「すごいよるりか! お姫さまみたいだ!」  
 ここは明治村。小学生のときに遠足で来て以来、実に7年ぶりの再訪だった。  
 るりかは明治村の衣装を借りてはしゃいでいる。  
 
 秋の連休を利用して僕は名古屋に遊びに来ていた。目的はもちろん一つ。るりかに会うためだ。  
 小学5年生のとき、僕は名古屋の学校に通っていた。るりかとはそのときに知り合った。  
 その後、僕は家の事情で名古屋を離れてしまい、るりかと再会したのは高校生になってからだった。  
 僕たちは今、東京と名古屋という遠距離をものともせずに付き合っている。  
 交際は順調だ。初夏にはキスを済ませた。同時に胸も。……そしてこの夏、僕たちは結ばれた。  
 以来、会うたびに僕たちはえっちしている。  
 るりかといろんなことをしたいし、いろんなことをるりかにもしてもらいたい。  
 想像だけはふくらむけど、実際に行動に移すのとはちょっと別だ。……でも今日こそ。  
 そんなよこしまな思いを秘め、僕は今日もるりかとデートしていた。  
 
 時代がかった令嬢のドレスに身を包んだるりかは、まるで本当にお姫さまみたいだった。  
「る、るりか……色っぽい……」  
「え、えへへ……あ、ありがとう……」  
 そんな僕の言葉に頬を染めてうつむくるりか。か、かわいい……。  
 
 記念撮影用の衣装とはいえ、それを着て園内を散策することも出来る。  
 僕たちはそのまま建物を出た。そしていろいろと見て回った。  
 目に付いたレンガ造りの明治風の洋館に僕たちは入った。  
 2階の廊下。手前には衝立てがあり、関係者以外は立ち入ってはいけないような感じだった。  
 だけどもそんな看板は出てなく、僕たちはそこから奥に入っていった。  
 廊下の角を曲がったところに出窓が設けられている。  
「うわぁ〜、山が見えるよ。とってもきれい」  
 るりかが景色を見るために身を乗り出しながら言った。  
「どれどれ?」  
 並んで外を見る。  
 そんな僕にるりかが寄り添った。  
 
 るりかを見る。  
 隣りにいるのは目を輝かせて景色を見ているるりかだった。  
 いつもの明るい笑顔。でも着ているものが違う。どことなく新鮮だ。  
 周りには誰もいない。二人っきりの静謐な空間。日常とはかけ離れた風景。  
 ……僕の中で何かが弾けた。  
「るりかっ!」  
 名前を呼んで抱きしめる。  
「ちょ、ちょっと……」  
 あわてたように身じろぐるりかだけど、僕は腕の力をゆるめなかった。  
 そしてそのまま口づける。  
「んっ!」  
 キスをするうち、るりかの抵抗は弱まっていった。  
 
 唇が離れる。  
「だ、だめだよ…こんなところで……」  
 僕を上目づかいに見ながら言うるりかの頬は染まっていた。  
「我慢できないかもしれない」  
「だ、だめだって……」  
「るりか……」  
 名前を呼んでもう一度抱きしめる。  
「ね、ね……ここじゃダメだよ」  
「どこならいいの?」  
「……どうしても我慢できない?」  
「うん」  
 しばしの逡巡ののち、るりかが口を開いた。  
「えっちはダメだけど……口でいい?」  
 
 ズボンを下着ごとひざまで下ろす。ひざまずいたるりかがそこに顔を寄せた。  
 初めてのフェラチオ。期待で胸が苦しい。  
 ……そしてるりかが僕を口に含んだ。  
 
「る、るりか上手い……」  
 八重歯が軽く当たる感じがすごくいい。  
「あむ…じゅるっちゅっ……んはぁ……ホントにぃ? うれしいなぁ……」  
 口を離しても、なおも手でカリのくびれのあたりを刺激しながらるりかが言う。  
「ほんとに初めてなの? 信じられない……」  
「あぁー! 疑ってるぅ!! 私が嘘つくの嫌いなの知ってるでしょ?」  
「そ、それはよく知ってるけど……。でも……どうしてこんなに……うっ!」  
 巧みな攻めに快楽のうめきが上がる。  
「へへへぇ、兄貴のベッドの下に隠してある本で勉強したんだぁ」  
「お兄さんって双子の? まだ会ったことないけどそんなに似てるの?」  
「そう! そっくりなんだよ。この前なんか兄貴のふりしてデートしたこともあるんだから」  
「デートって……まさか女の子と?」  
 ちょっと驚く。  
「うん!」  
 そんな僕の動揺をよそに、まるで何もなかったかのようにるりかが答えた。  
「……バレなかったの?」  
「手を握られたときの小ささでなんかおかしいなぁって思ったみたい。とどめに生徒手帳見られてバレた……」  
 そう言ってぺろっと舌を出す。  
 
 そんな会話をしながら、さっきるりかが言った単語が気になった。  
「ねぇるりか。本って……まさか」  
「うん、エロ本!」  
 にこやかに答えるるりかを見ていると頭痛がした。  
「……お兄さん、それ知ってるの?」  
 念のため聞いてみる。  
「まさかぁ!」  
 そう言ってるりかは笑った。  
「その本にいっぱい書いてあったよ。男の子を歓ばせる方法」  
 続けてそう言ったあとで、るりかは再び肉茎に顔を寄せた。  
 ……お兄さん、あなたの妹は極悪人です……。僕が代わりに泣いてあげます……。  
 
 本で学んだというわりにはるりかのフェラチオは絶品だった。  
 僕自身、初めての経験で他と比べることは出来ないものの、とてもうまいと思った。  
 すぐに射精感がこみ上げてくる。  
 るりかの耳のあたりの髪を手でもてあそびながら背すじがぞくぞくする快感に耐えていた。  
 
 ふとるりかを見る。すると、るりかは僕に口で奉仕しながら手をドレスの中に入れていた。  
 どうやら自分でいじっているようだ。  
 ……ここでえっちできるかもしれない!  
「るりか……入れてもいい?」  
 ダメもとで聞いてみた。  
こくん  
 るりかが恥ずかしそうにうなずいた。  
 
 窓枠に手をつかせる。そうしてドレスをたくし上げ、るりかの下着を下ろす。  
 すでに充分に潤っている秘裂に勃起をあてがう。  
「入れるよ」  
 そう声をかけてからゆっくりとるりかの中を割って入っていった。  
 
 口での愛撫で射精の直前まで高まっていた。  
 それに誰かに見られるかもしれない惧れが心によぎる。  
 あまりにも早い絶頂の予感に腰が打ち震える。  
 もっとるりかとのセックスを楽しんでいたかったけど、我慢できそうになかった。  
「るりか……イキそう……」  
「ま、待って……えっと……中でいいよ」  
 しばしのためらいのあと、るりかがそう言った。  
「……いいの?」  
「うん、来て……」  
 るりかが言った次の瞬間、限界がきた。  
「っっ!」  
びゅっ! びゅびゅっ! どびゅっ!………  
 精液がるりかの中にほとばしった。  
 
 大きく息をついてるりかから抜きさろうとする。  
「待って……まだ抜かないで」  
「え?」  
「ティッシュ……取って」  
「う、うん」  
 ポケットティッシュを何枚か引き抜いてるりかに渡すと、ドレスをたくし上げ股間で腕をもぞもぞと動かす。  
「るりか、中で出しちゃって平気?」  
 僕の出したものを処理しているるりかに問い掛ける。  
「赤ちゃん出来たら責任取らせるからね」  
 固い響きの声でるりかが返した。  
「ええっ! ……わかった、もし出来てたら結婚しよう」  
 僕も男だ。腹は決めた。高校は途中で辞めてもいい。るりかと結婚する!  
 ところが、僕のそんな決心を知らないかのように明るい声でるりかが続けた。  
「もうっ! 今日は大丈夫なはず。……ドレスに精子かけちゃうわけにいかないでしょ?」  
「そ、そっかぁ……」  
「いつもより気持ちよかったでしょ?」  
 急に力が抜けた僕にるりかが問い掛けた。  
「う、うん」  
「やっぱりねぇ……ね、ティッシュもっとちょうだい」  
「あ……うん……どうして僕が気持ちよかったって分かるの」  
 疑問に思って聞いてみた。  
「え? ……いつもより量が多いから……ティッシュ足りないぐらい出てるよ……」  
 一瞬言いよどんだるりかだったけど、そう言って真っ赤になった。  
 
 ドレスを返して写真を受け取る。  
 誰にも見られなかったと思うけど、まわりの人たちの目が気になり、僕たちはそそくさと明治村をあとにした。  
 
 東京に帰る僕をるりかが名古屋駅まで見送りに来てくれた。  
「今日はとっても楽しかった……あっ、私の写真大事にしてね」  
「もちろん。会えないときはそれ見て自分でするよ」  
「? ……バ、バカぁっ!」  
 一瞬の間のあと、真っ赤になったるりかが僕を叩くまねをした。  
 その手を受け止め、るりかを抱きしめると僕は  
「愛してるよ、るりか」  
 そう言いながら人目も気にせずに唇を重ねた。  
 
 
           おわり  
 

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