その日のヒロキは不気味なまでにゴキゲンだった。  
理由は彼の元に、ある手紙が来たからである。  
手紙には『今日の夕方、あなたの部屋で待っています。必ず来て下さい。byナツミ』という内容が書かれていた。  
 普通ならば誰しもが怪しく思うが、そこはヒロキ。大好きな人間からの手紙が来たせいで舞い上がってしまい、冷静な判断が出来なくなっていた。  
(ナツミさんがわざわざ手紙を出してまで俺を呼び出すってことはもしや……)  
期待に胸を膨らませながら、ヒロキは意気揚々と約束の場所である自室へと向かう。  
 
 
 
 
 
ドアをゆっくりと開けて、部屋へと入る。  
「ナツミさーん?僕です。ヒロキです。約束通りに来ました」  
部屋の中は暗く、中に人が居るのかさえ確認出来ない。  
 その時、闇の中から明らかにナツミとは違う声で返事が返って来た。  
「ナツミさんなら、此処には居ませんよ」  
ヒロキは慌てて照明を点ける。  
明るくなった部屋の中、ベッドの上にメイド服を着た少女が座ってこちらを見ている。  
「チャ……チャル?」  
「……ごめんなさい。実はあの手紙は私がナツミさんの筆跡をコピーして書いた物なんです。」  
 
事の真相を聞いてヒロキはガックリと肩を落とす。同時に、騙された事に対する怒りが沸いてきた。  
「何でこんな騙すような事したんだ!」  
「……だって、最近のヒロキさん、ナツミさんに冷たくされてあまり元気が無かったから…」  
言われてみれば確かにナツミはヒロキに対して素っ気無い反応が多い。  
 特に最近では軽く引かれたり、無視されるようになってしまい、その事でヒロキは酷く落ち込んでいた。  
チャルは更に話を続ける。  
「私、元気の無いヒロキさんを見ていられなくて……だから、ヒロキさんを元気付けてあげる為に手紙で此処に呼び出したんです。  
 ナツミさんからの手紙なら、必ず貴方は来ると思って……」  
そう言うと、チャルはするすると着ているモノを脱ぎ出す。  
「なっ!……チャ、チャル!?」  
突然の事で思わず声が裏返ってしまう。  
ヒロキは状況を飲み込もうとするが、その前にチャルが一糸纏わぬ姿になり目の前へと歩み寄る。  
「じゃあ、いきますよ」  
「ま、待って!……んむぅ!」  
チャルはヒロキの頭の後ろに手をまわして、引き寄せるように唇を重ねる。  
最初は唇だけだったが、チャルの方から舌を入れてヒロキのそれと絡め始める。  
 
「んっ……んちゅ……はむっ…」  
「んむっ……んぐぅ……くちゅ…」  
互いの唾液の交換と舌と舌の交わりで静かな部屋の中に不規則に水音が響く。  
「ん……ぷはぁ」  
交わりから解放された互いの口を名残惜しそうに唾液の糸が繋ぐ。  
「はぁ…はぁ…」  
チャルはキスを終えてまだ息の荒いヒロキの服を手際良く脱がし、ベッドに押し倒してヒロキの上に馬乗りになる。  
 ヒロキからはチャルの体がしっかり見える。  
「うわ………」  
先程は混乱していてよく見れなかったが、改めてチャルの体を見てヒロキは言葉を失う。  
柔らかそうな胸、腰から尻にかけてのライン、そして濡れて光る秘裂。とてもロボットとは思えない。  
「あんまり……見ないで下さい。恥ずかしいじゃないですか」  
チャルは顔を朱に染めているが、表情はどこか楽しげである。  
 そしてヒロキに目配せすると、硬くなったヒロキの肉棒にゆっくりと腰を落としていく。  
挿入する瞬間、ヒロキは心の中で  
(ごめんなさい。ナツミさん)  
と呟いた。  
くちゅり、という音と共にヒロキの肉棒が秘裂へと徐々に飲み込まれていく。  
「ふわぁぁぁぁぁっ」  
「くうぅぅぅぅ」  
二人の嬌声が室内に響き渡る。  
根元まで完全に飲み込むとチャルは騎乗位の体勢から腰を振り始める。  
「あんっ、ふあっ、ひあぁ」  
「うっ……くぅ……」  
柔らかい膣肉による締め付けにヒロキは低く呻く。  
「あはぁ、んっ…あぁん!んはぁぁぁっ!」  
チャルは肉棒を使って自らの膣内を激しくかき回した。  
「ぐっ!チャ、チャル……もぅ……出る」  
「はぁんっ!……中に、中に出して下さいぃぃぃ!」  
ヒロキは押し寄せる射精感を抑えることが出来ず、白濁液を勢い良く注いだ。  
「あはぁ……ヒロキさん、もっとぉ……」  
「はぁ、はぁ……ぐうぅ!?」  
チャルは肉棒が萎む前に再び腰を振り出した。どうやらまだ満足していないらしい。  
「ひあぁ!んっ、んっ、ふぁっ!」  
「チャルっ……ぐあぁっ!」  
膣肉が容赦なくヒロキの肉棒を締め付ける。吸い付くような膣肉の感触で、頭の中がだんだん真っ白になっていく。  
「んあぁぁぁっ!きてるぅ!いっぱいきてますぅーーー!」  
チャルの方は肉棒が自分を貫く感覚に悶え、乱れている。  
そんな二人の接合部からはグチャグチャと淫らな音が鳴っている。  
そして、トドメにギリギリまで腰を浮かせて、一気に落とす。  
 
「んはぁぁぁぁぁぁっ!」  
「ぐぅぅぅぅ!」  
二人は同時に絶頂に至り、一際大きい嬌声をあげる。  
ヒロキは二回目とは思えない量の精子を吐き出し、ぐったりと果ててしまった。  
チャルがそんなヒロキを尻目に肉棒から性器を引き抜くと、トロトロと愛液と精液が混ざった物が割れ目から溢れてくる。  
「あぁ………こんなに沢山……」  
チャルはうっとりとした表情でそれを見つめる。そして、ヒロキのすっかり萎えてしまった肉棒を口にくわえ、尿道に残っている精液まで啜り始めた。  
「んちゅ、くちゅ……はむっ……んはぁ……」  
 
「ぐぅ……し、死ぬぅ………」  
連続で大量に射精させられる程の激しいセックスに、ヒロキは燃え尽きかけていた。  
しかし、そんなヒロキに反して肉棒はチャルの口の中でムクムクと大きくなっていく。  
「ふふっ、ヒロキさんてエッチですね。でも安心して下さい。まだまだいっぱいしてあげますから」  
いつもの満面の笑みでチャルにそう言われて、ヒロキは一気に青ざめる。  
「も、もう勘弁してくれぇー!」  
「だーめ♪」  
 
 
その日は夜遅くまで部屋から悲鳴に似た喘ぎ声が途切れることはありませんでしたとさ。めでたしめでたし。  
 
 
 
end  
 

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