突然の砲撃によりパシフィカやラクウェルと離れ離れになり、シャノン自身も大怪我を負った。形象干渉能力で治療しようとしても何故かあまり効果が得られず、動けない日々が続いた。
(何故だ・・・何故治療できない?腕の再生は成功したのに、他の部分の治療となるとまったく効果が上がらない・・・私の機能が一部破損しているのか?)
シャノンの治療が殆どできず、慣れない状況に戸惑うゼフィリス。封棄世界で唯一、完全に稼動できる竜機神のゼフィリスだが最新型ゆえに、
その経験値はやや乏しい。こういう時に相手に何を話せばいいのか解らない。
シャノンはシャノンで、
(怪我で動けないのがこんなにきついことだったとはな…。ラクウェルは魔法も使えるし野草の知識も豊富だからあまり心配ないんだが、パシフィカは違う。武術を学んだわけじゃないし魔法も使えない。下手したらそこらの雑草をくいかねん)
パシフィカが聞いたら「シャノン兄の馬鹿!」と言いながら飛び蹴りを食らわせるようなことを考えて妹の心配していた。
夜半、隠れていた海辺の洞穴からシャノンが出て行こうとしていた。パシフィカが心配で居ても立ってもいられなくなったのだ。
(治療してくれたゼフィリスには悪いが…下手したらパシフィカが野垂れ死にしてるかもしれん。早く探してやらないと・・・)
周囲に気を配りながら洞穴を出るシャノン。たまに顔をしかめるのは傷がまだ治っておらず、痛むからだろう。
「どこへいくのだ?我が主」
背後から声がかかり、振り向く。声の主はわかりきっている、ゼフィリスだ。
「流石にもう限界だ。パシフィカを探しに行かなきゃならん」
ゼフィリスからの問に、そう答えるシャノン。
「だからといってあなたが死んでは元も子もあるまい。その怪我で動き回るのは自殺行為だ。」
「そんなことは解っている!」
ゼフィリスの言葉が正しいとはシャノンもわかっている。だが、正しい事が必ず人を救うとは限らない。ギアット帝国とはいえマウゼル教を国教としている。パシフィカの命を狙う奴がいないとは限らない。
この国に来たのは少なくともラインヴァンよりは安全だと考えたからだ。まあ、突然砲撃を食らったので安全もクソもなかったわけだが。
身体の痛みとゼフィリスを無視し、前進しようとしたそのとき。背後から抱きかかえられた。
「貴方も・・・私を置いて逝くのか?」
封棄世界突入時に目の前でDナイトを失っているゼフィリスにとって、仮初とはいえ主であるシャノンを失う事は出来なかった。しかし、何故自分がこういう行動に出たのかはよく解っていなかった。
ゼフィリスの顔はうつむき、その細い腕は・・・ちいさく震えていた。
「おい、どうしたんだ急に」
振り向くシャノン。
シャノンを抱く力は弱かったので振りほどこうと思えば簡単に出来たのだが、それができる程シャノンは悪人ではない。
シャノンを見上げるゼフィリス。その瞳にはうっすらと涙のようなものが浮かんでいた。
(あれ?こいつこんなに可愛かったか?)
無意識の動作でゼフィリスの小さく細い身体を包むシャノン。
「あ…」
ゼフィリスの声で正気に戻るも言葉を紡ぐ。
「どこにも行かねぇよ。仮初とはいえ、俺はお前の主なんだろう?」
(こんな顔されて…放って置けるかよ)
内心ではこんなことを考えつつ。
「ありがとう…我が主」
ゼフィリスの顔にうっすらと、微笑みが浮かぶ。その表情に見惚れるシャノン。
そしてゼフィリスは先ほどから湧き上がる感情がなんなのか自分の中で結論づけた。
(ああ、多分私は彼に…恋をしているんだ)
そして昔、オウランやらグロリアから得た、偏っている知識から次の言葉を紡いだ。
「シャノン・・・その・・・だな、・・・私を・・・抱いてくれ」
顔を赤らめながら紡ぎだされたその言葉は普段のゼフィリスからは考えも付かない言葉だった。その言葉を聞いてシャノンは思考が混乱している。
(え?あのゼフィリスが抱いて?現在進行形で抱きしめているんだからやっぱり意味するところは男と女がくんずほぐれつになって云々のほうだよな?というかこいつとはそもそもこいつと性交渉って出来るのか?まさか本体のほうとじゃないよな?)
混乱しきった思考の最中、ゼフィリスがシャノンの理性に止めを刺すように、
「やはり・・・私のような兵器とは嫌か?」
とやはり泪目で上目遣いに覗き込む。シャノンの理性は崩壊した。
(ええい、ままよ!)
ゼフィリスを抱きしめた体勢のまま押し倒すシャノン。なすがままのゼフィリス。
妙に手際よくゼフィリスの服(?)を剥いでいく。すぐに小柄な身体にはやや不釣合いな乳房が現れた。
「ちょ、シャノン?妙に手馴れてないか!?」
だがそんなゼフィリスの抗議は、理性を失くしている様に見えて失くしていないシャノンに無視される。
そして露わになった年不相応のやや大きな乳房をリズミカルに揉みあげる。
「ん・・・はぁ、やっ、そこ・・・はぁっ!?」
妙に手馴れたシャノンの手の動きに過敏に反応するゼフィリス。
「感度がいいんだな。『終わりの魔獣』ってのはみんなそうなのか?」
気をよくしたシャノンがそういいつつ下腹部に向かって手を伸ばす。
「そんなことは・・・ひゃうっ!?」
ゼフィリスの返答の途中でシャノンの指が誰も触れたことがないであろう秘唇に触れる。
胸を弄られただけだというのにそこは指が簡単に飲み込まれていく位に濡れていた。
シャノンの指が五千年以上もの間、だれも触れることを許されなかった聖域を蹂躙する。指を少し動かすだけで過敏な反応を示すゼフィリス。滴り落ちる愛液がシャノンの指だけでなく洞窟の地面に水溜りを作る。
(そろそろいいかな・・・?)
胸と秘唇を弄ぶ指を止めおもむろに股間からいきり立った自らの男性の象徴を取り出す。いくら人間でないとはいえ、少女の外見のゼフィリスに入るのか?というサイズである。
取り出した男性の象徴をゼフィリスに見せ、
「いれるぞ」
と簡潔に言葉を紡いだ。
返答も聞かず、
「え?ああぁぁぁぁっ!?」
挿入した。それだけでイったのか、ゼフィリスの身体がビクンと跳ねる。
そのままゆっくりと抽送を開始するシャノン。その動きに合わせてゼフィリスの華奢な身体が上下に揺れ、年不相応な乳房も小さく揺れる。
「はぁんっ、あっ!そこ、ふぅんっ、ああっ!!」
シャノンの動きが激しくなるにつれ、ゼフィリスの声も艶を帯び、甲高いものに変わる。
「そろそろ射精すぞ」
その数瞬後、自らの熱い精液をゼフィリスの深奥に吐き出す。
「ああああああぁぁぁあああ!」
同時にゼフィリスも全身を痙攣させ、絶頂を迎える。
愛する男と結ばれるヨロコビを心と身体で受け止めながら。
END
あまりにもアレな終わりかたなんで後日談風味
あの後にラクウェルと合流し、獣姫との戦いの後、スキッドにてパシフィカと再会するシャノンとゼフィリス。
だがあの行為の後のせいかシャノンもゼフィリスもお互いの顔をまともに見れない。見たとしても紅潮し、すぐにあらぬほうへ振り向く。
その態度を不満そうに見つめるパシフィカ。
(なんか怪しい。しばらくの間ラクウェル姉とも離れてたって言うし・・・絶対何かあった)
げに恐ろしきは乙女のカンと言うことだろうか。
お互いの方向を向いたと思えばすぐに別の方向へ振り向くシャノンとゼフィリス、それを毛を逆立てながら怪しむパシフィカ
ラクウェルはいつも通りそれを微笑みながら見守っていた