「なんだかとっても遅くなってしまったけど、ナコルル誕生日おめでとう!」
初めはキョトンとした表情が理解した瞬間、パァッと華やぐ。
「覚えていてくれたのですねガルフォードさん。」
「もうすぐ朝ごはんできますから、待ってて下さいね。」
そう言うとナコルルはまな板の方に向き直り、手にした包丁で食材を刻み始める。
「〜♪♪」
ガルフォードからかけられた言葉が余程嬉しかったのか、ナコルルは軽く鼻歌を歌いつつリズミカルにゆらゆらと身体を動かしている。
ナコルルが身体を動かすと、身に着けている調理用前掛けの後ろで結んだ紐が左右にゆらゆらと揺れて、それをガルフォードは猫じゃらしを見つめる猫のような眼差しで少し離れた食卓から惚けたように目で追っていた。
ゆらゆら、ゆらゆら。
紐のその先にはナコのお尻。
ゆらゆら、ゆらゆら。
瞬間、
ガルフォードは今までのニンジャ修行の成果を全て出し切るかのような動きで、楽しそうに料理を作るナコルルの背後に音も無く立っていた。
「〜♪♪」
がばッ!
「!?ひゃあッ!?」
後ろからナコルルのことをギュッと抱きしめる。
「なななななな…っふむ!」
驚いて振り返ろうとした彼女の唇をマウスツーマウスでふさぐ。
「むー!むー!」
これからの行為を考えるとあらゆる意味で一番のネックになるであろう包丁を、彼女の唇をふさいだまま冷静にそっとその手から取って安全な場所に置く。
ナコルルはよく、大きく開いた袖口をした衣装を身につけている。そこから時折見えるワキとか、ガルフォードはもぬすごく好きだった。今回はそこから手を差し入れて乳房を触る。
「やっ!ダメッ!」
彼女はそれにもまた驚いて、慌てて唇を離して抵抗しようと身をよじる。
「好きだよナコ」
耳元でそう囁くと、そのまま耳を甘噛みする。
「やぁ…ダメェ!」
首筋をゆっくりと舐める。
「ん…」
ふるふると腕の中で震えて少しずつ抵抗が弱くなってゆく。
今度は両の手でナコルルの乳房を服の上から揉んでいく。その間ナコルルは恥ずかしそうにうつむいている。
「ナコ」と声をかけると潤んだ瞳をこちらに向けてくれた。接吻への初動をとるとナコも了解したのかそうしやすくなるよう顔を向けてくれる。
「ん…」
ナコルルの乳房を手の中で弄びながらバードキスを繰り返し、やがて口の中に舌を入れていく。彼女の舌がそれを避けるように逃げていくが、そちらには気にせず口内を舐めていく。
綺麗に並んだ歯、歯ぐき、やがて逃げ惑っていた舌を捕まえて強く吸ったりする。
「ふむ!」とナコルルが大きく脱力する。
そうして片方の手を、ナコルルの身体の中心へと滑り込ませる。
ナコルルの身体の中心を触れるか触れないかの瞬間、後ろから抱きすくめられていたはずのナコルルが一気に身を翻し、「あっ」という間にガルフォードの喉元に冷たい感触が走る。
手にしたチチウシを喉元に当てられているのだとガルフォードは気づいた。散々身体をまさぐっておいて一体どこに隠し持っていたのか皆目見当もつかない。
ナコルルは先程までの上気した頬や潤んだ瞳、時折上げていた愛らしい声など微塵も感じさせずに、その目は真っ直ぐにガルフォードを見ていた。その瞳の中には冷たい光が宿っている。
「ガルフォードさん。」
「はい。」
「レラにも、同じ事言って、同じようなこと、したでしょ?」
「…。」
「私、知ってるんですからね。」
「…はい。」
「彼女や、私の気持ちを弄ぶようなことばかりしないで下さい。」
「だって…二人とも好きなんだもん…。」
「大自然のおしおきです!」
「ノオオオオォォォォォウウウゥゥッ!!」