「あ、風さんいらっしゃい!どうしたの??」  
散歩の途中、ふらっと伍っさんの住む屋敷に立ち寄ると、  
お志乃が洗濯物を干している最中だった。  
「いや、特に用は無ぇんだが、伍っさんはいるかい?」  
「ごっちん今日はねぇ、お城に行ってるからいないんだ。夕方ならいるよ!」  
「あぁ、そうか。いや、散歩の途中ちょっとよってみただけだからよ。」  
俺はなぜかお志乃と話す時は目が合わせられない。  
お志乃は女の中で唯一、俺を初対面から怖がらずに接してくれた。  
以来、俺はお志乃に会うのがなんとなく楽しみになった。  
だが一度目を合わすと、ヤバイ感情がこみ上げてくる。  
だからその度自分に言い聞かせる。  
(オイオイ、お志乃は伍っさんの嫁さんなんだぜ・・・!)  
「よし。お昼ごはんの準備しよー!」  
お志乃は洗濯物をいつの間にか終えていた。  
「あ、て、手伝うぜ!」  
「えへへ、ありがとう。良かったらお昼ごはん食べて行きなよ!」  
お志乃の手料理は何回か食べたことがあるが、どれも美味かった。  
伍っさんが心底うらやましいと思った。  
「おお。じゃ、ありがたくそうさせて貰うぜ。」  
 
俺が煮物用の大根を洗い、それをお志乃が切っていく。  
「それにしても大根、大量だナァ。」  
「安かったから沢山買っといたんだ。煮物にしたら長持ちするしねッ。」  
お志乃が得意満面の笑みを浮かべる。  
その顔を見るだけでどうにかなりそうだった。  
(ヤベェヤベェ)  
雑念を払うため、俺はせっせと大根洗いに集中した。  
 
それにしても、お志乃とこうして台所に立っているのは異様だ。  
俺がもしお志乃を嫁にもらっていたなら、こんな感じかもしれない。  
俺が家に帰ったら、お志乃が欠けた歯を覗かせながら出迎えて、  
温かくて美味い料理が待っている。  
・・・だが現実に俺を待ってるのは誰もいないボロイ長屋だ。  
(不公平じゃ無ぇか。)  
俺は大根を洗う手を止めた。  
「?風さん?きゃっ!!」  
お志乃の両腕を掴むと、そのまま壁に体を押し付けた。  
「ふ、風さん?どうしたの?」  
お志乃は俺を見上げて震えている。  
ああ、俺を初めて見るときの女たちと同じ目だ。  
だがかまわず俺は自分の口でお志乃の口を塞いだ。が、  
「んん・・・!イヤッ!!」  
すぐに口を離された。  
「な、なんでこんなことするの・・・!?」  
「俺が嫌いか?」  
「き、嫌いじゃないけど・・・」  
「じゃぁ良いじゃねェか。」  
「や、やだ!あ、あたしはごっちんの・・・お嫁さんなんだよ!?」  
「うるせえ!!!不公平なんだよ!!!」  
 ギュッ  
腕を掴む手に少し力を入れただけで、お志乃の細くて白い腕はすぐに力の行き場を無くした。  
そしてそのまま土間に押し倒した。  
「やだ!やだぁ!」  
抵抗されるが、この身長差だ。  
俺が覆いかぶさると、いくら暴れようがお志乃には成すすべは無い。  
お志乃の白い首に顔を近づけ、鼻で愛撫し、  
まだ熟しきっていない胸を左手でもみしだいて、  
そして普通なら旦那以外は誰も触れることのできない下半身の部分に、右手で触れた。  
 
「や・・だ」  
お志乃も暴れるだけ無駄と分かったのか、暴れるのを辞め、成されるがままになった。  
俺は更に調子づいて、右手中指を割れ目に押し込んだ。  
「ひぁっ!お願・・・そこだけはやめてぇ!!」  
お志乃が体をのけぞらせる。眼には涙が浮かんでいる。  
だが俺はかまわず指で膣内をかきまわす。  
「やぁぁぁああ!!だ、ダメぇ・・・!」  
声とは裏腹に、膣内はどんどん濡れていく。  
ぐちょぐちょという音までしだした。  
俺は指をもう一本加えて、かき回す速度を更に加速した。  
音も更に大きくなっていく。  
「ん!あっ・・!!やめてやめて!!もう・・・あぁッ!!」  
急に指が締め付けられた感覚がしたが、それでもかき回すと、  
プシュッ  
と、お志乃の下半身は割れ目から透明な液体を勢いよく出して、  
ぐったりと力を抜いた。  
お志乃の両足を開かせて、ぬらぬらと液を垂らす桃色の部分をさらけ出させる。  
もはや抵抗する力も無い。する気すら無い。  
俺ははちきれんばかりにそそり立った男根を、そのままお志乃の体の中心に向かって挿入した。  
 
 
 
バキョッ  
 
「風さん?どうしたの?」  
はっと我に返った。  
お志乃が包丁を片手に不思議そうな眼で俺を見つめる。  
俺の右手の中で、大根がつぶれていた。  
「あはは!風さん力入れすぎだよ〜」  
「うおおおおおおお!!!お志乃!!スマンスマンスマン!!!!」  
俺としたことが、こともあろうにお志乃を相手に酷い妄想をしてしまった。  
もうお志乃にも、伍っさんにも合わす顔が無ぇ。  
「お、お志乃・・・その包丁で俺をたたっ斬ってくれ・・・」  
「ふ、風さん!?気にしないで!!大根ならまだあるから!!!」  
お志乃はまったく気づいていない。そりゃそうだ。  
だがこのままココにお志乃といたら、マジにやっちまいそうだ。  
「お志乃、悪いが用事を思い出したんで、いとまするぜ!!」  
「え、風さーん!!?」  
俺は潰れた大根を握り締めたまま、宇田川家を飛び出した。  
「あれ、風間様。どうしたッスか?今から師範の家に行く所なんスけど。  
風間様も一緒にいきませんか?」  
お千代とマロだ。  
「い、いや、遠慮しとく。・・・あ、あとこれ、お志乃に返しといてくれ。」  
潰れた大根を2人に渡して、俺は走り出した。  
「風間様ーー!!??」  
 
腹ペコで長屋に着くと、お志乃の手料理を食い逃したことを後悔した。  
 
<完>  
 
 
 
 
 

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