人けの無い安土城内に、トコトコと進む一人の巫女の姿があった。  
 
「とうとう来てもうたなぁ…。慶次様、うちのコト忘れてなかったらええけど……。」  
 
川中島に別れを告げ、出雲への帰路の途中、阿国は幾多の町を通った。  
その町々で耳に飛び込む様々な噂。  
その中で阿国は偶然にも最も知りたかった噂を聞いた。  
 
『前田慶次は今安土城にいる。』  
 
決して顔見せ程度の軽い気持ちで寄ったのではない。  
京で別れてから、ずっと胸の奥を燻る焦燥感。  
会えないからこそますます惹かれていく。  
淡くときめく恋心が阿国をつき動かしていた。  
 
「もうすぐ……もうすぐや…。……ん?」  
懐からこぼれ落ちそうになった、世にも珍しい異国の着物・すぱっつ。  
「んふぅ…♥」  
その驚く程の伸縮性と心地良い肌触り、そして珍しさは高値で売れる事間違い無し。  
残念な事に小さすぎるため、阿国が履くことは不可能だった。  
そして何よりも蘇る『すぱっつ』を入手した時にまつわる甘美な記憶。  
 
 
それは、阿国がとある階を進んでいた時のこと。  
異国の子供服を着た何とも愛らしい少女が、行く手を遮るようにして立っていた。  
しかし容姿はどうであれ、傘を握る手に力が篭る。  
「ここものすごく広いのよ? 迷うでしょ? あたしについて来て!」  
「やぁ、可愛らしいお嬢ちゃんや…。親切やなぁ。ついてこか。」  
 
やや強引な誘導だったが、阿国はその可愛らしい少女に素直に従った。  
「ほら、こっちだよ!」  
「あぁん、待っておくれやす。」  
まるで子供の頃にした鬼ごっこをしているかの様な感覚に、阿国は胸を踊らせた。  
しかも自分は鬼役。逃げるは可愛い女の子。  
捕まえたら何してやろうかと、阿国はよからぬ妄想を浮かべながら少女を追った。  
今まで進んできた道を逆行しているという事実すら忘れる程に興奮しながら。  
 
「さってと!」  
「?」  
開けた場所でクルリと反転した少女の手に妖しく光る、殺気の篭った剣玉。  
「ここなら戦えるかな?」  
その一言に、ようやく阿国は自分が騙された事を知った。  
「…可愛らしいのに、いけずやなぁ……。」  
よからぬ妄想の果てに垂らした涎をチョチョイと拭い、阿国は少女を迎撃した。  
 
突如始まった決闘。その決着はすぐだった。  
「う…いた…たたたぁ……」  
剣玉は遥か遠くに弾き飛ばされ、少女は腹を押さえてうずくまっていた。  
強烈な一撃を腹部に受けた少女は、呼吸がままならないようである。  
「お嬢ちゃん……」  
「ひッ!!」  
少女の細い首筋に、よく見れば鋼鉄で覆われた傘の先端が突きつけられる。  
阿国が剛力の持ち主であるという事実など、今のお市には知る由も無かった。  
「堪忍しいや。人の恋路を邪魔するお人は……」  
キラリと輝くその迫力に、少女は大きく唾を飲み込んだ。  
 
ポコンッ。  
「んみゅっ。」  
 
傘は少女の喉を切り裂かず、頭に軽く落ちてきただけだった。  
「あかんで。」  
「ふぇ?」  
「うち、別に悪さしに来たんとちゃうで?」  
巧みに少女を自身の膝枕に導き、優しく頭を撫でる。  
「そ…そうなの?」  
「せや。慶次様にお会いしに来ただけどす。」  
「慶次様に…って、そ、それだけのためにこんなトコまで!?」  
笑って頷く阿国の表情に隠された固い決意を見て、少女は心を痛めた。  
兄を狙う侵入者と早とちりし、容赦無しに襲いかかった事。  
そして何より共感できる、そのひたむきで一途な恋心に。  
 
「あうぅ…ごめんなさい…。」  
「ええんよ。…お嬢ちゃん、お名前は?」  
「市だよ。てっきり兄様を狙って来たんだって思っちゃった。」  
「兄様て……ほんならお嬢ちゃん、ここのお姫様?」  
「そうだよ。信長っていうの。知ってる?」  
「し、知ってるもなにも……」  
何一つ汚れを知らなそうなお市に、とてもではないが言えなかった。  
実は一度その兄に敢えて自分を『犯させた』とは。  
「あはは、当然だよね。有名だし。…でもね、最近お義姉様にどこかに  
 連れていかれてそれっきり見てないんだよね。ちょっと心配だよ…。」  
「へ、へぇ〜。ふ〜ん。」  
その義姉の怒りが自分のせいだとも言えず、阿国は苦笑いするしかなかった。  
誰もいないが一応辺りを見回し、お市が声をひそめる。  
「ここだけの話、お兄様ったら浮気したとかいう噂があるの。」  
「はは…さよかぁ…。」  
「どこかでお義姉様にお仕置きでもされてるのかなぁ?」  
 
阿国はある町で聞いた噂を思い出した。  
とある殿様が恐妻の怒りを買い、無限城の地下二百階に全裸でブチこまれたという。  
 
「ところであの…ほんとごめんね…?」  
潤む瞳で上目遣いに見つめられ、阿国に邪な気持ちが生じる。  
 
(…お…美味しそう……)  
 
ゴクッと生唾を飲み込んで悪意を押し殺し、頬を引き攣らせながら微笑む。  
「え…ええんよ…。」  
「どうしよ……何かお詫びしなきゃ……」  
無防備に晒し出された太腿をチラと見、そのまま股間に視線が上がる。  
 
(お詫び……おわび……あわび……濡れあわび……)  
 
「あたしにできる事……えーっと…えーっとぉ…。」  
「せ、せやから……ええて……」  
涎を拭いながらも、膨らみかけの胸に触りたい衝動で思考が一杯になる。  
「うーんと…えーとぉ……」  
「そ…そこまで言うんやったら……」  
「あ、そうだ! あたしが慶次様のトコまで……」  
「お嬢ちゃんやーーーーっ!!!」  
「にょわあああぁぁっ!?」  
ガバァーッ!!と阿国は勢いよく抱きつき、お市の頬をガッシリと固定した。  
「な、何っ? 何!? 何ッ!?」  
「ほな、いただきまぁ〜…ちゅ♥」  
「んみゅ!!」  
その一瞬、お市は何が起こっているかすら把握できなかった。  
ただ分かるのは、驚く程に近づいた阿国の顔と唇に重なる柔らかな触感のみ。  
女性同士である以上、この様な展開になる事を予想だにしていなかった。  
 
「ぷはッ!!…ち、ちょっ!…ちょ、あのっ!!」  
「ん〜♥」  
「んんーーっ!!」  
パタパタと手足を振ってお市がもがくが、上に跨る阿国は一向に気にしない。  
どこか抵抗されている方が盛り上がるかの様な笑みを浮かべながら。  
 
ポカポカと今度は頭を叩かれ、阿国は唇を離した。  
「あかんで、お嬢ちゃん。…髪は女の命て言うやろ?」  
「あ、ごめんなさい!」  
「うふふ……ほな続きしよか。」  
「だからそれとこれとは話が違……」  
「ん〜♥」  
「う……んみゅう〜…。」  
やや観念したのか、お市の抵抗が無くなった。  
 
(うぅっ、初めてだったのにぃ〜っ…。っていうか、どうしよぉ〜っ!?)  
 
チュッチュッと好き勝手に唇を貪られる中で、お市は必死に脱出策を考えようとした。  
しかしただでさえ接吻の甘さに溶けそうであるのに、さらに侵入しようとする  
舌先が食いしばる歯や歯茎に絡み付き、最後の防衛線が破られようとしている。  
お市の思考は徐々に薄れ、体中が脱力していった。  
「お嬢ちゃん…あ〜んして?」  
涙目でプルプルと顔を左右に振り、お市は小さく拒んだ。  
「うちのコト、嫌い…?」  
「そんな事…ぅわぁーーっ!?」  
阿国の目がキラリと光り、一瞬の隙をついて舌先が急速に降下してきた。  
あわてて口を閉じるお市。  
 
(あ、危なかったぁ……!!)  
 
「あぁん、惜しかった。ほな…こっちからいこか……?」  
短かな裾を捲くり上げ、太腿を伝う指が股間へと進んでいく。  
「そ、そこはダメェッ!!」  
「んふ♥」  
「んみゅうっ!?」  
お市が悲鳴を挙げた瞬間、すかさず阿国は接吻して舌を潜り込ませた。  
「んんーーーっ!!……ん!……んッ…んぁ……ぷ…あはぁ……」  
淫らに蠢く舌が絡みつき、お市を急速に脱力させていく。  
夢中で貪りつく阿国の舌に、お市の小さな舌が僅かに応え始めたその時だった。  
 
「あらあら、なんだか楽しそうねぇ?」  
 
「ぷは…お義姉様っ!!」  
鮮やかな紫の着物を纏った濃姫が、腰をくねらせる様にして歩み寄ってくる。  
「あ、この前のお姫様やんか。おひさしぶりどすなぁ。」  
ヒラヒラと手を振る阿国。のん気なものである。  
今濃姫が襲いかかれば、いかに阿国といえどニ対一では勝ち目は無い。  
「お義姉様ぁっ、助けて…って、わぁーっ!!」  
接吻の間に阿国が衣服を脱いで全裸になっていた事を知り、お市は声を挙げた。  
「必死なのね…可愛いわ。少しの間だけでも……楽しませて頂戴?」  
「お、お義姉様……それ、あたしじゃなくってこっちに言うんだって……。」  
お市は半ばあきらめ気味にチョイチョイと阿国を指差した。  
「その巫女なら大丈夫よ。まぁ少なくともわたし達にとっては無害だから。」  
帯を解いて裸身を露わにしながら、濃姫が二人に近づく。  
「それじゃ…わたしも混ぜてもらおうかしら。」  
「ぅわ〜んっ、誰か助けてぇ〜っ!!」  
 
濃姫はお市の背後に回り、後ろからガッシリと抱きしめた。  
たっぷりとした乳肉が背中で弾み、お市は生唾を飲み込む。  
「ほんと…可愛いわ……」  
義理の姉が耳元で囁き、チロチロと舌先で耳たぶをくすぐる。  
「…あっ……や…やんっ…!」  
濃姫が何気に手足を固定している隙に、阿国は脱がしにかかった。  
帯を解いて洋服を脱がし、手足の部分的な衣服も手早くひん剥く。  
「あ、これ……」  
「何してるの。さっさと脱がしなさいよ。」  
「これ、蘭丸様も着てたやつや。」  
「ああ…すぱっつね。動きやすいらしいわよ。」  
 
「ううっ、なに人の下着で会話してんのよぉ〜…。」  
「ほらほら、お姫様がお待ちかねよ。」  
「ほんまや。ほな、ご開帳〜♪」  
「だ、だめぇ〜〜っ!!!」  
阿国が両足を抱えてすぱっつを脱がせば、ペロンと丸い尻がこぼれた。  
「あ、こら…!」  
濃姫の束縛を振り切り、腰や太腿を曲げて頑なに秘部の開帳を拒む。  
しかしたとえ後門の狼に抵抗していても、前門には虎がいる。  
「んふふぅ〜♥」  
阿国は膝小僧をガッシリ掴み、抵抗して震える太腿を無理矢理開けていった。  
「だ、だめーーっ!!!」  
力の入らないお市の必死の反抗を楽しみながら、少しずつ。  
 
「あらぁ……」  
「あらあら、やっぱり見間違いじゃなかったのね。」  
お市の顔が最高に紅潮した。  
豪快なまでに脚を開脚させた果てに拓けた丘には、草原どころか雑草一本生えていない。  
 
「いやぁ、綺麗やな〜…。」  
「貴方口は一人前なのに、体はまだまだお子様ねぇ。」  
 
「あうぅ〜、もうやだぁ〜……」  
 
「そう言わんと。うちが女の悦びをぎょうさん教えたるから。」  
「死ぬほど潮噴かせてあげるわ…。」  
前から覆い被さる阿国はお市に雨のような接吻を落とし始めた。  
全身はもちろん、足の指一本一本に至るまでを丹念にしゃぶり、時に乳首を甘く噛む。  
一方背後から抱きしめる濃姫は顎を掴んで強引に唇を奪っていた。  
荒々しく舌を絡ませ、交じる唾液を分け合い飲み干し合う。  
 
二人に前後から甘く激しく体中を弄ばれ、急速にお市の腰が溶けていく。  
全身から力が蒸発する様に抜けていき、喘ぎに甘さが増していった。  
「そ…こはだめっ……」  
阿国が股間に顔を埋めようとした時、お市は力無く拒んだ。  
「何で? うちやったら……あかんの?」  
「そうよ。わたし達が一人前の女にしてあげるっていうのに。」  
「そ…そんな…それは…で、でも……それは…」  
「ここは?」  
お市の言葉がゴニョゴニョと濁る。  
「な…長政様の……ために……」  
 
意を決して死ぬほど恥ずかしい台詞を言ったのに、二人からの反応が無い。  
二人を見れば、揃って眉を八の字にしてあざ笑うかの様な微笑を浮かべていた。  
揃って『ふぅーっ』とため息をつく。  
「お嬢ちゃん…甘い。甘いわ。」  
「あのねぇ。今時そんな事じゃ殿方は喜ばなくってよ?」  
「え!? そ…そうなの!?」  
二人同時に頷く。  
 
「せやせや。そんなんもう時代遅れやて。」  
「たかが処女に萌える時代なんてもう終わったのよ。」  
 
「あ、あの……なんでそんなに意気投合してるの…?」  
 
「せめて一度や二度ぐらい、昇った事のある女ぐらいじゃなきゃ。」  
「せやったら、とりあえず今日はお豆でイこか?」  
強引に股を開かせ、股間に顔を埋める。  
「だ、だめーーーッ!!!」  
「こら…!」  
お仕置きとばかりに濃姫が胸の緋色をきつく捻れば、お市は腰を跳ねさせて震えた。  
「ひぃあっ…!!」  
阿国がちんまりとした蕾を含んだのと同時であったため、強烈な刺激に襲われたからだった。  
「あッ…あっひ……ん……ひゃ…んんっ!!……」  
「どう?……気持ちいいでしょう…?」  
やわやわと乳房をまろやかに揉みしだきながら、耳元で濃姫が囁く。  
一瞬頷きそうになったが、お市はそれでも小さく首を横に振った。  
だがそうする内にも陰核が舌先でコロコロと転がされ、お市は背を反らす。  
「あら…素直じゃないのねぇ。……いいわ。ちょっと阿国。噛んじゃいなさい。」  
「…え!?」  
「がぶ〜♥」  
 
「ーーーッ!!!」  
 
声にならない霞れた声がお市から漏れ、その体は折れんばかりに曲がった。  
阿国の顎元は濡れそぼり、お市が見た目ほど子供ではない事を証明している。  
秘唇に軽く指先を添えてみれば、愛液を垂れ流しながら愛らしくチュウチュウと吸いついた。  
「ええ感じや。そろそろやな。」  
「あらそう?…じゃあ派手にいきましょうか。」  
 
そう言うと濃姫はお市の腋下から潜りこませ、コチコチにしこる乳首を含んだ。  
痛いぐらいにきつく吸いつき、もう片方を巧みに指で転がし倒す。  
「ひゃあッ!……ら…らめ……らめぇ…っ…!!」  
「ほら、お嬢ちゃん…どない?…ええやろ?」  
「イっ…あ……ら…め………あ……いッ……い…あぁッ!!……」  
スコスコと陰核を指先でしごき、小さな尿口を舌先でくすぐる。  
「あっ…や…やだっ……や……ぃや…んっ…んんッ!……んんーーーッ!!」  
「イキなさい!!」  
「おイキやす!!」  
 
「あぁーーーーーッ!!!」  
 
お市の初めての絶頂は凄まじいものだった。  
阿国の顔面を跳ね飛ばして腰を浮かべ、放物線を描いて勢いよく潮を飛び散らせた。  
浮いた股間からは失禁したかの様な愛液がポタポタと垂れ落ちていく。  
続いてそのままの姿勢で今度は本当に失禁し、最後は意識を失って崩れ落ちた。  
 
「あらあら、そういえば初めてだったわねぇ…。ちょっとやり過ぎたかしら。」  
「…濃ちゃ〜ん……」  
「の、濃ちゃんって…。どうしたの?」  
阿国は顎を抑え、プルプルと震えている。  
お市が絶頂に至った時、強烈な一撃を顎に食らったのだった。  
「いったぁ……」  
「うふふ、ほんと馬鹿ねぇ。」  
「笑い事やないて。はぁ〜、頭クラクラする……」  
「どう?……この娘も気を失ったみたいだし…。」  
濃姫が手を差し伸べ、阿国を立ち上がらせる。  
「んふ……そろそろ二人っきりでお手合わせどすか…?」  
迫力ある二つの女体が、絡み合おうとしたその時だった。  
 
「き、貴様達……何をしているッ!!?」  
 
突如発せられた怒号に、二人は振り返った。  
「……誰もいまへんなぁ。」  
「変ね。声は聞こえたんだけど。」  
二人はキョロキョロと辺りを伺うが、人影は見当たらない。  
 
「どこを見ている! 儂はここだ!!」  
 
二人が視線をかなり低めに移せば、そこには伊達政宗がいた。  
信長を倒しに来たところでとんだ場面と出くわしてしまったのだ。  
「いやぁ…ちっこぉ。可愛らしいわぁ。」  
阿国は膝に手を付き前屈みになり、政宗を覗き込んだ。  
柔らかな乳房が弾んで生まれた谷間がなだらかな曲線を作る。  
「あら、伊達のガキンチョじゃないの。」  
濃姫が腕を組めば、こちらは弾力溢れる乳房がみっしりと張り詰めた。  
 
「い、いったい何をしている!?」  
 
政宗は目を二人や床、そして気を失うお市にいったりきたりさせながら、木刀を突きつけた。  
しかしその手は震え、目線は徐々に下に降りていく。  
「あらあら、いっちょまえに恥ずかしがってるじゃない。」  
「…わ、儂の質問に答えろ!!」  
挑発に対して濃姫を見上げるが、豊満な胸で誇らしげに  
輝く鮮やかな桃色を見つめ、また俯いてしまった。  
「ふん。案外助兵衛だったのね。」  
 
「ぼく、どしたん? お母ちゃんは?」  
「わ、儂は子供ではないっ!!」  
同様にして阿国を見上げるが、途中で視界に飛び込んだ  
黒々とした陰毛に目をとられ、またすぐに俯いた。  
「あん、もう。えっちぃ♥」  
 
「くッ……き…貴様ら…!」  
「あぁん…なんやこの子、可愛い〜♥」  
「何よ。男なら胸張ってわたし達の体でも見なさいよ。」  
「う、うるさいっ、ばばぁ共!! 儂の質問に答えろ!!」  
「んふふ…濃ちゃん、ばばぁて言われてるで?」  
「馬鹿が、貴様もだ!……儂はもう行く!…お前らにはかまってられん!」  
クルリと背を向け、政宗が先に進もうとしたその時だった。  
信長よりも強大で恐るべき妖気が二つ、背後で怒りに燃えさかっていた。  
 
 
「こ、このっ、離せ! 離さぬかっ!!」  
その怒り狂った妖気の持ち主達は政宗に襲いかかり、全裸にひん剥いて両手を後ろ手に縛った。  
「おチビちゃん。言って良い事悪い事があるのよ?」  
「せやせや。濃ちゃんはともかく、うちはまだぴちぴちやもん。」  
「あら、殺してほしいの…?」  
「て、てんご。」  
「まったく…。……ともかくこの子はお仕置きね。」  
不自由な政宗を押し倒し、濃姫は上下逆に上から覆い被さった。  
「や、やめろーーっ!!」  
「あら…立派に剥けて…。形だけは立派じゃないの。ほら見て。」  
「いや……ほんまや。たまたまも可愛らしいわぁ…♪」  
二人は目を合わせると、同時に咥え込んだ。  
濃姫は陰茎を、阿国は陰嚢を。  
 
「くぅあっ!!」  
一般的な陰茎と比べて小さめであるため、濃姫の口使いも豪快だった。  
行きは根元まで深く咥え、帰りは窪みを唇できつく圧迫しながら戻る。  
「ほ〜ら……」  
根元からきつくしごき上げれば、先端に透明な液体が溜まった。  
「うっく…!!」  
濃姫はチロチロと舌先で鈴口をほじくり、糸を引かせながら舐め取った。  
 
同じく小さな陰嚢も、阿国の口内に捕らわれていた。  
初めは片方ずつだったが、今では左右共に温かな口腔内に迎え入れている。  
「ん〜♥」  
モゴモゴと口内にて舌で転がし、そのまま吸いついてチュポンと離す。  
「ぉあっ!!」  
阿国がそのまま舌を這わせてさらに下へと降りていく途中だった。  
政宗の腰が小刻みに震え、痙攣した。  
コポッという音と共に濃姫の律動が止まり、精を受けとめていた。  
「…ん……んッ………」  
「あ……くッあ……あぁっ…!」  
濃姫の喉が大きく動き、ゴキュッ…ゴキュ…と嚥下する音が鳴る。  
阿国はパンパンに膨れ上がった陰嚢を指で転がしながら、濃姫に迫った。  
「あぁん、濃ちゃんだけずるいぃ。うちもぉ。」  
濃姫は奥の奥まで咥えて音を立てながら最後の一滴までを吸い取ると、  
そのまま阿国の頬を両手で包み込み、接吻して政宗の精を分け合った。  
舌で互いの唾液と精を混ぜ合い、堪能してから飲み干す。  
「…んふ……美味しい……」  
「でしょ? この子の、意外といけるのよ。」  
「もう一口いきまひょか。」  
「そうね。」  
 
続いて二人はやや左右にずれて正座で向かい合った。  
互いの膝や太腿が相手の股間にすっぽりはまり、かなり密着している。  
「せぇの、そぉれっと。」  
二人は政宗を無理矢理引っ張りこんで、互いの太腿の上に乗せた。  
交互に咥え合い、たっぷりと唾液を乗せる。  
「んふふ……べちょべちょや……」  
「じゃ…まずはわたしからいこうかしら?」  
まずは濃姫の乳房が挟んだ。  
「う…あっ…!!」  
絶妙の張りと豪快な乳圧で、たちまち陰茎を充血させた。  
「ほらほら…すごいでしょ?」  
濃姫の乳房の張りが良すぎるために陰茎自体が隠れることはなかったが、  
それでも陰茎に対する素晴らしい圧迫は先端を再び濡らすに充分だった。  
コリコリに尖った乳首で裏筋を擦りあげ、亀頭をくすぐる。  
 
「ほな次はうちやね。」  
まるで挿入するかのように、お国は寄せた谷間に上から陰茎を包み込んだ。  
「あ……あぁ…ッ…!!」  
代わって絶品の柔らかさと温かさに包まれ、政宗は声を挙げる。  
小さめの陰茎は谷間にすっぽりと隠れてしまい、姿が見えなくなってしまった。  
ヌコヌコと阿国が乳房を振る中、濃姫もきっちりと陰嚢の筋をなぞっていた。  
「…あ…あぁっ……ま……また…で……出っ…!!」  
「あらあら、仕方ない子ねぇ。」  
「濃ちゃん、半分こしよか。」  
お互いの乳房を片方ずつ揉み上げ、陰茎に迫った。  
濃姫側からの、コリコリした乳首の快感と張りのある乳肉の圧迫。  
阿国側からの、タプタプした柔肉の包容感と絹のようになめらかな触感。  
 
二つの乳房に左右からしごかれ、政宗はまたも絶頂を迎えた。  
噴水の様に二人の間で勢いよく精を迸らせ、双方の谷間を一気に白濁させていく。  
 
「やぁん……おっぱいべとべとぉ……」  
「可愛いわ…阿国……」  
豊満な乳房同士を寄せつけて精を伸ばし合い、抱き合う二人。  
邪魔になった玩具……もとい政宗をポイッとどかす。  
「わたしが綺麗にしてあげる……」  
「あんッ!!」  
鷲掴みにして飛び出た桃色に吸いつき、濃姫は阿国を押し倒した。  
ようやく二人は本戦に突入したのだった。  
 
 
「あ、これ記念に貰っていこ。」  
身支度を終えた阿国は、気絶したままのお市の傍らにあるすぱっつを拾った。  
 
その後、両者一歩も引けをとらない激戦が繰り広げられた。  
無尽蔵の性欲と体力で貪り合い、互いを絶頂へと送り合った。  
「ん〜、満足満足。」  
ぐー…と伸びをする濃姫はまだ裸のままである。  
「んふふ、ほんまやね。」  
さっきまでもっと尻を叩いてとせがんでいたとは思えぬ阿国の清純な笑顔。  
「わたしと互角に戦えるなんてあなたが初めてよ。」  
「ほんまほんま。うちも気ぃ抜けんかったもん。」  
「はぁ〜、一本吸いたいわぁ……」  
当初は当然ながら攻めに回った濃姫だったが、攻め受け両方可能な阿国が  
相手だった事が幸いし、受けの魅力に初めて気付いた事は大きな収穫だった。  
 
 
幸せそうに眠るお市の頭を撫で、阿国は立ちあがった。  
「お嬢ちゃんのコト、よろしゅうね?」  
「はいはい。起きたら適当な事言って誤魔化しとくから。」  
「おおきに。…ほなうち行くわ。」  
「……あ、ちょっと待って。あんた、普段どこにいるの?」  
「うち? うちは出雲大社で巫女やっとります。」  
「出雲、ね。」  
「どないしたん?」  
今まで見た事も無いほどに優しく微笑み、濃姫は言った。  
「あんたとは気が合いそうだから。暇ができたら遊びに行くわ。」  
「うん。決着つけな…ね?」  
「ふふ……さ、早く行きなさい。逢いたかったんでしょ?」  
「うん!」  
「……わたしはもうちょっとこのガキンチョと遊ぶから。」  
反転した濃姫の表情にはもう優しさは無く、いつもの攻撃的な笑みが浮かんでいた。  
先程のばばぁ発言に対してまだ怒りを沈めていないらしい。  
「や…やめろ……もう無理だーーーッ!!」  
「…うふっ…うふふふふ……」  
 
「んふふ、あんまり虐めたらあかんで?」  
「お、おいッ、ばばぁ!! 笑ってないで儂を助けろッ!!」  
 
「……濃ちゃん、干乾びるまで搾り取ったって。」  
 
「まかせて。」  
政宗の悲鳴が木霊する中、阿国は天守閣へと向かった。  
 
 
柔らかな膝枕の元でお市は目覚めた。  
「あら、起きた?」  
「なんか…変な夢見たの…。変な女の人とお義姉様が……」  
夢の中では裸だった自分も濃姫も、今はきっちりと衣服を纏っている。  
「夢でも見たの?」  
「そうみた……ってわ、わ、わたしのぱんつは!?」  
「え!…っと……それはねぇ……」  
キョロキョロと辺りを見回し、策を練る。  
 
(あぁ、あの馬鹿巫女! そういえば記念にとかいって持ってったわね……)  
 
「や…やっぱりさっきのってほんとに……」  
膝枕から恐る恐る逃げ出そうとするお市。  
そんな窮地で濃姫に名案が閃いた。  
「うふふ、違うわよ。あのガキンチョよ。」  
「え?」  
「ムグッ!?」  
素っ裸で捕えられている政宗を指差した。  
 
その後の流れで偶然猿轡をしていたのが功を奏し、  
政宗は首を振って否定するがお市には伝わらない。  
「偶然あなたが気を失ってる隙に、あのガキンチョが下着を脱がしてたの。」  
「えーーーっ!!」  
「ムグーーッ!?」  
「あれは危なかったわ。偶然見つけたわたしが倒したの。  
 もう汚くて履けないだろうから、下着は捨てちゃったわ。」  
「ムグゥ!ムグゥッ!!」  
「あ、ありがとう、お義姉様!!」  
「当たり前じゃない。わたしの大事な義妹だもの。」  
ギュ〜と抱きあう二人。  
「えっち! 助兵衛! 変態! べーーーーっだ!!」  
「さ、こんなのほっといて行きましょ。」  
結局政宗は一人損なのか役得だったのか分からなかった、というお話。  
 
 
 

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