スズメが良成に捕らわれてから何日がたっただろう。
小屋に入れられ、昼夜の判断もつかない毎日が続く。
今日も、またスズメを求めた客が小屋から入ってきた。
侍でもない、町人の男達がスズメに近寄った。
隣では良成が縄を持っている。
スズメは口に竹を咥えさせられ、両手を後ろに縛られ、足を屈折させた、不自然な体制をとらされ続けていた。
一糸も纏わぬ姿で、女性器を差し出すような格好のスズメに、町人達は最初は戸惑っていたものの、すぐに興奮したようだ。
卑下た笑いを浮かべると、スズメの体を触るなり、顔を眺めたりしている。
良成がスズメの口の竹を外す。
「さあ、お客様になんて言うんだ?」
「ぁ・・・」
口から涎がたらたらと落ちる。
長時間咥えさせられたので、顎が言うことを聞かないのだ。
答えられないスズメに、良性が杖で尻を叩く。
「ぁっ!」
ようやくスズメが眼をしぱしぱとさせ、ぎこちない笑顔を作った。
「汚くて・・・淫女のスズメを・・・皆様で叱ってください・・・」
空ろな眼のスズメに、男達が一物を取り出す。
良成が縄を離すと、倒れるようにスズメが床に手を着いた。
「どうぞ・・・」
スズメが自ら陰部を手で開くと、男が一物を挿入する。
もうスズメに快楽などの感覚はない。
「なんでぇ、マグロかい」
「きいてねぇぞ、金返せ」
ムッと毒づく町人を見て、良成はため息をついた。
「ご安心を」
杖でスズメの手を叩く。
すると、痛みのせいなのか、スズメの隠された性なのか、女陰部が締まる。
「こいつぁ面白い」
男がスズメの尻を叩きながら何度も腰を動かした。
「あは・・・あはは」
何を思ったのか、スズメが笑う。
もう何も考えていない、気の狂った笑いだった。
良成がそろそろ使い物にならなくなったスズメを眺めた。
ここまでする気も無かったが、まあいいだろう。
ことが終わった後も、何かに笑い続けるスズメを前に刀を取り出した。
―――見世物小屋。
そこには『怪奇!達磨女!』と看板が立てられている。
「いらっしゃいいらっしゃい、世にも珍しい生きる達磨だ!どうだい旦那も見ていきませんか―――」