――――――――「あれから1年か・・・・・」―――――――  
 
夕焼けの茜雲を見上げながら、一人の女子高生が呟く  
「なんか、解からなくなっちゃったな」  
 
関に対して不満は無い  
―――「大切にするから」――――  
あの言葉のとおり、関は私を大切にしてくれてる  
いつも優しく、時に力強く愛してくれる  
関の存在無しの生活など到底想像できず、  
関の存在は私の全てだった  
 
「だけど・・・・・」  
最近、自分の気持ちが解からない  
みんな自分の進路を決め、新たな旅立ちに向け進んでいる  
私も美容師の専門学校への進学を決め、関も服飾の専門学校へと進む  
 
それぞれの旅立ち、それぞれの進む道・・・・  
「離れるのは・・・・・やだな・・・・・」  
寂しい・・・・・・・・・  
寂しい・・・・・・・・・  
誰と・・・・・・・・・・?  
 
私は誰と離れるのが寂しいの?  
みかせんせ?  
富永?  
北川?  
委員長?  
 
違う・・・・・  
そんなんじゃない・・・・・・・・  
 
 
関が離れていってしまうことが怖い  
いくらお互いの専門学校が興津にあると言っても、  
今みたいに毎日会えなくなることが怖い  
 
「私のこと忘れないよね??」  
「いつも私のこと思っててくれるよね?」  
空にむなしく私の問いかけが吸い込まれる  
 
答えが欲しい・・・・  
誰でもいいから答えを教えて!  
やりきれない想い  
お願い・・・・・・  
関のそばに居たい・・・・・  
 
私の居場所はそこなの?・・・・  
 
 
――――――――――  
どこをどう通ってきたのかは解からないが、気付けば関の家の前に立っていた  
「私・・・なんでここに?・・・」  
ガチャ   
突然玄関のドアが開き、そこから関がいつもの笑顔で出てきた  
「あかね?」  
関に呼ばれ思わず正気に戻る  
「あ、あれ?関?どうしたの、こんなところで?」  
「・・・どうって・・・・ここは俺んちだぜ・・・」  
 
「むしろオレの方が聞きたい。  
部屋の窓から外見たら、あかねが玄関前に立っているのが見えたんだ  
どうした? 何かあったのか?」  
 
いつもの関の声だ・・・・・・  
いつもの優しい関・・・・・・  
いつもあたしを包み込んでくれる関・・・・・  
 
なぜか心が軽くなったように感じ、気付けば私の目には涙が溢れていた  
とめどなく、静かに流れる涙は頬を伝い、地面に落ちる前にふき取られていた  
 
関があたしを抱きしめてくれていた  
「関・・・グスッ・・ごめん・・・洋服濡れちゃうよ」  
「良いよ・・・」  
「落ち着くまでこうしてるから・・・・」  
「うん。・・・うっ・・・・うっ・・・・」  
 
関の声は優しく、そして確実に私を包み込み、  
いつも私を助けてくれていた  
 
「ん、ごめん関、もう大丈夫」  
一歩関から離れて、改めて関の顔を見上げる  
「ごめんね、突然家に来たうえに、涙まで見せちゃって・・・」  
「気にするな」  
――――「なんかね、突然寂しくなっちゃって、気付いたら関の家の前に居たの」  
「そっか・・・  
  オレに会いにきてくれたのか。」  
 
―――――――――――――――――  
「そうか、みんなの進路や、オレと会えなくなるから寂しくなったのか」  
公園に移動し、ベンチで缶コーヒーを飲みながら関にいきさつを説明した  
「変だよね? 勝手に想像して、寂しくなって泣いちゃうんだから」  
「変じゃないよ。 オレもあかねやみんなに毎日会えなくなるのは寂しいから」  
「そっか・・・うん・・・・関も同じ気持ちだったんだ」  
 
「あかね」  
「うん?何?」  
「オレは絶対浮気なんかしないからな。信じてくれ。  
 オレには、あかねだけだ・・・・」  
「うん。・・・・・うん。・・・・・グスッ・・・・・」  
「ほら、泣くなって」  
「ううん、違うの・・・・嬉しくて・・・」  
「私も、関じゃなきゃダメなの。私の居場所は関だけなの・・・」  
「あかね・・・・」  
「関・・・・・・」  
 
どちらともなく目をつぶり、唇が近づきキスをする  
関の唇は優しく、情熱的にあたしを求めてくれる  
 
「あかね・・・いいか?・・・・」  
「え?でも・・・・こんなところじゃ・・・・」  
「今日、うちは誰も居ないんだ・・・」    
 
久しぶりの関の部屋、この部屋で関はあたしを力強く愛してくれた  
服飾関係やファッション関係の雑誌が沢山詰まった本棚  
自分で服を作るためのミシン  
本格的な裁縫道具  
男の子の部屋の割には綺麗に整理されている  
 
「あかね・・・おいで・・・」  
ベッドに腰掛ける関があたしを呼ぶ  
関の膝に腰掛ける形であたしは関にもたれ掛かる  
「関の身体あったかい」  
「うん。 少し緊張してるんだ」  
「どうして?」  
「さっきのあかねの泣き顔が可愛かったから・・・・かな」  
 
「もう!・・・・・ばか・・・・ん・・・」  
突然関の唇があたしの唇に覆い被さった  
最初は優しく、そして関の唇はついばむ様にあたしの唇を吸う  
その間、関の両手はあたしの身体の後ろから前に回りこみ、右手はあたしの右胸を、  
左手はあたしの左ふとももをさすっている  
 
「んん!」  
関の右手は、あたしの右胸をTシャツの上から全体の形を確かめる様に揉み、  
左手はすでにスカートの中に入り込み、ふとももと、股関節の付け根部分をさすり続ける  
 
「お、いい声が聞けたぞ?」  
「もう、馬鹿ぁ・・・そんな触り方・・・んぁ!・・・ダメェ・・・」  
関の両手は確実にあたしの弱いところを攻めてくる  
「ほら、腕をバンザーイして?」  
「うん」  
言われるがままに両腕を上げ、スルリとTシャツが脱がされる。  
ブラも一緒に脱がされてしまい、上半身は一糸まとわぬ姿になっている  
 
「お願い、電気・・・消して」  
「だぁーめ!  
  今日はあかねをしっかり見つめていたい」  
 
「ヒャッ・・・あ、ああん・・・」  
後ろからうなじ、首筋にキスをされ、思わず声が出てしまう  
その間も関の右手は胸を、左手はショーツの上からあたしの恥丘を攻める  
「ああっ!お願い、そんなにおっぱいの先をこすらないでぇ」  
「どうして?こんなに硬くなって立ってるよ」  
 
おっぱいと同時に、あたしのショーツの中で関の指が湿り気を帯びた秘所を攻め立てる  
「あっあっあっ!だ、ダメェ!あん!あぁん」  
「あかね・・・・イっていいよ。・・・・オレが抱きしめてるから」  
クチュクチュといやらしい音を立てながら、関の指は動きを早め、  
身体の奥から熱い波が押し寄せる  
「あっあつあっあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」  
 
びくんっと身体がはじけ、関のもたれるようにベッドへと崩れる  
「はぁはぁはぁはぁ・・・・・・・・」  
「気持ちよかった?」  
「う・・はぁ・・うん・・・はぁはぁ・・・・」  
息も絶え絶えになりながらやっと搾り出せた声だった。  
 
 
「関・・・・きて・・・」  
ショーツを脱ぎ、関を誘う  
「入れるよ」  
「ん、あぁ!・・・ああぁ・・・あんはぁ・・・入ってくる」  
「うん・・・・・すげぇ気持ちいい・・・あかねの中・・・」  
 
「ぜ、全部入ったぁ・・・・」  
「んふ、関の凄いよっぉ・・・ん・・・あん!」  
関の動きと連動して、あたしの中で果てしない快楽の波が押し寄せる  
 
「あぁぁぁぁ、あかねぇ!あかねぇ!」  
 
「あん!あん!あっ!あっ!ああぁ!・・い・・・イイ」  
「もっとぉ!もっとぉ!あん!ああああぁぁぁぁ!」  
関があたしの胸に吸い付きながら、舌で乳首を転がし、手の平全体で胸を揉む。  
腰の動きは激しさを増し、接合部からは透明な液体が溢れ、  
クチャッグチュッ  
っと卑猥なおとが鳴り響く  
 
「あかね!こ、腰が止まらないよ。」  
「ああぁぁ! あん! イイ!だめ!駄目!いっちゃう!」  
「お、オレも!もう!あっ!あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」  
「きょ、今日は、中はダメェェェェェェェッ!」  
「あぁぁぁぁっ!」  
 
ビクン!ビクン!とあたしの中で関が暴れていたのを感じながら、  
あたしは幸せな気持ちでいっぱいだった。  
 
「あ〜ぁ、中で出しちゃって・・・」  
「あぁ、ヤバイ・・・かな?」  
「うん・・・・・ちょっと・・・ヤバイかも・・・」  
 
「その時は、責任とってくれる?」  
「ああ・・・・・。もちろん。」  
「あかねの帰る場所は、オレの腕の中だからな・・・」  
「必ず、幸せにする・・・・」  
「うん・・・。ありがとう・・・」  
 
 
―――――――――  
あたしの居場所  
やっと解かった・・・・・・  
もう、離したくない・・・・  
もう、大丈夫・・・・・・・  
あたしは進んでいける・・・・・  
関と一緒に・・・・・・・  
 
 
END  
 

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