「は〜い、今週は『読書週間』です。みんな、いろんな本を読んで心の栄養を蓄えましょう」  
興津高校の図書室で1人の先生が嬉しそうに生徒の前で説明をしていた。  
残暑も終わり、季節は秋へと移っていく。  
2年A組の担任であるみか先生にとってこの時期は読書にじっくりふけることが出来る1番いい時期なのだ。  
「えー、あたし今ダイエット中だから栄養なんかいらないし〜」  
「そうそう、本なんか読まなくてもいいじゃん」  
しれっとした表情で小林と末武が彼女に話しかける。  
「駄目だよ、そんなこと言っちゃ。過去の名作に触れることで心が豊かになって、その結果自分自身を大きく成長させることが出来るんだから〜」  
みか先生は2人に対して優しく諭し始めたが、ふと周りの視線が彼女を刺すのに気づきその方向を向く。  
「…先生より大きくなるって、あんまり説得力ないですよ?」  
彼女をじっと見つめていた富永が冷静に言い放つ。  
「違う、心の話だよ〜っ!」  
その言葉に慌てふためくみか先生。  
「でも、人間的に大きくなるってことは大切なことですよね」  
委員長の言葉に彼女の表情はぱっと明るくなり、再びみんなに話しかける。  
「そう、さすが委員長、いい言葉を言うね〜。みんなもいい作品に出会って読書の秋を満喫してね」  
「というか、1番楽しみにしてるのはみか先生じゃないのか?」  
すぐさまおやじが突っ込みを入れる。  
「いつもの様に夜遅くまで本を読み明かして朝寝坊するとか」  
関がそれに続き、とどめは富永の発言。  
「食欲の秋と合わさって太る事間違いないわね」  
「はう〜、その通りすぎてある意味悲しい…」  
生徒の言葉に言い返す言葉もなく肩を落とすみか先生。  
(ああ、クラスのみんなから突っ込まれてしょげ返ってるみか先生…いいわ〜)  
そんな彼女を見ながら北川はご満悦の様子であった。  
 
暫くして、生徒達は思い思い図書室の本を探して読み始める。  
みか先生も自分の読みたい本を見つけながら他の生徒の状況を覗いていた。  
「工藤君、いっぱい持ってきたね〜。何を読もうとしてるの?」  
何冊もの本を抱えた工藤に彼女が話しかける。  
「先生も良かったらどうです?面白い本ばっかりですよ」  
そう言って彼はその中の1冊を彼女に渡す。  
「ふふ〜ん、何かな〜」  
みか先生が受け取った本のページをぱらぱらめくって…固まった。  
「…工藤君?」  
「何ですか、先生?」  
「ど〜して、この本の中身に男の人同士が愛し合ってる箇所があるのかな〜?」  
器用に首だけをぎぎっ、と彼に向け困った表情を投げかける。  
「もちろん俺の趣味だからです!三島由紀夫は勿論のこと、ブイグとか橋本治もいいですね!」  
拳を握り締め、感情を込めて語り始める工藤。  
「そしてこの本のように熱い想いをいつか末武に…!」  
「ま、まあ文学的に優れている作家だからいいと思うけど…暴走しすぎないようにね〜」  
工藤の熱弁にやや引きつり笑顔のままみか先生は別の生徒の場所に移動する。  
彼女の目線の先には真剣に本を読む小林の姿。  
(小林さんも文学に目覚めたのかな?)  
そしてゆっくり彼女の傍に近寄り、読んでいる内容をじっと見始める。  
「…小林さん?」  
後ろから聞こえてきた言葉に吃驚したのだろう、慌てて本を隠す小林。  
「せ、先生!驚かさないでよ〜」  
「その本、何?」  
目を丸くさせたまま話しかけるみか先生に照れ笑いを浮かべながら小林が答えた。  
「えへへ…。いいダイエット方法ないかな〜、と思ってつい…」  
そうして机の上に置いたのは何とダイエット特集の雑誌。  
『秋のダイエット!これで貴女もスリムに!』と書かれているタイトルに目を落としながら、彼女は涙目で小林の肩をぽんぽん、と叩く。  
「小林さ〜ん…。ちゃんとした本を読もうよ〜」  
「は〜い…」  
 
彼女はとぼとぼと足を歩め、今度は富永の席に近づく。  
「富永さんはどんな本読んでるの?」  
真剣な表情で読書をしている富永に声をかけるみか先生。  
「あ、みか先生」  
それに気づいたのか、富永が返事を返す。  
「そうそう、これ見て下さい。すごくいいと思いませんか?」  
富永はそう言うと本を見開き、指を差しながら彼女に言葉をかける。  
「って、何これ?」  
再び目の前のページに固まってしまうみか先生。  
「うふふ…いいですよね〜、手術の写真集って…」  
そしてある場面に指を当てて、  
「ほら、この臓器を切り取るシーンなんか見ていてうっとりしません?」  
「富永さん?私が読んで欲しいのは『文学』なんですけど…」  
何故学校の図書室にこんな本が置いてあるのだろう、と思いながらみか先生が呆れた表情で彼女に話しかける。  
「これが私の『文学』です」  
「富永さ〜ん…とほほ」  
きっぱりと言い放つ富永に彼女はしょんぼりとするしか他に無かった。  
 
「みか先生♪」  
「あ、北川さん」  
自分の席に戻って文庫を読んでいた彼女に北川が声をかけ、おもむろに1冊の本を渡そうとする。  
「これ、先生が探してた本じゃないですか?」  
「うわ〜、見つけてくれたんだ。この本面白いんだよね〜」  
嬉しそうな顔でその本を手に取ろうとするみか先生。  
しかし、突然目の前からそれが消えてしまう。  
北川はわざと彼女の手の届かない位置まで本を持ち上げていた。  
「北川さ〜ん、貸してよ〜っ」  
「うふっ、ここまで届いたら貸してあげます」  
まるで小動物が頭上の木の実を取ろうとしているかの如くぴょんこぴょんこと飛び跳ねるみか先生。  
もちろん北川は幸せそうな表情を浮かべている。  
「北川ったらまた…」  
「本当に飽きないわよね〜」  
富永と小林はその光景を見ながら軽く溜息をつくのであった。  
 
 
「先生、お願いがあるんですけどいいですか?」  
何とか本を取ることに成功したみか先生に北川が再度話しかける。  
「どうしたの?」  
「実はその本を使って先生の朗読を聞きたいな〜、と思いまして…」  
「え〜、授業のときに私が教科書を読むことがあるじゃない」  
みか先生は少し面食らった様子で返答する。  
しかし北川は真面目な顔で反論し始めた。  
「いえ、こういった良い小説は朗読のスペシャリストが読むといっそう物語のよさが出てきて、さらに深く著者の情景を感じ取ることが出来るかと」  
「スペシャリストって、そんな大げさな…」  
若干照れた表情を見せながら言葉を返すみか先生。  
 
「いやいや、人物の感情の機微を捉える事のできる先生だからこそお願いしたいんです」  
もう一歩前へ、北川の顔が近づく  
「も〜、しょうがないなぁ。後で読んであげるから、もうちょっと待っててね」  
生徒にここまで言われるとお世辞でもやっぱり嬉しいものである。  
軽い微笑を浮かべて北川にそれを向ける。  
「ありがとうございます、先生!」  
北川は彼女の返事を聞くなりぎゅっと小さい身体を自分自身で包み込んだ。  
「わわわっ!いきなり抱きしめないで〜!」  
みか先生は驚きの声を上げて自由の利かない身体をじたばたさせるのだった。  
 
 
放課後の図書室。  
生徒の大半はもう下校しており、ここの近くには殆ど他の先生や生徒が入ってくることはない。  
最近は時間が空くと2人はここに来て他愛もないお喋りや軽いスキンシップ(そっと口付けをしたり、抱きしめあったり)をするようになった。  
「クッ、ククク…」  
その教室から聞こえる怪しさ満開の声。  
声の主である北川はこれから起こる事を想像しながら自らの笑いを止めようとはしない。  
はたから見ると不気味を通り越して恐怖を感じてしまうこと間違いなし。  
数分後、遠くから誰かが近寄ってくる足音に気づき、その笑いを止める。  
「北川さん、待った?」  
扉の音が開き、みか先生が教室の中に入ってくる。  
「大丈夫です、私も今来たところですから♪」  
北川はすでに30分も前から待っていたのだがそんなことはおくびにも出さず笑顔で答える。  
その様子を確認してみか先生は椅子に座り、前の時間に北川から借りた本を取り出す。  
「じっくり聞かせていただきますね、先生」  
「ちょっと恥ずかしいけど…じゃあ始めるね」  
ページをめくり、軽く咳払いをするといつもの少しソプラノががった優しい声が教室に響き始める。  
 
「彼の心はまるで雲の彼方に飛び去ってしまったかのように…」  
本の内容を朗読する彼女を愛しい顔で見つめる北川。  
しかし彼女の心の中ではある計画が練られていた。  
(そろそろあの場面に差し掛かるかしら…)  
みか先生に見つからないように彼女は唇をにやり、と妖しく吊り上げた。  
そして物語も佳境に入り、みか先生の言葉にも力が入りだす。  
「『あなたをずっと探してた。もう2度と離さないわ』彼女の言葉にジャックは何も言わずその身体を抱きしめる。そして…えっ!?」  
「どうしたんですか、みか先生?」  
あからさまに動揺を見せる彼女にいつもの表情で話しかける北川。  
「う、ううん。何でもないよ」  
そしてもう1度咳払いをしてやや躊躇いながら語りだす。  
「そ、そしてその柔らかい唇にき、キスをする。それは唇だけでなく、彼女の口の中にも入り激しく唾液の音が絡み合い…」  
(あれ、こんな表現出てきたっけ?しかも生々しいし…)  
自らの顔がだんだん赤くなっていくのが分かる。  
「彼女の上着のボタンをゆっくり外し…ねえ北川さん、この小説おかしくない?」  
流石に官能的な部分に疑問を抱いたのだろう、不思議そうな顔で北川に問いかける。  
しかしそんな彼女の質問にあっさりと返答する北川。  
「おかしくないですよ?結構最近の小説はそういった表現も出ますし」  
北川の言葉に疑問を残しつつもみか先生は再び本を読み始める。  
 
(まいったなぁ…。何か読んでいる私もどきどきしてきちゃったじゃない〜)  
しかし彼女の危惧は当たっていた。  
ページを進めるごとにその表現はだんだん激しくなり、まるで男女の交わりをメインにしたような内容に変わってきていたのである。  
「彼女の瑞々しい肌つやをしたヒップの部分にその舌を這わせジャックは話しかける。『どの部分を舐めて欲しいんだ?』彼女は恥ずかしそうな表情を浮かべゆっくりと答えた。『あたしの、あたしの』…お、お!?」  
次に続く言葉が出ない。それもそのはず、正に女性の秘所を示す用語がその次に書かれていたからだ。  
真っ赤な顔でぱくぱく口を動かすだけで慌てるみか先生。  
「にゃっ!」  
突然耳元に暖かい空気が流れ込む。  
いつの間にか北川が後ろに回りこみ、そっと彼女を抱きしめていたのだ。  
「き、北川さん…!」  
「早く先生の続きの言葉が聞きたいです♪」  
もう1度耳に息を吹きかける北川にみか先生の身体がぴくりと跳ねる。  
「う〜…。北川さん、騙したね?」  
羞恥の表情を浮かべながら俯くみか先生に北川の手が彼女の膨らみをじんわりと擦り始める。  
「読んでくれないんですか?」  
「ひゃっ!…嫌、恥ずかしいもん…」  
いやいや、と小さく首を振りながら顔を塞ぐ彼女。  
「先生の可愛い声が聞きたいなぁ…。ねっ、お願い?」  
北川はそう言うとみか先生の頬に艶のある柔らかい唇を近づける。  
もちろん両手は彼女の身体を撫でるように擦り、微かな快感を味わせ続ける。  
「…北川さんの、ばかぁ…」  
涙目になりながら本に書かれている言葉を震える唇で吐き出す。  
「お、お…」  
「『お』何ですか?」  
わざと意地の悪い声を耳元で囁き続ける北川。  
 
「『お―――を弄ってください、お願いします』その言葉にジャックの舌は彼女のお―――を…もう許してぇ…」  
もう勘弁して、とばかりに本を机の上に放り出し軽い嗚咽を上げるみか先生。  
(ちょっとやりすぎちゃったかしら)  
少し罪悪感を感じながらも、優しく抱きしめていた力を少し込める。  
「ごめんなさい、みか先生。あまりにも可愛かったからちょっと苛めたくなっちゃったんです」  
そして今度は涙で潤む瞳を自らの舌で舐め取り、そのままみか先生の唇をついばむ。  
「んん、北川さぁん…」  
みか先生もまたその接吻を受け入れ、同じように唇で愛撫をし始める。  
「ばか…すっごく恥ずかしかったんだから」  
そこまで言うと彼女の舌が北川の中に入り込んでいく。  
「ん…ちゅ…。読んでいてちょっと感じちゃったんですか?ここ、立ってますよ」  
北川の手が服の中に入り込み直接下着の上から触り始める。  
「だってぇ…。あんな恥ずかしい言葉を読んでたんだもの、ずーっと心臓がどきどきしっぱなしだったんだよ?」  
「ふふふ、本当に可愛いんだから、みか先生♪」  
彼女の服をゆっくり上げて、その背中に自分の舌をつつっ、と這わせる。  
「ああんっ!」  
またびくりと身体を震わせるみか先生。  
「もっと…この本のように気持ちよくさせてあげますね」  
そして今度は手の中にすっぽり納まる小ぶりな胸を直に触りだし、そのもちのような柔らかさを持つ部分を優しく揉み始める。  
「ああ、すごくじんじんするっ…!」  
「どの場所がじんじんするんですか?」  
耳元に生ぬるい息を送りながらねっとりとした声で囁く北川。  
 
「…っい…」  
「何ですか、聞こえませんよ〜?」  
今度はその乳房の先端を親指と人差し指を使ってきゅっ、とつねり上げる。  
「おっぱいが…じんじんして気持ちいいのっ!」  
羞恥にまみれた表情で自らの欲情を吐き出すみか先生。  
「じゃあ、もっと苛めていいんですか?」  
北川の言葉に真っ赤な顔でこくこく頷く。  
その瞬間に北川の指の力が強くなり、胸全体が強く揉みしだかれる。  
「にゃあっ!」  
まるで猫の鳴き声のような嬌声を上げるみか先生。  
その様子を見ながら北川の右手がそっと太腿に伸びる。  
「可愛い声、もっと鳴いてください…」  
彼女も興奮したのだろうか、息遣いが荒くなっていく。  
そして右手がみか先生のスカートの中に入っていった。  
 
 
(嘘…!何でこんな所でみか先生と北川が!?)  
本棚の影からそんな2人のやり取りを覗き込む人影。  
先ほどの続きを読むため、授業が終わるなり図書室に入って隅のほうで読書に励んでいた富永であった。  
帰ろうとした時に何やら聞き覚えのある声が聞こえたのでそっちに足を運んでみると2人の愛し合う姿を発見してしまったのだ。  
「よりによって学校で…大胆というか何というか…」  
彼女はその様子から目を逸らすことが出来ず、2人の様子を見てしまう。  
みか先生のあえぎ声が否応なく富永の耳に入ってしまう。  
(やだ、この前の事思い出しちゃうじゃない…)  
以前ある事情で2人のやり取りを盗聴して、その時に勢いとはいえ自らを慰めた事があるのだ。  
 
みか先生の淫靡な表情が彼女の目の中に入る。  
(すっごく気持ちよさそう…。って何考えてるのあたし!?)  
首をぶんぶん横に振って2人にばれないようにこっそりとその場を立ち去ろうとする富永だったが…。  
「そこにいるんでしょ、富永?」  
彼女は北川の声に驚きの表情を浮かべ、思わず2人の前に出てきてしまった。  
「と、富永さん!?嫌っ、見ないで!」  
みか先生は恥ずかしさの余り両手で自分の顔を隠してしまう。  
「北川…あんたこんな所で何してるのよっ!」  
この状況に少し怒りの入った声で彼女を問い詰める富永。  
しかし北川は悪びれることも無く、  
「ん〜、今みか先生と愛を語り合ってたところよ〜。ね、みか先生♪」  
そこまで言うと北川の右手は彼女の下着の上から触り始める。  
蜜が下着を通り越し、北川の指先を湿らせる。  
「ああんっ!」  
堪らず卑猥な声を出すみか先生。  
「こらっ!こんな所でそんな厭らしいことしてもいいと思ってんの!?」  
そんな状況でも富永は心の動揺を出来るだけ抑えて北川に噛み付く。  
「そんなにカッカとしないで…。あ、そういえば」  
相変わらずの笑みのまま、自らの手はみか先生を愛撫しながら富永に向かって一言。  
「富永〜。この前、私とみか先生のやり取りを盗み聞きしようとしたんですって?」  
「…!」  
北川の言葉に動揺をあらわにしてしまう富永。  
その様子に口元をにやりと吊り上げ、さらに話しかける。  
「隠したって無駄よ〜。おやじから聞いたんだけどね、私がみか先生に催眠術をかけようとした頃におやじから小型マイクを借りて、その様子を盗聴しようとしたそうじゃない?」  
「おやじの奴…!後で絶対にシメるっ…!」  
富永は不機嫌な表情のままで呟く。  
心の中ではいつ自分が2人の様子を聞きながら自慰行為に耽っていたことがばれないかびくびくしていたが。  
 
「マイクが電池切れって言ってたけど…。本当は私達の行為を聞いてたんじゃない?」  
みか先生のブラジャーを器用に外し、その首筋に唇を付けながら北川は表情を変えず言う。  
「そんなの聞くわけないじゃない!?別にこんな事に興味ないしっ!本当にマイクが電池切れだったのよっ!」  
動揺を必死で抑える富永。しかし北川は彼女の様子が少しずつ変わっているのを見逃さなかった。  
「そうね、聞いてなかったらここで私達が愛し合う姿を見ても何も感じないもんね」  
「そ、そうよっ!」  
そこまで言うと富永は北川に真正面になるように椅子に座る。  
「じっくり2人の姿見させてもらうわっ。別に見たところで何ともないんだから」  
彼女の心の中では相当後悔しているのだが売り言葉に買い言葉、2人が満足するまで何とか我慢しておけば大丈夫だろう、と考えていた。  
「あうう…恥ずかしいよぅ…」  
熱っぽい表情で富永に背を向けようとするみか先生、しかし北川がそれをさせようとしない。  
「駄目ですよ先生、じっくり私達の様子を見せてあげないと」  
北川も椅子に座り、その上にみか先生を乗せ彼女の足をゆっくりと広げさせようとする。  
それを拒むみか先生、足に力を入れて広げようとはしない。  
「もう…先生ったら恥ずかしがっちゃって」  
妖しい笑顔で北川が彼女の耳元をぴちゃぴちゃと舐めだすと一気に身体の力が抜けたのだろうか、彼女の両足が開いていく。  
ちょうど富永の目の前にはみか先生の下着が見えるようになっていた。  
(やだっ…。先生、もうこんなに濡れてるのっ…)  
彼女の下着から染み出る愛液。  
ひくひくと小刻みに動く花弁が布越しに分かる。  
そんなみか先生の姿に自分の心臓の鼓動が激しくなるのを見られたくなくて思わず顔を背ける富永。  
 
「富永〜、顔赤いわよ?」  
「ばっ、馬鹿っ!」  
彼女はスカートの裾を軽く握り締め、なるべく正視しないように俯き加減になる。  
北川はみか先生の下着の横から指を入れ、彼女のスリットをなぞり出す。  
「んふっ…あん」  
普段想像も出来ないような色っぽい声をだすみか先生。  
さらに意図的に富永に彼女の乳房を見せるように手を動かし、ほんのりと桃色に染まった乳頭をその視界にさらけ出す。  
「先生、もうこんなに濡れてる…。見られて感じちゃう人なんですね♪」  
「いやぁ…北川さん、苛めないでぇ…」  
みか先生は羞恥に耐えながら舌足らずな声を上げる。  
そんな彼女の痴態に無意識のうちに足をもじもじさせてしまう富永。  
もちろんその様子を見過ごすわけなく、北川は意地の悪い口調で富永に話しかける。  
「富永〜、足震えてるわよ。ひょっとして我慢してるの?」  
「そ、そんな事…!」  
否定の言葉を吐く富永。  
しかし彼女のスカートの中も徐々に迫ってくる快感に飲み込まれそうになっていた。  
(やばい…濡れてきちゃった)  
富永の秘所からも蜜が滴りだす。  
ただでさえ愛液の量が多いのだ、もう下着から染み出してしまっているのだろう。  
北川にばれない様にぎゅっと両足をくっつけるが、返って意識してしまうのかどんどんと愛液が溢れてくる。  
そんな富永を知ってか知らずか、北川の指はとうとうみか先生の秘所の中に入っていく。  
くちゅ、という音が響く。  
「ああんっ!」  
みか先生のあえぎ声とともに北川の指は彼女の中を前後に動かし始める。  
「本当にいい声ですね…。すごくいやらしいです、先生」  
「だって…北川さんが気持ちよくするん、だものっ!」  
そして自らの腰も少しずつ動きだす。  
彼女の恥蜜が菊穴を伝い、北川の上に伝う。  
 
「だめ…北川さん、汚れちゃう…」  
首を横に小さく動かす彼女に北川は優しい瞳をたたえたまま返答する。  
「いいんです、むしろみか先生で私を汚して欲しいです…」  
言葉を終え、唇を近づけ激しい接吻を交わす2人。  
(ああ…あたしももう、我慢できない…)  
2人のやり取りに堪えきれなくなった富永がそっと自分の手をスカートの上からなぞり出す。  
(うわ…。すごく濡れてるわ)  
生地越しからでも分かる粘りを持った湿り気。  
下着はもちろんの事、座っている部分のスカートも濡れている事がはっきり分かる。  
北川にばれない様に…。  
そう思いながらそのクレヴァスを擦り始めようとする。  
「富永〜、我慢できないなら正直に言ったほうがいいわよ?何ともないのならもっと堂々としたらいいのに…」  
北川の言葉に身体が止まる。  
「…っ」  
彼女の息も大分荒くなっており、頬も最初に比べて若干赤くなっている。  
多分富永も我慢の限界にきているのだろう。  
知っていてわざと厳しい言葉を投げかける北川。  
そして観念したかのように顔を上げ、目を潤ませて喋りだす富永。  
「…分かったわよ、全部言うわ。そう、北川の言うとおり先生達のやり取り聞いてたわよ。それで我慢できなくなって一人でしちゃったのよ。テープは処分したけどね」  
富永は恥じらいを隠すように一気にまくし立てる。  
「それに2人のそんな姿見せつけられたら、もう我慢できないわよっ!あたしも気持ちよくなりたいのっ!」  
言葉の最後のほうは自分の欲望を吐き出していることに富永自身も気づいていないのだろう。  
 
そんな様子に北川は嬉しそうな顔をしながら彼女に話しかける。  
「いいわよ、思いっきり私達を見て慰めてね♪」  
その言葉を皮切りに富永の右手がスカートの中に入り込む。  
「ああん!」  
指が彼女の秘所を弄るたび愛液がまるで小便を漏らしたかのように噴き出す。  
スカートがあっという間に濃い青に染まり、ブレザーの腕の部分の裾も自らの蜜で色が変わっていく。  
椅子からどんどん滴り落ちていく蜜。  
じゅぷじゅぷと激しい水音がよく聞こえる。  
(富永のスイッチが入っちゃったわね…まあ私としては女の子のエッチな姿が見れて一石二鳥なんだけど)  
そう思いながらも北川の手の動きは先ほどより速くなっていく。  
その度にみか先生の口から漏れる淫靡な声。  
「きゃふんっ!き、北川さん…いつもより激しいよっ!」  
彼女の秘所から北川の手を濡らすほどの蜜が流れ出す。  
すでにみか先生の乳頭部分はぷっくりと膨らみ、北川が愛撫するたび情欲の声を上げていた。  
「先生の身体がすごくいやらしいから富永もあんなに激しくなってるんですよ」  
「ふぇ…」  
胸と秘所を攻められながら虚ろな表情を浮かべたまま富永の方向を見るみか先生。  
「駄目、手が止まらないのぉ!」  
椅子から崩れ落ち、四つん這いになりながら手のひら全体を使って愛液でどろどろになっている自分の秘所を弄りまくる富永の姿。  
濃厚な音が2人の耳にも入ってくる。  
溢れかえる蜜液は制服のスカートをこれでもかという位汚し、ブレザーの部分にも染み渡っていく。  
「先生も富永みたいにもっともっと感じてもらいましょうか♪」  
そして言葉を止めてみか先生の耳元に自らの舌を舐りながら差し込む。  
 
「やっ!ああん、きゃん!」  
頭の中に直接響き渡る唾液の音。  
秘所と胸と耳を攻められ、ますます快楽のとりこになっていくみか先生。  
秘所からしどどと溢れる蜜。  
北川の指が激しく動き、くちゅくちゅという音がだんだん大きくなってくる。  
「きた、がわさん、もう…もう我慢できないよっ…」  
みか先生自ら北川に唇を求め、息も絶え絶えに言う。  
「どうしたんですか〜、言わないと分からないでちゅよ〜?」  
分かっているのに子どもをあやす様な言葉で語りかける北川に涙を湛えた瞳を見せながら羞恥の表情で答える彼女。  
「お、おしっこが出ちゃう…」  
「聞こえな〜い」  
わざと顔をあさっての方向に向ける北川。  
「おしっこが、出ちゃうのっ!」  
恥ずかしさを堪えながら、先ほどより大きい声で北川に話しかける。  
「じゃあ、いっぱい出してください。富永にもかけちゃいましょうか〜」  
「だめ、駄目だよっ…!」  
可愛らしくいやいや、と首を横に振るみか先生。  
「でも富永、もういっちゃいそうですよ。先生もいかないと」  
そして北川は秘所の一番敏感な部分をおもむろに抓る。  
 
「ああっ!で、出ちゃうっ!」  
富永も北川の言葉どおり、絶頂に達しようとしていた。  
「もう止まらない、いっちゃいそうっ!」  
自らの身体は愛液に塗れ、それでもなお止まらない蜜。  
その顔は彷徨に満ちて、限界を迎え入れようとしていた。  
「先生、先生もいってください…!あたしに一杯かけてくださいっ!」  
這いずりながらみか先生の秘所が目の前に来るように移動する富永。  
「ほら、富永もああ言ってることですし…。そろそろ出しちゃってください♪」  
北川の手がみか先生の秘所を激しくかき混ぜるような動きで愛撫する。  
「あ、あっ、出るっ、出ちゃうっ!駄目ぇっ!」  
そして富永も。  
「あたしも、いくっ!いっちゃうっ!」  
『ああ、あああーっ!』  
みか先生と富永の声が同時に響き、びゅっという音がみか先生の大事な部分から聞こえ、そこから琥珀色の液体が噴き出す。  
それは富永の胸にかかり、リボンと中のブラウスを同じ色に染め、ブレザーを濡らす。  
同時に彼女も全身を大きく震わせ、足元に自らの液体を溢れさせる。  
みか先生から流れる愛液と尿の混ざった蜜液は富永の身体が降りかかり、彼女を塗れさせていく。  
「先生、すっごく気持ちよかった…」  
荒い息をつきながら瞳に情欲を湛えて話しかける富永。  
「みか先生、どうでしたか?良かったですか?」  
北川の言葉にみか先生は何も言わず、彼女に対して愛しさを感じながらその唇を貪るのであった。  
 
 
「本当にごめんなさい!」  
富永に対して手を前に合わせ謝罪するみか先生。  
目の前にいるのは全身ずぶ濡れの富永。  
成り行きといえ、教え子に向かって自分の尿液をかけてしまったのだ。  
普通ならとんでもない事だが…。  
「いいんですよ先生、あたしも気持ちよかったし」  
制服は自分の放ったものとみか先生のもので汚れ、髪の毛にも少しかかっていた。  
そんな格好になってもいつものように冷静に答える富永。  
「取り合えずすぐに着替えと拭くもの持って来るね!」  
みか先生は慌てふためきつつ、駆け足で教室を飛び出そうとする。  
「先生〜、スカートの中身見えないようにしてくださいね〜」  
北川の言葉にお約束の如くすっ転ぶ彼女。  
「あーあ、中身丸見え…。お願いですから他の人に見られないようにしてくださいね?」  
「はい…」  
富永の突っ込みに恥ずかしさを隠しながら小走りで教室の外に出て行くみか先生だった。  
 
その足音が消えてから富永が北川に話しかける。  
「北川、先生の事本当に好きなんだね…」  
すこし顔を赤らめてゆっくり頷く北川。  
「…好き、だけじゃないと思う。もうみか先生の存在が私の心の一部分になってるんだと思う…」  
しばし流れる沈黙。  
その表情を見て富永がクスリ、と笑みをこぼす。  
「見ているこっちが羨ましくなるくらいよ…」  
「富永…」  
「って言うかクラスのみんな、もうあんた達が付き合ってる事知ってるし」  
「え?」  
続いた言葉に固まる北川。  
「以前より何ていうか…先生がちょっと女らしく感じる時があったし、あんたもこの前自分で先生は自分のものだ、って発言したでしょーが…」  
「あ…そうだった」  
北川はその時の状況を思い出し失笑してしまう。  
 
「でも、卒業したらどうするの?」  
さらに続く言葉に一瞬空気が止まる。  
「そ、そんな事…分からないわよ」  
「そしたらみんな離れ離れ…。毎日のように会えないわよ。環境も変わるしね」  
富永の言葉に少し不安な表情を浮かべる彼女。  
が、すぐそれを打ち消し。  
「大丈夫よ。もし離れてても2人の愛は永遠に不滅ですからっ!」  
「まああんた達の事だから大丈夫だと思うけど…」  
遠くから足音が聞こえてくる。  
みか先生が戻ってきたのだろう。  
「とにかくあたしはあんたと先生を応援するからね。頑張って」  
「ありがとう…」  
微笑みを浮かべて富永を見送る彼女。  
 
私が卒業しても、ずっと一緒ですよね、みか先生…。  
 
心の片隅にその不安を追いやり、笑顔で教室に戻ってきたみか先生を迎える北川であった。  
 
 

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