祝・2009年大河ドラマ主役――もし、稲姫が直江兼続に嫁いでいたら?  
 
 
 灯台が、寝所を温かい光で包み込んでいる。まん真ん中に敷かれた柔らかい布団の上で、  
稲はきっちりと正座し、新郎の到着を待っていた。  
 当然、女与一と言うべきいつもの鎧姿ではない。無垢な肢体を純白の寝間着一枚に包んで  
いるだけだ。凛々しく束ねた髪もほどき、念入りに櫛を通している。  
 先ほどから、布団の上に何度ものの字を書いている。不安で、胸が張り裂けそうだ。  
(兼続殿は天下の義人。しかし兼続様とて殿方、床の上でも義人なのでしょうか)  
 そうでない男など、星の数である。  
「失礼する」  
 その声に、稲ははっとして振り向いた。  
 障子の向こうに、男の影が映った。静かに障子が開けられると、稲と同じ純白の寝間着に  
身を包んだ美丈夫が寝所に足を踏み入れる。  
「すまない、待たせてしまったな」  
「いえ……か、兼続様ですよね?」  
「当然だろう、おかしな稲殿だな」  
 稲は、兼続の頭頂部をキョロキョロ眺めていた。つまりはそういうことだ。失礼な。  
 
 兼続も布団に腰を下ろしたところで、稲はあらためて兼続に深々と頭を下げる。  
「い、稲はその……こっ今宵が初陣でございます。何とぞ、兼続様の采配で女にしてくださいませ」  
 耳まで真っ赤になりながら告げる稲の可憐さに、兼続の心の蔵が大きく波打った。慌てて  
向き直り、頭を下げ返す。  
「……任されよ。この直江山城、古今東西の書物を紐解き、夫婦和合の道を学んで参った」  
 兼続は稲を安心させようとしたのだろうが、暗に『経験がない』と白状しているような  
ものだ。謙信に心酔するあまり、下半身をおろそかにしていたことは否めない。  
 新郎と新妻の間に気まずい沈黙が続く。それでも二人はもののふである。『今宵はこれまでに』  
などと逃げたりはしなかった。  
 ひしと抱き合い、まっすぐな瞳と瞳で見つめあう。  
「兼続様……」  
恥ずかしさに耐えかねた稲がそっと目を閉じ、あごを前に突き出した。薄く紅をさした唇が、  
兼続を誘う。  
「稲殿……」  
 吸い寄せられるように、唇を重ねる。軽く触れるだけの接吻が、続いた。  
 
 二人とも、それ以上の技巧を持ち合わせていない。  
「ぷはあ……」  
 息が続かなくなり、児戯に等しい接吻はすぐに終わってしまった。それでも始めての  
口吸いは、お互いの体に対するいっそうの興味を募らせる呼び水となった。  
(つ、次は確か……)  
 再び唇を奪いながら、そっと肩をつかみ、布団の上に横たわらせた。襟をつかんで、  
左右にはだける。  
 稲は堅く目をつぶり、羞恥に耐える。寝間着にも負けない白さと肌理を誇る双球が、  
とうとう新郎の眼前に晒された。  
「この新雪の丘は……なんと美しいのだ! そして、頂点に色づく尖りはまさに桜桃の如し。  
さて、どこから手をつけるべきか……」  
「あ、あまり声に出さないでくださいまし」  
 兼続は声量を抑えない。いかに褒め言葉でも部屋の外に聞こえやしないかと、稲は気が  
気でなかった。  
(三国志演義では、山頂に陣取った馬謖に対し、魏軍は麓を包囲、水の手を絶った。  
追いつめられた馬謖は大敗を喫した。この一戦も、まず麓より攻めるべきか)  
 
 優しく、両の掌で双球を包み込もうとする。しかし当然ながら、そんな策は画餅であった。  
指先に瑞々しい弾力を感じた瞬間、頭に血が昇り、渾身の力で鷲づかみにしてしまった。  
「ひっ……い、痛ぁっ」  
 喉の奥から悲鳴を搾り出し、稲がのけぞる。  
「こ、ここは敏感なのです。戦でも、時々困ったことに……」  
「す、すまない」  
 我に返った兼続は、今度こそ丁寧に稲の乳房を扱う。しっとりとした稲の乳肌は兼続の  
手に心地よく吸い付き、同時に若々しい弾力をもって押し返した。  
 たっぷりほぐしたところで、いよいよ桃色のいただきに口をつけた。口に含んだら、後は  
本能のおもむくままである。舌先で転がし、軽く歯を立てながら吸う。  
(む、硬くなってきたな。それに、長く伸びたような気がする)  
 女体の神秘に、兼続はすっかり虜になっていた。  
 それ以上に、自分の愛撫に稲が身悶えしてくれるのが嬉しく、愛おしい。  
「ん……あふっ、兼続様、兼続様ぁ」  
 新郎の名を繰り返し、黒髪を振り乱す。不安から来る緊張も解け、ただただ兼続の愛撫に  
身を任せ、漂う。  
(ああ、どこか懐かしく、優しい舌遣い……兼続様に嫁いでよかった……)  
 
 そのさなか、ふと稲は気付いて兼続に尋ねた。  
「はぁ、はぁ……あの、何か硬いものが先ほどから当たっておりますが……」  
「それは……」  
 言い逃れはできない。  
「義の刀、義刀と言うべきか。稲殿を大切に思う気持ちが、私の義刀に力を与えてくれるのだ」  
 それは半面の事実であった。もちろん欲情の結果でもあるが、稲を愛おしく思う気持ちに  
嘘はない。だったら愛と言えばいいのだが、いちいち大上段に構えるのが兼続らしい。  
 その言葉を聞いて、稲の女としての好奇心が目覚めた。  
「あぁん……ならば稲は、兼続様の義をこの目で確かめとう存じます」  
 
 兼続は、布団の上で仁王立ちした。その前で、稲がひざまずく。  
「では、失礼いたします……ま、まあ!」  
 寝間着の裾を割って勢いよく飛び出したそれを目の当たりにし、稲は驚嘆の叫びを上げた。  
「これが兼続様の御太刀……天を衝かんばかりにそそり立っております。獅子のごとき  
たてがみが、いっそうの威風を添えておりますね……素敵です……」  
 気がつけば稲は、驚くほど大胆に顔を近づけていた。  
「あー、稲殿。そのように微に入り細を穿って説明されると、情けないやら恥ずかしいやら」  
 お互い様である。  
「触れても、よろしいですか?」  
「う、うむ」  
 清楚な稲が、自分の欲棒もとい義刀に触れる。ごくりとつばを飲み込んで、うなずくのが  
精一杯だった。いつもは弓を握る手が、とうとう兼続の義刀をつかんだ。  
「あ、熱うございます。こんなに硬いのに脈打って、不可思議な……あら、ここの皮は、  
動かして剥くことができるのですね」  
「あう!」  
 強い刺激に兼続がうめいたが、稲は息を荒くして義刀を鑑賞し続ける。皮の鞘に入れたり  
しまったり。くびれに気付くと指を輪にして磨いてみたり。  
「この、御仏の蜘蛛の糸のごとき、真っ直ぐな筋は何でしょう……おや、先端の穴から岩  
清水が」  
 裏筋に気付くと、琵琶の弦のように弾いた。無邪気な言葉責めと遠慮のない触診。しかも  
下を見れば、上気した乳房がむき出しになって揺れているのだ。兼続の義刀はたちまち限界を迎える。  
「はおお! い、稲殿っ! ぎ、義が……あふれて、来るっ! よけてくれっ」  
「え?」  
 心地よい痺れが竿へと走り、子種袋からの輸精を促す。昇った子種は白馬のごとく尿道を  
駆け……稲めがけて爆ぜた。  
 
「きゃあああっ!」  
 男の仕組みを知らなかった稲は、とっさによけることもできなかった。熱く白い弾丸が、  
稲の髪に顔に胸元に、ビュルビュルと降り注ぐ。  
「これが、兼続様の、子種なのですか……?」  
 さすがの稲も、それくらいの察しはつく。手で拭ってまじまじと眺めた。  
(糊のよう……味も、見ておこうかしら……)  
 そこでまた好奇心が刺激されたのだろう。子種の付着した指を口に含む。とても飲み込める  
代物ではなかった。  
「お、おい!」  
「……うぇ……あ、と、とんだ無礼を! けほけほっ」  
 えづいた稲の背中を、慌ててさすってやる。  
「いやよいのだ、飲むものではあるまい」  
「あら……あんなに雄々しかったのに、こんなに可愛らしくなって……」  
 勝手に一仕事終えた兼続の愚息が、しょんぼりと大人しくなっていた。  
「すまない。和合の時宜を逸してしまった。我らに人の和はあれども、天の時を得なかった、  
ということか」  
 正直な話、もう少し耐久力が必要であろう。しかし、それをなじる新妻ではない。  
「で、では……」  
 稲が何事かを決心したように、立ち上がった。帯をシュルシュルとほどくと、下半身を  
覆っていた寝間着ごと、布団の上に滑り落とす。とうとう稲は、生まれたままの姿を兼続の  
目に晒した。戦で鍛えられ、適度に筋肉のついた美裸身に、兼続が息をのむ。  
 それだけではない。稲は兼続の手を取ると、自らの茂みに導いた。  
「稲のここも、慈しんでくださいませ。互いの支度が整いしとき、再び天の時も訪れましょう」  
「――稲殿!」  
 心遣いが嬉しくて、兼続は稲をしっかと抱きしめた。胸板に当たる乳房の感触が悩ましい。  
そして、稲が震えていることに気付くと、さらに折れそうになるくらいかき抱いた。  
 
 再び、稲を仰向けに横たえる。今の兼続の関心は、稲の秘め処に集中していた。見たい、  
触りたい。しかし。  
(己の欲せざる所は、人に施すこと勿れ。己立たんと欲して人を立て、己達せんと欲して  
人を達すべし……か)  
 いきなり股を開くようなことはしない。のびやかな脚をゆるりとさすり、緊張を解き  
ほぐしていく。  
「何ということだ。稲殿は、足指の先まで愛らしい……んっ」  
 ひくつくか細い足指を、何のためらいもなく一本一本舐めていく。十本の指が兼続の  
唾液にまみれる頃には、稲も湧き上がる期待を抑えきれなかった。  
 兼続は稲のなだらかな下腹部に顔を寄せた。隠している両手をそって握って、のける。  
その両手で、稲は自分の顔を隠してしまった。将棋の駒の形に刈り込まれた見事な茂みが、  
兼続を出迎えたのだ。  
 今日、稲は生まれて初めて股の茂みに手を入れた。見られると分かっていて、野放図に  
はできなかったのだ。伸びるに任せた自然林も、それはそれで野趣あふれるものでは  
あったろうが。  
 恥毛に、手櫛を通す。思いのほかさらさらしていて、髪質によく似ていた。  
「これは立派だ……稲殿の情けの深さが、形に表れたようだよ……」  
「……もうっ……」  
 隠れて見えないが、きっと稲は唇を尖らせているのだろう。  
 
 そして、茂みを下へ下へと探るうち、兼続は指先に湿り気を感じた。とうとう、稲の聖泉に  
たどり着いたのだ。  
 太ももの内側をさすると、稲も察したのだろう。どうにか力を抜き、兼続が身体を入れやすくする。  
(単純な割れ目、だな)  
 ぴっちりと閉じた肉の扉を見て、兼続はそう思った。その奥に待つものも知らず。  
指をかけ、開く。すべてが、開示された。  
「……これが……稲、そのもの……」  
 さすがの兼続も、形容する言葉が見つからない。赤貝みたいだとは思ったが、そう表現  
すると、この聖域が途端にありふれた場所になりそうで嫌だった。  
 形だけではない。鼻孔をくすぐる匂いも、単純な芳香ではなかった。秘め処を念入りに  
洗ったとは言ってもやりすぎはよくない。ある程度は自浄作用に任せる必要がある。それが、  
えもいわれぬ乳酪臭を生み出すのだ。本能部分に働きかけ、男を惹き付ける匂いを。  
(味わってみたい……稲殿のすべてを……)  
 兼続の思考はそこまで達していた。しかし、どこに何があるか分からない。とりあえず  
全体を舐めてみる。  
「ん……」  
 わずかに身を震わせたが、今ひとつのようだ。これは総当りかと思った矢先。  
「あの、兼続様……上の方の、膨らんでいるのを……私、いつも自分で……」  
「いつも?」  
「! な、何でも……お気になさらずに……」  
(いつもなんだと言うのか……まあよい)  
 上端の合わせ目に、それらしき突起がある。半信半疑で、舐め始めた。  
「ん……そこ……あふうぅ!」  
 途端、弾かれたように稲がわなないた。  
「なるほど。ここが良いのだな? ご教授、感謝する」  
 返事を待たず、兼続は淫豆に的を絞った。  
「はひっ! そう、そこです兼続様!」  
 若鮎のように、稲が床の上で跳ねる。しばらくすると、稲の局部はじんわりと湿り気を帯  
びてきた。仕組みは分からなくても、稲の肉体が悦んでいることくらい察しはつく。  
 すすってみる。未知の味だ。最初はすっぱく、徐々に塩味を増してきた。  
(自惚れていいのだろうか、私を思うゆえ、この甘露は尽きることなく湧いてくるのだと。  
これが、稲殿の義の味ということか!)  
 
 しかし、稲の方はとてもそんな高尚な思索をしていられなかった。  
「駄目ぇ! 兼続様、素敵すぎますうっ! 稲の、稲の淫らなお豆、もっと舐めて吸って  
摘まんでくださいませぇ!」  
 いつしか顔も隠さず、あけすけな言葉が小ぶりな唇から次々と紡ぎ出された。手は自らの  
乳房に添えられ、自慰で慣れた手つきで揉みしだく。  
 それに応え、兼続も舌がつりそうになるほど口唇愛撫を施す。謙信の衣鉢を継ぐ軍略家が、  
床の上で性略を発揮するようになるのも、そう先のことではないだろう。  
 あふれた恥蜜は会陰を伝い、その下の菊花を濡らしていた。もっとも、初心な二人が  
そこで交わるにはまだまだ時間がかかるのだが。  
 
「はぁ、はぁ……」  
 散々痴態をさらし、布団に失禁したような染みを作り、稲は肩で荒く息をしていた。  
天井を向いた美乳が、呼吸に伴っていやらしく上下する。  
 それを見ていた兼続も、自分の義刀が蘇ってくるのを実感していた。時は今。  
 まず、兼続は稲の中心に指をあてがった。  
「くぅん……う、あ、あ」  
 静かに一本だけ挿入すると、稲が眉根に皺を寄せた。明らかに、異物の侵入に脅えて  
いる風だった。  
 稲は生娘だ。最後に残った儀式は、身を引き裂かれるような激痛を免れまい。兼続も、  
さすがにそれは聞いたことがある。  
「稲殿……」  
 新妻の火照った頬に手を当て、兼続が静かに語りかける。  
「あなたの膣内(なか)は生娘ゆえ、まだこなれていない。私の義刀で貫かれる、その苦痛は  
相当なものであろう。だが、義と愛があれば、痛みを分かち合い悦びへと昇華するのも  
難しいことではない」  
 その言葉を受け、稲は気丈に微笑んだ。  
「稲は、もののふです。恐れはしません」  
 兼続は、自分の背中に稲の腕を回させた。痛みが耐えがたければ、遠慮なく爪を立てよ、  
と告げて。  
 もう一度、唇を重ね――兼続は、腰を進めた。  
「うっ、く、くぅあ……」  
 自分の下で、稲が苦悶の声をあげている。分かっていても、引き返すわけにはいかない。  
しばらく進むと一段と狭い部分に突き当たる。男の力の前には、ささやかすぎる抵抗であった。  
「――御免」  
 
寝室に、悲痛な叫びが響き渡った。  
 
 兼続の背に、幾筋もの引っかき傷がついている。  
(私は、稲殿の、稲の痛みを、少しでも分かち合えたのだろうか)  
 奥まで届いたが、稲はまだ苦痛にうめいている。時折、嗚咽も混じっている。なのに  
自分は、処女の肉襞に包まれて、至高の快楽を味わっている。やりきれなかった。  
「兼続様……義と愛に貫かれ、稲は本当に、あなたの妻になれたのですね」  
 苦しげな息をしながら、それでも嬉しそうに稲が囁いた。  
「ああ。よく耐えてくれた……が、おうっ! こ、今度は私が違う意味で耐えられそうにない。  
稲の膣内は幾十、幾百の舌の蠢くがごときでっ」  
「も、もう、またそんなご解説を……」  
 凹凸豊かな稲の肉襞は、兼続の刀身にねっとりと絡み付いていた。その快感は、先ほど  
指で悪戯された時の数倍に達する。できれば、悦びこそ稲と共に分かち合いたかったが……  
「兼続様も私も……初めて同士なのに不公平ですね。どうぞ、私には気兼ねなさらず」  
 稲は少しだけ寂しそうに笑った。  
「すまない……だが、これからはずっと夫婦だ。いつかきっと……」  
 絶頂へと駆け上るべく、兼続は再び腰を素早く小刻みに使い始める。稲の悲鳴も再び耳に  
入ってきたが、悲痛な響きが薄れつつあったのがせめてもの慰めだった。  
 やがて兼続の世界に白いもやがかかり始める。終わりが近いことを悟り、兼続は祈った。  
(謙信公。生涯不犯を貫いたあなた様に願うのはいかがかと存じますが……我に、力を与えたまえ。  
愛する妻を守り、悦びを与える力を)  
 稲も、心の中で祈っていた。  
(父上。稲は今宵、身も心も兼続様の妻となります。今まで、本当に、本当に――)  
間もなく、布団が白濁と真紅の愛の証で染められた。  
 
 
 この後、二人は毎晩幾度も睦み合い、周囲が赤面するほど夫婦和合の悦びを深めていく  
ことになる。が、それはまた別の物語である。  
 
 
終わり  
 

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