「ねえ若菜、26号室の坊や、とっても可愛いんだって? 羨ましいわあ」  
 同僚看護婦に言われ、若菜は曖昧に笑いながら26号室に向かった。同僚は寝たきり老人ばかり相手にしているので、たまには美少年の患者担当になりたいのだろう。  
 実際、心細い患者にとって担当の看護婦は、姉や母親の代わりにもなり、時には恋愛や性欲の対象にもなる。暇を持て余す患者の空想のなかで、娼婦にも天使にもなるのだ。  
 それは看護婦の美醜にはあまり関係ない。若い女性が白衣を着ればそれなりに形になるし、まして相手は人恋しい病人か怪我人だ。  
 看護婦をしていると、患者が今何を考えているのかよくわかる。  
 中にはあからさまに図々しく性欲を訴える者もいる。そんなときこちらは事務的に切り上げたり、適当に冗談交じりにあいづちを打つだけだ。そして看護婦詰め所に戻って、みんなでその患者を笑いものにしてしまう。  
 看護婦が詰め所で患者の話をしないときは、看護婦自身も患者に思いを寄せてしまったか、あるいは後ろめたさがある場合だった。たとえば患者が、大人しい童貞の美少年で、看護婦に淫らな意図があったときなど………。  
 綾崎若菜は二十一歳、厚生看護短大を出て西新宿にあるこの総合病院に勤務しはじめたばかりの新米看護婦である。  
 自分では十人並みの容姿だと思っていたが、病院から看護婦寮の行き帰り、新宿を歩いているとよく芸能界やモデルの勧誘をされるので、案外いい線いっているのだろう。私服だとまだ高校生ぐらいに見えるのかもしれない。  
 現在特定の恋人はなく、彼女なりにこの病院勤めに生き甲斐を感じていた。  
 「耕平君、気分どお?」  
 やがて若菜は26号室のドアを軽くノックして入った。  
 
 一人部屋で、耕平は半身起こして本を読んでいた。夏休み中はクラスメートの見舞いが多く来ていたが、九月に入ってからは誰も来なくなってしまった。高校受験を控えた中三の二学期は、みな大変なのだろう。  
 この病院は完全看護のため、面会時間以外は家族が付き添う必要もない。  
 椎名耕平は十四歳、彼はもともと秀才らしく、二学期が始まってもさして慌てる様子もなかった。  
 若菜は本を置いた彼に近づき、ちょっぴり汗ばんだ浴衣を脱がせてやった。この年頃の少年はみな無口なのか、彼は担当の若菜にも軽口ひとつきいたことがない。  
 しかし若菜は、耕平がほんのり顔を赤くして肌を緊張させ、身体を拭いてもらうためじっと身を任せる初々しい仕種が好きだった。  
 耕平は夏休みの終わり、先輩のバイクに同乗して事故に遇い、右足を骨折してしまった。だから右足太腿の途中からギプスをつけているためパジャマのズボンも下着もはくことができず、まだ自分で動けないため排泄もすべて若菜がしてあげていた。  
 「はい、いいわ。仰向けになって」  
 背中を濡れタオルで拭き終えた若菜が言い、耕平はゆっくりと仰向けになった。  
 下着をつけていないので、耕平は身をすくめるようにして緊張していた。柔らかな若草のなかで、少年の陰茎が縮こまっていた。  
 手で隠すのも却って変に意識しているように思われるし、かといって見られるのは恥ずかしいという耕平のゆらゆら揺れる心が伝わってくるようだ。  
 若菜は耕平の首筋や胸を拭きながら舌舐めずりした。こんなとき若菜は限りなく淫らになり、この大人しい童貞の美少年をとことん弄んでみたい気になるのだ。  
 「この部屋なんだか甘ったるい匂いしない? ちょっぴり生臭い、栗の花みたいな匂い」  
 若菜はわざとらしく鼻をクンクンいわせて耕平の表情を盗み見た。  
 
 耕平の緊張が高まったようだ。なんと応えていいかわからず困りきっている。  
 若菜は耕平がオナニーしていることを知っていた。以前彼の寝巻に夢精の跡を見つけ、「これ何のシミかしら」などと言って耕平に訊いたことがあったからだ。  
それ以後耕平は夢精しないよう自分で処理しているようだが、結局若菜に見つかるのは同じことだった。  
 「まあ、クズ蘢がテイッシュでいっぱい。この匂いね」  
 若菜はタオルの手を休めずに平然とした口調で言った。そして耕平の片腕を差し上げ、ちょっぴり腋毛が生えはじめた敏感な腋窩を念入りにこすりながら彼の陰茎を観察した。  
 そしてほこりでも払うように耕平の肌にフッと軽く息をかけてやると、耕平は息を詰めピクンと身を震わせた。  
 きっと若菜の前で勃起してはいけないと、必死に奥歯を噛みしめて耐えているのだろう。しかし。皮かむりの陰茎の先から、初々しいピンク色した亀頭が顔を覗かせはじめていた。  
 若菜はなおも、それと気づかれないように挑発して、わざと耳や首筋に息がかかるように顔を寄せ、タオルだけ脇腹や下腹部の方まで敏感な部分ばかりに微妙に這わせた。  
 「く………」  
 耕平が小さく呻いた。困惑の表情が何とも可愛らしい。  
 やがてとうとう、耕平の意に反して不随意筋が活動をはじめ、ムクムクと陰茎の容積が増してきたのだ。丸く張りを持った亀頭はツヤツヤとしたスモモの実のようで、自身の変化に気づいた耕平が必死に腰をよじって隠そうとした。  
 若菜は勃起を認めてゴクリと生唾を飲んだが、努めて冷たい口調で言った。  
「まあ! 何て子なの。どうしてこんなになるの? 何かイヤらしいこと考えてるんでしょ」  
 「ああっ………、ごめんなさい。でも僕、別に何も………」  
 耕平が羞恥に涙ぐむように、震えながら言った。その純情さに、若菜は全身にゾクゾクと歓びの震えが走った。  
 
 「だって、こんなに大きくなってるじゃない。失礼だと思わないの?」  
 「お、思います………」  
 「でも、しようがないわね。もう小さくなりそうもないし」  
 若菜は顔を上げて耕平の陰茎に向き、初々しい光沢を持った亀頭を軽く指でピンと弾いた。  
 「あう………」  
 耕平がビクッと身体を反らして呻いた。若菜ももう勘弁してやろうと思った。  
 「ゆうべ何回やったの?」  
 「え………?」  
 急に若菜の口調が甘く粘つくように変わって囁かれ、耕平はびっくりして顔を上げた。しかしすぐに顔をそらせてしまう。色白の肌が上気して染まり、戸惑いと羞恥のため呼吸で上下する胸の動きがやや速くなったようだ。  
 「オナニーよ。恥ずかしがることないわ、自然なんだから」  
 「何回したか、覚えてない………」  
 耕平は消え入りそうな声で呟くように言った。  
 「するのはいいけど、やりすぎは毒よ。それにバイ菌入るといけないわ。どんなやりかたするの?」  
 若菜はあくまで看護婦の口調で訊きつつ、困惑している耕平の反応に胸の奥が震えて、ちょっぴりパンティの中がじんわり熱くなってきた。  
 「ふ、普通に、手で………」  
 「それじゃわからないわ。こう………?」  
 若菜はとうとうタオルを離して耕平の股間に手をやり、すっかりカチンカチンに勃起している陰茎をそっとつまんだ。  
 「あうっ………!」  
 耕平が跳ね上がるように震えて身をよじらせた。ハアハア息を弾ませ、眼の焦点も定まらぬようで、何が起こったのか何も考えられないようだった。  
 
 若菜はやんわりニギニギしたり、包皮を上下にスライドさせたりした。ピンクの亀頭がみるみる濃く色づいて、ピンピンに張りつめてきた。  
 「じっとしてなさい。ほうら、大きくなっちゃった。自分でするよりずっと気持ちいいでしょう? それで、どんなことを考えながらするの?」  
 若菜はいきなり昇りつめさせぬよう気をつけながら、微妙なタッチで揉みしだいた。  
 「ああっ………、お、お姉さんのこと………」  
 耕平が、もう羞恥も快感も素直に受け止めるように決心して早口に言った。  
 「お姉さんて、あたしのこと? まあ嬉しい。あたしも耕平君のこと大好きよ。じゃ、お姉さんに耕平君の身体、すべて任せて」  
 若菜は完全に包皮をむいてカリ首の溝をタオルで拭い、本格的にしごきはじめた。  
 彼女は最初に耕平を見たときから、人形のような中性的な美貌に欲望をそそられていた。  
 若菜はそれほど性体験はないが、清楚に整った顔に似合わず淫靡なことが嫌いではなく、前から一度、なにも知らない真っ白な少年を思い通りにしてみたいと思っていたのだ。  
 だから詰め所でも耕平の初々しさや美貌に関する淫らな話には乗らなかったし、他の淫らな年増看護婦に奪われまいと注意もしてきたのだった。  
 「ああっ………、出ちゃう………」  
 若菜のリズミカルな指の動きに、耕平はじっとしていられずクネクネもがいた。  
 尿道口から透明なカウパー腺液が滲み、若菜の手のひらの中で陰茎がドクンドクン脈打っていた。若菜は左手を使って陰嚢を優しく包み込み、睾丸をやわやわころがしながら右手の動きを速めていった。  
 「いいから出しちゃって。今は忙しいけど今夜は夜勤だから、夜中ならタップリ時間があるわ。どうせ何度でもできるでしょう?」  
 やりすぎは毒だと言ったくせに、若菜は指を動かし笑みを含みながら言った。  
 
 「あうう………、いく………!」  
 耕平が喘ぎ、激しく身体を痙攣させた。同時に亀頭の先端から勢いよくザーメンが飛び散った。  
 すかさず若菜はザーメンをタオルに受けた。米粒のようにツヤがあって若々しく濃いザーメンは、あとからあとから激しく脈打ち、毎晩何度もオナニーをしているとは思えぬほど大量だった。  
耕平がぴんと張りつめていた身体からゆっくりと力を抜き、震える吐息をついた。  
 若菜は蘢にタオルを入れ、新しい寝巻を耕平に着せてやった。  
 「いい? 誰にも内緒よ。それに、他の看護婦さんに何かされそうになったら断るのよ」  
 若菜は、恥ずかしくて顔が向けられずにいる耕平の頬に手をかけ、こちらを向かせてチュッと唇にキスしてやった………。  
 
 
 −−夜十二時、若菜はこっそりと詰め所を出て、耕平の病室に向かった。  
 外科病棟に入院患者は少なく、夜勤もこの病棟では若菜一人だった。それに、耕平以外は自分で起きられる患者ばかりなので、他の者にブザーで呼ばれることはまずなかった。  
 26号室に近づくと、若菜の胸は期待と興奮にドキドキ高鳴ってきた。そして身体の芯が熱くなり、早くもちょっぴり濡れてきそうになっている。  
 どうせ耕平も今か今かと期待して待っているだろう。やがて若菜はドアの前に立ち小さくノックしてから素早く入った。26号室は病室の端だし隣も空き部屋だが、注意するに越したことはなかった。  
 やはり耕平はスタンドをつけ、眠らずに待っていた。昼間だっていくらでも眠る時間はあるし、むしろ夜のほうが様々に悩ましい空想を巡らせ、眼が冴えてしまうのだろう。  
 ただ半信半疑だったのが、本当にやってきた若菜の姿を見て、耕平は端からわかるほど肩を上下させて喘ぎはじめた。  
 
 若菜は悪戯っぽく笑って人差し指を唇の前に立て、スタンドの明かりを消した。それでもレースのカーテン越しに外の明かりが部屋に差し込み、中はぼんやりと明るかった。副都心ビル街の美しいイルミネーションが見える。  
 「じっとしてて………」  
 若菜は緊張している耕平のタオルケットをはいで、浴衣を脱がせて全裸にした。  
 暗い中に浮かび上がる少年の白い肌は、微かに震えて喘いでいた。  
 若菜は手のひらで耕平の胸を撫ぜながら、ゆっくりと耕平に唇を重ねていった。  
 「う………」  
 耕平が息を詰めて小さく呻いた。若菜の手のひらに彼のせわしい鼓動が伝わってくる。  
 ピッタリと唇を密着させながら、若菜はヌルリと舌を差し入れた。  
 そして前歯の裏側や口の中を舐め廻し、やがて舌をねっとりとからめはじめた。  
 若菜はそろそろと指を這わせ、耕平の股間に手をやってピンピンになっている強張りを確認した。耕平がピクンと肌を震わせ、ようやくのろのろと舌をからめはじめる。甘く生温かい唾液が混じり合、耕平は何度か喉をコクリと鳴らした。  
 若菜は耕平の舌をそっと噛み、唇に挟んでゆっくり引っ張りだした。耕平も精一杯舌を伸ばして、最初は遠慮がちに若菜の口の中をチロチロ舐めていた。  
 やがて若菜は耕平の舌にチュッと吸いつき、ちぎれるほど強く吸いはじめた。学校でも消極的で大人しそうな耕平にとって、ディープキスなど生まれてはじめての体験だろう。  
 すぐに射精してしまうといけないので、若菜は陰茎に触れるのを控えた。  
 そして唇を離し、若菜は耕平の頬にキスして、そのまま耳の穴をクチュクチュ舐め廻し、耳朶をそっと噛んでやった。耕平はくすぐったそうにじっと肩をすくめている。  
 
 一切言葉をかわさず、薄暗い部屋に耕平の喘ぎだけが聞こえ、黙々と行動していると一層淫靡な感じがした。  
 若菜は耕平の首筋を舌で伝って胸へ這い降りた。  
 そして舌で乳首を探り当て、くすぐるようにソフトタッチで舐めてやった。  
 「あ………」  
 耕平がビクンと震えた。まるで女の子のように身体中が敏感な性感帯のようにだった。  
 「ふふ、感じる?」  
 若菜は囁いて、耕平の両の乳首を交互にチュパチュパ吸ってやった。  
 さらに舌を移動させ、ほんのりミルクのような甘い匂いの蘢る腋の下を舐め、和毛を唇に挟んで軽く引っ張ったり敏感な肌をそっと噛んでやったりした。  
 「ああっ………、くすぐったいよ、お姉さん………」  
 「じっとしてなさい。我慢するほど気持ち良くなるから」  
 若菜は処女でも相手にするように言い、脇腹からヘソあたりまで、あちこちまわり道しながら下降していった。耕平の肌にはナメクジが這ったような唾液の跡が縦横にしるされ、移動するたびに耕平は喘ぎ、肌をヒクヒク震わせた。  
 若菜はヘソを舐め廻してさらに降り、中心を避けて下腹部からギプスをしていない左足の太腿へ舌を這わせた。  
 舌でまんべんなく触れていくだけで、美少年が少しずつ犯され自分のものになっていくような気がした。  
 看護婦になっただけあり、若菜はセックスの面でも受け身より能動的に相手にしてあげるほうが性に合っていた。それは奉仕というより、自分の思い通りに遊びたい気持ちからだった。  
 やがて若菜の舌は耕平の膝小僧あたりでUターンして、内腿をペロペロ舐めながら再び中心に向かって這い上がりはじめた。  
 耕平の足の指が反り返り、未知の快感への期待に肌がわなないていた。  
 しかし若菜は内腿の付け根まで行って耕平の左足を浮かせ、むっちりと尻の肉を広げた。そしてアヌスを舌先でくすぐりはじめる。  
 
 さっき綺麗に拭いてやったし、毎日下の世話をしているところだ。  
 若菜はチロチロ舐め、さらにアヌスに舌をグイグイ押しつけて蠢かせた。  
 「あ………、ああっ、ダメだよ………」  
 耕平が浮かせた足をヒクつかせて喘いだ。若菜の舌にアヌスの襞の微妙な蠢きが伝わり、若菜は執拗にしゃぶり続けた。  
 そしてようやく陰茎をやんわりと握り、若菜の舌は縮こまった陰嚢に移った。  
 直接陰茎に刺激を与えたわけではないが、耕平は強烈な愛撫にすっかり昇りつめそうになり、若菜の指をヌラリとカウパー腺液が濡らした。  
 若菜は陰嚢のシワすべてに舌を這わせ、唾液でヌメヌメにした。そして大きく口を開けてすっぽりと陰嚢を咥え、舌でクチュクチュ睾丸をころがした。  
 陰茎の裏側に若菜の息を感じるのだろう、耕平は陰茎をビクンビクン脈打たせて喘ぎ続けた。  
 ようやく若菜は顔を上げて、耕平の足を元どおり下ろした。  
 「どう? イキそう?」  
 「………………」  
 囁くが耕平は喘ぐばかりだった。若菜は陰茎を握る指を動かさないように注意した。少しでも刺激を与えたらたちまち発射してしまうだろう。  
 「どうする? お姉さんのアソコの中に入れて出したい? それともすぐに二度めができるなら、一度めはお口でしてあげようか。あたし飲むのも大好きなの」  
 言葉だけで、耕平はヒクヒク昇りつめようとしていた。それでも必死に息を詰めて耐えながら声を絞りだした。  
 「な、何度でもできます僕………」  
 若菜はクスッと肩をすくめて笑い、耕平の表情を横目で観察しながらゆっくりと屈み込んでいった。  
 
 「いい? なるべくガマンするのよ………」  
 言いつつ口を丸く開いてすっぽりと亀頭を含んだ。  
 「あう………」  
 耕平が喘いで身体を弓なりにする。  
 若菜はそのままズブズブと喉の奥まで呑み込んで、キュッと唇を締めつけた。  
 そして舌をヌルヌルと蠢かし、頬をすぼめて強く吸いながらゆっくりと引き抜きにかかった。しかし限界のようだった。途中からもう陰茎は断末魔の痙攣を起こしはじめ、ものすごい勢いでザーメンが飛び散り、若菜の喉を直撃したのである。  
 「くっ………、あううっ………!」  
 耕平はガクンガクン身を脈打たせて呻き、熱いミルクを若菜の口のなかいっぱいにドクドク注ぎ続けた。  
 「うん………」  
 若菜は小さく呻き、喉に詰めないよう注意して迸りを受け、喉を鳴らして少しずつ飲み込んでいった。陰茎は脈打ち続け、若菜もザーメンを掬い取るように尿道口を舐め上げ続けた。  
 そして若菜がすべて飲みほし、耕平がグッタリと力なく吐息をついた。  
 なおも口を離さずしゃぶってやっていると、射精直後の亀頭が痛いほど敏感に感じるのか、耕平はビクンビクンと痙攣して顔をしかめた。  
 ようやく若菜は口を離してハーッと溜息をついた。ザーメン混じりの唾液が唇と亀頭を結び、若菜がペロリと唇を舐めるとキラリと光ってすぐに切れた。  
 「気持ち良かったでしょ? いっぱい出たわ。とっても温かくて美味しかった………」  
 若菜は耕平に顔を寄せ、耳に唇を押しつけて囁いた。  
 耕平はハアハア息を弾ませて快感の余韻に浸り、魂を吹き飛ばしてしまったように呆然としていた。  
 それでもまた耳朶を噛み、指で半萎えの陰茎にチョンと触れるとピクンと反応した。完全に萎える前に、すぐまた勃起するのは時間の問題だろう。  
 
 「ね、今度はあたしを気持ち良くさせてくれる? 何でもしてくれるわよね?」  
 若菜が囁くと、耕平は小さくコクンと頷いた。  
 若菜は身体を起こし、白衣のボタンを外した。それを耕平が上気した顔で見上げている。  
 胸元を開き、ブラジャーのフロントホックを外した若菜は、ゴムまりのように豊かな張りをもつ乳房を露わにした。そして片方の手で押し上げ、赤ん坊に授乳でもするように耕平に屈み込んでいった。  
 「さあ、お姉さんのオッパイ吸って………」  
 若菜はつんと突き立っている乳首を耕平の口に含ませた。  
 耕平がチュッと吸いつく。息を弾ませて夢中で舌を動かし、強く唇で挟みつけた。  
 「ああっ、いい子ね、上手よ、とっても感じちゃう………」  
 若菜はむず痒いような快感にクネクネ身悶え、耕平の顔に体重をかけてギュッともたれかかった。耕平の鼻も口も若菜の豊かな肉に埋め込まれ、彼は窒息感に苦しげに呻いた。  
 耕平の口になかで若菜の乳首は、コリコリと舌の愛撫を弾き返すようにさらに硬くなっていった。  
 若菜は身体をズラしてもう片方も含ませ、さらに自分がしてやったように、首筋や耳の穴、腋の下まで押しつけて念入りに舐めさせた。  
 体臭は薄い方だが、勤務のしつづけで腋の下などは汗ばんでいた。それでも耕平は初めての女の匂いが嫌でないらしく、舌を動かしながらしきりに鼻をクンクン鳴らしていた。  
 やがて若菜は身体を起こし、スカートごと白衣の裾をまくり上げた。  
 耕平がひゅっと息を呑み、ゴクリと生唾を飲む気配がした。  
 若菜は耕平に見せつけながら、テキパキとパンティをパンストごとズリ降ろし、靴を脱いで足首から抜いた。  
 「見るのはじめてよね? いいわ、性教育したげる………」  
 若菜は舌舐めずりして、スタンドを耕平の枕元に運んでスイッチを入れた。  
 そしてベッドに上がり込み、大胆に耕平の顔を跨いだ。顔の横に片膝突き、反対側の膝を立てて中心にスタンドの光が当たるようにした。  
 
 耕平の目の前、すぐ鼻先に夢にまで見た神秘な女性器が迫った。  
 しかもそれはライトにくっきりと照らしだされ、恥毛の一本一本から襞の隅々まで余すところなく丸見えになっているのだ。  
 耕平の鼻腔を、ぬるく甘酸っぱいような女の匂いがくすぐった。それは熟した果実にも似ているし、懐かしい磯の香りにも思え、若菜が僅かに身じろぐたびに生暖かくふんわりと揺らめいた。  
 「さあ見て。不思議でしょう? どんな眺め?」  
 若菜は近々と見つめられ、内腿に耕平の呼吸を感じながらも喘ぐのをこらえ、あくまで優位に立つように、彼を子供扱いする口調を変えなかった。  
 その方が最後まで耕平を思い通りにできるし、また若菜も快感に耐えながら、看護婦のポーズを崩さないほうが興奮するのだった。  
 「と、とっても、綺麗………」  
 「そう? 嬉しいわ。オシッコの匂いする? 嫌じゃない?」  
 若菜が訊くと、耕平はかぶりを振った。  
 若菜は指で楚々とした柔らかな恥毛を掻き分け完全にワレメを露にした。  
 「いい? ほら、これが大陰唇、この中になるのが小陰唇。ふふ、ちょっぴり濡れてるわね。で、毛のあるところの膨らみがヴィーナスの丘。触ってみて………」  
 若菜は耕平の手を取り、手のひらを恥丘にあてがわせた。そして動かし、シャリシャリと恥毛をこすりつけてやる。  
 「ね………、中でコリコリしてるのがわかるでしょ? それが恥骨」  
 耕平は黒々とした恥毛をいつまでも撫ぜていた。  
 しかし消極的な性格らしく、もっと下の方にも触ってみたいのだが若菜の許可がなければ指が移動できないようだった。  
 やがて耕平が手を離すと、若菜は指で逆V字にしてムッチリと小陰唇を拡げたのだった。  
 内側の、ピンクにヌメつく粘膜が見えた。耕平から見ると、押し拡がりめくれあがった陰唇はひしゃげたハート型をしていた。  
 
 小陰唇はシワも少なくツヤツヤとした濃いピンクで、まるで唇を縦につけたような感じだった。そこからはヌメヌメと涎が滲み出て、中にある穴が艶めかしくヒクヒク息づいていた。  
 「ほら、これが膣の穴、ここに耕平君のオチンチンを奥まで入れるの。オシッコは少し上のぽつっとした小さな穴から出るの。見えるでしょう?」  
 若菜は少しずつ息が荒くなり、愛液の分泌も激しくなってきた。陰唇を拡げている指がヌルヌルと滑りそうになり、何度か奥へ奥へと指をズラし直して開いた。  
 「ほら見て。この皮をむいて下からでてきたのがクリトリス、小さいけど男の子のオチンチンと同じ数の神経があってとっても感じるとこなの。いじってみて………」  
 若菜は吐息にかすれがちになるほど小さく囁き、耕平は指でクリトリスに触れた。  
 「あ………、気持ちいい………、もっと強く触っていいわ………」  
 若菜はピクッと内腿を震わせた。  
 耕平は指の腹でクリトリスを圧迫するようにいじった。  
それは、ややもすると包皮に隠れそうにクリクリと圧迫から逃げ廻った。そして熱気とともに甘ったるい匂いが濃くなったように感じられ、陰唇の内側のヌルヌルが急に多くなってきた。  
 「あう………、堪んない、いい気持ちよ。ねえ、指よりもっといいことして………」  
 若菜はクネクネ上体を波打たせて喘ぎ、耕平の顔の両脇に膝を突いて、うむをいわせぬようにゆっくりと腰を突き出し、股間を沈めていった。  
 耕平の鼻先に黒々とした恥毛が触れ、続いてヌメった陰唇がピッタリと唇に押しつけられてきた。  
 「アウ………」  
 耕平の鼻腔が悩ましい匂いに満たされた。モヤモヤした恥毛が鼻をくすぐり、ワレメ全体が口のまわりに吸いついて熱気と湿り気が直接感じられる。  
 
 「早く、舐めて、美味しいオツユ吸って………、あううっ………!」  
 耕平がベロリと舌を伸ばすと若菜が身を反らせて喘いだ。  
 そして耕平の顔にギュッと体重をかけて坐り込み、ワレメ全体をこすりつけるようにゆるゆると腰を前後に動かしはじめた。  
 耕平の舌がワレメの内側に這い廻り、クリトリスを舐め上げるたびに、若菜は激しくのけ反って内腿で耕平の顔を強く挟みつけた。  
 耕平は苦しげに息を弾ませながら、懸命にクリトリスに吸いついた。鼻も唇のまわりも生温かい愛液にねっとりと濡れ、口に入った恥毛を取り出す余裕もなく若菜が腰をクネらせていた。  
 愛液の味は薄く、ちょっぴりしょっぱい中にほのかな酸味が混じっていた。  
 耕平は舌をズラし、ヌメヌメと息づく膣に差し入れて内側を舐めはじめた。  
 「はうっ………! すごい、上手よ………。ああっ………!」  
 若菜がまた腰を前後させはじめた。耕平の舌がワレメ全体をピチャピチャと舐め、鼻がクリトリスに当たって気持ちいいのだろう、果ては鼻を中心に腰でゆるやかに円を描くように蠢いた。  
 さらに若菜は腰を前にズラし、自ら尻の谷間をムッチリと拡げて、耕平の口にアヌスをあてがい押しつけた。  
 トイレで用を足した後シャワーも浴びていないアヌスを舐めさせることに、若菜は何やら真っ白な美少年を汚すようなサディスティックな興奮を覚えた。そしてそんな行為でも耕平は決して拒んだりしないという自信があった。  
 「うぐ………」  
 巨大な桃の実のような尻の肉に押し潰され、汗の匂いの蘢る谷間で耕平が呻いた。そして唇に触れる襞のある蕾からは、生々しい秘めやかな香りが感じられた。  
 耕平は半ば無意識に舌を伸ばして、憧れの白衣の天使のアヌスをぺろぺろ舐めはじめた。  
 「あん………、いい子ね………。もっと舐めて、ベロを中まで入れて………」  
 
 若菜が誘い込むようにアヌスをヒクヒク収縮させる。  
 耕平は舌先を強く押し込んだ。襞の感触がなくなり、ヌルッとした粘膜に触れた。そこを舌でクネクネかき回すように舐めると、すぐ目の前でヒクつく陰唇から、また新たな愛液がジュクジュクと溢れてきた。  
 「ああ………、気持ちいい………、耕平君………」  
 若菜は喘ぎ続け、ようやく腰を浮かせて再び陰唇を降ろしてきた。耕平はまたタップリと溢れているネットリとした泉で喉を潤した。  
 そして若菜はワレメを耕平に舐めさせたまま、ゆっくりと百八十度反転して耕平の陰茎に向き直った。  
 陰茎はもうすっかり回復して完全に勃起していた。  
 若菜は屈んで手を伸ばし、強張りを確かめるように握った。もう二度目だから、そう簡単に漏らしてしまうこともないだろう。  
 若菜は顔を寄せて包皮をむき、亀頭にチュッと吸いついた。  
 「うう………」  
 耕平がビクンと下半身を緊張させた。はじめてのフェラチオの心地よさを知ったばかりだから、すぐ昇りつけるのではないかと警戒したのだが、案外落ち着いて若菜の舌の動きを受け止めることができた。  
 二度めなのと、若菜も激しく濡れて喘いでいるから多少冷静になれたためだった。  
 耕平は若菜のワレメを舐め続けた。今度はシックスナインの体勢なので、陰唇は逆向きだった。クリトリスを舐めると膣に鼻先が埋まり、顎を恥毛がくすぐった。  
 柔らかな恥毛も今は愛液がまといつき、湿り気を帯びてひと固まりに肌に貼りついていた。  
 若菜が顔を上下させ、陰茎を唇でズポズポしごきはじめる。  
 そして強く吸いながらスポンと引き抜いては、舌先で尿道口をチロチロ舐め廻した。熱い鼻息が陰嚢をくすぐり、耕平はその快感にどうしようもなく昂った。いくら気を紛らわせるように若菜のワレメに食らいついても、もう限界が近づいていた。  
 
 「ああっ、お姉さん………!」  
 降参して、耕平は口を離した。  
 若菜も心得ていて、すぐに陰茎から口を離した。そして身をおこして耕平を振り返って言う。  
 「もうダメ? 漏れそう? じゃお姉さんのおまんこに入れてあげる………」  
 若菜は唾液にヌメる唇を舌舐めずりして、再びこちらに向き直って耕平の股間を跨いだ。  
 そして陰茎に手を添えて角度をつけ、十分にヌレヌレになっている陰唇にあてがった。  
 「くっ………」  
 亀頭が濡れた柔肉に包まれはじめ、耕平は奥歯を噛みしめて呻いた。  
 「ダメよ、すぐにイッたりしたら。あたしがいいって言うまでガマンして………」  
 若菜はゆっくりと腰を沈めてきた。  
 陰茎はあっという間に根元までヌルヌルッと呑み込まれてしまった。  
 中は快適に温かく、吸いつくように締めつけてくる柔襞の感触に、耕平はいきなり危うく昇りつめそうになった。必死に歯を食いしばって耐えるものの、その想像以上の快感に、少しでも気を抜いたらすぐにでも射精してしまいそうだった。  
 「くう………、いい気持ち、最高………」  
 若菜も深々と挿入した感覚を噛みしめ、キュッキュッと陰唇を締めつけてはくるものの、すぐには上下運動をはじめなかった。  
 陰茎を心棒にして若菜の体重を股間に受け、耕平は悶えた。肛門を引き締めてヒクつかせようとしても、きっちりと温かい肉にくるみ込まれて押さえつけられる。しかしその不自由さがこの上ない快感だったのだ。  
 若菜の膣はどこまでも深いように、耕平が腰を突き上げてもまだまだ奥があるようだった。恥毛がこすれ合い、若菜の内腿が耕平の腰を挟みつけてきた。  
 全裸でなく、白衣で看護婦の帽子もつけたままの姿というのが却って艶めかしかった。しかも白衣の胸元がはだけて豊かな乳房がはみ出し、若菜の喘ぎに合わせて乳房がふるふると揺れるのだ。  
 
 やがて若菜は耕平の胸に両手を突いて、少しずつ腰を動かしはじめた。  
 腰を浮かせると濡れた柔襞が吸いついて陰茎を引っ張るようで、腰を沈めるとヌルッと身体中が呑み込まれていく気がした。  
 しかし若菜の動きはまだ小刻みで、本格的なピストン運動ではなかった。  
 それでも次第にクチュクチュとヌメった粘膜のこすれる音が聞こえはじめ、若菜も、ゆるやかだが少しずつ律動を大きくさせていった。  
 「ああ………、すごい………」  
 若菜は顔をのけ反らして喘ぎ、耕平の手を取ってたわわに揺れる乳房に導いた。  
 耕平はズポズポと陰茎をこする柔肉の快感に耐えながら、指の間からはみ出すほど豊かな弾力をもつ乳房を揉みしだいた。  
乳首をコリコリと指で挟んで動かし、左手では白衣の裾をめくって結合されている股間を見たり、若菜の尻に手を廻して触ったりした。  
 やがて若菜は上体を耕平に倒してきた。  
 耕平は下から若菜の背に両手を廻し、伸び上がるように唇を重ねたり、俯いて乳房に顔を埋めたりした。  
 若菜の腰の律動は、上下運動から前後運動へと変わっている。  
 彼女がユサユサと動くと、白衣の中に蘢った甘ったるい女の匂いが耕平の顔にふんわりと漂ってきた。  
 「ああ………、もうイキそう………」  
 耕平が困ったように若菜に囁いた。  
 「まだよ、もう少し………。下からも突いて、ゆっくりでいいから………」  
 若菜が熱い息で耕平に囁き、耕平は少しずつ腰を突き上げはじめた。  
 最初はぎこちなかったが、若菜のほうでリズムを合わせ、抜ける寸前まで引いてから互いに腰を突き、ズンといちばん深いところまで結合した。  
 しかしそれが何度か繰り返されると、耕平はもう堪らなかった。  
 
 「ダメだよ………、出ちゃう………!」  
 耕平は必死に息を詰めて声を絞りだした。  
 「いいわ、きて。おもいっきり出して。あうっ………!」  
 若菜も激しく身悶えて腰を前後させ続けた。溢れた愛液が耕平の恥毛までヌメつかせ、淫靡に湿った音を繰り返していた。  
 「あ………! いく………!」  
 たちまち耕平は激しい怒濤に呑み込まれ、そのまま押し流されていった。  
 「くう………! 気持ちいいっ………!」  
 若菜もガクンガクン身を波打たせて昇りつめていった。耕平の迸りが子宮の入口にまで脈打つように感じられる。  
 耕平は若菜の肉の奥へドクンドクンと激しく射精した。オナニーでは得られない最高の快感だった。若菜の誘導がなければ、例えばクラスの女の子などとだったらこれほどの感激は得られなかっただろう。  
 耕平は何度も陰茎を震わせてザーメンを絞り出し、若菜にしがみつきながら、ようやく動きを止めた。  
 若菜も律動を次第にゆるやかにして、最後は腰を円を描くように廻して、やがてグッタリと耕平に体重を預けてきた。  
 暫くは二人のせわしい息づかいだけが混じり合っていた。  
 「どう? 気持ち良かった………?」  
 先に若菜が顔を上げて訊き、羞ずかしげに小さくこっくりする耕平の唇に、また強烈なディープキスをしてやった。  
 舌をからめると、若菜の中に入ったままになっている半萎えの陰茎が微かにピクンと蠢くのがわかった。  
 チュッと音を立てて唇を離し、若菜はやがてゆっくりと腰を上げた。  
 手を伸ばしてティッシュを取り、陰茎が抜けると同時に、ザーメンが滴る前にワレメに当てた。  
 陰唇の内側を念入りに拭き、膣のまわりを拭って逆流するザーメンを吸い取った。そしてクズ蘢に投げ、改めてザーメンと愛液にヌメヌメになっている陰茎を丁寧に清めてやった。  
 
 耕平はいつも排泄の世話をしてもらっているときと同じ、子供のようにじっとして若菜に身体を預けて任せきっていた。  
 「どうだった? 初体験。またしたい? 明日もする?」  
 若菜が囁くと、耕平はまた小さく頷いた。  
 やがて若菜は乱れた白衣を直し、耕平に寝巻を着せ、タオルケットをかけスタンドを消してからそっと部屋を出て行った。  
 詰め所に戻ってからも、若菜はいつまでも肌の火照りが治まらなかった。抱かれることはあっても、抱いたのははじめてだった。そして童貞の美少年の初めての女性になったのだ。  
 今後耕平が何回恋愛して、やがてとっても素敵なお嫁さんを貰っても、自分は永遠に彼の心の中に棲みつくのだ。まだ二十一歳なのに、若菜はそんな先のことまで思いを巡らせ、それがとっても素晴らしいことに思えた。  
 
 
 翌朝は夜勤明けで、若菜は東中野にある看護婦寮に戻ってシャワーを浴びた。ワレメを開いてシャワーを当て、指を入れてヌルヌルこすって嗅ぐと、ほのかに耕平のザーメンの匂いがした。  
 そしてベッドに潜り込んで、午後二時までぐっすりと眠った。  
 出勤は夕方五時、ローテーションで当分はこんな不規則な生活が続いてしまう。  
 もちろん耕平の担当は若菜だけではないので、その間は他の看護婦が彼の身体を拭いたり排泄の世話をしているだろう。  
 やがて若菜は五時に病院に入り、更衣室で白衣に着替えてから詰め所の壁に掛かっている名札を勤務の場所へ掛け直した。  
 「ね、若菜、26号室の坊や、今日ギプスが取れたわよ。少しづつ動かす練習のためトイレも自分で行かせるんだって」  
 「そう、良かったわ」  
 もう排泄の世話もできなくて残念ね、とでも言いたげな同僚に適当に答え、若菜は耕平の部屋に様子を見に行ってみた。  
 
 耕平はちょうど松葉杖を突き自分で立って、個室の中にあるトイレに行こうとしているところだった。  
 「おめでとう、ギプスが取れて。治りが早いからすぐに松葉杖なんか要らなくなるわ」  
 若菜の声に振り向いて、耕平ははにかんだように顔を赤らめた。若菜の何倍もの感激を一晩中味わっていたのだろう。  
 「でも僕、治らずにいつまでも入院していたい………」  
 「ダメよ、そんなこと言っちゃ。見ててあげるからしてごらんなさい」  
 若菜は耕平をトイレに入れ、ドアを開け放したまま自分も半身潜り込ませた。  
 今日はもう、耕平は下着をつけて、ちゃんとパジャマの上下を着ていた。  
 やがて陰茎を引っ張りだすが、若菜が覗き込んでいるのでなかなか放尿できないようだった。若菜も意地悪く眺めている。  
 ようやく耕平は息を詰め下腹に力を入れながら、チョロチョロと放尿をはじめた。  
 「ね、リハビリのつもりで、今夜は正常位でしてみようか。それともバックがいい?」  
 若菜が急に声を潜めて甘ったるく囁くと、とたんに耕平の陰茎がムクムクと容積を増し、放尿がピュッピュッと途切れとぎれになってしまった。若菜はクスクス笑いながら、あとは夜中のお楽しみと病室を出て行った。  
 耕平の退院ももうそう遠いことではないだろう。そして耕平はすっかり若菜に心を奪われているようだが、別に若菜には未練はなかった。耕平のことだから退院後も会ってほしいと熱っぽく言うだろうが、勿論若菜は会うつもりもない。  
 若菜は勤務の暇なときに楽しめれば、それでいいのだった。だいいち病院の中にはまだまだ耕平以外に楽しいことがいっぱいある。  
 それでもまあ、耕平が入院している間は彼を充分楽しませ、自分も楽しもうと割り切っていた。  
 
 やがて深夜、若菜が詰め所に居ると、今夜は待ちきれないのか多少積極的になったのか、耕平のほうからブザーの呼び出しが鳴った。  
 若菜はすぐに耕平の部屋に行ってやった。  
 「どうしたの、そんなに待ちきれないの? いけない坊やね」  
 若菜が言って耕平のタオルケットをはぐと、もうパジャマのズボンの股間はすっかり屹立してテントを張っていた。  
 耕平は期待に息を弾ませ、羞恥に言葉も出ずに若菜の行動を待っていた。  
 「さあ、もう動けるんだから、いつまでも赤ちゃんみたいにじっとしてちゃダメ」  
 若菜は手早く白衣のボタンを外して胸を開き、ブラを外して乳房をまろび出した。全裸になりたいところだがそうもいかない。  
 そしてストッキングとパンティを脱いでノーパンになり、耕平をどかして自分がベッドに仰向けになった。  
 「さあ、自分でしてごらんなさい。好きなように………」  
 言うと、耕平は喘ぎながらぎこちなく若菜にのしかかり、ピッタリと唇を重ねてきた。若菜は舌を迎え入れて吸い、手を伸ばして巧みに耕平のパジャマを下着ごとズリ降ろしてやった。  
 耕平が唇を移動させて乳首に吸いつき、もう片方を遠慮がちに揉みはじめた。そして次第にせわしげに、若菜の裾の中に潜り込んできた。  
 鼻で恥毛を掻き分けて陰唇を舐められると、若菜もすぐにジットリと濡れてきた。  
 きっと一晩中、今度はあれもしたいこれもしたいと色々思っていたのだろう。  
 耕平は貪るようにクリトリスをしゃぶり、膣の中に舌を潜り込ませてきた。さらに言われもしないのに、若菜の腰を浮かせてアヌスまでペロペロ舐めてくれた。  
 「ああっ、急がないで、もっとゆっくり………。ねえ、あたしにも舐めさせて………」  
 若菜が喘ぎながら言うと、耕平はいったん顔を上げて身体を反転させ、若菜の顔を跨いでシックスナインで身を沈めてきた。  
 
 再び耕平が陰唇に唇を押しつけ、若菜も下から陰茎をすっぽり含んだ。  
 「ううっ………!」  
 クリトリスを舐めながら耕平が呻く。若菜の口の中ですっかり張りつめた陰茎がヒクヒク蠢いた。初体験の昨夜と違い、なまじ快感を覚えただけに、今夜のほうが期待が大きいのだろう。  
 若菜はねっとりとしたカウパー腺液を舐め取り、亀頭全体をまんべんなく舐めて唾液にヌメらせた。  
 そして若菜のワレメが充分に潤い、自分もこのままでは若菜の口の中で果ててしまうので、耕平は顔を上げて若菜の顔からも腰を引いた。  
 「もう入れたい? いいわ、きて………」  
 若菜は白衣の裾をまくり上げて僅かに膝を立て、脚を開いた。  
 耕平が右足を庇って身体をやや左に傾けながら、若菜の股間に下半身を割り込ませてきた。そして陰茎に手を添えてワレメにあてがい、そのまま腹這うように身を沈めてきた。しかしすぐに角度がずれ、膣に入る前にヌルリと滑ってしまった。  
 「慌てないで………。そう、そこよ、そのまま突いて………」  
 若菜が手を伸ばして陰茎に手を添え、膣に誘導してやった。  
 耕平がハアハア喘ぎながらのしかかってくると、陰茎はズブズブと奥まで挿入されてきた。  
 「あうっ………! いいわ、動いて。すごい、気持ちいいっ………!」  
 若菜は耕平の背にしっかりと手を廻してしがみつきながら、下からもグイグイ腰を突き上げてやった。めくるめく快感に次第に何も考えられなくなってしまう。  
 やがて若菜は、膣の奥深くに耕平の激しい迸りを感じた。………  
 
完  
 

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