朝起きたら武芸場に立花ァ千代がいた。
ァ千代「お、おはよう。護衛兵。」
俺「おはようございます、ァ千代さん。・・・後ろに何持ってるんです?」
ァ千代「な!?な、なんでもないぞ! こら!勝手に取るでない!!」
俺「うわぁ、この刀綺麗な鞘に入ってますね。誰かの誕生日祝いですか?」
ァ千代「これは・・・その・・・。・・・立花家では、初めて戦に出る者に刀を渡すのが仕来たりなのだ。
だから、特別に立花が手入れしたこの刀、そなたに託そう・・・。」
俺「え!ほんとに!?嬉しいなあ。ありがとうございます、ァ千代さん。
まあ僕なんかにお似合いの安いナマクラなんでしょうけどね。」
ァ千代「あ、当たり前だ!ほんとはそなたには立花の刀なんてもったいないが、 早々に討死されては
士気に関わるからな、ナマクラの中でも少しはまともなのを雑魚のそなたに恵んでやる。もっと感謝せぬか。」
俺「はい、ナマクラでも本当に嬉しいですァ千代さん。鞘から抜いてみますね。
おっ…凄い、稲妻刀の類だ!しかも雷鋼須世理ですよね?これ本当にナマクラ…?」
ァ千代「先ほどから一言一言うるさい奴だな!さっさとそこの青竹でも切って感想を申さぬか!」
俺「そうですか。じゃ、遠慮なく・・・・・」
ァ千代「・・・ど、どうだ?」
俺「ちょっと振りぬきにくいかも。でも切れ味は抜群です!」
ァ千代「当たり前であろう!けど貧弱なそなたにはちょっと重すぎたようだな。
まあでも、立花が1週間夜なべして磨いだのだから切れ味が良くて当然だ。」
俺「え?1週間も?夜なべまでして?」
ァ千代「な!な、な、なにを申すか!そんな真似するはずがなかろう!
自惚れるな!と、とにかく!立花として護衛兵を一人前に教育するのは当然だ!
此度の戦、心優しい立花のことをもっと真剣に護衛するんだぞ!」
だって。こんな幸せな初陣は初めてだよ。
俺は幸せ者だなあ!\(^o^)/