甲斐ちんの一撃、痛『根』の一撃
時は戦国、相模の領主・北条氏康の家臣、成田氏長には一人の娘がいた。名は甲斐姫と呼ばれていた。彼女は周りからは評判になるほどの美貌の持ち主ではあったが・・・・・・。
「うぉおおりゃぁぁああああああっっっ!!!」
・・・・・・とまあこんな具合で見事なまでおてんば振りと、男勝りの武勇のおかげで正直、男からはもてなかった。
「おう、成田のせがれか。今日も張り切ってんじゃねえか」
「娘ですってば!もう、御館様ったら!」
「ふん、んなこたぁ小せえんだよ」
甲斐姫の反論に対し、悪態気味な言葉で返す北条氏康。そこに突如一人の女の忍びが颯爽とやって来た。
「御注進。真田幸村率いる武田軍がこの地に到着いたしました」
「おう、ご苦労。これで勝ったも同然だな。後はおめえらで適当に始末してくれや」
そう言って煙管を吹かせながら氏康はこの場から去った。後に残された二人、先ほどの女の忍びが意地悪そうな笑みを浮かべて甲斐姫に話しかけてきた。
「きっしっし・・・今回も女扱いされませんでしたね〜」
「う、五月蝿いわね!いちいち言わなくてもいいじゃない」
「まぁ、あんな馬鹿力で前線の敵を蹴散らしているうちは男が寄り付かないのも無理は無いのよねぇ〜」
「あたしだって好きでこんなことしているわけじゃないのにぃ・・・もう!」
「そうこうしている内にもう敵さんが迫ってきてますよ。まだこのあたりは敵が多いですからね〜」
「ええい、こうなったら!ぬぁぁぁあああっ、負けないぃぃぃ〜〜〜!!」
「あらあら張り切っちゃって・・・」
女の忍び・・・ここではくのいちと呼ぼう、彼女は呆れたような顔で甲斐姫を見つめていた。そんな勇んで敵軍へと突っ込んでいった甲斐姫であるが、いつの間にか囲まれてしまった。周りは敵だらけ、焦る甲斐姫。
「あ、あたしとしたことが・・・」
そのときであった。颯爽と現れた赤ぞなえの若武者が見事な槍捌きで周りの敵を一網打尽にした。
「無事か!?」
「あ、はい!あ、あなたは・・・」
「きゃー、幸村様ったら乙女の危機に颯爽と駆けつけるなんてやりますね〜」
そう、危機に瀕していた甲斐姫を救い出したのは武田に属している真田幸村であった。彼の見事なまでの武者振りと、そしてなんと言ってもその格好の良さに彼女は今までに無い感情が芽生えていた。
「大丈夫のようだな。そなたの名は確か・・・」
「はいっ!甲斐と申しますっ!」
「うむ、そなたの働きぶりは私も感服しておりまするゆえ」
「は、はい・・・」
一応喜んで返答してみたものの、正直なところその武勇のほうを誉められる事には複雑な思いがあった。やはり、普通の女としてほめられたいと言う気持ちが強い。
「あらかた片付いたようだな」
「幸村様〜、こっちも片付いたよー」
「ところで甲斐殿。本来でしたら我等はこれにて戻るところであるが・・・、
もうじき日が暮れるゆえ夜道を戻るのは危険が伴うゆえ申し訳ござらぬがそなたの所に泊まらせていただきたいと思うのですが。すでに氏康公には話をつけていますがゆえ」
「え、あ、もちろん、もちろん。親方様の許しがあれば喜んで」
妙に嬉しそうな顔をする甲斐姫の横ではくのいちが意地悪そうな口調で返す。
「なんだか嬉しそうですねぇ〜。当然あたしも泊まらせていただきますよ」
「ええっ?!あ、あんたも?!!」
「当然でしょ。幸村様に御仕えしている身だし」
「むぅぅ・・・わかったわよ、勝手に泊まれば!」
こうして幸村とくのいちは甲斐姫の居場所である成田家に泊まることとなったのである。
「あーあ、今日はいろいろとあって疲れたなぁ・・・」
甲斐姫は日が沈みかけた夕刻に戻っていた。そしてまもなく彼女は自分の部屋で横になった。彼女かこうしていることは珍しいほうで普段は力が有り余って武術の稽古をするほどであるが、やはり真田のくのいちと関わるとどうしても余計な疲れがどっと来てしまう。
とは言えじっとしている性分ではない彼女は懐からなにやら紙を取り出す。その紙を広げると一組の男女がまぐわっている絵が描かれていた。春画である。以前、氏康のほかの配下から手渡されたものであり、戦場から帰った後、
これを見て発奮したり欲情するために身にまとっていたお守りのようなものである。甲斐姫も渡された当初は仰天したものの、やはり年頃の女、これで自分を諌める事がたびたびあった。受身の女性を自分に置き換え、
相手の男性を今回はこの日であった幸村に置き換えようとしていた。
股間に手が伸びようとしているとき、隣の部屋から声が漏れてきた。
「・・・幸村様」
聞き覚えのあるあの声、くのいちである。
(ふう、あいつもここにいるんだな)
そうポツリとつぶやく甲斐姫。彼女がいなければ憧れの幸村と一つ屋根の下・・・そう思っていたのだが甘くは無い。溜息が漏れる中、隣からはくのいちの声が再び漏れる。
「ああ、幸村様・・・そこぉ・・・」
何か妙である。彼女は何か求めるような口調をしている。それも妙に扇情的な感じで。いやな予感がした甲斐姫はそっと隣のふすまを少し開けるとそこから見えた光景は仰天物の場面であった。
(ちょ、うそ・・・こんな時間になにやってるのよ・・・・・・!!)
「ああん、幸村様ぁ・・・もっと・・・ちゅぱ、ちゅぱ・・・・・・」
「むぉ・・・そ、そんなに・・・」
二人はお互いの生殖器を音を立てて愛撫していたのだ。なんとも艶めかしく、貪る様にそれを愛でている。
「んん・・・、へへ、幸村様ったらもうこんなになってるね」
「仕方ないだろ、お前がこんな時間にねだって来たから・・・それにもうこんなに」
「えへ、準備万端ってとこだね。じゃあ、しようかな♪」
くのいちは布団の上に仰向けに寝転んだ。そして足を広げて幸村を迎え入れようとする。その幸村は見事なまでの肉槍を彼女の股間にあてがっている。
(うそ・・・男の人のアレってあんなに大きいの・・・?)
戸の隙間から覗いてみている甲斐姫は幸村の見事な巨根に驚き、戸惑っていた。春画に描かれているのよりもはるかに大きく、逞しい。それが小柄な女性に対し全部入るのかと言う興味というものが頭を横切っていた。
「いくぞ」
「んにゃ、来てぇ・・・・・・。ああ・・・入って・・・・・・き、来たぁ・・・」
その巨槍はすべて女忍者の中に吸い込まれていった。くのいちは苦しむどころかむしろ快楽と幸福に満ちた表情で迎え入れていた。
「あは・・・幸村様の相変わらず・・・大きいぃ。あたしの中がパンパンになるぅ」
「私も、そなたの中・・・暖かくて、心地よい」
「えへ、幸村様、好きに動いて・・・」
それを合図にこの若武者はくのいちの太ももをつかむと大きな腰使いで彼女を動かし始めた。彼女の顔が一気に歪む。無論体中を駆け巡る快楽によって。
(うわぁ、凄いいやらしい・・・。あんな感じで動くんだ・・・)
春画だけでは解らない人同士が『まぐわう』様に甲斐姫の興奮が次第に高まってきている。そして、彼女は思わず股間に手を伸ばしていた。
(うは、こんなに濡れている・・・・・・)
彼女もまた欲情のままに股間の花弁を手で貪りだしていた。二人の性愛行動を『おかず』として甲斐姫も快楽の階段を駆け上っていく。
(やだ・・・ああ、止まらない・・・こ、こんなにぃ)
「ああ、あん、あん、ああんっ、ゆ、幸村様ぁ、き、気持ちいい、よおぉっ!!」
「わ、私も・・・いつも以上に、興奮して・・・」
「あひぃ、も、もっと、もっとぉ、して、気持ちよくぅ・・・してぇ!!」
「・・・ああ!」
幸村の腰使いが激しさを増した。くのいちの小柄で華奢な身体が壊れるのではないかというくらいに激しく突きまくる。
彼女の決して大きいとはいえない乳房が凄まじい速さで上下に揺れている。まるで乳頭がダブって見えるくらいなまでに。
「ひぃやあああっ!!ああ、幸村様、ゆ、幸村様あああっ!!!」
(あ、あいつあんなに気持ちよさそうに・・・ああ、あたしも・・・気持ちいい・・・)
その凄まじいまでの情事は隣で自慰にふけっている甲斐姫にも影響を与えていた。彼女にも強烈な快楽が駆け巡ってきていた。
「あ、あひゃああんっ、ああっ、あ、あたし、ぃいっ、イキそう、イッちゃいそうぅ〜〜〜・・・ああっ、あはぁっ、ひゃああんっ!!」
「わ、私も・・・だ、うっ、くうっ!!」
(あ、あたしもぉ・・・だめ、もうだめぇぇぇ〜〜〜〜〜〜・・・・・・!!!)
「いっ、イ・・・グゥ・・・・・・ひゃあ〜〜〜〜〜〜んっっっ!!!!」
三人はそれぞれ悦楽の極地に突入して行ったのであった。
「はひぃ〜〜〜・・・、はひぃーーー・・・、へへ、すごく・・・気持ちよかったぁ・・・」
「はぁ、はぁ・・・わ、私も・・・だ」
事を終えた二人は脱力仕切ったかのように布団の上に並んで仰向けになっていた。お互いに照れくさそうに見つめあった後、くのいちは己の胸の下から臍(へそ)にかけて指を這わせる。そして指にこびりついた大量の白濁を見つめるとそれを口に含む。
「ん・・・幸村様の味がする〜。にゃは、こんなにいっぱい感じてくれたんだね〜♪でも幸村様、そんなに気を使わずに思いっきり中に出してもよかったんだけどね〜」
「だが今は大切な時期。そなたが万が一、身重になったら一大事だからな。別にそなたを信頼していないというわけでも、子供が欲しくないと言うわけではない。だが、この乱世、あまり下手なことをしてそなたに迷惑かけたくないからな」
「へへ、幸村様ったら。そういう相手に気を使うところが大好きなのよね〜」
そうして二人は身体を擦り寄って余韻を楽しんでいた。一方の隣の部屋ではやはり快楽の余韻が醒めやらぬ甲斐姫がいた。彼女は惚けた顔つき自分の液体で濡れた右手を眺めていた。だがその気持ちは満たされたものからは遥か遠くにいた。
「あーあ・・・・・・、なんか虚しいな・・・はぁ〜〜〜〜〜〜・・・」
その口からは大きな溜息が漏れていた。
「あれぇ、甲斐ちん、帰ってきてたんだ〜」
突然後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。甲斐姫は必要以上にあわてた様子で振り返るとそこには裸のまんまのくのいちが彼女の様子を覗き込むようにしてそこにいた。
「うわぁ!?あ、あんた、いつからそこに居たのよ!!」
「いつからって、前から隣の部屋に居たんですけど」
「そ、それは知っているわよ!・・・ってそれよりも何なのその格好、恥ずかしくないの!?」
「まあこの部屋に居たのはつい今しがたかな。それに裸のままって結構開放感があるし〜、・・・て、あれぇ甲斐ちん、なんだか右手が濡れているようですけど」
「え、え・・・と、そ、それは・・・」
あわてて隠そうとする甲斐姫の右手をとっさに手首のほうをつかんで手繰り寄せるくのいち。そしてわざとらしくその右手を鼻先でクンクンと嗅いで見せる。
「甲斐ちんの匂いがする〜」
そして、にた〜とした笑みを浮かべて甲斐姫のほうを見つめる。
「甲斐ちん、あたしと幸村様がしているのを見て、一人でしていたんでしょ〜?」
もはや誤魔化しようの無い証拠を突きつけられて甲斐姫は開き直ったような態度を見せた。
「ええ、してましたよ!ったく、こんな夕暮れ時からあんなことされたらこっちだってたまったもんじゃないわ!」
「にひ〜、ってことは甲斐ちんも溜まっていたって事だね」
「そうよ、だからどうしたいってわけ?!」
「まあこのあたしが甲斐ちんの溜まった鬱憤を晴らしてあげようと思って」
「ったく冗談じゃないわ、女同士でなんて・・・ってちょ、お、女同士で・・・んぐっ!!?」
そう言いかけたとたん甲斐姫の口はくのいちの唇によってふさがれてしまった。そして容易に彼女の舌が自身の口内へと侵入していく。甲斐姫はあわてて口を離した。
「ぷはっ、ちょ、へ、変よ!女同士でなんて!!」
「別に変じゃないよ。女同士ですることもたまにはあるって」
「だからって・・・う、身体が動かない・・・」
甲斐姫は術にかかっていた。おそらくあのときの接吻の頃であろう。そんな甲斐姫にくのいちはにじり寄る。
「さあさあ、甲斐ちんは観念してあたしといい事しよ」
「あ・・・う・・・」
甲斐姫の身体は床の上に仰向けにされた。くのいちはそんな甲斐姫に対しまずは首筋の辺りを舐める。
「イヤッ、く、くすぐったい!!」
思わず拒絶反応を示す甲斐姫。金縛りの術にかかってはいるが全身の感覚までは失われていないようだ。くのいちはさらに肩口や腋の当たりも舌を這わせていく。そのたびに大声で喚く甲斐姫の様子をこの女忍びは楽しんでいるようであった。
「さてと、そちらの親方様が小さいと言っていた甲斐ちんのおっぱいでも見てみますか」
くのいちは甲斐姫の銅鎧を丹念に脱がした。するとさらしに巻かれた胴体があらわになる。そのさらしをゆっくりとはずすと中からは見事な形をした乳房があらわになった。桃色がかった乳輪と御椀型の双球がそこにあった。
「むうぅ・・・あたしよりもあるじゃない。こんなさらしをしているから小さいって言われると思うよ」
「う、うるさいわね!!」
「もう、癪だからいじめちゃお」
そう言ってくのいちはその形良い乳房をもみ始めた。時折舌で乳首を舐めながら丹念にいたぶっていく。そのたびごとに甲斐姫の身体はピクピクとゆれる。
「いや、あ、は、ああ、んっ・・・・・・」
「おーおー、いっちょまえに感じちゃってますねー。おっぱいを触られているだけでこんなにいい声出しちゃって」
「ああぁ〜〜、だがらあんたがこんな事するからぁ・・・」
「そうなるとさっきまで甲斐ちんがいじっていたあそこはどうなのかな〜♪」
「ちょ、そ、そこは・・・」
くのいちはさらに甲斐姫の衣装を脱がすとそこには黒いショーツのような下着が現れてきた。しかも先ほどまで自慰にふけっていた所為かその下着の周りは彼女の淫らな液体で濡れていたのであった。
「うわあ、もうこんなになってる〜。甲斐ちん、いやらしい〜」
「ほ、ほっといてよ!!」
「そんなつんけんする態度をとり続ける甲斐に対し・・・ここも舐めちゃお」
「いや、そ、そこだけは・・・ひいいっ、ひゃううっ!!」
必要以上の反応を見せる甲斐姫。無論他の人によって自身の女陰を舐められるというのは初めてということもあってここまで悶えると言うのもうなずける話ではある。
だがくのいちにとってはそんな甲斐姫の反応も単に自分が愉しむだけの余興に過ぎなかったようだ。溢れ続ける愛液をすすり、真っ赤に充血した陰核を舌先でいたぶる。そのたびに身体をよじらせ、悶える様は見ていて気が晴れるのであろう。
「うわぁ、甲斐ちんのここ、どんどん溢れてくる・・・凄くいやらしい・・・」
「そ、そんな、恥ずかしいこと・・・きひいっ!ああ、い、言わない・・・あはあっ・・・でぇ・・・」
「そろそろ準備は万端かな。あたしも濡れてきちゃったから」
そう言ってくのいちは甲斐姫の左足を持って上に上げた。丁度女陰がぱっくり開いたところに自身の股間をそこに合わせていく。そして丁度お互いの濡れほぞった桜貝同士が密着して合わさった。
「ちょ、な、何をするの?!」
「甲斐ちん、もっと気持ちいいことをしてあげる」
そしてくのいちはゆっくりと前後に腰を動かし始めた。お互いの粘膜がこすれる音が漏れ、そして甲斐姫の悲鳴にも似た嬌声が響き渡る。
「ひ、いひやああ〜〜〜っ、あ、ああ、こ、擦れるっ!!あ、あたしの敏感な部分が、こ、こすれてぇ〜〜〜、あ、あひいいいっ!!!」
「あは・・・あたしも気持ちいいところが擦れあって・・・あはあっ!!」
こうした百合行為でだんだんと快楽を高めあっていく二人・・・というよりもそうしたことに慣れていなかった甲斐姫のほうが一気に上り詰めていく。上半身をせわしなくよじれさせ、金切り声の喘ぎを発し、悶えまくっている。もう既に頂点に達していた。
だが、その時点でなお強引なまでに快楽を与えられ続けて気がおかしくなりそうになっている。そんな甲斐姫の様子を見てくのいちも達しようとしていた。
「ああ、甲斐ちん、あたし、もう・・・もう・・・」
「あひぃぃぃぃ・・・も、もうだめぇぇぇ・・・もうらめぇぇぇ・・・ああ、イギそう・・・イッぢゃいそうなのぉぉぉ・・・あはぁぁぁぁぁ・・・!」
「い、イキそうなのね、じゃあ、あたしも一緒に・・・くうっ、ひやああんっ!!!」
「あひゃぁぁぁ、い、イグゥゥゥ・・・ヒイグウウゥゥゥ〜〜〜!!!!!」
こうして二人は快楽の世界へと飛び込んでいったのであった。
「はひぃ〜〜〜、ふぅ、気持ちよかったぁ♪久々の女同士もいいもんだね〜」
一足早く悦楽の地から抜け出たくのいち。気を達してもその到達地を身体で予測していたためか回復するのは早かった。
だがもう一方の甲斐姫は始めて他人の手で気を遣ってしまった為か呆けた顔のまま目は虚空をさまよい続けていた。
「あ・・・・・・あ・・・・・・あひ・・・・・・・・・・」
「ありゃりゃ、思いっきりイッちゃったね、甲斐ちん。でも結構いい表情しているよ、女の色気が出ていて。男の人って女のこういった顔に結構ぐっと来る人が多いんだよね〜。ねぇ、幸村様」
「ああ」
突如幸村の声が聞こえて甲斐姫は飛び起きるようにして上半身を起こした。その視界には股間に巨大な肉槍を装備していた幸村が佇んでいたのだ。
「え・・・あ、ゆ、幸村様・・・」
「すまぬ、途中からそなたらの様子をそっと見ていたのだ。それにしても甲斐殿の気の遣りっぷりにはわたしもここまで欲情してしまうほどだった」
「あ、あは・・・は、恥ずかしい・・・」
見事に勃起した幸村の下半身を見て甲斐姫は思わず赤面してうつむく。
「ねーねー、幸村様。甲斐ちんはねぇ、幸村様に抱かれたいんだって」
「ちょ、あんた・・・」
戸惑いを見せながら甲斐姫はくのいちのほうを見つめると、彼女はは右目を瞑り合図をしていた。
「本当か、甲斐殿?」
「ええ、は、はい・・・」
「だがそれは、そなたにとっても引き返せぬ道。それでも良いか?」
「いいの、それでも・・・。とにかく幸村様、あたしを・・・私を女にして下さい!!」
深々と頭を下げる甲斐姫に幸村もその意を汲み取った。
「そうか・・・ならば私も相応にそなたの相手をいたそう」
「ああ・・・いい、あっ・・・ゆ、幸村・・・様・・・」
それから暫くして、甲斐姫は敷かれた布団の上で仰向けで悶えていた。足を開き、その股の間に幸村を迎え入れ、己の秘所を舐めさせている。
「甲斐殿・・・凄く、溢れていますぞ」
「いやん、は、恥ずかしい・・・ああ、そこ・・・もっと、ああ、気持ちいいっ・・・!!」
甲斐姫が喘ぐ様をくのいちはややむくれた面で見守っていた。
(むぅ〜、甲斐ちんのやつ・・・、あたしとしているときよりもいい顔している〜・・・)
確かに甲斐姫の表情は喜びに満ち溢れているようであった。今まで想い焦がれていた人に愛撫されているのだ。だがそれを傍で見守っているくのいちにとっては面白くも無い。
(しかも相手が幸村様っていうのが尚更〜・・・)
そう、彼女も慕っている人物がほかの女に抱かれるというのはやはりどこか嫉妬心が芽生えるというものである。だが、彼女はそれを止めようとはしない。それどころかこの女忍者による甲斐姫に対する復讐計画は実は着実に進行していたのだ。
といっても、別に彼女が何かするというわけではなく、甲斐姫に『ある事』を教えていないだけなのだが・・・。そんな中、ついに甲斐姫の準備は整ったようだ。
「ああ・・・幸村様・・・そろそろ」
「うむ、私もこれ以上の辛抱は・・・」
幸村の『巨槍』が甲斐姫の股間にあてがわれた。彼女の心拍数が一気に早まる。
(ああ、ついに幸村様とひとつに・・・。私もあいつみたいに乱れてしまうのかな・・・。でも、恥ずかしいけど幸村様の前なら・・・!)
彼の亀頭が姫割れに飲み込まれようとする。そしてついに・・・一気にそれは彼女を貫いたのであった。
「!!!!!!」
そのとき、甲斐姫の目が一気に見開いた。甲斐姫の脳裏にはまったく存在しなかった感覚がその部分から脊髄を通って一気に脳の中心にまで達する。彼女の表情は突如こわばり、そしてその感覚を大声で叫んだ。
「いっっっっっっだああああああぁぁぁぃぃぃいいいいいい〜〜〜〜〜〜!!!!」
その常軌を逸した反応にすぐさま幸村も応答する。
「か、甲斐殿!?大丈夫でござるか?!」
だが彼女は眉間にしわを寄せ歯を食いしばり、目じりからは涙を泣かしながら震えた声を出すばかりである。
「痛い・・・くうぅぅぅ、痛いぃぃぃ・・・な、なにこれ、なにこれぇ・・・」
そして身体を起こして結合部を見るとさらに信じられない光景に顔が青ざめていく。
「うわぁぁぁ・・・血が・・・血が出てるぅぅぅ・・・、うそ、こんなに・・・どういうことよぉ・・・・・・」
額にかいた脂汗がさらに噴出していく。甲斐姫は自分の身体が変になったのではないかという恐怖心に駆られてしまっていた。そんな中、この女は実にのんきな声をだしてその様子を見ていた。
「にゃは〜、甲斐ちんの初貫通、おめでとー」
「おめでとー・・・ではなくて、どういうことよ!!凄く痛いんだけど・・・うう」
「あれぇ、知らなかったの?女の人の初めてって、すっごい痛みを伴うってことを」
「ちょ・・・聞いてないわよ!そんだったら何で黙って・・・!」
「・・・甲斐ちん、『女』になるって事はね、こんなに痛くて苦しいことなんだよ。でもそれはどの女の人も一人前の『女』になるためには避けて通れない道なの。そういう感覚も甲斐ちんには味わってほしいなと思って」
食って掛かる甲斐姫に対し、くのいちは普段彼女を子馬鹿にした表情とは違う、『女』の先輩としてのまじめな表情で彼女を見ていた。いつもと違う表情で対応された甲斐姫は観念するしかなかった。
「甲斐殿、ご無理であればもうこれ以上・・・」
「いや・・・続けて。せっかくひとつに繋がったんだもの、だから・・・」
「甲斐殿・・・わかった」
こうして二人の行為は続行した。だが、幸村が動けば動くほど悲鳴に近い声が甲斐姫から発せられてくる。彼もまたそんな彼女の様子に気遣ってか実にゆっくりとした動きで対応する。
「ぐうぅ〜〜・・・・・・くうぅぅぅ・・・・・・」
「甲斐殿、大丈夫か?」
「へ、平気・・・だから・・・・・・」
平気といっても尋常でない額からの汗の量はいかにも激痛に耐えている証拠。そんな状況に耐えながら幸村との繋がっている時間を大切にしたいという気持ちが愛おしく感じている。だがこの女忍者はそんなもどかしい状況を突き破ろうとする。
「ねえ、幸村様、あたしとしているみたいにガンガンと突いちゃってよ」
「そ、そんなことしたら甲斐殿が・・・」
「もう、ほんと、幸村様ったら相手に気使いするんだから・・・。仕方ない、エイッ!」
くのいちが指を鳴らすと、突然幸村の腰の動きが激しくなった。
「ひいいっ!!!ぎゃあああ〜〜〜っっ!!!!さ、裂ける、さけちゃうっ!!ゆ、幸村様ぁっ!!??」
「ぬおおおっ!?わ、私も突然腰の言うことが・・・」
幸村の意思とは関係なく激しい抽送が繰り広げられている。凄まじい激痛の中、甲斐姫がくのいちの顔を見るとその表情はしてやったりのにやけた表情をしていた。
(あ、あいつ・・・・・・、後でぶっ飛ばす!!)
物騒な思考もあいまって甲斐姫は激痛の最中のた打ち回る。だが、そんな感覚にも次第に変化が訪れて来た。
「くうぅ・・・あ、あへ・・・な、なんだか・・・い、痛いのに、だんだん、気持ちよくなって・・・」
一方の幸村も甲斐姫の秘肉の変化に脊髄からゾクゾクした感覚が襲い掛かる。
「くお、甲斐殿の中が・・・うぅ、私も・・・」
その様子をみていたくのいちは頃合と見たのかこうつぶやく。
「うーん、そろそろかな。えーい!」
掛け声とともに指を鳴らすと幸村の腰が一気に引っこ抜かれた。
「ぬほおっ!?」
その勢いに思わず声を漏らしながら幸村は達する。そして勢いよく出た白濁は弧を描きながら甲斐姫のへその上辺りに着弾していく。彼女は自身の鮮血が混じった白い液体の生暖かい感覚を受けながら荒い息を上げていた。
「はあっ、はあっ・・・ああ、熱い・・・・・・」
「うう、痛たた・・・うわぁ、また血が出てるぅ〜〜」
水でぬらした紙で自分の秘所をぬぐいながら甲斐姫はつぶやく。だが何度か拭いてもその紙には血の色がにじみ出ていた。
「どう?初めて貫通した感想は?」
「あ、あんたが余計なことをするからぁ〜〜〜!!!」
「ぎゃあ〜〜っ、暴力反対っ!」
甲斐姫による男並みの腕力で頭を締め上げられて悲鳴を上げるくのいち。その様子を苦笑いで見つめている幸村。
「す、すまぬ・・・私が至らぬばかりに甲斐殿には余計な苦痛を与えてしまって・・・」
「い、いえ、大丈夫です、ほほほ・・・」
幸村の前ではいかにも作った笑みを見せる彼女をくのいちはからかう。
「まったく、幸村様の前では良い子ぶっちゃって・・・」
「あ、あんただって・・・」
「まあまあ、二人とも・・・」
「幸村様!」
二人をなでめる幸村に、甲斐姫は頭を垂れる。
「これからもこの私を抱いていただけますか?いや、抱いてください!」
「ちょ、ちょっと・・・幸村様はあたしの・・・」
「あんたはいつも抱かれているでしょ!ですから、幸村様・・・」
「わ、分かった。甲斐殿の望むとおりにしよう」
とは言ったものの幸村の脳裏にはこのような気持ちでいっぱいであった。
(私、身体が持つかな・・・)
こうして甲斐姫はたびたび幸村に抱かれることとなった。やはり当初は鈍い痛みは収まらなかったものの、次第に快感の方が増していき・・・ついには繋がった状態で気を遣るまでに至ったのであった。そんなある日のこと・・・。
「でぇあああああっ!!!」
甲斐姫は北条の兵たちと一緒に武術の訓練をしていた。相変わらず、並みの男共では相手にならないほど彼女は強い。そこに主、氏康が通りかかる。
「相変わらず精を出してるじゃねえか」
「は、ありがとうございます!」
「じゃあその調子でがんばってくれや」
そう言っていつもだったら通り過ぎるところであった。だが、彼はその皮膚と立ち止まり振り返ってこう述べた。
「あ、そういやぁ、お前に言いたいことがあったんだが」
「?」
「最近、いつになく女らしくなったんじゃねえか?」
「え・・・?」
「まあ、あくまで俺だけの感想だがよ」
そう言って氏康はこの場を去っていった。
「あ、ありがとうございますっ!!」
そんな彼の背中に対し甲斐姫は深々と礼をし、そのあと、ぐっと拳を握って嬉しさを表現していた。確かに氏康だけの感想だけかもしれない、だが、それでも良い。彼女はその人から初めて女として認められたのがなにより嬉しかったのだった。
了