「勝負あり!」  
その声が響いた瞬間、三人は地面に苦悶の表情を浮かべながら地面に倒れこんだ…。  
 
■妖怪腐れ外道という妖怪を相手に、3人1組でチームを組み、ルール無しの一本勝負。  
 参加年齢や性別は不問。誰でもどこでも自由に駿府城内南広場に来たら参加可能。  
 勝利の暁には、好きな望みを一つだけ叶えられる勾玉が授与されるのであった。  
 ただし、負けてしまうと外道に好き勝手にされてしまうという条件つき。  
 食われても文句は言えない。が、3人なら勝てるという油断が……  
 
〜これぞ最近巷で話題になっている名物、外道狩り一本勝負である〜  
 
ことの始まりは昨日の事だった。  
 
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閑丸「ありがとう…今日も泊めてくれて…」  
リム「えへへ、いいのです!だっていつも一人で寂しそうにしてるもん!」  
ナコ「お家への帰り道がわからないんでしょ?ずっと泊まっていてもいいのよ」  
閑丸「本当に…ありがとうございます…」  
 
そう、閑丸と呼ばれた色白の幼い少年…。  
彼には記憶喪失のクセがあり、年に1度ほどのペース記憶がとんでしまうのだという。  
どうやら最近、家までの帰り道がわからなくなり、ナコリムの家に現在居候中なのだ。  
 
レラ(←何故か一緒にいる)「……ねえ」  
ナコ「なんですか?レラさん」  
レラ「…その男の子に、これ…どうかしら…」  
閑丸「えっ?」  
 
レラが取り出した巻物には「外道狩り一本勝負概要」と書かれていた。  
 
閑丸「なになに…3人1組となって、戦うんだ…けど僕は戦いなんて……」  
レラ「…よく見てみなさい。賞与を…」  
リム「わっ!何でも一つだけ好きな願いが叶う勾玉がもらえるの!?ほしいほしい!」  
ナコ「それじゃ、閑丸くんの記憶を戻して、家への帰り道を思い出させる事だって…!?」  
レラ「…ええ。私が言いたかったのは、それ…」  
リム「外道は苦手だけど、閑丸くんのためだ!大自然のおっしおきだぁ〜!!」  
レラ「気をつけてね。それじゃ、私は観戦しておくわ…ふふっ…」  
ナコ「で、でも誰が…?」  
レラ「実はもう申し込んでおいたの。あなたにリムルル、閑丸の三人ってね…」  
ナコ「は…はぁ…」  
レラ「さあ、わかったらさっさと駿府城内南広場へ向かいなさい!」  
 
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三人なら勝てる。それは甘かった。  
外道は反確には10割獲物狩りを決めてくるなど、もはや全一以上の強敵だったのだ。  
今やその三人は、外道の前にダウンしているのである。  
 
外道「うひっ♪みんなうまぞうだあ…」  
三人には余力はもう残っておらず、ひざで立つことすらままならぬ状態だ。  
 
色白の男の子、同じく幼い女の子、そして一人だけ年頃の若い娘。  
外道にとってはどれもご馳走に見えて仕方がなかった。  
三人とも、その綺麗な肌を露出させているのである。  
 
外道「うひ♪」  
狙いを定める外道。しかし、意外な行動に出た。  
 
悪霊呼びである。発生こそ遅いものの、ガード不能で相手の動きを封じる技だ。  
外道はその技を使い、悪霊を地面から召喚した。力尽きた三人は、悪霊につかまる。  
 
閑丸「…ぁあ…っ……や、やめて…そんなとこ…あ…んっ…」  
リム「ひゃっ!? ね、ねえさま…助け…やだよ〜!!」  
ナコ「ああん…リムルル、ごめんね…私がレラさんを止めておけば…」  
 
外道「うひ♪」  
 
悪霊に身体中まとわりつかれた三人。  
外道は笑みを浮かべ、じわじわと近寄っていくのだった…!  
 

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