妙子が夏休みを利用して東京にやって来た。そして僕の下宿先に泊まるそうだ。  
「だって安上がりだし、私もよくあなたを泊めてあげてるしね」との妙子の理屈に押し切られた形だ。  
とは言っても、勿論僕もそれは嬉しい。中々一緒にいられない遠距離恋愛の僕達には願ってもない機会だ。  
 
「ね、楽しかったね!」  
帰り道、妙子はすっかりご満悦だ。僕は両手に妙子の荷物を抱えてフラフラとした足取りでその後を付いてゆく。  
「こんなに買い物して、大丈夫なの?」  
荷物の隙間から顔を出して妙子に声を掛ける。  
「平気だよ、後でまとめて宅急便で送っちゃうし」  
くるっ、と一回転して妙子は満面の笑みで答える。  
「コンビニで出来るんでしょ?そこまで頑張ってよねっ」  
 
「やっと我が家に帰って来たよ…」  
あれだけあった妙子の荷物もすっかり送り終わり、初めに持ってきた旅行鞄だけになっていた。  
「さってと、台所借りるね」  
妙子は冷蔵庫を開けながら座り込んだ僕に声を掛けてくる。  
「…やっぱりろくな物食べてないんでしょ?」  
……図星だ。  
「ちょっと待っててよ」  
 
「ふう…美味かったよ。さすがは妙子だなぁ」  
とても僕の貧相な食材から生まれたとは思えない妙子の手料理は、あっと言う間に僕達二人の胃袋に収められた。  
「ううん、御粗末さまでした」  
食器の後片付けを終えた妙子が戻ってきた。そして僕の斜め向かいに座った。  
「やっぱり妙子が来てくれて良かったよ」  
「ちょっと…まさかご飯の事だけじゃないよね!」  
妙子は少し膨れた顔をするが、怒ってないのは明らかだった。  
「そんな事ないよ…妙子と一緒にいられるのが一番だよ」  
そう言いながら、僕は妙子を抱き寄せて後ろからギュッとする。  
「…そっか、なら許す」  
妙子は僕の方を振り返り、軽く口づけをくれた。それに応えて僕からもキスをする。幸せな空気がいつもは寂しい僕の部屋に流れた。  
 
「……そうだ、用意しといた物があるんだ」  
妙子が不意に言う。  
「準備するから、ここで待ってて」  
小さな袋を抱えて妙子は再び台所へ消えていった。  
(一体何だろうな…?)  
僕はやる事もなく、しばし手元の雑誌をパラパラめくりながら妙子が戻るのを待った。  
 
「お待たせ〜」  
戻ってきた妙子は、素朴なデザインのセーラー服に身を包んでいた。僕は初めて見る妙子の制服姿に思わず見惚れてしまう。  
「たしかあなたは見た事ないと思って、わざわざ持って来たんだぞ…どう?」  
ちょっと照れた顔で僕の顔を覗き込んで来る。  
「あっ……そ、その……可愛いよね、うん」  
何故か焦る僕。  
「やっぱりね〜。あなたは多分好きだと思った」  
悪戯っぽい妙子の笑顔に、僕は思わず立ち上がって強く抱き締めていた。  
「妙子……!」  
僕達はしばらくそのままの姿勢で抱き合っていたが、やがて妙子の力が抜けたようになり、僕はそのままベッドに倒れこんだ。  
「…………いいよ…」  
妙子は、まるで僕の心を見透かしたように小さく呟いた……。  
 
僕のベッドの上、制服に身を包んだ妙子が壁に両手を付いてお尻を僕に向ける。スカートの中に在るべき下着は、右足首で小さく絡まっている。  
「これで……いいの?」  
妙子の声は震えている。  
「うん」  
僕は声が震えそうになるのを必死で堪えた。  
 
「ね……もっと見せて」  
僕の言葉に、妙子が更にお尻を突き出す。僕は後ろから妙子の陰部に顔を近付けた。  
その蕾はうっすらと濡れ、ひくひくと小さく蠢く。  
「そ…んなに……見ないでよ………恥ずかしい…」  
「妙子のここ…綺麗だよ」  
僕はその蕾を舌で舐める。  
「ふぁっ……な…舐めちゃ……ダメ…っ…」  
妙子は身体を小さく震わせた。愛液が奥からじわり、と溢れて来る。  
それをもっと味わいたくなり、僕はそのまま舌で妙子を愛し始めた。  
 
「あッ………舌が…っ…はぁん……気持ち……いいよぉ……ッ…」  
妙子の愛液はとめどなく溢れて来る。僕はソレを貪るように音を立てて舐める。  
「…妙子の……すごく、美味しいよ…」  
僕は心からそう言う。  
「やだぁ……そんな事…言わないでよ…ぉっ……」  
振り返る妙子は涙目だ。  
「だって、妙子のだから…」  
じゅるるるッ、と音を立てて妙子の愛液を味わう。  
「や………ダメ…ッ…もう…イッちゃう…よぉ…」  
妙子はイヤイヤをして快感に耐えている。  
「…ねぇ…っ…口じゃ、ヤだよ…ッ」  
その言葉に、僕は蕾から顔を離す。愛液まみれの口元を右手で拭い、僕は妙子の顔を覗き込む。  
「………ちゃんと…して…欲しい…の……ッ」  
懇願するその表情に、胸が締め付けられる様な愛しさが募る。  
「僕も……妙子の膣に、入れたい……」  
 
ギシ…ギシ…。  
ベッドが軋む。  
妙子の腰を掴み、後背位で僕は自らを打ち突ける。その動きに合わせて、妙子の二つに結った髪が揺れる。  
「う……はぁん…あんッ……」  
結合部からは妙子の愛液が溢れ、ぬちゅぬちゅと淫靡な音を立てている。  
「…可愛いよ、妙子…」  
僕は歯の浮く台詞を口にしてしまう。  
「や……やっぱり…恥ずかしいよ……こ…こんな格好で……」  
僕の方を振り返り、妙子が恥ずかしそうな表情を浮かべる。  
 
妙子が、いつも着ている制服姿。誰もが見ているその服装のまま、僕に貫かれて喘いでいる。  
「妙子のこんな顔……僕しか知らないよね…」  
「そ……そうだよ…ぉ…あぁんっ……あなた…だけ………なの…ッ……」  
僕の方を見つめるその表情は、僕だけのものだ。  
「…わ…私は…あっ…あなたのもの……だから……っ……好…きに…して…いい…よ…っ」  
妙子の言葉に、僕の中の本能的な部分が目を覚ます。  
 
「――きゃッ」  
妙子の短い悲鳴。  
僕は妙子の膣から陰棒を抜き取る。そしてすかさず押し倒して妙子に馬乗りになる。  
「……じゃあ、もっと妙子の身体…楽しませてよ」  
妙子の返事を待たず、僕は再び自分の欲望を挿入していく。  
「あっ……あぁぁん…ッ!」  
妙子の喘ぎ声を合図に、僕は腰を打ち付け始めた。ぐちゅぐちゅ、と互いが絡み合う淫靡な水音が響く。  
「そ……そんな……激しく…しちゃ……あんっ……ダメだ……よぉ……」  
そう言われると余計に支配欲が高まる。僕は更に妙子の奥まで貫き、腰の動きを加速させてゆく。  
「妙子ッ……もっと…感じさせてよ……!」  
僕は制服の上着ごとブラを捲り上げて妙子の胸を露にさせた。そして両手でその両の乳房を掴み、揉みしだく。  
「はぁん……あぁん…っ……あンッ…そんな…ぁ…感じすぎちゃ…うよぉ…ッ…!」  
妙子が僕の下で嬌声を上げながら、悦楽の表情を浮かべる。  
 
「あっ……イク…っ…イッちゃうよぉ…っ……!」  
妙子は絶頂を迎えつつあった。僕の方も、射精感が高まって来ている。  
「……妙子…僕も…出そうだ…ッ」  
と同時に、更なる欲望が沸き上がってくる。  
「…何処に……出して欲しい…?」  
「あっ…あっ……な…何っ…?」  
妙子が潤んだ眼差しを向けてくる。  
「このまま…妙子の中か、妙子の…顔に…出したいんだ…!」  
僕は自らの欲望を抑えきれなくなっていた。  
「そ……そんな…っ……私…私……ッ」  
妙子は明らかに狼狽する。  
「な……中は…恐い…っ…妊娠しちゃう…よぉ…」  
「じゃ……じゃあ……顔で…いいんだね?」  
僕は言葉で妙子を責める。  
「…あ…あぁっ…そんなぁ…ッ」  
妙子は言葉を少し詰まらせたが、やがて切なげな顔で僕に告げた。  
「………いいよ……私の…か…顔に…出して……」  
 
その台詞に僕の興奮は一気に駆け上がる。手のひらの中で柔らかい乳房が形を変え、その度に妙子は乳首をピン、と尖らせる。  
僕達の結合部はぐっしょりと濡れて淫らな音を奏で続ける。  
「妙子ッ……出るよ…ッ…妙子ッ!」  
「あぁっ……あっあっあっあッあッ……あぁ…ンッ………だ…出し…て…ッ!!」  
僕達は激しく腰を絡め合った。妙子の膣がギュッ、と僕を締め付けてくる。  
「あっあっあッあッ…イクぅッ…イクッ……イッちゃう……!!」  
「あぁ…ッ……妙子ッ!」  
「…あッ…はあああぁぁぁぁあンッ!!」  
妙子は全身を痙攣させて達した。と同時に僕は自分自身を抜き取り、そのまま妙子の顔を跨ぐ格好で扱き上げる。  
 
ドクドクドクドクッ!!  
白濁液が次々と発射され、妙子の顔を見る見る白く汚していった。  
「……あ…熱い……っ」  
薄らと恍惚の表情を浮かべる妙子は体を小さく震わせながら呟いた。  
 
「た…妙子……」  
僕は精液まみれの愛しい人の姿を見下ろす。一番大切なものを汚したという背徳心と、妙子を自分の思うままにしたという征服感の混ざった複雑な気持ちが僕を支配している。  
「……あ……はぁ………」  
妙子は唇を半開きにしてゆっくりと瞳を開いた。  
「…ね……気持ち良かった……?」  
「…うん……凄く」  
僕は率直に告げる。  
「………いっぱい出たよね」  
妙子は体を起こす余力も無いのか、そのままの姿勢で僕に柔らかな笑顔を向けてくる。  
「……嬉しい……私で…感じてくれて」  
「妙子………」  
―――愛おしい。  
僕は再び妙子を抱き締めていた。  
「ダメだよ……付いちゃうよ?」  
「構うもんか」  
よく考えれば自分自身の精液なんだが、僕は気にしなかった。  
「……ティッシュ、取ってよ…」  
妙子が小さな声で言う。  
僕は枕元にある箱ごと妙子に手渡した。それを受け取り、数枚取り出して僕の顔に付いた精液を拭き取る。  
「……ちゃんとキレイにしたら」  
今度は自分の顔を拭きながら妙子が言った。  
「……もう一回、して…」  
潤んだ瞳に僕を映す。  
「…いつも一緒にいてあげられないから……だから」  
「……わかったよ、妙子」  
僕は妙子の髪を撫でた。  
「今日は……いっぱい、愛してあげるね…」  
妙子の微笑みが、僕の心を埋めていった。  
 
 

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