「いや」
エレンのその返事に、オレは狼狽した。
目の前のエレンは前髪の間からオレを大きな瞳で睨むようにして見上げている。
その表情さえも愛しくてついその肩を抱き締め、被いかぶさり床の上に押し倒してしまった。
「…い‥やっ」
エレンが再度言葉を発する。だが不思議だ。
そう言いながらエレンの両手はオレのシャツの背中をぎゅっと握りしめている。
「…優しく、してくんなきゃ、いや…」
オレの胸に顔をくっつけ、小さくエレンが呟いた。
そういうことか。エレンの「いや」は。
オレは納得し、エレンのシャツをたくしあげて希望に沿うように
繊細で柔らかな彼女の胸の突起を口に含み、柔らかく舌で包んだ。
びくんとエレンが震えた。
「い…や…ァ」
口癖のようにエレンは最後の瞬間まで何度もその言葉を甘い吐息と共に漏らした。