: 140%"> セーラームーン  

1.  

「ちびうさちゃん…お願い。もう、止めて…?」  
「ふふっ。ほたるちゃん、いまの私はちびうさじゃないわ。ブラックレディ、立派なオトナの女性なの」  
全身を黒尽くめの派手な衣装で彩った長髪の少女が、椅子に座らされ後ろ手を拘束されたショート  
ボブの女の子の顎を撫でながら、微笑を浮かべた。  
「ううん。貴女はちびうさちゃんよ。私と…こんな私と友達になってくれた、優しいちびうさちゃんだわ」  
「…! 違うって言ってるじゃない! 私はブラックレディなの! もう、あんな小さくて無力なコドモじゃ  
ないんだから!!」  
ショートボブの少女――土萌ほたる――は身動きが取れない状況にも関わらず、かけがえのない  
友達であるちびうさを信じていた。普段は病弱で翳を落とした表情が多いほたるだが、いまの  
彼女はうっすらと汗が浮かんではいるものの、自信に満ちた顔だった。  
「ふ、ふん。強がりを言っていられるのもいまのうちよ、ほたるちゃん。オトナになった私がどれだけ  
凄いのか教えてあげるんだから」  
ちびうさ…否、ブラックレディは、頭頂部に結い上げたお団子からさらさらと流れる長い黒髪を掻き揚げ  
自分に言い聞かせるように呟く。彼女の黒尽くめの衣装は豊満な胸と滑らかな曲線を描く腰つき、引き  
締まった太股の美しさを際立たせ、黒い王女と呼ぶに相応しい妖艶な雰囲気を醸し出していた。  
ブラックレディはいつもの黒いハイネックのサマーセーター、黒いミニスカート、黒いスクールタイツに身を  
包んだほたるを見下ろし、小悪魔的な微笑を浮かべた。  
「ふふ…。ほたるちゃんは黒が似合うわ。私たち、お揃いね」  
ブラックレディの細長い指先が、ほたるの陶器のように白い肌の頬を撫でた。ほたるはびくん、と身体を  
小さく震わせたが、唇を噛んで声をあげなかった。  

 

2.  

ほたるとブラックレディの二人は、教室と研究室を兼ねたような薄暗い部屋にいた。明かりは殆どなく、  
窓のカーテンは全て閉められ、外部からの音は聞こえない。お互いに闇のイメージを持つ彼女たちに  
相応しい場所なのかもしれない。  
「ちびうさちゃん。私をこんなところに閉じ込めて…一体何をするつもりなの…?」  
「くすくすっ。私はブラックレディだって言ってるでしょう? 決まってるじゃない? 可愛いほたるちゃんを  
独り占めするためよ」  
ブラックレディが目を細めてほたるに顔を近づける。ほたるはブラックレディの高貴な悪魔を思わせる妖艶な  
顔を間近にして、どきっと胸が鳴った。  
「あははっ、緊張して震えてるほたるちゃんも可愛いわ。私、どんなに暗くたってほたるちゃんの顔は  
見えるんだから」  
「あっ、ちびうさちゃん…! な、なにを…?」  
「ほたるちゃんの可愛らしい唇を食べちゃうの。だって、こんなに美味しそうなんだもの」  
「えっ? そン…んむっ」  
ブラックレディは、ダークローズを注した唇をほたるのサーモンピンクの唇に重ねた。少女特有の瑞々しい  
朱唇が艶かしく絡み合う。大人の立ち居振舞いをこなしているつもりのブラックレディだが、いまの彼女は  
口づけに慣れていないちびうさのままだった。たどたどしくほたるの唇を吸う仕種がいじらしい。  
「ぷはぁっ。ほたるちゃんの唇…美味しい」  
「……!」  
ほたるの顔とブラックレディの顔が離れる。互いの唇を細い銀の糸が繋いでいた。ほたるは羞恥のためか  
顔を真っ赤に染め、ブラックレディを見ることができずに床に視線を落としていた。  
「うふふ…。照れているの? ほたるちゃん。じゃあ、ココを触られたら…どうなるのかしら?」  
「あっ! だ、ダメよ…ちびうさちゃん…!」  
ブラックレディの手が布越しにほたるの胸の周りをゆっくりと這う。唇と同じダークローズのマニキュアを塗った  
指先が、わずかに膨らんだほたるの乳房に触れた。  

 

3.  

「いやぁ…ダメよ、ちびうさちゃん…。恥ずかしいわ…」  
「どうして? 恥ずかしがることないじゃない、ほたるちゃん。ほら、ほたるちゃんの胸…こんなに可愛らしいのに」  
「ん…あっ、お願い…止めて、ちび…うさちゃ…ぁん。ンむぅ…」  
ブラックレディはほたるの乳房を丹念に愛撫しながら再び唇を重ねると、彼女の咥内にぎこちなく舌を挿し入れた。  
二人の少女の舌がぬらぬらと絡み合い、ぴちゅっ、ちゅぷっと淫靡な音を奏でる。ほたるは懸命に抵抗しようと  
するが、後ろ手に両手を拘束され、体格の違うブラックレディに押さえつけられてしまい、為す術がなかった。  
「ふふふっ。ほたるちゃん、下着着けてないんだ? ほら、乳首の位置が判っちゃった」  
「んくぅっ! や、止めて、ちびうさちゃん…。そんな、ところ…触っちゃ、だめ…」  
ブラックレディの両手がほたるの両胸を包み込み、乳房の中心に位置する突起物を細長い指でそっと抓んだ。  
「ほたるちゃん…。服の上からでもわかるくらい硬くなってるわ。どう? こうすると気持ちいい?」  
「ああっ! だ、いやっ、止め…て…。んっ、ンんぁっ!」  
「あははっ。ほたるちゃんでもココを擦られるとそんな声を出すのね? 可愛いっ!」  
ほんのりと顔を上気させたブラックレディは、絶え間なくほたるの唇を吸いながら彼女の胸を執拗に責めた。  
ほたるは幼い身体の割には感度が良いのか、ブラックレディの拙い愛撫に敏感に反応し、彼女の雪のような  
肌は赤みを帯びて薄らと汗ばんでいた。  

 
 

4.  

「くすくす。気持ち良くなりすぎて身体に力が入らなくなったの? ほたるちゃん。」  
ブラックレディはぐったりとして糸の切れた操り人形のようなほたるを見下ろした。ほたるははぁはぁと呼吸が  
乱れ、喋ることができない。  
「うふふ…。次は、ほたるちゃんの大事なトコロを楽しませてもらうわ」  
「はぁはぁ…、えっ? だめっ、ダメよ、ちびうさちゃんっ…」  
ブラックレディはほたるの黒タイツに包まれた細い太股を、両手で左右に抉じ開けた。  
「恥ずかしがらなくてもいいじゃない、ほたるちゃん。貴女、『初めて』じゃないでしょう?」  
「!! ど…、どうして…わかるの……?」  
「……。匂いでわかるのよ、なんとなく。ほたるちゃんはバカうさぎと同じ匂いがするもの」  
刹那、ほたるは、ブラックレディにいままでに見たことが無い蔑んだ目で見下ろされたような気がした。  

 

5.  

「ちびうさちゃん…。私を…軽蔑するでしょう…?」  
「? どうしてそう思うの? ほたるちゃん」  
「だ、だって…。私、その…は、初めてじゃ…ない、から…。ちびうさちゃんに嫌われても…仕方が無いわ」  
「バカね、ほたるちゃん。そんなことくらいで私がほたるちゃんをキライになるわけないでしょう? 私は、  
優しくて可愛いほたるちゃんが大好きだもの」  
ブラックレディは怒っているのか照れているのかよくわからない表情で、ほたると目線を合わせずに呟いた。  
ほたるの目にはブラックレディではなく、ツインテールの小さな少女が映っていた。  
「ち、ちびうさ…ちゃん…?」  
「か、勘違いしないでよ! 私はブラックレディだって何度も言っているでしょう?」  
ブラックレディはほたるの足元に跪くと、黒タイツに覆われた細い太股を左右に押し開いた。ダークローズを  
注した形の良い指先が、ほたるの太股を優しく愛撫する。  
「あっ…。ち、ちびうさちゃん、止めて……」  
「ふふふ。ほたるちゃんは太股を責められるのも弱いの? 舐められたらどうなるのかしら?」  
ブラックレディがほたるの太股に顔を近付け、接吻をするように唇を押し当てた。ブラックレディの妖艶な唇が、  
ほたるの太股の感触を黒タイツ越しに堪能する。ほたるの太股はじっとりと汗ばんでいた。  
「う…ん。ほたるちゃんの脚、汗と肌の味が混ざって…美味しい」  
「い、いや…ちびうさちゃん…! は、恥ずかしいこと…言わない…で…」  
「くすくすっ。こんなに気持ち良くなってるくせに…。いやらしいわ、ほたるちゃん」  
ブラックレディはほたるの右脚を自分の肩に担ぐように乗せると、もう一方の左脚に顔を近付けて、爪先から  
膝頭をつつーっと線を引くように舐め上げた。  

 

6.  

「あ、ああぁっ…! だ、だ…めぇ…、ちびう…さちゃ……んンっ」  
「あははっ。足の指先がぎゅっとなって、可愛いわよ、ほたるちゃん」  
ほたるはブラックレディに執拗に脚を責められて、びくんびくんと小刻みに震えている。幼い肢体ながらも  
感度の高いほたるは、押し寄せる悦楽の波に翻弄されていた。  
「クンクン…。うふふっ、ほたるちゃん。ほたるちゃんの大事なところから、いやらしい匂いがする…」  
「! いやぁ…そんなところの匂いを…嗅がないで……」  
「ふふふ…。こんなに良い匂いがするんだもの、止められるわけないわ」  
ブラックレディは目を閉じて恥ずかしがるほたるに構わず、黒いミニスカートに隠された秘密の花園の匂いを  
綺麗に筋の通った鼻梁で味わった。ほたるの股間からは、少女独特の甘酸っぱい香りが醸し出されていた。  
ブラックレディはほたるの両脚を肩に担ぐと、彼女のスカートの中に手を忍ばせた。ビクン、とほたるの細い  
肢体が反応する。  
「だ…だめよ、ちびうさちゃん…。もう、もう止めて…お願…いだか…ら…。このままだと…私……」  
「んふふ。ほたるちゃんのココ…温かい…」  
ほたるの秘所を指先でなぞっていたブラックレディは、自分の身体をほたるに覆い被せると両手を黒いミニ  
スカートの中に侵入させて、ダークローズに彩られた唇でほたるの唇を貪るように吸った。  
椅子に拘束されているほたるはブラックレディの愛撫に全く抵抗できず、されるがままだった。  
「ぷはぁっ。ほたるちゃんのココ、こんなに濡れてる…」  
ブラックレディがスカートの中から手を引き抜き、ほたるの愛液でてらてらと光る指先をしゃぶる。  
「ほたるちゃんの味…美味しい…」  
「はぁはぁ…。ちび…うさ…ちゃ…ん、も、もう…止めて……。わ…私…が……」  
「? 何を言っているのか解らないわ。ねぇ、ほたるちゃん。ほたるちゃんの大事な所に…キスしてもいい?」  
ブラックレディは再びほたるのスカートの中に両手を入れ、黒タイツの縁ゴムに指先をかけた。  

 

7.  

「はぁはぁはぁっ…。い、いや…ダメよ、ちびうさちゃ…ん……」  
ブラックレディは弱々しくいやいやをするほたるを無視して、ゆっくりと黒タイツを引き摺り下ろした。ほたるの  
闇夜に浮かぶ月のように白い肌が、徐々に露になる。ブラックレディは黒いスクールタイツと少女らしい白い  
ショーツをほたるの膝まで脱がせると、黒いミニスカートを捲り上げ、外気に晒された秘密の花園を見下ろした。  
「ほたるちゃんの…大事な所…、すごくキレイ……」  
ブラックレディはいまにも湯気が立ち込めそうなほたるの秘所に顔を近付けた。ブラックレディの鼻腔を、噎せ  
返るような少女の匂いがツンとくすぐる。ほたるの幼い未成熟な秘裂はぴっちりと口を閉じていたが、ブラック  
レディの愛撫に反応して溢れ出した愛液によって、ぬらぬらとした淫猥な光沢を放っていた。  
ブラックレディはほたるの無毛の恥丘に、躊躇いがちに唇を押し付けた。  
「ンあぁっ!! はぁっ、はぁっ、はぁっ…。だ…めよ、ちびうさちゃっ…ンんっ! き、汚…いわ…」  
「ふふふっ。 ほたるちゃんのココが、汚いわけないじゃない。こんなに…美味しいのに」  
ちゅっ、ぴちゅっ、ちゅぷっ。ブラックレディはほたるの閉じた縦筋を指先で無理矢理抉じ開けると、甘い蜜を  
吸うように唇を押し付け、桃色の肉襞に舌を這わせた。ほたるの身体はブラックレディの責めに敏感に反応し、  
ビクン、ビクンと細い肢体を仰け反らせた。緑を一滴落としたような黒髪のショートボブの少女は快楽の渦に  
呑み込まれ、大きな瞳は焦点が定まらず、視線は虚空を彷徨い、陶器のような白い頬は朱に染まり、サー  
モンピンクの唇は彼女の涎で鈍く輝いていた。  
「んむぅ、んんっ、ぷはぁっ…。ほたるちゃんのココ、凄い…。どんどん溢れ出してくるわ」  
ブラックレディはいつのまにか、ほたるを悦ばせる為に唇と舌を動かしていた。ブラックレディの愛撫は性技と  
呼ぶにはほど遠い拙い接吻に過ぎなかったが、ちびうさのほたるを想い慈しむ心がこもっていた。  
ビクッ、ビクッ、ビクンッ!ぷしゃああぁぁ…。新月の夜空を切り取ったかのような黒髪の少女は、ちびうさの  
愛撫によって絶頂を迎えた。  

 

8.  

「ぷはぁっ! はぁはぁ…。ほ、ほたるちゃん…き、気持ちよかった…の?」  
闇色に染まった黒髪の少女の股間に埋めていたブラックレディの顔は、少女の潮吹きを満遍なく浴びて  
愛液まみれになっていた。ブラックレディは絶頂に達した少女を愛撫するうちに興奮したらしく、自分でも  
気づかないうちに股間を濡らしていた。  
「こ、こんなにびしょびしょになってる…。恥ずかしい…!」  
ブラックレディの秘所は、黒尽くめの衣装の上から触れても指先を湿らすほどに濡れていた。彼女は自分の  
下で力が抜けてぐったりとした沈黙の少女を見下ろすと、官能的な痴態にいまさらながらドキッと胸を鳴らした。  
「ほたるちゃん…とっても、綺麗よ…」  
滑らかな肌の頬を上気させたブラックレディは、沈黙したままの少女の顎を指先でそっと掴むと、顔を引き  
寄せて口付けを交わそうとした。  
「痛ッ!?」  
刹那、沈黙した少女の顎に添えられたブラックレディの右手首を、木星を守護に持つ戦士のような力の手が  
ぎゅうっと強く掴んだ。ブラックレディが視線を移すと、拘束されていたはずの土萌ほたるの細い左手が自分の  
右手首をきつく握り締めていた。  
「えっ!? ほ、ほたるちゃん…嘘でしょう…? ほたるちゃんの力が…こんなに強いはずな…いっ!?」  
ブラックレディの右手首は、土萌ほたるの左手に文字通り赤子の手を捻るように捩じ上げられていた。  
「いっ、痛いっ。ほ、ほたるちゃん…止めてっ…!」  
「フフン…。何を戯言をほざいておるのだ、ブラックレディ…いや、スモールレディと呼ぶべきか?」  
額に汗を滲ませるブラックレディは、土萌ほたるの先刻まで薄桃色だった闇色の唇から、信じ難い声を聞いた。  
「ほたるちゃんの…声じゃ…ない……?」  
「お主は我が容れ物であるこの少女の訴えに、耳を傾けなかったではないか。にもかかわらず、自分の  
望みは聞き入れてもらおうとするとは…温室育ちのお姫様らしいあさましい態度だな、スモールレディ」  
「あ…、貴女は…誰なの…?」  
「妾の名はミストレスナイン。土萌ほたるの身体を依代にする、太陽系の真の支配者である!」  
ミストレスナインに心を支配された土萌ほたるが、暗黒を統べる女王のような微笑をたたえていた。  

 

9.  

「ミ…、ミストレス…ナイン…? ぷーに、聞いたことが…ある…。外宇宙から…太陽系の支配を企む…、  
闇の女王だって……」  
「ほほう…。妾を知っておるのか? 月の千年王国のお姫様、スモールレディ」  
土萌ほたるの身体を依代にしたミストレスナインは、ブラックレディの右手首を捻り上げたまま冷笑を浮かべた。  
「わ…私は、ブラックレディよ…! ちびうさじゃ…ないもん……」  
「ふん、貴様の名前などどうでもよいわ。いまからお主は、妾の慰み者になるのだからな…」  
「な、なんですって…!?」  
ミストレスナインが指を鳴らすと、薄暗い部屋の中の配線やほたるを拘束していた荒縄がひとりでに蠢き、  
ブラックレディのスレンダーな肢体に絡みついた。ブラックレディの瑞々しい肢体に配線や荒縄がきつく喰い  
込み、彼女をぎりぎりと締め上げる。  
「フフフ…。先刻までと立場が逆転したようだな、スモールレディ」  
「は、離しなさいよっ! 私にこんなことをして…赦されると思ってるの!?」  
「アハハハッ! 黙れ、無力な小娘が! お主には妾の依代を辱めた贖罪を償ってもらおうか」  
「ンあっ! い、痛いっ…!」  
ミストレスナインが、天井から吊るされた格好のブラックレディの豊かに膨らんだ乳房を、荒々しく掴んだ。  
「フフフフ…。なんとも虐め甲斐のあるイヤラシイ身体ではないか、スモールレディ。そなたにはせいぜい嬌声を  
奏でてもらって、妾を愉しませておくれ。フフフ、アハハハハハッ…!!」  
ミストレスナインはブラックレディの秘所を幼い少女の指で弄びながら、誰に聞かせるでもなく薄暗い部屋に  
高笑いを轟かせた。                                                
                                                          ―――(了)  

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