(ズボッ!)  
「あっ!!  
 ゆ、幸村様…もうちょっと…ゆっくり…」  
「え? どうかしましたか、甲斐殿」  
(ズボッ!)  
「くうっ!!  
 だ、だから、あの…そんなにどんどん突いてこないで…」  
「はあ…しかし幸村愚鈍ゆえ、突く以外にどうすればよいのかわからないもので…」  
(ズボッ!)  
「はああん!  
 た、例えば、その…ぜ、ぜんぎ…とか…ハァ、ハァ…」  
「ぜん…ぎ? それは、なんなのでしょう?」  
(ズボッ!)  
「ふああっ!  
 せ、せめ…せめて…き、聞くときぐらいは…と、止め…」  
「すみません、幸村はそのような所に気の回らない性質なようで…  
 ところで、ぜんぎとは結局なんなのでしょう?  
 幸村はそういったことにとんと縁がないので…美味しいものなのですか?」  
 
 
「そ、それは、その…あ、ある意味…美味しいと言え、なくも…ハァ…ハァ…  
 というか、幸村…様…  
 女一人、突きまくって…なんでそんな…息ひとつ、乱して…ない、の…  
 もしかし、て…相当…ぜつ…り…」  
「甲斐殿? 甲斐殿、いかがなされました?  
 戦でお疲れだったのだろうか…そう言えば活躍しておられたし…」  
 

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