「皆の者……我は今より出陣し、裏切り者のサルめを討つ!今宵はサルの首を肴に大宴会じゃ!」  
「おおー!ヒデヨシなんかぶっ倒せー!」  
 大剣を手にした長身の武将はその手にした大剣を天に掲げ、配下の兵達に檄を飛ばす。  
檄に答え、剣を振りかざし、『ヒデヨシを倒せ』と声をあげる兵達を満足気に見渡し、ニヤリと笑みを浮かべ煙管を噛みしめた。  
笑みを浮かべる武将のその首には、つい先日手に入れたばかりの榛名がかけられており、青白い光を放っている。  
 
「ヒデヨシごときに榛名の力など必要ない。榛名は我が寝室へとなおしておけ」  
 
 その榛名を首から外し、配下の兵に自室へと持っていくように指示を出す。  
指示された兵は、恐る恐る榛名を受け取り、ノブナガの自室へと向かった。  
指示した人物はその後ろ姿を意味ありげな笑みで見送る。  
榛名を持った兵が城へ入ったのを見送った後、再度剣を振りかざし、号令を発した。  
 
「これより戦勝祈願のため、熱田神宮へ向かう!者ども、我に続け〜!」  
 
 馬に飛び乗り手にした大剣を手に号令をかける。そして兵士たちが声を上げるまもなく馬を走らせる。  
慌てて後を追いかけて、集まっていた兵士たちは馬の後を追いかけ走り出す。  
慌ただしくも、ノブナガ軍はヒデヨシ軍討伐のため出陣をした。  
 
 だが、慌てる様子もなく、ただその様子を眺めていた人物がいた。  
木陰に隠れるようにして、その慌ただしい出陣の様子をを眺めていた兵士が一人。  
警戒のため、その手にしたクナイを懐にしまい、人差し指と親指でL字を作りあごに当て、ニヤリと微笑む。  
 
「ふっ……相変わらず物事を深く考えずに行動する人だ。そのような考えだから……榛名を奪われるのだ」  
 
 誰に聞かせるわけでもなくそう呟き、ゆっくりとノブナガ軍のいなくなった城へと歩き出す。  
 
「せっかくの榛名もノブナガのような考えなしに使われてはもったいない。  
戦国の世を収める力を持つという伝説の榛名……このミツヒデが有効利用してやろう!」  
 
 そう、ミツヒデはノブナガの隙を突き、榛名を強奪しようとノブナガの近くに潜伏をしていたのだ。  
ミツヒデは元主であるノブナガの愚かさを笑いつつ、歩みを進める。  
わずかに城に残された兵たちでは、ノブナガと肩を並べる7人の戦国乙女の一人であるミツヒデに敵う訳もなく、  
ほとんど抵抗もできず、ノブナガの寝室へと侵入を許してしまった。   
 
「かつては私もこの城に勤めていた。勝手知ったる清洲城……相変わらず整頓されていない部屋だな」  
 
 守備の兵たちを打ち倒し、ノブナガの部屋へと来たミツヒデ。  
その室内を見て、嫌な顔をした。  
床には無造作に転がっている、ノブナガが中身を飲み干したであろう酒瓶。  
気分によって使うものを変えるため、いろいろな種類が揃っているの煙管。  
そして、ノブナガ自身が着る衣装肌を隠す面積の少ないと、雑兵が着る鎖帷子。  
これらの品々は、整理されているという印象はなく、ただ無造作に置かれているといった感じだ。  
 
「相変わらず煙管を吸っているのか。酒も止めていない様子だし、これでは早死にしそうだな」  
 
 部屋に置かれている酒瓶や煙管、ノブナガの衣装を手に取り何かを思い出すかのような呟きをもらすミツヒデ。  
 
「……相変わらず大きいな。胸に栄養が回るから考えなしに行動してしまうのだ。  
フフッ、考えなしなのは今も昔も変わらないな。おかげで楽に榛名を手に入れることができる。  
せっかく手に入れた榛名を使わずヒデヨシを討とうなど、バカの考えることだ」  
 
 ノブナガの衣装を手に、胸のサイズに少し嫉妬しながらも部屋の中を捜索する。  
目指すはノブナガに奪われてしまった伝説の勾玉、『榛名』だ。  
 
「その榛名はどこにあるのだ?ノブナガの性格からすると、布団にでも放り投げていてもおかしくはないのだが……なんだ?  
何故このような物がここに置いてある?」  
 
 榛名を探しながら、昔を懐かしむように部屋に置いてある品々を手に取っていたミツヒデ。  
しかし、その部屋には不釣合いな雑兵が着るような安物の鎖帷子を手にした時、その表情は一変した。  
 
「これは……かなりの上背のある兵が着る大きさだ。  
このような物が何故ここにある?まるでノブナガ自身が着るようなサイズだ……ノブナガが着る、だと?」  
 
 ノブナガが着る……その考えを浮かべた瞬間、全身を悪寒が走りぬける。  
ミツヒデの直感が知らせた。『今ここにいるのはマズイ。早くここから逃げるべきだ』と。  
その直感が正しいことを証明する声が背後から聞こえる。  
 
「胸がデカくて悪かったなぁ。だが、昔のように考えなしというわけではないぞ?」  
 
 ミツヒデの脳裏に浮かぶ、この声の主。  
忘れたくても忘れることができない、浪人として仕官先を探していた自分を採用してくれ武将にしてくれた恩人。  
しかしその暴虐無人な行いのせいで袂を分かち、今ではお互い戦国乙女と呼ばれ、敵対するかつての主人。  
 
「貴様……何故ここにいる!貴様は先ほどヒデヨシ軍討伐のため、出陣したのではなかったのか!  
……そうか。罠、か。このミツヒデをおびき寄せるために仕組んだ罠か!  
姑息な手を使うようになったものだな……ノブナガぁ〜!」  
 
 懐から特殊クナイを取り出し、背後の声の主に投げつける。  
しかしそのクナイは声の主に届くことなく、その主の手にした大剣にすべて払い落とされた。  
 
「ひさしぶりの主従の再会に、いきなりクナイはないだろう?なぁミツヒデ」  
 
 雑兵が着る鎖帷子に身を包んだ、大柄な兵士。  
だが、その口元には一般兵には不釣合いな煙管が銜えられ、手には雑兵では扱えるわけもない大剣が握られている。  
そう、そこに立っていた人物は、先ほどヒデヨシとの戦のために城を後にしたはずの、ノブナガであった。  
 
「久々で忘れたのか?貴様は我の下僕……犬だということを!飼い主に逆らう犬には躾をしてやらねばいかんなぁ」  
「ぬかせ!貴様など榛名の力を借りずとも倒してくれるわ!くらえ!わが必殺の……朱雀剛爆砕!」  
 
 気合一閃!ミツヒデは手にした特殊クナイをすべてノブナガ目掛け投げつける。  
クナイはミツヒデの魔力に呼応するように数を増やし、1本が3本に、その3本が9本へと無数に増殖し、ノブナガを襲う。  
 
「は〜っはっはっは!何故我が貴様ごときをこのような手でおびき寄せたと思うか!  
この狭い空間では、貴様の技など、我の技の敵ではないわ!……食らえ!非情ノ大剣!」  
 
 襲い掛かる無数のクナイに慌てる様子もなく、手にした大剣を振り上げ気合一閃振り下ろす!  
『天下布武』と大剣に書かれた文字が光りだし、ノブナガの魔力に呼応し炎の衝撃波を作り出す。  
その衝撃波は、飛んでくる全てのクナイを弾き飛ばし、その先にいるミツヒデへと襲い掛かった。  
 
「お、おのれぇ……ノブナガぁ〜!」  
 
 ギリギリと歯を食いしばり、搾り出すような声を上げたミツヒデ。  
次の瞬間、ミツヒデの体を炎の衝撃波が襲う。  
 
「ひぃ!きゃああぁぁぁぁ〜!」  
 
 狭いノブナガの寝室。  
出口はノブナガに押さえられ、逃げ場のないミツヒデは、  
ノブナガが繰り出した技を避けるすべもなく、炎の衝撃波に吹き飛ばされ、壁に叩き付けられた。  
 
「さて、これより我はミツヒデに榛名を使い、我が下僕へと仕立て上げる。  
ミツヒデが下僕となるまでの間、どのような手を使ってでもヒデヨシを食い止めよ!」  
 
 ミツヒデは薄れ行く意識の中、ノブナガの声を聞いた。  
そして、自分自身の身にどのようなことが起こるのか考える間もなく、ミツヒデの意識は闇の中へと落ちていった。  
 
「う……うぁ……うぅ……あ、うぅ」  
「やっと目が覚めたか。水を持て!こやつに水をたらふく飲ませてやれ!」  
 
 ノブナガの一撃で意識を失っていたミツヒデ。  
ノブナガの強烈な一撃を喰らったため、体の節々が痛む。  
 
「うぅ……な、何をするつもりだ」  
「やっと目が覚めたようだなぁ。お主、相変わらず弱いな。ま、我が強すぎるだけか?はぁ〜っはっはっはぁ!」  
 
 意識を取り戻したミツヒデの目の前には、煙管を銜え大声で笑うノブナガの姿が。  
その姿を見て怪我の痛みも忘れ、目の前にいる憎き敵、ノブナガに襲いかかろうとするミツヒデ。  
しかし、体が動かず襲うことはできなかった。  
 
「私を縛りつけ、何をするつもりだ!私は何をされても貴様などには屈しない!……殺せ。今すぐ殺すがいい!」  
 
 ミツヒデは自身が置かれている状況を把握し、戦うことも逃げ出すことも不可能だと悟った。  
ミツヒデの体は、両手を万歳のポーズにした状態で縛られ、右足首も天井から下がっている荒縄に縛られ持ち上げられている。  
体も柱に縛り付けられており、自由に動くのは首から上だけという状態だ。  
 
「はははは!情けない姿だなぁ、ミツヒデ。下着を丸見えにし、お主、恥ずかしくはないのか?」  
 
 水壷を持ってきた兵士に部屋を出て行くよう指示を出し、柄杓で水を汲み、ミツヒデの口に近づける。  
 
「……何のつもりだ?殺す前に慈悲でも見せたつもりか?貴様からはそのような施し、受けん!」  
「クックック、飲まぬというか?なら……無理にでも飲ますだけだ!」  
 
 ミツヒデの鼻を摘まみ、無理やり口の中に水を注ぎ込む。  
最初は抵抗し、口に入ってくる水を吐き出していたミツヒデだったが、炎の衝撃波にヤラれたせいもあり、  
徐々に水を飲み始めてしまう。  
 
「ハハハハハ!さぁ、飲め!飲み干せ!もっと飲むがいい!」  
 
 喉が潤った後も、次々と水を注ぎ込んでくるノブナガ。  
ミツヒデは、柄杓の水に溺れそうになりながらもなんとか耐え切る。  
 
(くっ、水攻めのつもりか?私を拷問にかけ、何をするつもりだ?)  
 
 ゴクゴクと注がれる水を飲みながらノブナガの考えを探るミツヒデ。  
水壷の中が半分になろうかとした時、ノブナガは柄杓から手を離した。  
 
「さぁ、たっぷりと飲んだようだな?ではしばらく体を休めておけ。まぁその格好では休めぬか?」  
「ゴ、ゴホッ!な、何をするつもりだ?水など飲ませ、いったい何を企んでいる!」  
 
 縛られながらも鋭い目つきでノブナガを睨み付けるミツヒデ。  
そんなミツヒデにノブナガは胸にかけている榛名を見せ、ニヤリとほほ笑むだけだった。  
 
「はぁはぁはぁ……く、私をいったいどうするつもりだ?いつまでこうさせる?何か言ったらどうなんだ!」  
 
 縛られたままのミツヒデが痺れを切らし、問いただす。  
それもそのはず、先ほど大量の水を飲まされてから数刻が経過していたからだ。  
その間ノブナガは、ミツヒデに何をするでもなく、ただ寝そべって本を読んでいた。  
 
「んん〜?そうじゃなぁ、そろそろ頃合か?」  
 
 呼んでいた本を床に投げ捨て立ち上がる。  
投げ捨てられた本は、開いた状態で床に落ちた。その開いたページに書かれていたものがミツヒデの目に入る。  
その本に書かれていた絵を見て息を呑むミツヒデ。  
その絵とは、男女のまぐわいを解説している絵であり、ノブナガが読んでいた本とは春画集であった。  
 
「な、なな、なんて物を読んでいるんだ!貴様は気でも狂ったのかぁ!」  
 
 生まれて初めて見る性行為を描いた春画。  
戦いに明け暮れ、相手を倒すことだけを考え続けてきたミツヒデは、男女のまぐわいなど想像したこともなかった。  
そのまぐわいを描いた春画が目の前に置いてある。  
そんなことをしている場合じゃないとは分かってはいたが、視線が外せない。  
そんなミツヒデを見て、ニヤリと笑うノブナガ。  
 
「んん〜?どうせするなら気持ちよくしてほしいであろう?なぁ、ミツヒデよ」  
「なな?な、何が気持ちよくだ!き、貴様、私にいったい何をするつもりだぁ!」  
 
 春画を食い入るように見ていたため、真っ赤な顔でノブナガに問いただす。  
しかしノブナガは、そんなミツヒデの必死の問いかけにも返事をせず、ただ、胸にかけられた榛名を見せる。  
 
「その榛名がなんなんだ!いったい何をするつもり……きゃ!」  
 
 『ビリ!ビリビリ!』  
 
 ノブナガは何も言わず、ミツヒデの衣服を破り捨てる。  
服を破られ、胸があらわになる。ノブナガほどではないが、豊満な胸が空気に晒される。  
胸を隠そうとしようにも、両手は縛られたままなので隠すこともできない。  
羞恥心で顔を赤く染めるミツヒデ。いくら戦に強い戦国乙女とはいえ、ミツヒデは年頃の娘なのだ。  
 
「ほぉぉ〜、なかなかの大きさをした乳房だな。ま、我ほどではないがな。はぁ〜っはっはっは!」  
「くぅ……なぶり殺しにするつもりか!武士の情けはないのか?ひとおもいに殺せ!」  
 
 羞恥心からか、目に涙を浮かべ、殺せと迫るミツヒデ。  
ノブナガはミツヒデの願いを無視し、首にかけたままの榛名を外し、ミツヒデに見せつける。  
 
「そう焦るでない。貴様には今から我の下僕になってもらう。この……榛名の力を使ってな!」  
 
 そう言った瞬間、榛名が青い光を放ち、微かに振動を始めた。  
 
「は、榛名を使う、だと?ふん!たとえ榛名の力を使われても貴様の下僕になどなってたまるか!」   
「ははははは!なら耐えてみるがいい!  
もし長時間耐えることができるなら、ヒデヨシがこの清洲城に攻めてきて、混乱に乗じて逃げることができるやもしれんなぁ」  
 
 ミツヒデに一筋の希望を与えるノブナガ。  
ノブナガは知っていた。絶対に耐えることなどできないことを。自身の身をもって確かめたことだ。  
さらに知っていた。ミツヒデという武将は、どのような危機に遭遇しようとも、希望がある限り決して諦めない事を。  
その証拠に、ミツヒデの瞳には希望の光が差していた。  
そんなミツヒデのことを心の中で笑うノブナガ。  
 
『榛名の快楽に耐えれるのは、魔物くらいなものだ』と。  
 
 それを証明するため、微かに振動する榛名を、ミツヒデの晒された乳房に当てた。  
 
「きゃあ!な、何をした!貴様、いったい何を……きゃん!」    
「何をした?榛名をお前の乳首に押し当てただけだ。それがどうしたんだ?んん?」  
「や、やめ……ああ!い、いたい、そんなに強く揉まないで……きゃん!」  
 
 煙管を銜えたまま、ニヤリと笑い、右胸に乳首に榛名をあて、左胸はノブナガ自身が揉みくだす。  
榛名の振動と、ノブナガの荒々しい愛撫により、徐々に立ってくるミツヒデの乳首。  
それはミツヒデ自身が感じてきていることを示しているに他ならなかった。  
榛名が当たる度、乳房の頂点のピンクの突起に振動を伝えるたびに体を震わせ、声にならない声を上げるミツヒデ。  
両手は万歳の形で縛られたまま、片足は天井からつるされた縄で縛られ下着を晒しており、体は柱にくくりつけられている。  
そのように身動きの取れない状態で、榛名の振動を使い、ノブナガの好き勝手にされるミツヒデ。  
どうにか逃れようと体をねじってはみるが、縛られたままなので逃げることもできない。  
目に涙を浮かべ、必死に抵抗するミツヒデ。  
しかし、榛名の生み出す振動が、ミツヒデに生まれてから一度も感じたことのない感覚を感じさせ始めた。  
 
「や、めろぉ……んん!や、めて、あん!」  
 
 ミツヒデの叫びなど無視し、榛名で乳房をいたぶるノブナガ。  
榛名が触れるたび、その豊かな乳房は榛名が作り出す振動でフルフルと揺れ、ミツヒデに快楽をもたらす。  
身動きが取れないように縛られているため、逃れることができず、快楽に身を任せるしかできない。  
この快楽を耐え切ることができれば、ヒデヨシ軍が襲来し、その隙に逃げ出して、助かることができる。  
逃げ出すことに成功すれば、いつか必ず復習をしてやる!  
その思いだけで必死に絶えるミツヒデ。  
しかし、その重いとは裏腹に、榛名によってもたらされる快楽は、ミツヒデの体を弄び始めた。  
 
「おお、下着が濡れてきおったな。胸の先だけで感じてきたのだな?ミツヒデ、貴様は随分とイヤらしい女だな?」  
「だ、れが、イヤ、らし……んん!や、やめ、て……んあ!あ、あた、まが、ま……しろに、やめ……ああ!」  
 
 体が一瞬強張ったかと思うと、ガクリと力なくうな垂れるミツヒデ。  
息荒く、うつろな瞳で床を見つめ、口元からは、だらしなく一筋の涎が垂れている。  
その股間の下着は、中心が濡れて色が変わっており、ミツヒデの身に何が起きたのかを物語っている。  
 
「お、おねが……もう許して……胸が、頭がおかしくなるぅ」  
「はぁ〜っはっはっはぁ!主もようやく感じてきおったな?どれ、一度気をやってみるか?」  
 
 榛名の力により、胸の先を甚振られただけで達してしまったミツヒデ。   
ノブナガは、息荒くぐったりとしているミツヒデを満足げに見下ろしながら榛名に命令を下す。  
 
「さぁ榛名よ。ミツヒデは刺激が足りぬそうだ。もう少し力を解放し、もっと快楽を与えてやれい!」  
 
 ノブナガの命令が分かったのか、榛名は一段と青き光を輝かせ、先ほどよりも激しく振動を開始した。  
そんな榛名を見つめ、ミツヒデは怯える。  
先ほど自分の体に起こった現象が何なのかを理解する前に、一段階上の刺激を与えられようとしているからだ。  
あの程度の振動で体が真っ白になったと感じてしまうほどの衝撃があったのだ。  
それよりももっと激しく動いている榛名を押し当てられると、どうなってしまうのか?  
そう考えるだけで、足ががくがくと振るえ、恐怖からか、唾を飲み込んでしまう。  
 
「や、やめて……わ、分かった。再びお前の配下になろう。だから、これ以上榛名を使うのはやめ……」  
「はぁ〜っはっは!そうか、我の下僕になるか?だがなぁ、そうは簡単に信じられんな。  
だからな…ミツヒデ、主が心の奥底より下僕になりたいと思うまで、榛名で甚振ってくれるわ!」  
「い、いや、やめてぇ……ひぃ!きゃぁぁ〜!」  
 
 激しく震える榛名が先ほどまでの攻めですでに立っているミツヒデの薄いピンク色をした乳首に当てられる。  
その瞬間、体全体がビクンと跳ね上がり、ガクガクと痙攣を始めた。  
普段は凛々しいその顔も、今は頭を振り乱したため、メガネがずり落ちようとしている。  
その奥にある瞳は、視線が定まらずに、空中を見つめている。  
普段は的確な指示を出し、部下たちの信頼を一身に集めているその口は、だらしなく開き、訳の分からない言葉を発している。  
そして、涎が流れ落ち、自身の胸を汚していた。  
 
「ひああ!むねぇ!むねすごいぃぃ!あたま!しろい!もうまっしろい!いやぁ〜!」  
「そうかそうか、そんなに気持ちいいか?ではそろそろ……達するがいいわ!」  
 
 榛名で胸を存分に甚振ったノブナガは、ピンッと乳首を爪弾き、ミツヒデに甘い声を上げさせる。  
そして、その手の中にある榛名をミツヒデの乳房に押し付け、もう片方の乳房を口に含みその先の突起を噛締めた。  
 
「ひぎぃ!いやだ!もう、いや……や、ああああああ〜!」  
「ははははは!敵に捕まり甚振られ、挙句の果ては達してしまう。惨めなものじゃなぁ、ミツヒデよ」  
 
 全身がガクガクと揺れ、その瞳からは屈辱からか、涙があふれ出す。  
しかしノブナガは涙を無視するかのように濡れて用を成さなくなっている下着を剥ぎ取った。  
 
「ほぉ……主のここは薄い毛しか生えておらんのだな。おかげで……濡れて光っておるのが丸分かりだ」  
 
 両手を万歳の形で縛られたまま、柱に括り付けられ、  
片足は天井よりつるされた縄で高く上げられており、股間が丸見えとなっている。  
我ながら酷いことをしているなと、ニヤリと笑い、しばらくその様子を眺める。  
縛られ下着を剥ぎ取られ、全てをさらけ出しているミツヒデは、体を震わせ、屈辱に耐えていた。  
しかし、ミツヒデの思いとは逆に、体は榛名の振動を欲しており、ミツヒデ自身もそれに気づき戸惑っている。  
まさかこの私が、あのような物に心を乱されるとは、と。  
ミツヒデの心の葛藤を知ってか知らずかノブナガは、  
片手でミツヒデの豊満な胸を揉みながら、もう片方の手は、濡れて光っている下半身へと持っていく。  
ヌルリ……ミツヒデの股間に指を這わす。その指にはぬるぬるとした液体が絡みつく。  
 
「ほぉ!初めてのクセにこれほど濡れるとは……どれ、ここに榛名を使えばどうなるのか試してみるか」  
 
 青く光る榛名をゆっくりと、恐怖を煽るかのようにミツヒデの濡れた股間へと持っていく。  
恐怖からか、ガタガタと体を振るわせるミツヒデ。  
もはやノブナガに憎まれ口を叩く元気もなく、ただ、許しを請うだけであった。  
 
「や、やめて、もう止めてくれぇ!配下になる!お前の配下になるから!だから、もう許してくれ!やめてくれぇ〜!」  
「……お前?やはり躾がなっていないようだな。お主は我の下僕だ。  
下僕らしい口が利けるようになるまでは躾を続けなければならんなぁ。  
その生意気な口が治るまで……達し続ければいいわ!」  
「ノ、ノブナガさまぁ!許してください!これ以上はもう無理……あああああ〜!」  
   
 ブ、ブブブブブブ……細かな振動を繰り返す榛名がミツヒデの濡れた股間に当てられた瞬間、声にならない大声で叫び、  
全身をガクガクと震わせ、口からは涎が、瞳からは涙が溢れ出し、まるで気が狂ったかのような動きを見せるミツヒデ。  
胸を散々甚振られ、体が高まっていたせいであろうか?榛名が少し股間を攻めただけで達してしまう。  
 
「ゆる、じで……でるぅ、これ、いじょ感じ、た、でるぅ……もれるぅ、ゆるしで……漏らしだくないいぃぃ」  
 
 快楽でガクガクと揺れながらも、最後の一線で踏みとどまるミツヒデ。  
そんなミツヒデを面白い見世物を見るような目で見つめるノブナガ。  
快楽で暴れるミツヒデの股間に春名を押し付けながら、耳元で囁く。  
 
「んん〜?どうだ、気持ちがいいであろう?気持ちよさのあまり、漏らしてしまいそうであろう?」  
「あ、ア゛あガがかあ゛、もれる、ア゛ア゛……あがぁあ、もらしだくない、いやだぁ……ああぁぁぁぁ〜!」  
「はっはははぁ〜!もはや快楽で頭が狂ったか?なら狂い続けるがいい!  
狂い続け、人前で漏らし、人としての威厳を無くしてしまえ!」  
 
 ミツヒデの人としての一線を崩壊させようと、張るなに新たな命令を下す。  
 
「さぁ榛名よ。お遊びはここまでだ。これからが本番……貴様の真の力、ミツヒデに味わわせてやれ!」  
 
 その言葉を待っていたかのように、榛名の振動が止まり、青い光が消える。  
自分を責め続けていた振動が止まり、ぐったりと力なくうな垂れるミツヒデ。  
ノブナガの榛名を使っての攻めが終わったとでも勘違いをしたのだろうか?  
助かったといった安堵の表情を浮かべ、イキ疲れたのか瞳を閉じようとした。  
しかし、ミツヒデが目を瞑った次の瞬間、榛名は赤く光を放ちだし、再び振動を開始した。  
……先ほどとは比べ物にならない速度で振動しながら。  
 
「ひがぁ!あ、あがああがあががああ!いぎゃぎゃぎゃ!ひぎぃ!あ……い、いやぁ〜!見るなぁ〜!」  
 
 赤く光る榛名の激しい振動が止めとなったのか、ミツヒデの下半身から、ジョロジョロと我慢できずに小水があふれ出す。  
榛名を持つノブナガの手を汚し、床に水溜りを作りながらも続けられるミツヒデの小水。  
 
「はぁ〜っはっはっはぁ!漏らした漏らした!水を大量に飲ませただけあって、ようジョロジョロと出よるわ」  
   
 自身の手が汚されるのも気にせず、榛名で攻め続けるノブナガ。  
ミツヒデは漏らしながらもイキ続け、いつしかその表情は、先ほどまでの屈辱にまみれた表情ではなく、  
快楽に落ちた、一匹のメスの顔をしていた。  
 
「あ、ああ!きもちいい!ぎもちいい〜!ノブナガさまぁ!気持ちいいですぅ〜!」  
 
 瞳から快楽のあまり、涙をポロポロと零しながら、ただひたすらに快楽をむさぼっている。  
つい数刻前までの凛々しい表情はなく、つい先ほどまで見せていた、屈辱に震える表情もなかった。  
そこにあるのは、与えられた快楽に狂い、ただひたすらに快楽を求める飢えた女の顔だけであった。  
 
 ……戦国の世を争う8人の乙女、戦国乙女の1人明智ミツヒデ。  
彼女は同じく戦国乙女の1人、織田ノブナガの手に落ち、快楽の底へと沈んでいった。  
 
「も、申し訳ありませんでした!ノブナガ様の目の前であのような……申し訳ありません!」  
「はっははは!もうよいもうよい、それよりも我はこの後片付けをしておく。  
お主は体を休めるがいい。……我の技を喰らっておるのだ、ゆっくりと休んで回復に専念せよ」  
 
 床一面に広がる水面。  
これは全てミツヒデが快楽のあまりに出してしまった小水や体液であった。  
 
「し、しかしノブナガ様のお手を汚すようなこと、下僕であるミツヒデには出来ませぬ!」  
「かまわんと言っているであろう。……主のためだ、いくらでも汚れてやろう」  
「ノ、ノブナガさまぁ……ミツヒデは、ノブナガ様の為ならこの命、いつ捨ててもかまいません!」  
 
 ノブナガが見せた優しい行動に、昨日見せた屈辱の涙や快楽の涙、そのどちらでもない涙を流すミツヒデ。   
感動のあまりに泣きじゃくり、床を掃除しているノブナガの背中に抱きつく。  
 
「ノブナガさまぁ!ノブナガさまぁ!」  
「こら、よさんか!……まったく主は手のかかる下僕だな。では、二人で掃除をし、風呂にでも入り汗を流すといたそう」  
「え?私ごときがご一緒してもよろしいのですか?」  
「あぁ、かまわん。我の背中を流すがいい」  
「ノ、ノブナガさまぁ……ありがとうございます!このミツヒデ、ノブナガ様の為ならどのような敵をも打ち倒します!」  
 
 ノブナガの優しい言葉に涙を零し、忠誠を誓うミツヒデ。  
ノブナガはそんなミツヒデを見つめ、改めて榛名の威力を思い知る。  
もし、この榛名を他の誰かが手に入れて、自身に使われていたら逆らうことが出来たであろうか?と。  
 
「ではさっさと片付け、風呂に入るとしよう。  
……今日は特別だ。このノブナガ自らが貴様を洗ってやろう。この……榛名を使ってな」  
 
 首にかけられている榛名を見せつけ怪しくほほ笑む。榛名を見せられ真っ赤になり、コクリと頷くミツヒデ。  
そんなミツヒデを見て、ノブナガは思う。  
はたしてこの榛名に逆らえるのか?……否、逆らうことなどできぬ。  
我もきっとこのミツヒデのように快楽に狂い、忠誠を誓ってしまうであろう、と。  
 
「風呂を浴びたら今日はゆっくりと休むがいい。明日はサルめを……ヒデヨシを討つのだからな!」  
「はは!ヒデヨシごとき、ノブナガ様の手を煩わせることもありません!このミツヒデが必ず倒します!」  
 
 ノブナガは思った。この榛名さえあれば全ての戦国乙女を従え天下を統一できる、と。   
このノブナガでさえ逆らえぬと思ってしまうのだ。他の誰が逆らうことが出来ようか!と。  
 
「はっはっは!頼もしいものだな。では期待するとしよう。……さ、あらかた片付いたな。  
では、ひとっ風呂浴びるとするか!」  
 
 封を開いていない酒瓶を片手に風呂場へと向かう。その背後には寄り添うようにミツヒデがついてくる。  
ノブナガは、風呂場でミツヒデを相手に榛名の実験をし、次はヒデヨシを榛名の餌食にしてくれようと考えを巡らせた。  
 
 

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