注意  
今回の小説の内容はパピーENDの続きで羅刹ガルフォードがナコルルの為に木の実を探しに行く所から始まります。  
公式ENDでは「羅刹ガルフォード」が木の実を取りにいってますが、  
ここでは「修羅ガルフォード」にしてあります。  
それを考慮した上で読んでいただけると幸いです。  
 
 
「正反対の二人」  
 
御膳試合終了後、ガルフォードはナコルルと一緒に暮らすようになる。  
そしてある日の出来事である。  
 
 
「ふぅ、ありそうでなかなか見つからないものだな」  
ガルフォードは今日の分の食料の一つである木の実を探していた。しかし只取るだけでは駄目である。  
人間達以外の動物達の分の事も考えて木の実を取らなければならない。  
一度木の実を沢山取りすぎてナコルルに怒られた事がある。  
その反省点を頭の中で意識しながらさらにガルフォードは森の中へと入っていった。  
 
 
 
「ちょっと森の中に入りすぎたかな。あんまり動きすぎると道に迷うかもしれないな」  
 
しかし収穫はあった。先程よりも多くの木の実が木の枝に、そして地面にも転がっていた。  
「これならある程度取っても大丈夫だろう。ナコルルのGOODな笑顔が見れそうだ」  
その時ガルフォードの視線が何かを捕らえた。ガルフォード以外の影がガルフォードの影に割り込んできたのだ。  
「誰だ!」  
それに気付いたガルフォードが愛用の刀「ジャスティスブレード」を抜くと同時に後ろを振り向いた。  
そして、驚きの表情と共に言った。  
「ナ、ナコルル?」  
一瞬、ガルフォードは戸惑った。しかし、もう一度ガルフォードは落ち着いて相手を見た。  
確かにアイヌの正装であったが、ナコルルとは決定的に違っている所があった。  
服装の色が赤色ではなかったのだ。そしてもう一つ、ナコルルのような純粋な瞳ではなく、  
純粋な、しかしとても冷たい目をしていた。まるで何者も寄せ付けない、そんな目をしているとガルフォードは感じ取った。  
ナコルルとは反対の存在だ。それでもナコルルと同じ「気配」を感じていた。  
だが敵意は感じられなかった。殺気が感じられないと分かったガルフォードはジャスティスブレードを鞘に戻した。  
再び視線をその女性に向ける。そして言った。  
 
「君は一体?見た所アイヌの服装だから君もアイヌの住人かな?」  
ガルフォードの返答に女性は返事を返す。  
「少し違うわ、確かに私もアイヌの一人だけど住人とは違う別の存在、  
本来私は存在しない、言うなれば「影」と言った所かしら」  
ガルフォードが何かを聞こうとする前に女性が口を開く。まるでガルフォードが何を聞こうとした察したかのように。  
「私の名はレラ。「風」の名を持ちし者。ガルフォードだったわね。あなたには礼を言わなければならない」  
レラと名乗った女性の髪が風で軽く舞った。勿論、ガルフォードがこの女性を見るのは初めてである。  
「俺はYOUの事は知らないよ」  
間髪入れずガルフォードが言葉を返す。  
「まあ、あなたは私の事を知らなくて当然でしょ。でも、あなたは「あの娘」のそばにいてくれた」  
「あの娘?」  
アイヌの服を着たレラが言う「あの娘」、最初は首を傾げていたガルフォードだったが、  
心当たりでも合ったのかハッと頭を上げた。  
「ナ、ナコルルの事か?」  
レラが少し呆れた表情でガルフォードを見る。「鈍いわね」と一言追加しながら・・・  
レラがすっとガルフォードに向かって歩み始めた。数歩だけ歩き、空を見た。  
「綺麗な空でしょ。雲一つない、快晴と言った所かしら。あの娘が望んだ平和な時代、ちゃんと訪れるかしら?」  
独り言でもあり、ガルフォードに対して投げ掛けた質問のつもりでレラは口を開いた。  
ガルフォードには後者の方だと判断していた。  
「大丈夫さ、強い心がある限り正義は不滅さ。俺とパピー・・・おっと今はここにはいなかった、俺達がいる限り正義は絶対に負けない」  
レラからしてみれば「正義」一筋にこだわり続けるガルフォードの考え方には単純だなと感じていた。  
しかし戦う理由は人それぞれ、小さな理由であっても、  
その「意志」が折れていないのならば間違ってはいないだろうとレラは認めていた。  
 
「アンタは何の為に戦っているんだ?ナコルルと同じ理由じゃないのか?」  
今度はガルフォードがレラに問う。  
一瞬答えようか迷ったレラだったが、いつもの冷静さを見せながら言った。  
「あの娘と同じであり、大きく違った理由で戦っていると言った所かしら・・・」  
 
 
ナコルルと同じく、大自然の危機を救う志を抱いている事。それは同じであった。  
ただ、ナコルルよりも冷静に物事を判断する性格の為、倒すべき敵を斬ることに対するためらいがない事。  
それを聞いた時、レラの言うとおり「ナコルルと同じであり、違った理由だった」とガルフォードは気付いた。  
「でも、私もナコルルも必ずしも全てが正しい訳でもないし間違っているわけでもない」  
 
 
逃げてばかりじゃダメ・・・  
闘ってばかりでもダメ・・・  
 
私達はずっと一緒だから・・・  
 
 
一瞬レラの耳の奥から記憶の一部が戻ってきた。その言葉を思い出した時、レラは「そうね」と一言だけ小さくつぶやいた。  
「でも、一緒になる事は出来ない。そして一緒になる必要はもうないのよ」  
「えっ?」  
突然のレラの発言にガルフォードが不思議そうな声で言った。  
「御膳試合が終わり同時に魔の気配は消えた。もうすぐ私は消える運命。  
今しばらくの間は風となりこの大地を見守るのみ・・・」  
また風が吹いた。先程以上にレラの髪の毛が揺れる。  
 
「ずるいわよ。あの娘ばかり、あんなに幸せそうな笑顔を見せるなんて」  
視線をガルフォードに向ける。再び冷たい目を見せながら。  
「貴方達二人を見て、少し嫉妬したわよ。私らしくないわね」  
しばらくレラが何かを考え込むように目を閉じた。ガルフォードは黙ってそれを見ていた。  
ほんの数秒の時間のはずだがガルフォードにとっては数分の感覚で流れていた。  
とても長く感じた。  
レラがゆっくりと目を開けた。いつもの冷たい目ではなく何かを決断した様な目だった。  
ガルフォードが声を掛ける前にレラの口が先に開いた。  
「一度しか言わないから良く聞きなさい」  
「オ、OK・・・」  
相手の風の流れに飲み込まれるかのように少し情けない返答をガルフォードは返してしまった。  
不思議なくらい緊張していた。反射的に唾を飲み込む音がした。今まで唾を飲み込んでしまう程緊張した事は何度くらいあっただろうか。  
まして女性の前で緊張したのはナコルルの時くらいかもしれないと感じていた。  
「ナコルルよりも先に、今の間だけ私をナコルルだと思って抱いてくれないかしら?」  
一瞬の沈黙、同時にレラの告白。  
「・・・」  
瞬間ガルフォードの頭の中でレラの発言とそれに対する答えを詮索していた。  
静かな時間が流れ始めた。だが徐々に均衡は崩れ始めた。先程までずっと冷静さを装っていたレラの顔が赤くなり始めたのだ。  
(私がこんな発言をしてどれだけ恥ずかしい思いをしているかこの人は気付いていないのかしら?)  
「ハァ」と心の中で溜息をつきながらガルフォードの返事を待った。  
「ごめん。俺は、いや俺にはナコ・・・」  
 
そこまで言おうとしてガルフォードの口が止まった。レラがその続きを口にしたからだ。  
「ナコルルの事かしら?気持ちは分かるけど心配する必要はないわ。  
先程も言ったけど、もうすぐ私は消える運命」  
「だけど、俺には出来ない。俺にはナコルル以外の女性とは・・・」  
その時レラの瞳が冷たく笑ったような気がした。  
「じゃあ・・・」  
レラが薄らとつぶやく。そしてガルフォードは気付いた、この気配、この匂いは・・・  
 
 
「今、この肉体がナコルルだったとしたらどうする?私とナコルルが一心同体だとしたらどうする?」  
 
 
 
やはり、この気配はナコルルと同じだった。認めるしかなかった。この女性の言ってる事は本当だ。嘘ではない。  
誰に対してでもなくガルフォードは頷いていた。レラがそれに気付く。  
「分かったかしら?もう気にする必要はないでしょう」  
「レラ・・・」  
「巫女の私が男性と関わりを持ってしまったらもう「巫女」とは呼べなくなるわね」  
くすりと自分で笑うレラ。  
「レラ、今からでも遅くはないよ。考え直した方が・・・?」  
「あら、気を遣わなくてもいいのよ?お願いしているのは私なんだから。もしかしたらこれが「最後の思い出」になるかもしれないし」  
「ずるいなあ」と、ガルフォードは思った。「自分はもうすぐ消える」・「自分はもう死ぬから」等と言いながら強引な要求をしているみたいだなぁと。  
はっきりとした意志を持っていない自分はまだまだ正義の味方じゃないなと反省した。  
ナコルルの様な女性とは話しやすいがレラの様な気の強い女性はまだまだ苦手だと体が反応した。  
 
「あなた、もしかして私みたいな女性は苦手だと思ったんじゃないでしょうね?」  
図星を当てられガルフォードの目がレラの視線から逸らす。  
「本当に分かりやすいわねあなた」  
 
 
 
しばらくガルフォードは顔を上げる事が出来なかった。誰かに強引に顔を上げられる。  
レラだった。  
「レ、レラ・・・」  
何も言わずにガルフォードの唇はレラによって奪われた。  
(ナコルルには悪いけど先にあなたの愛しい人の体を堪能させてもらうわよ)  
巫女としてはあるまじき発言と行為であるが、最後の時間が近いレラにとってはどうでもいい事であった。  
一方的にレラの舌がガルフォードの舌を絡めようと必死に動かしている。  
まだ状況をしっかりと飲み込めていないガルフォードが呆然とした目でレラを見ていた。  
抵抗はしなかった。ガルフォードもまたレラが嫌いではなかったからだ。  
勿論一番好きなのはナコルルであるが。  
「ん、んっ」  
同時に同じ声を漏らした。  
お互い慣れない行為に戸惑いながらも一つ一つ手順を乗り越えるようにして、  
徐々に落ち着き始めたガルフォードもレラの舌先と絡めあわそうと必死に自分の舌先を動かす・・・ふりをした・・・  
「んんっ?」  
驚いたのはレラの方だった。自分の舌先が後一歩の所でガルフォードの舌と接触するのに、  
ガルフォードがわざと当たらないようにしているのだ。  
 
思うように上手くいかないレラ。興奮し始めたレラの舌先の動きが一層激しくなる。  
「ん、んっ、んんんっ」  
レラの唾液と共に色っぽい声がガルフォードの口内を刺激する。  
そろそろ頃合だろと思いながら、彼は必死に動き回っているレラの舌先と自分の舌先を絡めあう。  
今度は自分から激しく、積極的にレラの口内を弄りまわす。レラ以上にガルフォードもまた興奮を抑えられなくなっていた。  
それだけでは飽き足らず、両の手でレラの頬に軽く触れた。ちょっと驚いた様子でレラが正面からガルフォードの顔を見る。  
今度はレラの髪の毛に触れてみる。一体どのようにして髪の手入れをしているのか、  
風のようにさらりとした髪だった。  
「綺麗だな」とガルフォードが心の中でつぶやいた。  
入れ違い様にガルフォードの唾液がレラの口内に侵入する。その唾液をレラが飲み干していく。  
ガルフォードもまた同じだった。レラの唾液を愛情の一つだと思いながら飲み干していく。  
お互いの唇が離れる。  
「ふぅ・・・」  
落ち着いた表情を見せながらもちょっと照れた様子でガルフォードを見る。  
「口付けだけでこんなにも気持ちよくなるなんて。あなた本当に初めてなの?」  
「そういう君こそどうなんだい?」  
二人とも初めてなのだが(ガルフォードとしては近日中にナコルルと初めての夜を済まして起きたかった所だが)お互いの仕草に多少なりとも驚いていた。  
数秒の間見詰め合っていた二人だったが先に動いたのはガルフォードだった。  
 
「あっ!」  
反射的に声を上げてしまったレラ。ガルフォードがレラを地面に押し倒したのだ。  
背中から倒れるレラ。仰向けに倒れた自分の上にガルフォードが倒れ込んできた。  
ガルフォードの国の言葉に言い換えれば、今度はガルフォードがレラの首筋にキスをした。  
それだけではない。舌先でちょんとレラの首筋の周りをなぞっていく。  
「や、やだ。ちょっとくすぐったいわよ」  
「そう言いながら君はしっかりと感じてるんだろう?」  
顔を上げたガルフォードがいじわるそうに言った。  
「そ、そんな事ないわよ、感じてなんか・・・ひゃああん?」  
またレラが声を上げた。ガルフォードがレラの額に唇を合わせた。  
決して感じたわけではないのだが、突然の不意をつかれたレラにとっては反射的な声になってしまった。  
「そんなに敏感だったらここはどうなのかな?」  
何かを思いついたようにガルフォードの手がレラの衣服に手を掛ける。  
滑り込ませるようにして進入した手が決して大きくはない柔らかい胸(本人は気にしているが)に触れた。  
「あっ?」  
「どうして欲しい?君のして欲しいように弄りまわすよ」  
「う、うっ・・」  
レラが何かを言おうとした瞬間だった。  
「やっぱりこんな風にしたら感じるのかな?」  
「ちょ、ちょっと?ひゃんっっ??」  
レラの意志とは関係なくガルフォードの意志が優先された。  
レラの上半身の衣服を全て脱がし、本人の羞恥心の感情よりも先にガルフォードがレラの鮮明に映し出された乳首に舌先を合わせたのだ。  
「ひゃっ、あっ・・・うぁ・・」  
声を出すレラの声を聞くたびにガルフォードの舌先の動きがさらに早くなっていく。  
自分の抑え切れない欲望を求めるように、さらにレラの乳首を吸い上げる。  
 
「ひっ、ひああっ、そんなに強くしたら、だめ」  
レラの柔らかい訴えはガルフォードに届いたのか?その訴えは別の意味で通じていた。  
自分の舌が二つあれば間違いなくレラの二つの乳房に手を掛けていただろう。  
勿論そんな事は不可能なので、変わりに空いている手を使い、がら空きになっている反対側のレラの胸をゆっくりと弄りまわした。  
「あああああっ、そ、そんな、ああん」  
舌と手の二つを使うようになりガルフォードの集中力はその二つに分断された。  
その為に少しレラの乳首を吸い上げる力を弱める事になる。  
確かにレラの訴えは届いたかのように見えた。しかし・・・  
「はあっ、はああっ、ああああん」  
軽い電気が走ったようだった。レラの訴えは逆に自分に襲い掛かる刺激の量を二倍に増やしてしまった。  
左右の胸を弄り回されては抵抗(するつもりは一切ないが)する力も出てくる筈がなかった。  
ただガルフォードの思い通りにレラの体が小さく揺れた。  
ガルフォードの手の動きが止まった。レラがそれを確認する。  
「ちょ、ちょっとどうしたのよ?止めるなんてあなたらしくないわね」  
いつもの口調で話したつもりだったがガルフォードから見れば今のレラは一人の女にしか見えていなかった。  
レラの今の瞳はガルフォードから見れば自分を求めてくれている女である。  
ナコルルもまた今のレラのような声を出すのか後の期待感もあった。  
頭の中で軽く考え事をしていたが再び現実に戻る。そして返答を求めているレラに返事をした。  
にやりと笑みを浮かべながら・・・  
 
「いや、胸だけじゃ物足りないだろう?もっとレラがめちゃくちゃになるのを俺は見たい」  
「あら?あなたに出来るかしら?」  
「既に胸だけであんなになったレラを見てるからね」  
はっとしてレラはガルフォードの視線を見た。自分の下半身の部分を見ている。  
「でも、体は正直だからね。特にここは・・・」  
「ちょっ・・あっ!」  
またレラが始まりの声を上げた。レラが自分の状況を認識する前にガルフォードの手がレラの股間の部分に触れていたのだ。  
何かを確認するかのようにガルフォードの手が上下に小さく動いた。  
「あっ、あっ・・・」  
ガルフォードよりも先にレラが確信の感情へと切り替わる。胸を弄り回されている時に下半身から何か熱を帯びたようなものが感じられていた。  
徐々に顔が真っ赤になっていくレラ。それに追い討ちを掛けるかのようにガルフォードが言った。  
「やっぱり濡れてるね。もしかしてずっと我慢できなかったかい?」  
「ち、違うわよ。こ、これはその・・・」  
負け惜しみも言い訳も皆無だった。こんな状況でどう言い返せばいいかも思いつかなかった。  
「脱がしてもいいかな?」  
「えっ?」  
ガルフォードの眼差しに一瞬レラは戸惑った。いざ言われてしまうと恥ずかしさと緊張で体が熱くなってくる。  
思わず想像してしまっただけで返答に困ってしまったレラが、  
恥ずかしさのあまり顔を下に向けて俯(うつむ)いてしまった。  
だが、それがガルフォードにとっては「OK」の合図となってしまった事にレラがまだ気付いていなかった。  
「脱がしてもいいんだね。じゃあ脱がすよ」  
 
少し遅れて慌ててレラが顔を上げた。  
「ちょ、ち、違・・・」  
既に後の祭りであった。ガルフォードがレラの最後の衣服を脱がしていったのだ。  
上下全てを脱がされたレラは生まれたままの姿になった。  
まじまじとそれを見ていたガルフォード。それに耐えられなくなったレラが声を上げる。  
「やだ、そんなに見ないでよ。恥ずかしいじゃない」  
「その、恥ずかしい事を俺達はしてるんだから気にする必要はないよ」  
「ううっ」  
完全にガルフォードに丸め込まれてしまった。ガルフォードがもう一度レラの秘所を見詰めた。  
ひくひくと痙攣を起こしたレラの露な秘所から小さな糸が垂れていた。  
ガルフォードの顔がレラの秘所に合わせる。そして一言をレラに聞こえるようにわざと言った。  
「レラのここ、綺麗だ」  
ちょんとレラの秘所に触れる。  
「待って、そんな所舐めちゃ駄目よ。汚いわよ」  
ん?とガルフォードが疑問を感じた。そして視線をレラに合わせて面白そうに聞いた。  
「俺はまだ舐めるなんて一言も言ってないのに、どうしてそんな事を聞くの?」  
「えっ?そ、それは・・・」  
「と、言う事は逆を返せばレラは早くしてもらいたいんだね。でも約束は守るよ」  
そう言って顔を緩ませたガルフォードがレラの顔を見ながら何も言わずにレラの秘所に指を進入させた。  
「えっ?えええええっ?」  
「俺は嘘をついてないからね」  
ゆっくりと進入させたガルフォードの指がレラの秘所の奥へと進んでいく。  
「はあああっ、ふああああっ」  
進退を繰り返すガルフォードの指、その度にくちゅり、くちゅりと嫌らしい音が耳に残る。  
「はあん、ちょっ、こんなのずるい・・・」  
ガルフォードは何も言わなかった。子供をなだめるかのようにもう一つの手をレラの髪に触れた。  
 
落ち着かせるかのようにガルフォードはレラの髪を撫で続けた。  
しかし指の動きはより一層激しくなるばかりである。一旦ガルフォードがレラの股間内から指を離した。  
「えっ?」  
引き離されたガルフォードの指からはぐっしょりと濡れたレラの愛液が糸を引いていた。  
それをガルフォードが舐めてみた。  
さらにその行為を目撃したレラが顔を真っ赤にしながら訴える。  
「あなた何考えてるよ!汚いわよ。もしも病気になったらどうするのよ」  
「レラのなら病気になったって構わないよ」  
「ば、馬鹿!」  
恥ずかしくて顔以外に何処を真っ赤にすればいいか分からなくなるレラ。  
黙り込んでいるレラを他所にガルフォードも自分の衣服を脱ぎ始めた。上半身裸になってからレラが負け惜しむように言った。  
「ま、待ちなさいよ」  
「えっ?」  
「私ばっかり気持ちよくしてもらったって不公平でしょ。こ、今度は私の番よ」  
「い、いや別に無理しなくても・・・」  
「あら?そんな遠慮しなくてもあなたを気持ちよくさせるやり方くらいは知ってるわよ?」  
戸惑うガルフォードを見て痺れを切らせたレラがお互いの状況を入れ替わるようにガルフォードを押し倒した。  
立場が逆になってしまった二人。  
 
「何だかんだ言ってもあなただってここは正直に欲しがっているんじゃないのかしら?」  
「N、NO・・・」  
今度はガルフォードが情けない声を出す番であった。ガルフォードの股間に触れるレラ。  
はっきりとそれが大きく硬くなっている事に気付く。  
「脱がしていいよね?拒否しても脱がせるつもりだけど・・・」  
選択させる事も許さないレラの質疑にガルフォードは観念するしかなかった。  
目と閉じて黙って頷いた。レラがそれを確認するとゆっくり、そしてレラなりに優しくガルフォードの衣服を脱がしていった。  
「あっ!」  
思わず、声を上げてしまったガルフォード。その声を聞いたレラの手の動きが止まる。  
「な、何よ。いきなり大声出さないでよ」  
「や、やっぱり恥ずかしいからそんなに見ないでくれ」  
仮にナコルルと性行為をする時は、  
ガルフォードの気持ちとしてはナコルルにはこんな事をさせないつもりだった。  
清潔なナコルルに自分のモノを触ってもらう事を想像したくなかったからだ。  
但しそれはナコルルの場合である。現実は違う。ここにいるのはレラだ。ナコルルではない。  
気持ちよくしてもらいたいのも半分あったが、女性にそんなことさせられないのも半分あった。  
だが、その考えを一瞬でレラは言葉の風で吹き飛ばしてしまう。  
 
「へええ、私にあれだけの事をしておいて、自分は恥ずかしいからやめてと言うのかしら?」  
今度はにやりとレラが笑う番だった。  
「あなたの言い方をそのまま返すとお互いそういう恥ずかしい事してるんじゃないのかしら?」  
「そ、それは」  
やはりそう来たかとガルフォードは答えに詰まった。  
もし、先程自分の言葉を逆手に取られてしまったら自分は何も言い返せない。  
そう思っていたが、時既に遅しであった。  
「最低限のやり方は知ってるけど、あなたに満足してもらえるかしら?」  
不安そうにガルフォードの性器をレラの両手が握り締める。  
もっと不安そうにしているのはガルフォードであった。何だか正義が負けてしまうような瞬間であった。  
「こうかしら・・・?」  
わざとなのか、独り言なのかレラの両手がゆっくりとガルフォードの性器をしごき始めた。  
びくんとガルフォードの体が反応したように見えた。  
「うっ」  
と、ちいさな声を上げるガルフォード。  
「何、これくらいで声を上げてるのよ。あなたらしくないわね」  
(そういう君だってちょっと弄りまわしただけで嫌らしい声を上げてたくせに・・・)  
と、言おうと思ったが心の中に留めて置いた。  
今のこの状況ではレラに言い返されてしまいそうだったからだ。  
徐々にレラのしごきが強くなり始めた。我慢できなくなり始めたガルフォードが再び声を上げる。  
「レ、レラ、もういいよ。もう、十分に気持ちよくなったから・・・」  
その言葉と同時にレラの動きが静止した。そしてガルフォードを見やる。  
「あら?もう満足したかしら?じゃあ、やめてあげるわ」  
 
予想に反して素直なレラにガルフォードが少し胸を撫で下ろした。  
「甘いわね・・・」  
「えっ?」  
 そう、甘かったのはガルフォードの方であった。  
レラがガルフォードの性器を口に咥え始めたのだ。予想外の不意打ちにガルフォードが自分の喉から出そうになっている声を必死に抑える。  
咥えただけではない。レラもまた器用に舌先でガルフォードの性器を舐め回したのだ。  
ちろちろと、ガルフォードの弱点を探し当てる様にレラの舌先がガルフォードの全神経を刺激した。  
「あ、うああっ・・・」  
脳に神経が行き渡る前に声が先に出てしまうガルフォード。それほどまでにレラの行為は器用としかいいようがなかったのだ。  
徐々に、ガルフォードの神経に限界が走り始めた。たまりかねた様にガルフォードがレラに聞く。  
「れ、レラ・・・俺、もう・・」  
「あら?えんひょらく、らしてもひひのよ」  
しっかりと発言できなかったレラだが何を言ったかはすぐに分かった。  
レラのしゃぶる行為は止まらない。  
こんな所をシクルゥに見られでもしたら二度と自分の所には付いてきてくれないかもしれない。  
自分は本当に嫌らしい女だなと実感するのであった。  
「んふ、ふっ・・・むっん・・・」  
ガルフォードにさらに刺激が走る。既に限界が近い。  
「だ、だめだ。もう限界だ。レ、レラ、出る・・・」  
言葉と同時にガルフォードの限界は意味を成さなくなった。  
気付いた時にはレラの口の中にガルフォードの欲望がしっかりと送り込まれていた。  
 
「んんんんっ」  
レラの口から白い精液が零れ落ちた。慌てたガルフォードが自分の性器をレラの口から引き離す。  
ぴゅっと、もう一度白い精液がレラの顔に射精する。  
「きゃっ」  
反射的に目を閉じた。同時に何かを飲み込んだ音がした。思わず咳き込んでしまうレラ。  
「だ、大丈夫か?」  
「・・・」  
一瞬の沈黙・・・  
「ちょっと苦いわよ。あなたどれだけ我慢してたのよ。私以上じゃないの?」  
右手で顔に付着した精液を拭い去る。そしてガルフォードに聞いた。  
「気持ちよかったしら?」  
「・・・」  
「あら、満足してないって顔かしら?」  
残念そうに溜息をつくレラを見てガルフォードは思った。いや、彼女に気付いて欲しかった。  
自分の性器を見詰める。気持ちよくなかったら、レラに射精するほど出ないだろうと。  
そしてガルフォードは決意した。最後はお互いが気持ちよくならないといけない。  
だからガルフォードはレラに言った。  
 
「レラ・・・」  
「何かしら?」  
「そろそろ、いいかな?」  
そうか、もうそこまでの手順まで進んでいたのだとレラは気付いた。あと一つ、二人が一緒になる瞬間が残っている事に気付いた。  
無言で頷いたレラを確認するとガルフォードは一度レラの唇に自分の唇を合わせた。  
今度は甘い感触を感じた。  
今度は押し倒さずにゆっくりと寝かせるようにしてレラを草むらに下ろした。  
「じゃ、行くよ」  
「ええ、いつでもいいわよ」  
レラが両手を広げた。まるで早く来てと言わないばかりに。  
レラの両股を広げガルフォードの性器がレラの中にゆっくりと挿入されていく。  
「はあああううぅん」  
「もし痛かったらいってくれよ。その時はやめるから」  
「や、止める必要はないわよ。最後まであなたの好きにして、はあああん」  
ずぶずぶと挿入されていく度にレラの処女の部分に痛みが走る。すうっと、レラの股間から血が零れ落ちているのが見えた。  
「痛っ」  
「レラ、やっぱりやめ・・・」  
ガルフォードの戸惑いはレラが許さなかった。  
「さ、さっき言ったでしょ。やめないでって・・・いいから続けなさい」  
「レラ・・・」  
ガルフォードが決意した。  
「わかった。じゃあ、行くよ」  
再びガルフォードが腰を動かした。レラが無理に笑顔を作っているんだとはっきりと感じ取れた。  
 
「はあああっ、いいわよ。すごくいいわよ!もっと動かして」  
自分で甘える発言が信じられなかったのは他ならぬレラ自身であった。  
ガルフォードの腰が激しく揺れ動くたびにレラの乳房がびくんと跳ね上がる。  
ガルフォードが両手でしっかりとレラの体を抱きしめた。  
「あら、優しいのね。あなたにならナコルルを任せても大丈夫みたいね」  
この状況ではナコルルの名前はあまり出さない方が良かったかもしれない。だが、ガルフォードはあえて何も答えなかった。  
包み込むようにしてレラを抱きしめているガルフォード。徐々に腰を動かしてもレラはあまり痛みを感じなくなり始めた。  
「俺達(私達)一緒になってるかな(かしら)?」  
ほぼ、同時に同じ言葉が出てきた。同じ考えを持ってたんだなと、二人揃ってくすりと笑う。  
「ああ、一緒になってる」  
とガルフォードが自分から念を押した。  
「レラ・・・俺もう・・・」  
「いいわよ、中に出しても。一緒に果てましょう。一緒に気持ちよくなりましょう」  
あまり見せた事がないレラの優しい笑顔がガルフォードに見せ付けた。  
ガルフォードの腰の動きは今まで以上に早くなっていく。二人の限界は頂点に達していた。  
はちきれんばかりのガルフォードのモノは限界だと言わないばかりに欲望を吐き出す準備をしていた。  
腰を動かすガルフォード、そしてその腰と胸を躍らせるレラ。  
 
「レ、レラァァァ」  
「ガ、ガルフォードっっ!!!」  
ゆっくりと、しかし激しくガルフォードはレラの股間の奥に自分の欲望を吐き出したのだった。  
「レ、レラ・・・」  
先に絶頂を迎えたのはガルフォードであった。  
「はあああああぅっん」  
熱いガルフォードの精液を与えられたレラもまた果てたのだった・・・  
 
 
 
「んっ?」  
むくりと起き上がったガルフォード。辺りを見回す。レラの姿が何処にも見当たらない。  
「もう、消えてしまったのか?まださよならも言ってなかったのに・・・」  
いそいそと衣服を着替えながら、ガルフォードは考え込んだ。  
少なくとも夢ではない事は間違いない。  
「見ててくれ、レラ。君と出会ったこの森の事は忘れない。必ずナコルルを幸せにする事も約束する」  
空を見上げた。気が付くと既に日が沈もうとしていた。そろそろカムイコタンに戻らないとまずいなと、ガルフォードが頭をかく。  
「今度はナコルルと一緒にここに来るよ。だから・・・」  
森に向かって叫ぶガルフォード。  
 
「また、会えるよな?」  
何も返事は返ってこなかったが心地よい気分になった。  
ガルフォードは走り出した。ナコルルが待っているカムイコタンへと・・・  
 
 
 
風が舞っていた。先程までガルフォードが立っていた場所の近くにナコルルが倒れていた。  
眠れる森の美女のようにぐっすりと眠っていた。  
風の中から別の女性の声がした。  
「本当に人の話を聞いてない人ね。私がナコルルの肉体を借りていた事をすっかり忘れているなんて・・・」  
風と共にナコルルを見やる。  
「ガルフォード・・・責任はあなたが取りなさいよ。人の話を聞かなかったあなたが悪いのよ」  
風がナコルルの周りを舞っていた。ガルフォードが全てを気付いて戻ってくるその時まで。  
風がナコルルを守るかのように。  
 

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