抱き締める。  
「モニカ様…!好きです!俺、ずっとあなたのこと、大切にします……!」  
「あん……ありがとう、ユリアン。これからも、どうかよろしくお願いします…………」  
 
全てを捨てて逃避行してしまった二人には、この先は全く不透明。  
でも彼等は、二人いっしょなら大丈夫だと、希望を確信した。  
 
そんな感じで二人寄り添って余韻に浸っていると、モニカがまたすごいセリフを囁いてきた。  
「……ねえ、ユリアン。女は一度契りを交わしたら、あとは経験を重ねるたびに、  
 気持ちよくなれるんでしょう……。これからも、たくさん契ってください、ね……」  
「…………!!」  
ユリアンのお姫様は、この先もこんな調子で彼をしょっちゅう悶絶させたという。  
 
おわり。  

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