「はぁん!ヤ、いやぁぁぁぁ〜!」  
 
 柱に縛られた裸の女が、ビクビクと体全体を痙攣させ、絶叫する。  
その股間には赤く光る榛名が押し当てられており、押し当てているノブナガはニヤリと笑い、  
その笑みを浮かべる唇に咥えた煙管を一息吸い込み、白い煙を吐き出す。  
 
「貴様も馬鹿な主君に仕えたおかげで大変じゃなぁ?のう、ミツヒデよ?」  
 
 榛名がもたらす逃れようのない、まるで暴力のような快楽にビクビクと痙攣を続け、白目を剥き、口からは涎を垂れ流す女。  
この女は先ほどまでは、主君であるマサムネを身を挺して守ろうとしていたマサムネ腹心の部下である。  
そのマサムネの部下を裸にし、柱に縛り付け身動きできないようにした状態で榛名を使い、蹂躙する。  
まるで、同じく柱に縛り付けられ、猿轡で口を封じられたマサムネに見せ付けるように。  
長年共に戦ってきた信頼の置ける部下が、奇怪な勾玉により、気が違ったかのような声で泣き叫び、体を震わせている。  
マサムネは言いようのない恐怖に震え、恐怖に満ちた目でその光景を見ていた。  
 
「ひっ……ノブナガ、さまぁ……そのような雑兵に何故榛名をお使いになられるのですか?  
お願いでございます!ミツヒデに!ミツヒデにも榛名のお慈悲を!」  
 
 床に正座で座らされ、目の前でミツヒデが待ち望んでいた榛名の力を、マサムネの配下ごときにお使いになられる……  
このミツヒデは手柄を立てたのに、褒美を下さる事はなく、まるでお仕置きのようなこの仕打ち。  
フルフルと体を振るわせ、ギュッと唇をかみ締めるミツヒデ。  
しかしその表情は、屈辱に耐える表情ではなく、まるで、愛しい人に愛されているかのような表情だ。  
 
「ミツヒデよ……貴様は何度言えば分かるのじゃ?  
下僕の分際でこのノブナガに意見を言うとは……貴様はもはや用なしじゃな」  
 
 シッシッと、まるで野良犬を追い払うかのように手を払うノブナガ。  
ノブナガのその行動に絶望したミツヒデは、泣きながらノブナガの足にすがりつき、懇願をする。  
 
「ノ、ノブナガさまぁ!お、お許しを!愚かなるミツヒデをお許しください!」  
「貴様……我の体に勝手に触れるとは、誰が許可をした!」  
 
 足にすがりつくミツヒデを蹴り倒し、その涙を零す顔を踏みにじる。  
 
「お、お許し、お許しを……何でもいたします!ミツヒデは、ノブナガ様の下僕です。  
いかなる命令もいたしますので、お許しを!愚かなるミツヒデにお慈悲をくださいませ!」   
   
 グリグリと頬を踏まれ、泣きながら許しを請うミツヒデ。  
しかしその表情は、恍惚の表情をしており、彼女の股間を覆う肌着の色が変色をしている。  
それに気づいたヒデヨシは『ミツヒデはホントに変わり者だねぇ』と呟き、  
ヨシモトは『……羨ましいですわねぇ』と呟いた。  
 
「ではノブナガ様。私とヒデヨシさんは隣の部屋でいたしますので、御用があればお呼びくださいな」  
「ノブナガさま、今度はアタシ達にも榛名ちょうだいね?」  
 
 2人仲良く腕を組み、部屋を出て行くヒデヨシとヨシモト。  
それを見送ったノブナガは踏みにじっているミツヒデに非情の命令を出す。  
 
「ミツヒデよ……許してほしいか?」  
「お、お許しを!愚かなるミツヒデをお許しください!」  
 
 グリグリと顔を踏まれながらもハァハァと息荒く、潤んだ瞳でノブナガを見上げる。  
その美しい脚線美を下から見上げ、もはやミツヒデの我慢は限界近くに達していた。  
 
「ならミツヒデよ……今から我はこのマサムネの兵士を榛名で責め上げ、企みのすべてを吐かせる。  
その間、貴様は……全裸になり、マサムネに見せ付けるように一人でいたせ。自慰行為を見せ付けてやれ」  
「え?マ、マサムネに見せ付ける、のですか?」  
 
 予想外の命令に、戸惑うミツヒデ。  
そんなミツヒデの戸惑いを無視し、ノブナガはマサムネの部下に榛名を押し当てる。  
 
「ミツヒデよ、貴様の痴態を見せ付けてやるがいいわ。このノブナガに逆らうと、このようになるとな」  
「あ、あぁぁ……か、かしこまりました。ミツヒデはマサムネの眼前で……じ、自慰行為を見せつけますぅ」  
 
 ノブナガの命令を理解したミツヒデは、全身を軽く震わせ、喘ぐような声を上げた。  
その様子に見下すような笑みを浮かべるノブナガ。  
 
「せいぜい貴様の痴態を見せ付けてやるのだな。お前を陥れた明智ミツヒデは、人前で喜んで自慰行為をするような変態だとな」  
「あ、ああああ!ノ、ノブナガさまぁ……ミツヒデは、ミツヒデはぁぁ〜」  
 
 ノブナガの見下すような視線と、情け容赦のない言葉に全身を震わせ、恍惚の表情になるミツヒデ。  
しばらく震えていたミツヒデは、よろよろと立ち上がり、いすぱにあへの密書を利用して、  
マサムネを陥れた時のような皮肉の見える知的な顔ではなく、快楽に溺れる痴女の顔をしていた。  
その変わりように驚き、片眼を見開くマサムネ。  
そんなマサムネの前で身に着けている衣服を一枚一枚脱ぎ去り、全裸になるミツヒデ。  
その引き締まった見事な裸体をマサムネの眼前にさらけ出したミツヒデは、床に座り込み、  
その豊満な胸を揉みだし、自ら股を広げ、股間に手を這わせ出した。  
 
「あ、ああ!あはぁ……のぶながさまぁ、のぶながさまぁ」  
 
 ノブナガの名前を口に出し、自らの胸を強く揉み、時折先端の突起を強く摘む。  
その度に体を跳ねさせ、ノブナガの名を口に出す。  
 
「あ、あん!のぶ、ながさまぁ……のぶながさまぁ!あ、ああ!」  
 
 股間に這わした指は、クチュクチュと蠢き、まるでそこから水が湧き出ているかのように、淫らな水音を奏でる。  
自らの胸を口に含み、一心不乱に股間に這わした指を動かすミツヒデ。  
その圧倒的な光景に、思考が止まり、ただただ呆然とする事しか出来ないマサムネ。  
ミツヒデの喘ぎ声に混じり、自らに付き従ってきた部下の泣き叫ぶ声が聞こえるが、その部下に視線を送る事すら出来ない。  
マサムネは知らず知らずのうちに、目の前で行われているミツヒデの痴態に心を奪われ、体を熱くしていた。  
 
「ふん!やはり雑兵よな。すぐに喘ぎ懇願しながら全てを話しおったわ」  
 
 マサムネの配下に榛名を使っていたノブナガは、愛液にまみれた手を拭きながら、マサムネの前に立つ。  
そのマサムネの前で自らを慰め、喘ぎよがり狂っているミツヒデを蹴り飛ばし、マサムネの眼前に立つ。  
 
「マサムネよ。貴様の配下の者が全てを話しおったぞ?  
異国の兵を借り、このノブナガを倒そうなど、よくもまぁそのような姑息な手を考えるものじゃなぁ?」  
 
 ミツヒデの痴態を呆然と眺めていたマサムネは、目の前に立つノブナガの言葉に我に返った。  
慌てて部下の姿を探すと、ノブナガの後ろに、ビクビクと痙攣をしながら、視線は宙を彷徨い、  
時折意味不明の言葉を発する変わり果てた部下の姿があった。  
 
「んんん!んんんん〜!」  
「はぁ〜っはっはっはぁ!どうした?何を騒いでおる?クックック……腹心の配下を壊され、悔しいか?」  
 
 マサムネに見せ付けるように、再度、倒れ、痙攣をしているマサムネの部下の股間に榛名を当てる。  
 
「さぁ榛名よ……その力を解放し、この雑魚を狂わせてしまえ!」  
 
 ブ、ブブブブブブブ……ノブナガの言葉に反応し、低い振動音を出し、震えだす榛名。  
震えだした榛名を股間に当てられた部下は、ビクンビクンと激しく痙攣し、奇声を上げた後、ぐったりと動かなくなる。  
 
「愚かな策を練る、お主の主君を恨むのじゃな……さぁマサムネ。次は貴様の番じゃ」  
 
 自らの部下が、榛名を使われよがり狂う様を見て、マサムネは理解をした。  
どういう理屈かは分からないが、伝説の勾玉、榛名を股間に当てられると、気が触れるようだ、と。  
そして、目の前でノブナガの足にすがりつき、『榛名の御慈悲をくださいませ』と哀願しているミツヒデも、  
その榛名を使われて狂ってしまったのだと。  
 
「んんん〜!んんんん〜!」  
「はぁ〜っはっはっはぁ!暴れよる!暴れよるわ!ミツヒデ!こやつを抑えよ!  
これより一晩榛名で攻め抜き、榛名の虜にしてくれるわ!」  
「のぶながさまぁ、榛名を、榛名をこのミツヒデにも……御慈悲をくださいませ、榛名の御慈悲をくださいませぇ」  
 
 もはやノブナガの言葉が耳に入っていないのか、ただひたすらに自らの股間を弄りながらノブナガの美脚にすがりつき、  
涙を流しながら榛名を求めるミツヒデ。  
その姿に舌打ちをし、『少し苛めすぎたか』とすがりつくミツヒデを蹴り倒すノブナガ。   
 
「貴様は本当に手のかかる下僕じゃな。そんなに欲しいのなら……くれてやるわ!榛名よ!その力、全てを解放せよ!」  
 
 蹴り倒したミツヒデの首を片手で締め付け、もう片方の手では榛名を濡れそぼっているミツヒデの股間に当てる。  
ノブナガ言葉に反応し、青い輝きを放ちながら激しく振動する榛名。  
首を絞められながら、榛名で攻められる……ノブナガの元を離れ、一人でマサムネの動向を探っていたミツヒデは、  
そのノブナガの行為に深い愛を感じ、何度も、何度も絶頂を迎えた。  
 
「のぶ、ながざまぁ!ミツヒデ、はぁ!ミツヒ、でぇはぁぁ〜!あ、あがががが!ひぎぃ!イ、いっきゃぁぁぁぁ〜!」  
「はぁ〜っはっはっはぁ!達するがいいわ!貴様のような淫乱な下僕はさっさと達するがいい!」  
「あ、ああああああ〜!イグ!イグゥゥ〜!のぶながざま、イギまず!みづひでは、イグ、イッグゥゥゥ〜!」  
 
 首を絞められながらの激しい榛名の攻めで、ジョロジョロと失禁し、快楽に沈んだミツヒデ。  
口はだらしなく開いたままで、涎がその整った顔を汚し、メガネは曇り、歓喜の涙も止まらない。  
部下を榛名で壊されたマサムネは、どうにか逃げ出そうと暴れていたが、  
ミツヒデの、その喘ぎ悶える圧倒的な姿に、見入ってしまった。  
そして、妖しい笑みを浮かべながら、ミツヒデの愛液と小水で汚れた榛名を手に近づいてくるノブナガ。  
理解不可能な光景を見たマサムネは抵抗することが出来ず、  
ビクビクと痙攣し、妖しい笑みを浮かべるミツヒデを凝視しているその片目を、手ぬぐいで塞がれた。  
 
「ん、んんん〜!んっんん!んんんん!」  
 
 柱に縛り付けられ、衣服を全て剥ぎ取られた一人の乙女に群がる、三人の乙女。  
一人はその豊満な右胸に舌を這わし、時折尖ってきた胸の先端を指で挟み、引っ張っている。  
もう一人は左胸に口付けをし、チュウチュウとまるで赤子のように吸い付き、時折、甘噛みをして縛られた乙女を攻めあげる。  
そしてもう一人は、その縛られた乙女の股間に顔を埋め、薄い陰毛に守られた性器に舌をねじ込み、  
時折その性器のすぐ上にある小さな突起に舌を這わせ、舌でコリコリと刺激をし、その乙女を攻めあげる。  
目隠しをされ、身動きが取れないマサムネは、猿ぐつわをされたまま、ヒデヨシ、ヨシモト、ミツヒデの三人に弄ばれていた。  
両胸を吸われる度に、噛まれる度に今まで体験したことのない感覚が体中を駆け巡り、  
股間に顔を埋めた乙女が舌を這わす度に、声を上げ、突起に吸い付く度に身体全体を震るわせる。  
何度も何度も身体全体を激しい電流に似た、しかし、苦痛ではなく、むしろ天にも昇るような、例えようのない衝撃が走る。  
マサムネは戸惑っていた。このような理解不能な感覚に逆らうことが出来ず、否、むしろ求めてしまっている自分自身に。  
 
「んん!ん、んんん!」  
 
 唯一自由に動く頭を左右に振り乱し、猿ぐつわで口を封じられた口で、くぐもった喘ぎ声を上げる。  
マサムネは徐々に思考が正常な状態ではなくなり、今の自分がどうなっているのか、  
どうなってしまうのかを、考えることも出来なくなっていた。  
 
「ん、ちゅ、ちゅぱ……あらあら、マサムネさん。綺麗な桃色の乳首が立ってきましたわよ?」  
「こっちも立ってきたよ!マサムネ、もう感じちゃってるね。ねぇミツヒデ、そっちはどうなってるの?」  
 
 マサムネの胸から顔を離したヒデヨシとヨシモトが、下半身に顔を埋め、攻め続けるミツヒデに問いかける。  
 
「フフフフ、こちらは凄いことになっている。白く濁った愛液が次々と溢れでて、飲むのも一苦労だ」  
「わわ!ミツヒデの口元、物凄く濡れてるよ?こんだけ感じちゃってたら、もういいんじゃないのかな?」  
「そうですわね、あとはもう仕上げという段階ですわね」  
「……ノブナガ様、準備万端整いました。あとはノブナガ様の手で、マサムネに止めを」   
「では、私たちはこれで失礼いたしますわ」  
 
 ヒデヨシ達三人は、自分達の攻めでヒクヒクと身体を痙攣させ、グッタリとうな垂れるマサムネから離れる。  
そして、後ろで三人がマサムネを攻める様子を眺めていたノブナガの足元に跪いた。  
頭を下げ、準備は整いましたと報告し、寝室を出て行く。  
三人が出て行った後、ノブナガの寝室に残されたのは縛られたまま軽く痙攣をしているマサムネと、  
そのマサムネを皮肉を込めた笑みで見下ろし、その手に持った榛名をマサムネの胸に当てようとしているノブナガだけになった。  
 
「さて、マサムネよ。準備運動は終了じゃ。これより本格的に貴様を壊してやるわ。  
くっくっく……先ほどまでの攻めのように甘くはないぞ?覚悟をするがいいわ!」  
 
 目隠しで視界を奪われたマサムネは、先ほどまで自身が何をされていたのか見ることが出来なかった。  
しかし、今までの人生で感じたことがない、今のマサムネには言葉に表すことが出来ない行為を受けていた。  
その妖しげな行為がやっと終わったと思ったところに、ノブナガの言葉だ。  
 
『先ほどまでの行為よりも、もっと凄いことをされてしまう?』  
 
 マサムネはノブナガの言葉にゾッとし、身体を震わせた。  
否、ゾッとして震えたのだろうか?マサムネ自身、己の身体の変化に戸惑い、理解できないでいた。  
ただ、塞がれた視界では見ることが出来ないが、耳に入ってくる、『ブブブブ……』と何かが振動する音。  
マサムネはこの音が、いったい何の音なのかを理解していた。  
先ほど目を塞がれる前に見た、榛名が振動する時に発した音だ。  
そして、その榛名を股間に当てられた時、部下も、ミツヒデも気が違ったかのような奇声を上げ、失神をした。  
その様子を思い出したマサムネは、ゴクリとツバを飲み込み、熱く滾ってきた己の体に戸惑う。  
 
『いったい私はどうなってしまったのだ?』  
 
 徐々に大きくなる榛名の振動音に心が躍り、息も荒くなる。  
己の身体の理解できない変化に戸惑いながら、マサムネはまるで榛名を受け入れるように動けずにいた。  
 
「んん、んんん〜……んん、んん〜」  
 
 モジモジと太ももをすり合わせ、何かを心待ちにしているかのようなマサムネ。  
マサムネ自身、何故このような行動を取ってしまうのか分からずに戸惑っていた。  
しかし、ヒデヨシ等三人に攻められ、理解不能の感覚に支配されたマサムネの思考では、  
その行為が何の為の行為なのか理解できず、ただ、太ももをすり合わせ、甘えるような声を上げるだけだった。  
 
「榛名よ……その力、全てを解放せよ!」  
 
 ノブナガがそう呟いた瞬間、榛名は赤く光を放ち、そして振動音がよりいっそう激しくなる。  
その激しく動く榛名をマサムネの胸に押し当てた瞬間、マサムネの意識は一気に飛ばされた。  
 
「んんん!んん!んんんん〜!」  
 
 ビクンビクン!……縛られたまま、激しく痙攣し、髪の毛を振り乱しながら頭を激しく振り、榛名の振動に狂うマサムネ。  
目隠しに隠された瞳からは涙が零れ、猿ぐつわに塞がれた口からは涎があふれ出す。  
何をされたのか?何をされているのかを理解できない、否、理解しようとすることすら出来ない圧倒的な榛名による快楽。  
胸を激しく攻められ、痛いほどの立った桃色の乳首は押しつぶされるかのように攻められている。  
激しい榛名の振動は、マサムネの豊満な胸を弛ませ、そして、マサムネを快楽という名の沼地に沈める。  
どのくらいの時間、榛名を胸に当てられていたのか?  
何度も何度も意識が白く塗りつぶされた時、榛名は動きを止めた。  
朦朧とする意識の中、マサムネは悪魔の囁きを聞いた。  
 
「さて、マサムネよ。これよりが本番じゃ。泣け!叫べ!もがくがいい!喘ぎ、悶え、堕ちてしまえ!」  
 
 ……否、それは天使の囁きだったのかも知れない。  
恐怖からか、それとも違う何かからなのか。  
涙で目隠しの手ぬぐいを濡らすマサムネは、その声を聞いた次の瞬間、全てを理解してしまった。  
私はこの感覚に逆らえない。否、従わなければいけないのだ、と。  
濡れそぼった股間に当てられた榛名は、マサムネの愛液を撒き散らしながら激しく振動した。  
 
「お、おぐぅぅぅ〜!ん、んんぐぅぅぅ〜!んん!んぐ、んんんんん〜!」  
 
 天を仰ぎ、全身を硬直させたマサムネは、グッタリと動かなくなり、  
猿ぐつわされた口から、止まる事のない唾液を垂らし続けた。  
 
「くっくっく……派手に達しおったなぁ」  
 
 マサムネの目隠しと猿ぐつわを取り、失神したマサムネを無理やり起こす。  
意識を取り戻したマサムネは、虚ろな瞳でノブナガを見上げ、こう呟いた。  
 
『のぶな、がざまぁ……くださ、いませぇ。まさむねにぃ、まさむねにぃ』  
 
 快楽に狂い、虚ろな瞳で見つめてくるマサムネにノブナガは高笑いをし、再度榛名を股間に押し当てた。  
 
「はぁ〜っはっはっはぁ!堕ちよった!伊達マサムネ、我の手に堕ちたわ!」  
「い、いい!のぶな、が、ざまぁ!いいですぅ!ぎもぢいいぃぃ〜!イグ!マサムネは、いぎまずぅぅぅ〜!んあああ〜!」  
   
 
  ……戦国の世を争う8人の乙女、戦国乙女の一人伊達マサムネ。  
異国をも利用して天下を手に入れようとしたマサムネの野望は、ノブナガの手によって砕け散り、潰えた。  
 
 こうしてノブナガの元には、明智ミツヒデ、豊臣ヒデヨシ、今川ヨシモト、武田シンゲン、上杉ケンシン。  
そして、奥州の覇者。独眼竜伊達マサムネが集うことになった。  
この六人の戦国乙女を配下に治めたノブナガに手により、天下統一はもはや確実かと思われた。  
残る一人、最後の戦国乙女。徳川イエヤスなど相手にならないと思われていた。  
 
「出立の準備を急げ!グズグズするな!時間はないのだぞ!  
我等三人はイエヤス様のお供をし、会見に同席する。  
何かあればノブナガの首をもぎ取り、ついでに天下をもぎ取ってやるわ!」  
「そうよ、貴方達はもしもの時にイエヤス様をお守りすればいいわ。あとは私とオウガイ、コタロウに任せなさい。  
ウフフフフ、イエヤス様の邪魔をする者は、この私が切り刻んであげるわ」  
 
 慌しい城内、一人の武将がその大きな身体を慌しく動かし、配下の雑兵たちに指示を出す。  
そして、その傍らに寄り添うもう一人の武将が手にした刀を振り上げ、士気を高める。  
 
「オウガイ様!出立の準備、整いました!馬廻りからの選りすぐりの兵、百名、準備は整っております!」  
「よし!貴様等はいざという時にイエヤス様をお守りすることが任務だ!  
敵を打ち倒すのは、このオウガイに任せればいい!  
イエヤス様をお守りする、それのみを考え、行動せよ!」  
 
 眼前に揃った屈強な兵士達。  
その一人一人がイエヤスのためならば命を惜しまない忠臣達だ。  
 
「ではムラサメ。私はイエヤス様とコタロウを呼んでくる。貴様等、今のうちに別れの挨拶をしておくがいい。  
これが今生の別れになるやもしれんからな」  
「すでに終わらせております!我等全員、イエヤス様の恩ためなら命などいりません!」  
 
 兵士達の覚悟に、満足げに頷き、イエヤスの元に向かうオウガイ。  
兵士達は今回のノブナガとイエヤス様との会見は、ノブナガの罠だと思っている。  
その罠にあえて飛び込むイエヤス様をお守りするのは我等だと、士気も高い。  
お互いに『イエヤス様をお守りするぞ!』と固く誓い合い、イエヤスが来るのを待ち続ける。  
一時間ほど待ったであろうか?頬を少し赤く染めたイエヤスがその手に杖を持ちフラフラと現れた。  
 
「……ではノブナガさんに会いに行きましょう」  
 
 ニッコリと微笑むイエヤスの側には、イエヤスを呼びに行ったはずのオウガイはいない。   
コタロウの姿もない。いったい二人はどうしたのかと、首を傾げる兵士達。  
何が起きたのか察したムラサメは額に手をあて、ため息を吐く。  
 
「はぁぁ〜……イエヤス様。これから大事なノブナガとの対決だというのに……  
オウガイとコタロウ、二人も使い物にしなくてもよかったのではありませんか?」  
「……ゴメンなさい。ですが、二人の代わりにシロがついてきてくれます」  
 
 白い犬を抱きしめ、ニッコリと微笑むイエヤス。  
その緊張感のかけらもない姿を見て、頭を抱え、ため息を吐くムラサメ。  
 
「……オウガイもコタロウも連れて行くのは無理ね。こうなれば私一人でやるしかないか。  
イエヤス様、そろそろ出立しないと約束の日時に間に合いません。  
急いでノブナガの元に向かいましょう」  
「はい、とても楽しみです。ノブナガさん、きっとお綺麗になっているでしょうから」  
 
 ニッコリと微笑むその姿。  
イエヤスを知らぬものが見れば、誰がこの少女が乱世を争う八人の戦国乙女が一人、徳川イエヤスだと思うであろうか?  
今は付き従っているムラサメも、最初は思いもしなかった。  
思いもしなかったせいで、あんなことになり……初めての時の事を思い出したのか、頬を赤く染める。  
 
「……ムラサメさん?どうかしましたか?」  
「……は?い、いえ、何でもありません。では、参りましょう」  
 
 頬を染め、イエヤスとの行為を思い出していたムラサメは我に返り、兵士に指示を出し、出立をしようとした。  
しかし、そのムラサメの手を握り、フルフルと首を振るイエヤス。  
 
「イ、イエヤス様?急にどうなされたのですか?」  
「大変です……どうしましょう、ムラサメさん」  
 
 頬を赤く染め、ぼそりと呟くように言葉を発したイエヤス。  
イエヤスの言葉に、何か緊急事態が起きたのかと慌てるムラサメ。  
しかし、そのムラサメの耳に聞こえてきたイエヤスの言葉は、信じられない言葉だった。  
 
「頬を染めてるムラサメさんを見ていたら……したくなっちゃいました」  
「……は?イ、イエヤス様?何を言っておられるのですか?これからノブナガとの会見に……」  
「ムラサメさん、参りましょう」  
「え?いや、その、イエヤス様?参ると言われても、何故城に戻るのですか?ちょっとイエヤス様?え?えええ?」  
 
 頬を染め、ムラサメの手を握り城内へと戻るイエヤス。  
しばらくしてイエヤスが戻ってきた時には、妙にすっきりとした顔をしており、ムラサメの姿はなかった。  
 
「では皆さん、ノブナガさんに会いに行きましょう」  
 
 ニッコリと微笑み、兵士達に命令するイエヤス。  
兵士達は、ムラサメにオウガイ、コタロウがどうなったのかを想像し、羨ましいなぁと、悔しがる。  
しかし兵士達はこの後、満足することになった。  
尾張までの道中、休憩をする度に一人、また一人とイエヤスに呼ばれ、暗がりに連れて行かれる。  
その後、満足した表情のイエヤスは戻ってくるが、連れて行かれた兵士は戻っては来なかった。  
 
 イエヤス一行がノブナガとの会見の為に尾張に到着した時、  
イエヤスに付き従う者は、兜を被った白い犬、シロのみとなっていた。  
そのシロをギュっと抱きしめイエヤスは呟く。  
 
「ノブナガさんとお会いするのは、本当に久しぶりです。とても楽しみです。  
……どうしましょう?昔を思い出したらしたくなっちゃいました。  
シロさん、ノブナガさんに会うまでは、我慢した方がいいのでしょうか?」  
 
 胸に抱きしめているシロに問いかける。  
そして、『ノブナガさんとするまでは、我慢しましょう』と呟き、清洲城へと向かった。  
 
 
 ノブナガは、自身の身に、人生最大の敵が、恐怖が迫っていることを知らなかった。   
 
 

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