鈴虫の鳴き声が僅かな窓の隙間から聞こえてくる。
夜は更けた頃。
クリスは特に理由もなく目を覚ました。
結婚式を終えて、つつがなく夜の勤めも終えた。
時計を見る――針は短針と長針が十二を指している。
まだ先ほどの行為が終わってから、一〜二時間ほどしか経過していない。
僕は何となく、となりで眠る妻の。
ウイニアの唇を奪う。
普段、飽きるほどキスをしているのに、今は背徳的な後ろめたさで、
いつもとは違う、本能に直接響くような痺れる感覚に、僕は心を揺さぶられ酔いしれる。
「ううぅん……」
ウイニアはむず痒そうに一度口を拭き、再び先ほどと同じ寝息を立て始めた。
「かわいいな」
僕は悪戯をしたくなり、彼女の着ているパジャマのボタンを外す。
苦労することなく全てがはずれ、ウイニアが密かに自慢している豊満な胸が露になる。
僕は躊躇うことなく、口を使い乳首を中心に愛撫をした。
「きゃッ☆。クリスったらまた始めましたよ!。メモメモ」
「まあ、あんなに幸せそうに……。姉として、あの子の成長を思うと泣けてくるわ」
「ふふふ、明日の特務戦技新聞のネタはバッチリね」