暗闇の中小さな蝋燭だけが自分を照らす  
眠れない夜  
血が騒ぐ  
 
武器の手入れをして時間をつぶしてはいるものの眠れそうな気配は全くない  
明日に控えた戦は幸村属する武田軍にとって多くの意味を持つ戦  
気持ちがたがぶるのも無理はない  
「武人と血もなかなかに面倒なものだな」  
苦笑いをこぼしたその時  
突然幸村が磨いてた武器を上へ振り上げた  
 
キィィィィン・・・・・  
 
鋭い金属音そして肩にドスリと重さが加わる  
「ありゃぁ〜?いつもより感度ビンビン?夜苦手な幸村サマがめっずらしぃ〜」  
頭の上から聞きなれた声がして  
幸村は大きなため息をついた  
当たり前のように幸村の肩に乗った少女はケラケラと笑い  
幸村によって阻まれた鎌のような武器を引くと  
くるくると遊具のように回して遊んでいる  
 
「くのいち・・・思いついたように奇襲をかけるのはやめろと言っているだろう」  
「紀州の梅干はすっぱいなぁ〜っと♪」  
ふわりと肩が軽くなり幸村の前に少女が降りてきた  
「なにか伝言でもあるのか?」  
「あり?今のツッコミないときついよ?  
まぁいいや、伝言はないですよ〜wただ頼まれごとを引き受けにきただけでん」  
 
「誰の頼まれごとだ?」  
「我等の総大将オ・ヤ・カ・タ・サ・マwちなみに内容は〜夜伽ですん」  
「・・・・・なっ・・・」  
「戦前夜高ぶったおのこを鎮めるのは夜伽が一番じゃからのぅ・・・・ふぁっはっはっは・・・とのことですよん」  
 
おはよう、こんばんは とでも言うのと同じように  
くのいちがサラリと伝えた頼まれごとは幸村を数秒固まらせる  
「おーい?幸村サマ〜?武士たるものがそんな隙見せていいんですかぁ?」  
手をぶんぶんと幸村の目の前で振ってみせるがいまいち幸村の反応は鈍い  
「ひ・・・必要ない!そなたも明日に備え早く寝ろ」  
「寝れないでムンムン武器とにらめっこなんてしてたら明日の戦負けちゃうよ?」  
「にらめっ・・!!」  
「武士もくのいちも必要なのは適度な運動、ぐっすり睡眠ってねん♪」  
何を言っていいかわからない幸村とは対象に  
屁理屈でも妙に納得してしまうようなことを次から次へとぶつけてくる少女  
元々そう喋るわけではない幸村が口で勝てるわけはなかった  
「実は私もこんな大きな戦久しぶりだからムラムラしてたんだw  
幸村様が必要ないなら御館サマの相手してくるけど〜?」  
くのいちは被っていた頭巾を取りかんざしをはずす  
パサリとくのいちの髪が肩に落ちた  
 
また幸村はひとつ大きなため息をつくと  
意を決してひょいっと目の前の少女を軽々担ぎ上げた  
「ちょっと幸村さまぁ?女の子を丸太担ぎはないんじゃな〜い?」  
「うるさいと犬担ぎにするぞ」  
「ロマンのかけらもないなぁ〜もぅ」  
「ロマンとやらが欲しければもう少しまともな誘い方するんだな・・・っと」  
どさりと自分の布団に少女の体を落とすように横たえる  
 
「いたぁっ・・・・!」  
「悪いが手加減はできないからな」  
耳元で囁かれたいつもの幸村とは違う雰囲気のその言葉にくのいちの背中がぞくりとする  
「にゃはん♪それは楽しみん」  
微かに笑うと覆いかぶさるように唇を塞いだ  
 
 
全てを撫でるように動く幸村の舌  
ちゃんとこたえるように絡ませてくるくのいち  
その間も幸村の手はするすると忍びの装束を愛撫しながら解いていく  
「んっ・・・ふぁっ・・」  
唇を解放すれば空気を求めてくのいちが息を吸う  
二人の離された舌が名残惜しむように銀糸の糸を引いた  
 
すっかりあらわになった胸をほぐすように揉めば  
ふいっと少女が顔をそらす  
その様子を見て全体を揉み上げるのをやめ既に硬くなった先をきゅっと強めにつまんだ  
「ひゃぅっ!!!」  
いきなり変わった愛撫に予想以上の声を上げ顔を真っ赤に染める  
「いっ・・いきなりやめてくださ・・いよ・・・あっ・・またぁっん・・」  
いつもとは逆の立場  
一つ一つの反応が更に幸村の何かを掻き立てる  
手は更に下へ下へと降りていく  
思わず少女は足を閉じたが  
それは無理やりこじ開けられる  
足を開かされ露になった秘部  
陰核は触ってと主張しているように立ち上がっている  
軽く押しつぶすように人差し指で捏ね繰り回すと  
逃れるように体をよじる少女  
後から後から湧き出るように出るとろりとした蜜がまざり  
くちゅりくちゅりと水音を立てた  
 
「もぉ・・っ・・・やっ・・ぁあっ・・・!!」  
掴んでいた少女の足の力ががくりと抜けた  
「早いな、そんなに乱れるなんて余程待っていたんだな」  
濡れた指をぺろりと舐めにやりと笑ってみせる  
「イジワルっ・・・幸村さまがこんなに攻めてくる人だったなんて・・不覚っ」  
「じゃあ今度はお前が攻めてくれ」  
「はい?・・・うひゃあっ」  
ぐいっと腰が持ち上げられたかと思うと自分と幸村の位置が逆転していた  
まだ挿入はされていないものの立ち上がった幸村のソレが  
さっきまでいじられていた場所に当たりヒクヒクと動いているのが恥ずかしいくらいにわかった  
「ほらこんなにヒクついて欲しがってるんだ遠慮する必要はない」  
「二重人格・・・」  
「手離すぞ」  
「待っ・・・・ひゃぁんっ!!」  
支えていた幸村の手の力が緩み一気にくのいちの奥に突き入った  
初めてではないとはいえまだならされていなかったそこは幸村をきつく締め付ける  
繋がっているにもかかわらず  
仰向けになっている自分の上の少女は動かない  
催促するように接合部より少し上で先ほどよりも紅く充血した陰核を弄る  
くちゅりといやらしい音を立てくのいちの内部は既に挿入されている幸村に絡みつく  
「やぁっ・・・・もぉっできないぃっ・・あっ・・幸村・・さまぁ・・・・」  
「ならばそのままでいるんだな」  
そう吐き捨て呆れたように息を吐くとそのまま目を瞑ってしまった  
もうすぐで二度目の絶頂をむかえそうだったにもかかわらず陰核の愛撫も止めてしまう  
「そんなことっ・・・!!」  
できないことなど幸村は百も承知だった  
くのいちの体が先ほどから幸村を奥へ奥へと飲み込んでいこうとしているのが何よりもの証拠だ  
「幸村さまぁ・・・・」  
切なげに声をあげるのも無理はない  
途中でやめられた愛撫を求める体は凄まじく頭は既になにも考えることができない  
手が勝手に自身の陰核へ伸びていく  
ぬるりとした感覚 先ほど幸村にしてもらったように自らの手で押しつぶすように撫で回す  
「んんっ・・・はぁっ・・」  
 
がその手がそれ以上動かすことを許されなかった  
幸村の手に捕まってしまった  
 
「誰が自慰をしろと言ったのだ?私は動けと言ったはずだぞ」  
「やぁっ・・だってもぉ・・・わたしっ・・・」  
「まったく咥えこんだまま自慰など・・・・どこまでいやらしいのだお前は」  
「ヒドイよぉっ・・だってこんなにされたらっ・・・あぁっ!!」  
言い訳は許さないとばかりに再び陰核が強めに摘んだ  
「あぅっ・・」  
「こんなに勃たせておいて今更言い訳など必要ないだろう」  
とろんとした目が意地悪く笑う幸村をとらえる  
 
解放されたかった  
このもどかしい歯がゆい感覚から  
無意識に体は幸村の上で上下に動きはじめていた  
蜜壷がかき回される水音と二人の息遣いだけが部屋を支配する  
することのない幸村の手が上下するたびにぷるんぷるん揺れる柔らかな少女の胸を鷲掴む  
そのすこし荒めの愛撫がちょうどよかった  
どんどん速さは加速する  
 
 
「あっ・・あっ・・んあぁぁっ・・・幸村さまぁっ・・・・!!!」  
一際高嬌声をあげると再び幸村を締め付けた  
それと同時に何かがくのいちのなかに吐き出された  
うっすらとそれを感じるとくのいちは糸が切れた人形のようにぱたりと幸村に倒れこんだ  
くのうちを受け止めすでに意識がないくのいちをゆっくりと自分の横に寝かす  
ちゅぷりと音がしてやっと繋がりが解ける  
とろりと生暖かい液体が腿を伝ったがそれを処理するのには少しだるく  
横で眠るくのいちを抱きしめなおすと自分も目を瞑った  
 
夜も明けきらない早朝  
自分を起こしたのは既に戦準備の整ったくのいちだった  
「すぐそこに小川があるから幸村様もとっとと入ってきなよ〜戦置いてっちゃうよん♪」  
いつもの軽口は今日も変わらない  
「よぉ〜しっ!似たもの同士頑張っちゃおうね、幸村様w」  
「・・・似たもの同士?誰と誰のことだ?」  
「縁の下のなんとやらとはよう言ったものじゃのぅ・・  
影のおぬしとよう似ておるわ・・ふぁっはっはっは・・とのことですよん」  
「・・・・確かにそうかもな」  
クスリと柔らかい笑い  
「私には理解できないけどねぇ〜こんな陰険二重人格な幸村様と一緒だなんて失礼しちゃう」  
「む・・・失礼なのはお前だ、私もすぐに行くから先に行ってろ」  
「はいは〜い。あ、でも早く来ないと〜  
幸村様は私に足腰立たなくさせられましたってばら撒いちゃうからね〜?にゃはは〜」  
 
言い返そうとしたときすでにくのいちの気配は消えていた  
 
 
 

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