五右衛門の奮闘により、阿国は伊勢長島を無事に抜けた。  
だが五右衛門と逸れた事により完全に道を迷い、さまよい歩いていた。  
「どこやろ、ここ…。」  
野を越え山を越え、阿国はいつしか陣地のような建物の中に入り込んだ。  
「……聞こか?」  
柱の蔭から覗きこむ阿国はこの後、強烈な場面と遭遇する事になる。  
どっしりとした白髪の将に、馬に乗った白装束の僧が背後から斬りかかっていた。  
 
「なんだその顔は?……もっと戦を愉しもうぞ…宿敵!」  
「…………」  
 
赤い仮面の男と火花を散らす様な一合を交わし、僧は駆け抜けていった。  
「えらいとりこんだはる…。道聞いたらあかんやろか…?」  
その時、一帯に独特の貝の音――すなわち戦の開始の合図が鳴り響いた。  
大地を揺らすような男達の大声が遠くから届き、辺りが一気に殺伐とする。  
 
「怖いわぁ。うちの舞見て、戦、しもてくれはらへんやろか。」  
阿国はキョロキョロと辺りを見回し、  
「舞がみんなから見えるトコいうたら……あのお山がよろしいわ。」  
戦場を抜けて茶臼山の山頂へと向かった。  
 
まるで波が走るかのように、山頂から平地にかけて兵士達の手が止まっていく。  
 
可憐で煌びやかな阿国の舞が、戦の『手』を止めた。  
「ほぉう……」  
「見事だ…。……だが、闘争は終わらぬ!」  
しかし上杉軍が再び戦闘を開始すると、武田軍も応えるかの様にして進軍した。  
誰ひとりとして、『戦』を止めるものはいなかったのである。  
 
その外見からはよく分からないが、阿国は怒っていた。  
「なんや、御捻りの一つもあらへんやんか…。」  
残念だがそれはそうである。なにせ戦の最中なのだから。  
不満げに口を尖らせ、戦場を見渡す。  
「しゃあおへん……総大将さんに直接お願いしよか。」  
 
先程舞を邪魔しようとして、逆にボコボコにした武田義信の懐をまさぐる。  
「どっちから行こ………あんさんはどちらの方なんどす?」  
「こっ、こらっ!…財布を取るな!!」  
「血ぃ…見たいん……?」  
阿国はまだ御捻りの件が納得いかず、機嫌が悪いようだ。  
「ゴクッ……た、武田軍です。」  
「そんなん分からしまへん。赤い方? 黄色い方?」  
「あ、赤い方です……」  
「ほんなら赤い方から行こか。」  
バサッと傘を開くと、阿国は山頂から駆け下り滑空した。  
 
「ほいっと。」  
そうして滑空する事五分、阿国は信玄の天幕に舞い降りた。  
完全な死角から現れたので、天幕にいた信玄以外誰もその侵入に気付いていない。  
「ほぉう……なかなか奇抜な手で来たものだのぉ。」  
「あんさんはどなたどす?」  
「儂か? 儂は総大将の武田信玄じゃよ。」  
「ほんなら、赤い方の総大将はん?」  
「うむ。先程の舞、見事であった。どうだ…甲斐の国で舞わぬか?」  
「渋うてええお声や……」  
 
阿国を抱き寄せて腰に手を回し、信玄は耳元で囁いた。  
「戦が終わり次第、おじさんがたっぷり可愛がってやるぞ?」  
「あぁん……♪」  
 
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   阿国、信玄に可愛がってもらう事以外、眼中になくなる!!  
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「どないしたら、戦、終わるんどす?」  
「いま幸村が山道から廻って謙信を襲撃しようとしておる。  
 …それが成功すればこの戦、決着はすぐじゃな。」  
「うちも行く!!」  
信玄の胸元から離れると、阿国は本陣裏口から出て山道を駆け出していった。  
「……面白い女子よのぉ。まるで善と悪が、裏表無しに両立しておるようじゃ…。」  
信玄は頬をポリポリと掻きながら、彼女の爆走を見つめていた。  
 
 
山道に潜む幸村の兵の間を、すり抜ける様にして駆ける一人の巫女。  
誰もが阿国に気付くが、大声を出せないが為に次々と先を許してしまう。  
「貴様、何者だ!?」  
そうして出撃地点にまで辿り着いた早々、突然怒鳴られた。  
流石に阿国も驚き、目を点にしながらその声の主を見つめる。  
「幸村様、こいつ敵の間者ですよぉ。」  
怒鳴られた次は濡れ衣だった。  
幸村と呼ばれた人物の背後からいきなり現れた女の忍が、これまた身勝手な事を言う。  
「え? そんなんちゃいます。」  
「問答無用、覚悟!!」  
幸村の持つ鋭い槍が、阿国に向けられた。  
 
「せやけど幸村様……一途でええ男はんやわぁ…。」  
「なっ…!?」  
「にゃんとっ!?」  
唐突で大胆な阿国の発言に、驚きを隠せない二人。  
「ちょっと! な〜に寝言ほざいちゃってんの!?」  
やや興奮気味にくのいちが歩み寄る。  
阿国を見上げ、指差しながらベラベラと怒りを発した。  
「あのねぇ、幸村様があんたなんかにホイホイ付いていくと思う!?」  
「うふふ…なんややきもち妬いて…。お二人は付き合ってはるの?」  
「ば、馬鹿を言うな!!」  
今度は幸村が声を荒げた。  
「ありゃりゃぁ。そぉ〜んなに頑なに否定しなくってもさぁ…。」  
「あ、いや……」  
「うふふ…それに幸村様もさっきからお馬さんの上からお嬢ちゃんの事、  
 恥ずかしそうにチラチラ見てからに……好いてはるんやぁ?」  
「ちっ、違う! 私は………そ、そう、あくまで指揮を執る将として……」  
「あ〜ぁ…さっきからな〜んか傷ついちゃうなぁ、あたし。」  
「いや…その……私はだな……」  
 
トタタタタタ……  
 
「あ。」  
幸村とくのいちの声が重なる。  
二人が言い争うどさくさに紛れ、阿国は逃げ出していた。  
「ま、待てっ!!」  
「幸村様、あたしに任せて。」  
出し抜かれた恨みを晴らすべく、くのいちが阿国の後を追った。  
 
阿国は走りに走り、海津城へと逃げこんだ。  
「……ここまで来たらええやろ。」  
荒れた息を整え、辺りを見回す。  
「いややわぁ。また迷てしもた……」  
「間者、発見〜♪」  
落ちつく間も無く、くのいちに追いつかれた。  
苦無を構え、ジリジリと間合いを詰める。  
「いやぁ…お嬢ちゃん、いけずやなぁ…。」  
「人は人を踏み台にして、出世するのよねん♪  
 さっきはよくも馬鹿にしてくれたじゃない?」  
「いやぁ…えげつない事言うて……」  
「にゃはん♪……じゃあ、そういう事で。」  
表情が真剣になったくのいちが、阿国に飛びかかった。  
 
 
「捕まっただと!?」  
くのいちの帰還を待つ幸村の元に女忍者が手紙を持ってきたのは、  
それから十分程経ってからの事だった。  
「はい……これを……」  
幸村に手紙を渡した途端、女忍者は気を失った。  
「おいっ! しっかりしろ!!……いったい何があったというのだ…?」  
手紙を開き、中に目を通す。  
 
『お嬢ちゃんの命がほしかったら、海津城まで幸村様お一人でお越しやす。』  
 
「くそっ……」  
クシャクシャッと手紙を潰し、幸村は馬に乗った。  
「彼女の先導無しでは奇襲は成功すまい…。全軍、私が戻るまで待機せよ!!」  
一心不乱に馬を走らせ、幸村は海津城へと向かった。  
 
「ここだ……海津城…。このような所に無人の城があろうとは……」  
「…ぁ…ぃゃ……」  
閉ざされた城門の内側から、微かに声が聞こえる。  
「…何だ……?」  
門を開き、中から飛び込んだ光景に幸村は言葉を失った。  
 
大きく開脚するように裸体を縄で縛られたくのいち。  
「こんなに尖らせて……やらしいわぁ……」  
その背後から同じく裸体の阿国が覆う様にして抱きしめ、乳首を擦っている。  
「でも…きれいな体や……」  
抵抗できないその様子から、くのいちは後ろ手に縛られているようだった。  
膨らみかけの乳房の上下が縄で締められ、飛び出る様にして形を変えている。  
その頂点にある桃色の突起を指でこね回し、強制的に勃起させる。  
「あっ!…やっ!……やだぁっ…やだやだぁ…!!」  
「あ…。ほら…お嬢ちゃん、幸村様が着きはったで…?」  
クイッと顎を摘まむと、幸村と目を合わさせる。  
「やだっ!!…みっ…見ないでぇっ!!」  
「す…すまん…!!」  
今まで見たことも無い程に恥らうくのいちの表情に、幸村は背を向けた。  
「あきまへん。こっち向き。」  
「何っ!?」  
「見せしめどす。今からこのお嬢ちゃん、たっぷりいぢめるトコ見ときやす。」  
「き…貴様ぁッ!!」  
「せやせや。うち、『にんぽー』使えるさかい……歯向こうたら知らんで?」  
「貴様、忍か!?」  
ニコッと笑うと、阿国は指をパチンと鳴らした。  
 
ボコボコッ、ボォーー、ブシャアアア……  
 
幸村の目の前で土遁、火遁、水遁の術が一気に炸裂した。  
「どうどす?…分かったらこっちお向きやす。」  
渋々振りかえり、阿国を睨みつける。  
「くそッ……この外道め…!!」  
「そんなん、そっちかてうちのコト……」  
「ちょッ、ちょっとっ!!」  
突然くのいちが暴れ、阿国を揺らした。  
「……せやった。おとなしゅう、そこで見とき。」  
 
くのいちの首筋に吸いつき、舌を這わせてうなじを舐め上げる。  
「ひんっ!!…や…あぁん!……だ…めぇ……そん…なぁっ!」  
「ん〜〜……」  
柔らかな耳たぶをチュプチュプと唇でしごき、乳首を擦った。  
ビンビンに屹立した桃色をしごく様にして丹念に優しく転がしたかと思えば、  
「あんっ…あっ!…やあんっ…やぁ…だぁ……」  
突然強めに引っ張り、痛い程に抓る。  
「んひぃっ!!」  
「ほしたら……こっちはどないでっしゃろ……」  
乳輪をなぞり、そのまま指を腹に這わせながらさらに下へと潜り込ませていく。  
「そっ…そっちはだめぇっ!!」  
「いやぁ……びしょびしょやんか。」  
「きゃうッ!!」  
指の間で糸を引くものを見せつけると、  
「…〜っ!!」  
カーッと顔面を紅潮させ、くのいちは顔を背けた。  
「うふふ……可愛いらしいわぁ…。」  
今まで見た事も無いくのいちの『女』の表情に、  
幸村は興奮というよりも驚きの方が大きかった。  
 
「あっ、やっ、ひゃあっ!! だめだめっ、だめぇーーっ!!」  
「うわ…ごっつ……奥までグチョグチョや……」  
「んうっ…んんうぅ……」  
「うちの指…気持ちええの?」  
ぐったりとしたくのいちの頬に手を添え、唇を奪った。  
「ふううぅん……」  
二つの舌が淫らに絡み合うため、二人の頬が世話しなく動く。  
そうする間にも阿国の指が膣内で淫らに蠢き出し、音を立てて掻き回した。  
堪らずくのいちは口内から熱い吐息を漏らし、夢中で阿国の舌に吸いついた。  
 
いったん離れると、唇と唇が糸を引いていまだ二人を繋いでいる。  
「どない?……気持ちええ?」  
よく見なければ分からないほど小さく、くのいちが首を縦に振る。  
「お嬢ちゃん……ほんに可愛いらしいわぁ……」  
うっとりと見つめ合うと、その糸を辿って再び阿国は唇を重ねた。  
 
続いて阿国はくのいちを抱き寄せると、その耳元で何やら囁いた。  
「そっ、そんなの言えないよぉっ!!」  
「幸村様? お嬢ちゃんがお願いがあんねんて。」  
「…な…何だ……?」  
「…………」  
「ほら、早よぉ。」  
くのいちの乳首をコリコリと転がし、何やらを促す。  
「やんっ…!」  
くのいちはモジモジと体を揺らし、上目遣いで幸村を見つめた。  
耳まで真っ赤にし、おずおずと口を開く。  
 
「ゆ…幸村様の…お……おちん…ん……しゃ…ぶらせて……」  
 
「な…!?」  
「やて。幸村様も早よお脱ぎやす。…お嬢ちゃんばっかりに恥かかす気ぃ?」  
くのいちの白い首筋に手を添え、間接的に脅迫する。  
「わ、分かった……」  
鎧やふんどしを脱ぎ、幸村も全裸になった。  
先程までの濡れ場を見れば、いかに誠実な男といえども充血する。  
そのたくましく脈打つ勃起に、阿国もくのいちも唾を飲み込み見入った。  
 
「ほ…ほな、こっちお越しやす。」  
開脚するくのいちの真正面に幸村を陣取らせ、仁王立ちさせた。  
「す、すまん…このような目に……」  
「ううん……幸村様…ごめんね?…あたしのせいで……」  
「まずはご挨拶したり…?」  
先端に溢れる雫を、くのいちは舌でネットリと絡め取った。  
「うッ…!」  
「美味しい?」  
阿国の問いにくのいちはコクンと頷き、亀頭を啄ばみ始めた。  
時折幸村が呻けば、その度に勃起がビクンビクンと上下してくのいちの頬を叩く。  
熱に浮かれた様な目で勃起と幸村を交互に見つめ、パクリと飲み込んだ。  
「くっ…!!」  
頬を窄めたまま首を前後に振り、幸村に奉仕する。  
くのいちが咥え込んだまま見上げれば、幸村は口を開けて快感に震えていた。  
 
「あぁん…お嬢ちゃん……。こんなん……うちも…おしゃぶりしたいわぁ……」  
夢中で口腔内愛撫を送るくのいちの頬に口づけし、  
くのいちと同じく太腿を濡らした阿国が催促する。  
 
「んぷぅ………うん…いいよ…。」  
頷いたくのいちが口から離せば、阿国がすぐさま咥えこんだ。  
 
…チュポッ…クポッ…チュポンッ…クポ……チュポッ…クポンッ……  
 
小さな口を精一杯開いて、亀頭を丸呑みにするくのいち。  
奥の奥まで咥え込み、舌を絡ませながら強く吸い付く阿国。  
互いに異なった音を立てながら幸村を味わい、奉仕する。  
 
「半分こ…しよ?」  
くのいちが問いかければ、阿国も微笑んで頷いた。  
二人はさらに下に潜り込み、パンパンに膨らんだ陰嚢を左右一個ずつ丸呑みにした。  
チュウチュウと音を立てながら舐め転がし、唇で突っつく。  
裏筋を二つの舌が絡み合いながら昇っていき、頂点で嵐のような口づけが送られた。  
「あぁッ…も…う………くッ!……だ…だめだ…!!」  
幸村は太腿をガクガクと震わせ、その勃起はさらに固く張り詰めていく。  
それに気付いた二人は勃起の左右に陣取り、竿の部分に唇を当てた。  
まるで二人は勃起越しに口づけを行っているかの様で、  
視覚的な興奮が一気に幸村を限界に登り詰めらせる。  
 
無意識のうちに幸村が腰を振れば、二人の唇を荒々しく擦った。  
阿国とくのいちは滑りを良くしようと舌を這わせ、精一杯唾液を乗せる。  
「…くあぁッ!!」  
二人の目の前で、勃起が大きく弾けた。  
跳ねるようにして荒々しく勃起が暴れ、勢いよく精を飛ばす。  
「あ。」  
その様子を呆然と見ていた二人だったが、跳ねる勃起越しに目が合った。  
 
ゴチンッ!!  
 
「いったぁ……」  
こめかみを押さえる阿国。  
同じく勃起を咥えようとしたくのいちとぶつけたのだった。  
どんどん溢れ出る精液を、くのいちは喉を鳴らしながら飲み干した。  
愛しいほどに陰嚢に感謝の口づけを送り、さらに根元まで咥えて吸いついた。  
「うっ…ああっ!!…そッ…そんなに……吸っ…!!」  
「気持ひひい?…幸村様……」  
「あ…ああっ……いい…ぞ……さ…最高だ……」  
上からくのいちの髪を撫で、耳をくすぐる。  
「嬉ひい…♪」  
幸村の勃起は萎える様子など微塵も無く、張り詰めたままである。  
 
「うふふ………ほしたら今度は幸村様…横になっておくれやす…。」  
従順に幸村が寝転べば、阿国はくのいちを抱えてその上に導いた。  
「ほら、幸村様。ちゃんと当てんと……」  
ぐっしょりと湿った秘唇に幸村自らに亀頭を当てがわせると、  
「お嬢ちゃん……堪忍♪」  
「えっ?」  
腋を掴んで持ち上げていたくのいちを、阿国はそのまま落下させた。  
 
ズプンッ!!!  
 
「ひゃあああぁーーーーッ!!!」  
自身の体重で奥の奥まで一気に繋がり、くのいちは折れんばかりに背を反らせた。  
失禁したかのように噴き出した潮や愛液が幸村の勃起を熱く濡らしていく。  
 
「あっ……か…はぁ……あ……あぁ………」  
見開いた目からは快楽に悦ぶ涙が溢れ、幸村の下腹部へと落ちていった。  
「…幸…村様ぁ……大っき…いよおぉ……」  
「そなたも……すごい…ぞ……」  
精を搾り取らんがために秘唇はキュキュキュンッと愛らしく  
根元を締めつけ、温かな膣肉は世話しなく蠢き、勃起に絡みつく。  
「よいしょっと。…ほないきますぇ?」  
落ちついたのも束の間、阿国はくのいちの腋を掴んでその体を上下に揺さぶった。  
 
…ブリュッ!…グプッ!!…パブッ…ズチュッ……パブッ!!…プチュンッ………  
「やんっ!あっ、あぁんっ!!…そっ…そんんッ!!……は…激し……」  
「こんなんはどう?」  
亀頭が抜けるか否かまでくのいちを持ち上げ、パッと手を離した。  
 
ドプッ!!  
「きゃうぅッ!!!」  
幸村の上でくのいちはフラフラと揺れ、今にも崩れ落ちそうになる。  
「幸村様…。うちも…うちも可愛がっておくれやす……」  
そんなくのいちと向かい合うようにして、阿国は幸村の顔面に跨った。  
「むぐッ!…むぐぐッ!!」  
「あん!……ほ…ほら……腰も動かして、お嬢ちゃん可愛がったり……」  
言われるがままに幸村がくのいちの軽い体を容赦無く  
突き上げると、すぐにその口からは悦びの声が漏れた。  
「あッ!…あんっ!…いいっ…いいよぉっ!!」  
「お嬢ちゃん……」  
あまりの愛らしさに、阿国は目の前でよがるくのいちの頬に手を添えた。  
 
「あッ!…やッ!…はひぃッ!!…やんっ!………阿国…さぁん……」  
うっとりと見つめ合い、唇を重ねた。  
その間にも幸村が腰と口を使うため、二人の口からはくぐもった喘ぎ声が漏れた。  
 
「むぐむぐ!!」  
「あんっ!…どないしたんどす…?」  
そうする内に、幸村が何やらもがき出した。  
阿国の秘部をむしゃぶるようにして振り分け、口を開く。  
「もっ…もう駄目だっ!!」  
「どうなん?」  
幸村の顔面から離れた阿国が、くのいちに問いかけた。  
そのくのいちは幸村に貫かれるだけではなく、正面に陣取った阿国に  
巧みに胸や舌をを吸われたために幾度も幾度も絶頂に登り詰めており、  
「…なか…に……お願…い……この…まま………きて……きてぇ……」  
聞いているのかいないのか、夢中で腰を振るばかりだった。  
「し…しかし……うっく!!」  
「そない遠慮せんと。」  
再び阿国がくのいちの腋を掴み、豪快に二人を打ち付け合わせた。  
「あっ!やん!!やっ!!だめだめっ!だめえぇーーーっ!!」  
くのいちは狂ったかの様に高い声で喘ぎ、幸村は固く歯を食いしばる。  
しかし幸村は首筋を大きく仰け反らせ、固く目を瞑った。  
「…う…あぁ……で…出る……出るっ!!」  
「幸村様ぁ……幸村様ぁっ!!……だぃ……きっ!!」  
「くおぉっ!!!」  
壮絶な放出感と共に、幸村の意識が薄らぐ。  
そのせいでくのいちが最後に言った言葉が一部聞こえなかった。  
真っ白な感覚に包まれ、幸村は全てをくのいちの体内に送り込んだ。  
 
ぐったりと抱き合う二人と、その枕元でちょこんと座る阿国。  
すると幸村があぐらをかいて座った。  
「頼みがある……」  
「頼みどすか?」  
「どのような目に会ってもいい。私の命が欲しいというのならくれてやる。  
 だから彼女を…彼女だけは許してやってくれ…。この通りだ……」  
そのまま幸村は頭を下げた。  
「んふふぅ〜。せやなぁ〜?」  
「頼む!」  
「ほしたら、正直にお答えやす。…このお嬢ちゃんのコト、どう思てるの?」  
「どう…とは?」  
「せやから、好きなん? 嫌いなん?」  
「それは……」  
「正直に言うたって。」  
幸村は、まだこの奇妙な状況に気付いていない。  
 
「……好いている。」  
 
「…っ!!」  
普段から煌びやかなくのいちの瞳が、さらに潤い光り輝いた。  
「思いのままを、言うたって。」  
阿国はくのいちの体を起こし、二人を向かい合わせる。  
「……私は…根っからの武人だ…。女性を喜ばせる上手い言い方など分からない…。」  
「…………」  
「私はこれからも戦場の中に身を置くのだろう…。  
 だが…それでもよければ……こんな私に付いてきて欲しい…。」  
「…幸村様……」  
 
「そなたが……そなたが好きだ。そなたが欲しい…!」  
思いのままを全て述べ、幸村はくのいちを真っ直ぐに見つめた。  
くのいちは先程から下を向いたままで微動だにしない。  
 
「にゃはぁん♪ そぉ〜んなにあたしのコト、好きだったにゃんてねぇ〜?」  
「な…?」  
一転してくのいちは満面の笑みを浮かべて幸村の胸元に潜り込んだ。  
「うふふ……ほしたらもうお二人さん、許したろ♪」  
「なぁっ!?」  
いっさい状況が飲み込めない幸村は、阿国とくのいちの頭をいったりきたりしている。  
「そなたが欲しい!…だってぇ〜。にゃはあ〜ん、恥っずかしい〜♪」  
くのいちは目元を擦るようにして、幸村の胸元に顔を摺り寄せ甘えている。  
 
――これはどういう事か?  
というか、さっき阿国が普通に忍法を使ったのでは?  
これを説明するには少々時間を遡らなければならない。  
海津城で、くのいちが阿国に襲いかかった時まで。  
 
「いたたぁ……」  
「お嬢ちゃん甘いわぁ。うち、以外と力持ちさんやで?」  
鍔迫り合いの後に強烈な一撃を腹に受け、  
くのいちは逆に倒されてしまったのだった。  
「うぅ、しくったにゃあ……」  
「お嬢ちゃん、幸村様…やったっけ? あの人好きなん?」  
「にゃんとぉっ!?」  
唐突な質問に、流石(?)の彼女も動揺を隠せない。  
「うちがてっとうたります。うちがてっとうたら、相思相愛間違い無しや。」  
「ほほう。で、で、どうやって?」  
 
「やっぱり、ああいった男はんには一途で可憐な女の子や。」  
「ふむふむ。」  
今まで戦っていたとは思えないほどに、唐突に打ち解け合う二人。  
こうして作戦会議が始まった。  
「……で、幸村様をここに呼んで。うちがお嬢ちゃんをいぢめてて……」  
「あ、でもあんまり激しく虐めると…幸村様って単純だからにゃあ…。  
 たぶんそのままブチ切れて向かってくる予感……。」  
「ど、どないしよか…。」  
「じっくり焦らしながら、言う事聞かせるとか?」  
「ほんなら、うちは忍者ってことにしよ。にんぽーや、にんぽー。」  
「そうだね。じゃあ適当に嘘ついてよ。あたしが頃合見計らって何か術かますからさ。」  
 
「ほしたら……こんなもんでっしゃろか?」  
「そだね。」  
そうして細かい打ち合わせの後、くのいちは部下の女忍者に手紙を届けさせた。  
勿論要らぬ事を言わさないために、届けたらすぐに気を失うよう暗示をかけて。  
「じゃあ始めとこか?」  
「そ、そうだね…。」  
衣服を脱ぎ合い、互いの裸体を鑑賞し合う。  
「う〜わっ、巨乳〜!!」  
「うふふ…おおきに♪」  
「あたしもそれぐらい……なるかなぁ……」  
そっと手で覆えば、乳房全体がすっぽりと隠れてしまった。  
「ううっ…悲すいぃ…。」  
「幸村様に、あんじょう揉んでもらい?」  
優しく抱き寄せ、クシャクシャッとその髪を掻き撫でた。  
「うん…。」  
「ほんなら、ちょっと縛るで?…その後、いぢめたるから……」  
「う、うん…。」  
 
――という訳だった。  
「…敵さんはうちに任せて、お二人さんはここでゆっくりしいや。」  
「あ、ああ…。」  
一生今回の背景を知ることのない幸村は、何が何だか分からずただ頷くしかなかった。  
「幸村様ぁん……」  
チュッチュッと啄ばむ様にして亀頭に口づけを送るくのいちは、もはや聞いてもいない。  
だが阿国が門を閉じる寸前に目を合わせ、  
 
(あんがと♪)  
 
片目を瞑り、口パクで阿国に礼を述べた。  
「そう言えば……そなた、さっき何と言ったのだ?」  
「え?…聞こえてなかったの!?……えっと…それは……内緒。」  
「私はもう素直に思いを告げたのだ。そなたも言ってくれ。」  
「うぅっ、卑怯も……じゃないか。……それじゃあ、一回きりだよ?」  
「うむ。」  
「……大好き♪」  
 
 
トコトコと歩く阿国が、突如震え出した。  
「うち……うち…なんてええ女なんやろぉ…♪」  
両手を組み、腰をくねらせる。  
すると懐から六文銭模様の付いた財布と、紫色の財布がポトポトと落ちた。  
「あん、落ちてもうた。うふふ…毎度おおきに♪」  
 
こうして阿国は、山道を再び登って上杉本陣へと向かった。  
 

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