初めてほのかに性欲を処理してもらってから、かれこれ2週間になる。  
 その間、ほのかの間違った知識を訂正しなかったのは僕自身が快楽のとりこになっていたからだった。  
 『精神の安定はともかく、射精しなくても肉体的には何の問題もない』。そう何度も言いかけた。  
 だけどほのかのような美少女が射精させてくれる誘惑にどうしても勝てなかった。  
 そうしてあれ以来、僕は毎日のようにほのかの口の中で射精していた。  
 ほのかが面会時間と同時にお見舞いに来てくれる日は毎回だ。  
 しかもそのたびにほのかは精液を飲んでくれている。  
 最初のとき、決して望んだわけではないだろうに飲んでしまったためほのかもそれほど抵抗がないのかもしれない。  
 もっとも、ほのかが常に嚥下してくれるきっかけとなったのは綾崎さんだった。  
 
 あの日、精液を処理したティッシュをごみ箱に捨てたままだったのがいけなかった。  
 夕方になって食事を配膳してくれた綾崎さんに「それ」を発見されてしまった。  
 ……生乾きで、オスのにおいを強く放つティッシュ。量が多かったからなおさらだ。  
 とうに事を終え、僕は服を着ていた。だけどそこで何があったかは明白だった。  
 綾崎さんは僕とほのかとをあきれたように見て  
「若いし、骨折以外は健康だから仕方ないのかもしれないけど……ほどほどにしてくださいね」  
 やんわりとたしなめられてしまった。  
 ……顔から火が出そうとはきっとこういうことを言うんだろうな。  
 ほのかも身の置き所がないという感じで真っ赤になって顔を上げられないでいたっけ。  
 だけど、そんなことがあったのに綾崎さんはほのかが来ることを拒まなかった。  
 むしろ歓迎してくれてるみたいだった。  
 しかも個室で二人きりになる時間を作ってくれているようにも思えた。  
 知り合いが誰もいない北海道。しかも夏休みがまるまるベッドの上の僕への気遣いだろう。  
 そんなわけで、ある意味公認ともいえる形で僕はほのかと二人だけの時間を何度も持てていた。  
 そのときからだ。僕が射精した白濁をほのかが飲み下してくれるようになったのは。  
 
 東京の僕の学校なら8月いっぱいは夏休みだ。でも北海道はそうじゃない。  
 早々に2学期が始まったほのかがお見舞いに来てくれるのは自然に夕方からになった。  
 学校帰りで制服姿のほのか。デートするときや夏休み中のお見舞いはいつも私服だったからとても新鮮だ。  
 
「でも不思議。ちょっと前まで男の子と二人きりでいることにも抵抗があったのに」  
 ほのかが笑う。続けて  
「私ね……自分でも不思議なんだけど相手があなただと平気みたいなの……やっぱり昔からの知り合いだからかな……」  
 言いながら頬を染めた。  
「う、うん……」  
 なんだか僕も照れくさい。  
 だって、男と二人きりどころか、ほのかは僕の……。  
 
 僕の枕もとで学校の話や友だちの話をしたあと、ほのかはいつものように欲望を受け止めてくれる。  
「ケガさせちゃってごめんね……今日も……してあげる」  
 そう言いながらほのかがフェラチオを始める。  
「ちゅっ、ちゅぱ……あむ、ん…ちゅっ……」  
 モノを咥えた口元から淫らな音を立て、ほのかが僕を絶頂へと導いていく。  
 制服を着たほのかが口でしてくれていることに僕の興奮は異常なほどかき立てられる。  
 唇と舌で僕に奉仕しながら、ほのかも興奮しているのか頬が上気している。  
 ほのかの肌から立ちのぼる女の子らしい甘い香りに僕の理性が麻痺していく。  
 ……オスの本能に訴えかけるメスの淫らな匂い。  
 数分後、僕はほのかのかわいらしい口の中に大量に白濁を射ち出し、ベッドにぐったりと身を横たえた。  
 
 部屋の隅の洗面台で口をゆすいだほのかが戻ってくる。  
「今日もいっぱい出たよ。お疲れさま」  
「ほのかこそ疲れたでしょ? ごめんね、こんなことさせて」  
「ううん。……私が悪いんだから」  
 そう言いながら頬を染めるほのかは妖艶な美しさをたたえていた。  
 最近、ほのかがとみにきれいになったように感じる。色気も出てきた。  
 毎日といっていいほど精液を口の中に受けているほのか。  
 医学的なことはよくわからないけど、ホルモンの関係なのだろうか?  間違いなくほのかはきれいになっていた。  
 しかもそう感じていたのは僕だけではなかったらしい。  
「最近、学校で男の子に声をかけられることが多くなったの……」  
 あまり歓迎しない口ぶりでほのかがこぼす。  
 案の定ほのかは学校や通学路で幾人もの男子生徒に思いを告げられ、交際を申し込まれているそうだ。  
 こんなときほど祥桜学園が共学であることを恨めしく思ったことはない。  
「そ、それでほのか……まさか申し出を受けたりしな……」  
「もう……私が男の子苦手なのあなただって知ってるくせに。女の子のことエッチな目で見るんだもん。キライ……」  
 僕の言葉をさえぎってほのかは言った。続けて  
「男の子は女の子の体のこととか、毎月来る重たい気持ちとか……絶対に分からない」  
「……そうかもしれない。だけどほのかだって」  
「うん。女の子だって男の子がエッチな本見てどんな感じなのかとか……」  
 そう言ってほのかは真っ赤になってちょっとうつむいた。  
 そして顔を伏せたまま言葉を続ける。  
「やっぱり体のことでいろいろ不安なんじゃないかとか……そういうことって、分からない」  
「……うん」  
 たしかに理解しあうのは難しいと思う。だけどその手間を惜しんじゃいけないとも思う。  
「だけど……やっぱり男の子は苦手……」  
 ほのかはそこで自分の言葉の意味に気づいたのか、  
「あ、あなたはそれほど苦手じゃ……だって……」  
 あわててそう付け加えた。後半はよく聞こえなかったけど。  
「う、うん……」  
 実際にほのかを性欲の対象にしているわけだ。僕もなんとなく気まずい。  
 本当はほのかもこんなことはしたくないのかもしれない。  
 だけど自分がケガをさせたという負い目からか、自分の気持ちを押し殺して僕に奉仕してくれているんだろう。  
「わ、私そろそろ帰るね……じゃあまた明日」  
 そんな会話に恥ずかしくなったのか、小さく手を振ってほのかがそそくさと病室を出ていく。  
 
 次の日、ほのかが  
「私ね、東京の男の子と付き合ってるってみんなに言っちゃった」  
 どことなく晴れがましい顔で言った。  
「……いいの?」  
 『男嫌い』。それがまわりのほのかへのイメージだろう。  
 それを自分から覆すようなことをしていいのだろうか? そう思った。  
「うん。だって他の男の子が『付き合ってくれ』ってしつこいんだもん」  
「ま、まぁほのかかわいいから仕方ないともいえるけど……だけどそんなこと言っちゃって変な噂になってない?」  
 ちょっとだけ面映い。  
「最初はね、そんな風に噂されるのがすごくイヤだったんだけど、もう噂になったって平気」  
「……え?」  
「だって……あなたが好きだから。……今日もするね」  
 そう言いながら、ほのかは頬を染めて剛直に指をからめた。  
 
 この日もほのかは、まるでそれが義務であるかのように僕を射精まで誘なってくれた。  
 ほのかみたいな美少女に間近に勃起を見られる羞恥。ほっそりとした指が生み出す快感。肉茎に顔を寄せたほのかの吐息。  
 それらに浸っていた僕は、淫茎がほのかの口内に包まれた歓びに精を即座に洩らしそうなほど高ぶる。  
「ぐっ、むっ……」  
 歯を食いしばって快楽のうめきをこらえる。  
 生温かく、濡れた口の中でほのかの舌が自在に動き回る。  
 長い髪が僕の下腹部や太ももに当たる。そのサラサラとした感触がなんとも気持ちいい。  
 ……どんどん高まっていく。  
 昨日もほのかに射精させてもらっている。だからそんなに溜まっていないはずだ。  
 なのに限界があっという間に近づく。  
 腰骨のあたりで生まれた快感が背すじを脳天まで駆けのぼる。  
「ほのかっ、ほのかっ……うっっ!」  
 宙を舞うかのような快感が全身を襲う。  
どくんっ! びゅびゅっ! ずびゅっ!………  
 その次の瞬間、僕はほのかの口の中に大量に白濁の粘液をほとばしらせていた。  
 
 激情が過ぎ去る。  
 ほのかの口の中で陰茎がゆっくり力を失っていく。  
 射精後のけだるさの中、僕はほのかののどが  
こくんっ  
 小さく鳴るのを聞いた。  
 そのまま唇でしごくようにして尿道に残った精液を吸い取る。  
 僕から離れると、ほのかは唇の端から垂れてくる粘液を指で押さえたままかすかに微笑んだ。  
「いっぱい出たよ。気持ちよかった?」  
「……うん、ありがとうほのか」  
「よかった……」  
 そうして艶然と顔をほころばせた。  
 
 そんなある日、病院側で僕の退院が検討されたらしい。綾崎さんがそれを教えてくれた。  
 松葉杖を突いて、それでもかなり無理をすれば自分で歩けるほどに快復していた僕はそれを受諾した。  
 そろそろ僕の学校も始まる。北海道で入院していては学校に通えない。そう思ったからだ。  
 急な話だけど、退院は来週の月曜。その日の午後には飛行機で帰京することも決まった。  
 お見舞いに来てくれたほのかに早速それを伝える。  
「! ……そうなんだ。ううん、おめでとう!」  
 驚いた顔をしたほのかは一瞬だけ表情を曇らせ、すぐに笑顔で僕を祝福してくれた。  
「退院まで……最後の日まで私がしてあげるね」  
 含羞の色を浮かべながらほのかが言う。  
「う、うん……」  
 最後の日までにほのかに男性の生理について本当のことを言わなければ……。  
 そう思いながらも、僕はほのかが脱がせやすいように腰を浮かせていた。  
 
つぅっ……  
 最初は形をなぞるように表面をなでていた人差し指に力が加わる。  
 血管を浮き立たせた茎を這いまわる指がもう一本増え、親指と輪を作る。  
「……熱い」  
 もう何度も触っているはずなのに、そのたびにほのかはそう言った。  
 さらに中指が加わり、華奢な3本でつまむようにして亀頭がはさまれる。  
 カリの出っ張りを弾くように、揉むようにしてほのかが僕を高めていく。  
「ほ、ほのか……そろそろ」  
 たしかに気持ちいいんだけど、どこか物足りない。もどかしさからほのかに次の行為を促す。  
「うん……」  
 愛らしい口を大きく開け、ほのかが怒張をほおばった。  
 舌の腹が裏側の縫い目を小刻みに揺する。カリが上あごでこすられる。手が茎をしごく。  
 そうしながらほのかは上目で僕の顔を見た。少し不安そうな顔だ。  
「気持ちいいよ、ほのか……」  
 股間で上下する髪をなでながら応える。  
 うれしそうに目を細めたほのかのペースが上がった。  
 首を前後に振りながら右手で茎を、左手は袋を刺激する。舌も縦横に動き回る。  
 性感が高まっていく。……イキそうだ。  
「ほのか……出そう」  
 ほのかが僕の目を見てうなずいた。  
 せり上がる射精の衝動に勃起が究極まで硬化する。  
「ほのか、ほの……くっっ!」  
 背すじに電気が流れるような衝撃が走る。次の瞬間、  
びゅっ! どびゅっ! びゅびゅっ!………  
 腰の奥で爆発が起きた。  
 ほのかの唇で締めつけられた部分を精液が通過するのが分かる。  
 そしてそれは外部に漏れることなく、すべてほのかの口の中にほとばしる。  
「おぉうっ!」  
 獣じみたうなり声を上げ、僕はほのかの口内を穢して射出を続けた。  
 
 明日はようやく退院だ。長かった病院暮らしもやっと終わる。  
 今日は日曜なので、ほのかは面会時間と同時に僕の病室に来てくれた。  
「明日は退院だね」  
 ぽつりとほのかが言う。  
「うん。ほのかのおかげで治りが早くなったのかもね」  
 笑って言いながら力こぶを作るポーズをとる。  
 そんな僕の冗談にも  
「東京……帰っちゃうんだよね」  
 ほのかは僕の目を見ようともせずに言う。  
「……ほのか」  
 僕からも笑いが消える。  
「今度、いつ会えるのかな?」  
「入院しててバイトできなかったし、2学期も始まるからぁ……」  
 答えながら北海道までの交通費を素早く計算する。  
「ごめんねケガさせちゃって。私が誘わなければバイトだってできたし」  
「ち、違うよ。そういう意味で言ったんじゃない」  
 あわてて手を振ってほのかを制する。  
 そのまま二人とも黙りこくる。重い空気が病室に充満していく。  
 
「……想い出が……次に会うときまで忘れられない強い想い出が欲しいな」  
 沈黙のあと、そう言ってほのかが顔を上げた。  
「ほのか、それって……」  
 まさかほのかは、僕と……。  
「……うん」  
 静かに、だけど強くうなずくとほのかの瞳が閉じられた。  
 僕はその肩を抱くと、そっと唇を合わせた。……初めてのキスだった。  
 キスなんかよりもすごい経験をしていながら、考えてみればこれが僕たちのファーストキスだ。  
 そんな思いが頭の中を渦巻く。  
 どうすればいいのかわからず、ただ唇を合わせただけの時間が過ぎていく。  
 ほのかの唇はとってもやわらかく、あたたかかった。  
 唇を少し強く押しつけてみる。と、唇がつぶれてわずかに開き、歯に硬い感触が伝わってきた。  
(ほのかの前歯だ……)  
 それだけで僕の心臓は早鐘を打つように高鳴る。  
 頬にほのかの息が当たる。なんだかくすぐったいけど、すごく気持ちいい。  
(キスって舌も使うんだよな……)  
 それを思い出し、僕は唇を少し開くとそのすき間から舌を出してみた。  
 先端でほのかの唇をゆっくりとなぞる。  
「っ!」  
 その行為にほのかはビクッと体を震わせたけど、僕から離れようとはしない。  
 意を強くした僕は舌の先に力を入れて、ほのかの唇をこじ開けるように動かした。  
 
 舌が触れあう。  
 一瞬、ほのかの舌は奥に引っ込んだ。だけどまた僕に触れてくる。  
 そのままおずおずと何度かためらいがちに動いたあと、僕たちの舌は絡んだ。  
 歯の裏や上あごをくすぐるように刺激する。強く吸いあう。軽く噛む。  
 僕はいつの間にかほのかをきつく抱きしめていた。ほのかも僕に強くしがみついていた。  
 舌の根が痛くなるほど、僕はほのかと激しくキスを続けた。  
 
ぴちゅっ  
 小さな音を立てて僕たちの唇が離れた。二人の唇に銀の糸がかかる。  
 それを見たほのかが頬を染めてうつむく。  
「ほのか、愛してる……」  
 僕の言葉に、ほのかは顔を伏せたままうなずいた。  
「ほのか、本当にいいの?」  
 ためらいがちに聞いた僕に、  
「初めてだけど……信じた人となら怖くないよ」  
 決意を込めた口調でほのかが答える。  
「ほのか……僕もほのかの裸、見たい……」  
 いつもほのかに一方的に奉仕してもらっていた僕はほのかの裸を見たことがなかった。  
 
 ほのかはスカートをはいたまま下着を下ろすと後ろを向き、僕の顔をまたいだ。  
 僕の目の前にほのかの恥ずかしい部分がある。  
 ……初めて見る女の子のアソコ。  
ごくりっ  
 のどが鳴った。  
 
 お尻の割れ目のすぐ下にすぼまりが、その下には複雑な形状の肉ひだがあった。  
 さらにやや赤みを帯びた茶色の恥毛がこんもりとけぶる恥丘に続く。  
 女性器。  
 保健の教科書で見た図版は簡略化されたもので、色も着いていなかった。  
 だけど、いま僕の目の前にあるのは、童貞の僕が夢にまで見た本物、それもほのかの性器だった。  
「は、恥ずかしいよ……」  
 かすかに震えたほのかの声。  
 もう一度よく目を凝らす。  
 張りがあって肉付きのいい太ももも、女性らしい丸みを持ったお尻も、静脈が透けて見えるほど色が白かった。  
 小陰唇は淡い紅色で、その対比が本当にきれいだった。  
 緊張からか指が震える。手を開いたり握ったりして震えを止めると静かに秘所に伸ばす。  
 指がほのかの肉のひだに触れた。  
ぴくんっ!  
 途端、ほのかの腰が小さくはねる。  
 それに構わず、僕は陰唇を左右に広げた。  
 ……ほんのりと甘い香り、そして決してイヤではない程度の刺激臭が漂う。  
 それが汗なのか、女の子が興奮したときに「濡れる」と言われる愛液なのかはわからない。  
 陰唇の内側は艶のある薄紅色でヌルヌルとした粘液にまみれている。  
 もっと観察すると膣の穴があった。……僕を受け入れるほのかの大切なところ。  
 次いで僕は肉ひだの合わさったところにある小さな突起に指を向けた。  
(たしかこれがクリトリスだよな)  
 爪の先で転がすように触れた瞬間、  
「ひあっ!」  
 泣きそうなほのかの声と共に腰が大きく跳ね上がる。  
「ほ、ほのかっ!」  
 あわててクリトリスから指を離す。  
 どうすればいいかわからずにそのまま観察しているとほのかの恥ずかしい部分がヒクヒクとうごめいた。  
 そして粘度の高そうな液体がにじみ出てくる。  
(この液体、膣から出てくる?)  
 膣口の周りを指で円を描くようになぞる。  
 そうしながら少しだけ指先を膣に沈ませる。  
ぬるりっ  
 抵抗もなく指先がもぐりこんだ。  
 温かい粘膜が指先にまとわりつく。  
 それだけではなく、指を奥に引き込もうとするような動きも感じられた。  
(うわっ、こんな気持ちよさそうなところに入れるんだ……)  
 何かに憑かれたように僕は膣の入り口を玩弄しつづけた。  
 そのうち、ほのかの口から  
「ああっ、うぅっ……」  
 小さなあえぎが洩れはじめた。  
(ほのかが感じている!)  
 意を強くした僕は指をさらに奥へと進めた。  
 どこまでも吸い込まれていきそうに錯覚する。しかも指が  
ぎゅっ、ぎゅっ  
 と断続的に締めつけられる。  
 
 もう何も分からなくなっていた。  
 とっさに僕はほのかの性器に口を寄せていた。  
 馥郁とした香りを感じながら唇を押し当て、そのまま舌で舐めまわす。  
 途中で自分の指が邪魔なことに気付き、ほのかから引き抜く。……透明な粘液が糸を引いた。  
 代わりに、いっぱいに伸ばした舌を差し入れる。  
 入り口のあたりしか舐められないけど、奥から湧き出る液体を音を立ててすする。  
「あぁっ、いや、いやぁ!」  
 上ずった声を出し、ほのかの内ももが僕の顔を強くはさみこんだ。  
 僕は顔を左右に振りながら、ほのかの性器を舐めつづけた。  
 
 剛直が固定される。  
 ガクガクと体を波打たせたほのかが僕のモノを手でつかんだらしい。  
 次の瞬間には温かく湿った空間が勃起を包みこむ。ほのかが口に含んだようだ。  
「くっ!」  
 フェラチオ自体は何度も体験しているのにあまりの快感に思わず声が上がる。  
 お互いの性器を口で愛撫する初めての経験に興奮しきっていた僕は危うく達しそうになる。  
「くちゅっ、んっ……ちゅぱ…ん……」  
 陰茎に舌が絡み、這いまわり、強く吸われる。  
 急速に射精感が高まる。……このままではイク。  
「ダメだよほのか……出ちゃうっ!」  
 あわててほのかを制止する。  
「……うん」  
 羞恥なのか興奮なのか、全身を朱に染めたほのかが振り返った。  
 そして向き直ると僕のひざをまたいだ。  
 
 ほのかは僕に馬乗りになると、勃起を手で支えて上に向かせ、股間にあてがう。  
くちゅ……  
 ミニスカートの中で位置を合わせたとき、亀頭に濡れた感触が伝わった。  
「ほのか……」  
「いくね」  
 そう言うとほのかが静かに腰を下ろした。  
 屹立の先端がほのかの恥裂を割るのか、やわらかなものが亀頭に触れる。  
 ちょっとの抵抗のあと、  
ぐぐっ  
 何かに咥えこまれた感覚と共に、勃起が熱いものに包まれた。  
 
 ほのかの中はヌルヌルで、とってもあたたかくて、そして僕をきつく締めつけた。  
 まるで小さな生き物がいるのかと錯覚するほどの微妙な蠕動も男性器に伝わる。  
 熱くぬめった粘膜が僕を包みこむ。亀頭をさわさわとなで、吸い付くように奥に引き込まれる。  
「ほ、ほのか……あぁっ!」  
 初めて味わう強烈な快楽に、僕の口からうめきが洩れた。  
 フェラチオの何倍もの快感。今まで体験したことのない悦楽。溺れそうな享楽……。  
 ちょっとでも気を抜くと精液を吐き出してしまいそうになる。肛門を締めてそれに耐える。  
 上になったほのかの体重が結合部にかかり、僕たちは深くつながりあっていた。  
 
「んっ……」  
 苦しげな息でほのかが僕を見下ろす。  
「ほのか、平気?」  
「……大丈夫。平気だよ」  
 そうは言うものの笑顔が引きつっている。  
 苦しそうなほのかは見ててつらい。  
 なんだか胸がいっぱいになった僕は、せめてほのかを抱いていてあげようと思った。  
「ほのか」  
 両手を広げてほのかを呼んだ。  
 それに応じてほのかが僕に胸を合わせる。  
 左手でほのかを抱いたまま、前髪をかき上げ顔を見ると、  
「そんなに見たら……恥ずかしい」  
 そう言ってほのかが目を閉じた。  
 ……そのまま唇が重なる。舌が絡む。強く吸いあい、唾液をすすりあう。  
 
 ただ入れただけなのに、動いてもいないのに僕はもう限界が近くなっていた。  
 キスしたことで余計に興奮したのかもしれなかった。  
 ほのかの膣は僕を断続的に締めあげ、射精を促すように脈動している。  
(あ、イキそう……)  
 あまりに早い絶頂は僕も惜しかったけど、とてもこらえきれるものではなかった。  
 早いほうがほのかの苦痛も少なくて済むだろう。  
 そう思い、僕はほのかの舌を甘噛みしたまま快楽に身をゆだねた。  
(っっ!)  
 次の瞬間、  
どくんっ! びゅくっ! どびゅぅっ!………  
 後頭部がしびれるようなすさまじい快感と共に精液が射ち出された。  
びゅびゅっ! びゅっ!……  
 続けざまに射精が起きる。  
 僕はほのかを強く抱きしめたまま、膣の奥深くに精を吐き出しつづけた。  
 
(ほのかの中に射精してしまった!)  
 冷静さを取り戻した僕の頭に最初に浮かんだのがそれだった。  
 背に回していた腕をゆるめ、ほのかを見る。  
 初めてのセックスの余韻か、ほのかはどこかぼんやりしているようにも見えた。  
「ほのか……」  
「……終わったの?」  
「うん。終わった」  
「そう……」  
 そう言うとほのかが僕の胸に額をつけて  
「大好き……」  
 小さくつぶやいた。  
 
 しばらくそうしていたほのかが身を起こす。僕の上からどこうというのだろう。  
 ひざ立ちしたほのかの太ももを白濁が伝う。僕が射精した精液だ。  
 かすかに血が混じっている。……ほのかの純潔の証。  
 ほのかはティッシュを取ると、手をスカートの中に入れた。すぐに太ももを閉じる。  
 そうしてから今度は僕の股間を拭き清めてくれた。  
 カリの溝や裏スジに着いた欲望の残滓を丁寧にこそげ取ってくれる。  
 僕の始末が終わるとパジャマをはかせ、それからほのかは自分の処理を始めた。  
 膣の中に指を入れ、残った粘液をかき出す。  
 ……ティッシュにも血が着く。  
「ごめん、中で……」  
「……え?」  
「ほのかの中に……精液……」  
「あ……うん」  
 事態を理解してないのか、ほのかの反応はどこか鈍い。  
「子供……」  
 心配になって聞いた僕に  
「あ……今日、大丈夫」  
 わずかに笑みを浮かべてほのかは言った。  
 それでも次の瞬間にはまた寂しそうな表情になる。  
「ほのか?」  
「明日の今ごろはもう……北海道にいないんだよね」  
「え? う、うん」  
「さみしいな……私、もっともっとあなたと一緒にいたい……できれば…ずっとずっと一緒に……」  
 それは僕も同じだった。  
「すぐにまたほのかに会いに来る。だからそれまで……ちょっとだけ我慢して」  
「大丈夫。だってあなたを待つのは少しも苦にならないもん」  
 無理に作った笑顔でほのかが言う。  
「ほのか……」  
「5年生から待ってたのに比べれば……すぐだよね」  
 涙を浮かべてほのかが答えた。  
「ほのかっ!」  
 これほどほのかが愛しいと思ったのは初めてかもしれなかった。  
 気付くと僕はほのかを強く抱きしめていた。  
「く、苦しいよ……」  
 小さな声でほのかがあらがう。だけど僕は腕を放さない。  
「ほのか、ほのか……」  
 絶対にほのかを放さない。そういう気持ちで僕はほのかを抱きつづけた。  
 
 
         おわり  
 

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