「あ、ああ、ダメッ……哲郎、もっと突いて!」  
後ろから突かれながら妙子はあられもない声を上げた。  
妙子を後ろからヨガらせている男は佐々木哲郎。  
妙子の幼なじみにして、妙子の親友である工藤千草の恋人だった。  
後背位で繋がっている妙子と哲郎の激しい行為を覗いているのは妙子の弟の純、そして哲郎の恋人である千草。  
押入れに隠れ、僅かに開けた襖の隙間から驚きの顔と共に見ていた。  
千草お姉ちゃん、面白いものを見せてあげるよ―――  
ほんの数刻前、純が千草に投げかけた言葉。  
浮かない顔をしていた純が気になって千草はその誘いに乗ってしまった。  
その時はまさか「こんなもの」を見せられるとは考えもしなかった。  
「は、早く終わらせてよね……でないと千草が……」  
「テーブルの書置き見ただろ。学校まで戻ったんだから一時間は帰ってこないさ。久しぶりにたっぷりと可愛がってやるよ」  
尻を高く上げている妙子の膣奥まで貫く肉棒。  
親友の恋人なのに妙子はうっとりとした貌で剛直の硬さと形を味わう。  
今の哲郎と妙子は千草の知っている二人ではない。  
いっそ夢ならばと、二人がセックスを始めた時から願っていた。  
「言った通りでしょ。この二人、こんな関係なんだ」  
一緒に押入れに入っている純が暗い声で千草に教える。  
しかし千草の耳に入っているか疑わしい。  
二人の関係に驚いているのはもちろんだが、問題は二人の繋がり方だ。  
哲郎が挿れている場所は性器ではなくその後ろの穴、肛門を使ってする性行為を心の底から愉しんでいた。  
「やっぱり妙子のケツは締りがいいな。千草とアナルセックスなんて出来ないから余計に気持ちイイよ」  
「あ、あんたね……千草は普通の女の子なんだから。こんな、事……させたら許さないんだから」  
妙子は親友の事を言われ、流石に哲郎に念を押した。  
しかし哲郎は意にも返さず、腰を振るスピードも深さも増して注意した妙子を更に責め立てる。  
怒った顔が快感に歪められる様子が哲郎には堪らなく、菊門を抉る深さも一層激しくなる。  
「許さなかったらどうするんだよ?尻の穴でチ○ポをぎゅんぎゅん締めながら言う台詞じゃないよな」  
「ひンッ!そんなに激しくしないで……こ、壊れちゃう……」  
口では嫌がっていても、親友の恋人を寝取る背徳感と肛門性交による快感には勝てない。  
緩んだ口からは涎を垂らし、そばかすのついた幼さがまだ抜けていない顔立ちがふしだらで成熟した女の顔へと変貌する。  
カチカチの肉棒が引き抜かれると菊門の肉が一緒に引かれて艶のある声を上げてしまう。  
 
自分の知らない一面を見せる妙子の姿は衝撃的過ぎて、千草は息をするのも忘れて魅入っていた。  
隣に純がいる事など、もはや頭の片隅にもない。  
だから純が千草を見ているのに、そしてスカートの中へと手を伸ばしているのに気づかなかった。  
「……え、ち、ちょっと純くん」  
「しッ!バレちゃうよ、千草お姉ちゃん」  
「で、でも……こんな」  
純の手はスカートの中に這入り、女陰を覆い隠す布切れの上から千草を触る。  
薄暗い中、真面目な純の顔が飛び込んできた。  
とても小学生とは思えない真剣な顔に、年下の男の子なのに千草の胸がきゅっと締め付けられた。  
「千草お姉ちゃんのここ、濡れてるね」  
「ダ、ダメよ……お願いだから……私、哲郎君と付き合っているんだから……」  
「でも哲郎兄ちゃんは姉ちゃんとしてるよ。見たでしょ、お尻の穴で繋がってるんだよ」  
信じたくなかった事実が純の口から聞かされる。  
千草は純の事が好きだった。  
もちろんそれは親友の弟としてであり、ちょっと悪戯好きな手のかかる男の子で、一人っ子だった千草は本当の弟のように思っていた。  
「千草お姉ちゃんは知らないみたいだけどあの二人はね、ずっとこんな関係を続けてるんだ。  
 だから千草お姉ちゃんが哲郎兄ちゃんと付き合ってるって聞いた時、すごく悔しくなって……」  
「だからって……いやッ、そんなところに指を挿れないで!」  
「しゃべらないで」  
冷たい声が千草の抵抗を一時的に止める。  
純の真剣な眼差しは、哲郎と妙子の肛門性交を見て荒んだ心に、鋭利なナイフで切りつけられたようにすうっと這入りこむ。  
弟のように思ってきた年下の男の子が、こんなに真摯な目をするとは全然思わなかった。  
だが純とて千草以外の女の子に、こんな目をするわけではない。  
「僕たちが覗いているって二人に知られたらどうなると思う?」  
純の言葉は一瞬にして千草を黙らせる。  
二人の浮気現場を覗き見た千草はわざとそれを考えないようにしていた。  
恋人との仲が壊れる。  
親友との仲も壊れる。  
二人とも千草にとってかけがえのない存在だった。  
今、自分が押入れで覗いている事が知られれば一瞬にして、しかも二人同時に失う事になる。  
 
「バレると、まずいよね」  
純は身体を寄せて、たったそれだけの言葉で千草を黙らせた。  
指は濡れほそばった花弁を愛で、顔を近づけさせる。  
「だからってこんな事……ダメよ、純くん」  
千草の声はいつの間にか部屋の真ん中で愛し合っている二人に気づかれないように小さくしていた。  
純を止めようとする手の力も思うように入らない。  
分泌した愛液で淫裂は濡れ、肉壺まで弄る子供の指に負けて、抵抗する気力が失われていく。  
「好きだ、千草お姉ちゃん。初めて会った時からずっと……」  
純の突然の告白に、千草の頭の中が真っ白になる。  
親友の弟、7歳も年下の小学生、しかも恋人の浮気現場を覗いている状態ではまともに頭が働かないであろう。  
自分よりも背の低い男の子に身体を支えられて、唇と唇が近づいていく。  
ゆっくりと目を閉じる純につられて千草も目を閉じて、微かにおとがいを反らす。  
何をしてるの私―――  
千草は頭の中がめちゃくちゃに絡まって、何が正しいのか分からなくなった。  
唯一つ、分かった事は純の唇の感触。  
柔らかくて温かくて、触れただけで純の気持ちが伝わってきて、男の子の切ない想いに囚われた。  
純とは哲郎と付き合うずっと前から会っていた。  
淡い恋心に気づかず、それどころか哲郎と付き合っていると純の気持ちも知らないで嬉しそうに話した。  
ちくりと胸が痛んだ。  
いつの間にか傷つけていた。  
後悔と自責の念に苛まれながら、千草は身体を純に委ねてしまう。  
「ん……はぁぁぁ……」  
舌が差し込まれてきても千草は抗わず、それどころか千草の方から舌を絡ませる。  
ぴたりと閉じた脚が緩み、純の手が割って入る。  
「千草お姉ちゃん……千草お姉ちゃん……」  
「純くん……じゅ、じゅんくぅン……」  
純を傷つけた事への謝罪?浮気をする恋人への当て付け?恋人を寝取る親友への復讐?  
当事者の千草にも分からなかったが辛い現実が忘れたくて、今だけは純を感じていたくて両手を回して自分よりも小さな純を引き寄せる。  
緩んだ脚は完全に開き切り、腰を浮かせて純が下着を脱がし易いように助けた。  
大人しかった純の手つきはそれを境に激しく情熱的なものへと変わり、千草の弱いところを責め立てる。  
絶えず背中を駆け上がる快感に純をぎゅっと抱きしめて、声が漏れ出ないように口付けをして必死に耐えていた。  
 
「ひうッ!んむぅぅぅ……ん、ンン!!」  
躯を何度も痙攣させて千草は果てた。  
年下の男の子にイかされたとは思わない、思えないほど純は真剣であり、一途な気持ちが伝わってきた。  
だらしなく緩みきった股ぐらから純の手が引き抜かれ、びしょびしょに濡れた指を見せられる。  
「気持ち良かったんだよね、千草お姉ちゃん」  
そんなものを見せられれば否定出来ず、惚けた顔でこくりと頷いてみせる。  
恋人以外の男にイかされた事への罪悪感は無かった。  
恋人の哲郎だって浮気しているからと思ったが、それ以上に純の気持ちはピュアで自分を愛してくれただけなのだと思ってしまう。  
「ねえ、千草お姉ちゃん……」  
声は熱を帯びて千草の心に染み込んでいく。  
純の首に回した手が解かれ、手を取られて導かれる。  
どこへ―――  
霞がかった意識の中で、硬いものが手に触れた。  
「今度は千草お姉ちゃんがしてよ……」  
硬いものは勃起した純の性器だった。  
手から伝わるそれの感触は大きくて熱く、千草が指を絡ませただけで声変わりのしていない女の子のような高い声を上げる。  
だから抵抗感は少なかったのかもしれない。  
恋人である哲郎の剛直を愛するのにもまだ慣れていないのに、千草は自分から口を開けてゆっくりと咥えた。  
「ああ……千草お姉ちゃんが僕のをしゃぶっている」  
狭い押入れの中で千草は純の牡器官を口で愛してあげる。  
純のそれは不快な感じはしなかった。  
だがその行為はまだまだ拙いものであり、その証拠として恋人の哲郎が部屋の中で妙子の口腔粘膜を味わいながら批評する。  
「ううっ……やっぱり妙子のフェラは最高だ。尻に出したばかりなのにまたイきそうだ」  
アナルセックスを終わらせたばかりの妙子はまだ欲望を漲らせたままの肉棒にむしゃぶりついていた。  
咽奥の柔肉で亀頭を包めるまで呑み込んだまま惚けた顔を哲郎に向ける。  
口唇奉仕は慣れているのか、頭を押さえられ、吐きそうになっても吸い付いたまま離さない。  
悩ましく目を閉じて小さく呻きながらするフェラチオは千草とは視覚的にも比べ物にならなかった。  
「気にしなくていいよ。千草お姉ちゃんの口の中はすごく気持ち良いから」  
純が慰めてくれたが、恋人に言われたショックは大きくて悔し涙が流れた。  
千草は純を咥えたまま嗚咽する。  
更に追い打ちをかけるように恋人の浮気話を聞かされる。  
 
「文化祭の実行委員になったのは願ってもいなかったよな。二人で遅くまで残って何回も出来たんだから」  
頭を撫でられても嬉しくないのか、妙子は黙ってしゃぶり続ける。  
その姿をわざと勘違いして哲郎は厭らしい笑う。  
「妙子はチ○ポをしゃぶるのが好きだもんな。覚えてるか教室でしたこと。おまえ、千草の机に飛び散った精液を舐め取ったよな」  
「あ、あれは汚れたままにしておくとまずいからじゃない」  
「だったらなんで美味そうな顔をして舐めてたんだよ。あの時はおまえの顔がエロ過ぎて何回出したか覚えてないぜ」  
痛いところを突かれて妙子は再び黙り込んでしまった。  
「ほら、早くしないと千草が戻ってくるぞ。一回出しただけじゃ俺のチ○ポが鎮まらないの知ってるだろ」  
「わかってるわよ!あんたが邪魔してるんじゃない」  
「おおコワ……だったら早く済ませようぜ」  
やおら座っていた哲郎が立ち上がり、妙子の頭を掴んだ。  
何をするのかが分かった妙子はぎょっとする。  
それでも口をOの形にぽっかりと開けて、ギンギンに漲ったままの肉棒を咥える。  
「いくぜ妙子、吐かないでくれよ」  
覚悟が決まったのか、妙子はぎゅっと目を閉じて待つ。  
そして哲郎は頭を掴んだまま、ガシガシと腰を動かして一方的な快感を貪り始めた。  
俗に言うイラマチオであり、妙子の口を女性器に見立てて哲郎は柔らかい口腔を嬲る。  
「お、おおお……おぶっ!」  
嗚咽にも似た声、しかし妙子は哲郎の腰に手を回して男の身勝手な欲望を口と咽で受け止める。  
高速で抽挿される邪悪な牡竿は妙子の涎で汚れ、泡だった大量の唾液が悩ましく呻く妙子の胸や腹、太腿に垂れ落ちる。  
その光景と音、苦しそうに眉をひそめる妙子の顔は千草には些か刺激が強すぎた。  
純の若茎をしゃぶる口の動きが止まり、荒々しい恋人の知らぬ一面が怖くなって震え始めた。  
「哲郎兄ちゃんが怖いの?」  
純の言う通り、襖を一枚挟んだ向こう側にいる恋人が怖かった。  
しかし目の前の純は優しくて、千草は縋りつくような視線を送りながら頷く。  
どちらが年上でどちらが年下なのか分からなかったが、今の純は千草にとって頼れる男性にしか見えなかった。  
「じゃああっちの事が分からないようにしてあげるね」  
そう言うと千草を寝かせ、その上に純が覆い被さる。  
但し正対した格好で、お互いの性器が目の前に飛び込んできた。  
上からぶら下がる純の肉棒に千草の目が釘付けになる。  
 
純の舌遣いは丁寧でとても優しく、千草の不安を消し飛ばして自分も浮気をしているという事実を溶かしていく。  
溶けきった理性は千草のたがを外し、夢中で純の性器にしゃぶりつく。  
拙い口遣いだったが一生懸命さが伝わり、純の睾丸がきゅうっと縮んで快感へと変わる。  
「いつだったか三人で映画館に行った時におまえ、俺のチ○ポをしごき始めたよな」  
再び襖の向こう側から声がした。  
「千草がスクリーンに釘付けになってる隙にジーンズの中からチ○ポを取り出して  
 『静かにして、千草に気づかれる』って痴女まる出しの顔で言うからもうヒヤヒヤしたぜ」  
三人で映画館に行ったのって、まだ哲郎君と付き合う前の話だ……  
千草は頭の中からその時の記憶を思い出す。  
けど今は純の若茎をしゃぶるのが忙しく、すぐに頭の隅へと追いやった。  
「修学旅行の時もわざとはぐれたと見せかけて私服に着替えてさ、ラブホテルに入ったっけ。  
 なんの気兼ねも無く声が出せるから一日中してたよな」  
千草はもう記憶の中から思い出すのも億劫になっていた。  
純の舌は肉芽を重点的に舐り、指で膣内がほじくり回され、鋭利な快感が身体中を這い回って脳髄を侵し始める。  
執拗な純の愛撫は哲郎とは比べ物にならなかった。  
妙子にイラマチオをさせている姿を見れば分かるように、哲郎のセックスは壊れてしまいそうなほど荒々しく乱暴だった。  
しかし哲郎以外経験の無い千草はそれが当たり前だと思い込み、愛する恋人が悦んでくれるならと耐えていた。  
フェラチオだって、学校の空き教室でセックスをするのだって、オナニーを強制されるのだって、それが普通なんだと思い込んでいた。  
純の愛し方は千草の心の壁を取り外し、弟への姉弟愛から一人の男性への情愛へと変わる。  
今だけは哲郎ではなく、純を心から愛していた。  
うっとりとした女の顔で蜜の溢れる肉壺を責められ、頬をへこませて口唇奉仕をする健気な姿を見れば明らかだった。  
「出すぞ妙子!全部呑むんだぞ!」  
咽の最奥に怒張をねじ込んで哲郎は大量の牡液を放った。  
普通ならば吐き出してしまうほど濃くて大量の精液だったが、妙子は咽を鳴らして飲み下していく。  
汚れないためでもあったが文化祭以来のセックスで、牡汁と哲郎の肉棒が恋しくて時間をかけて味わいながら胃の中へと流し込む。  
久しぶりのセックスと、むせ返るほど大量のスペルマに妙子は満足して、ほうっと熱い吐息を漏らす。  
しかしニヤついた顔を向けている哲郎に気づくといつもの顔に戻って後始末を始めた。  
「ほら、早くチ○ポしまいなさい!千草が戻ってきたらなんて言えばいいのよ」  
「んだよ、さっきまでエロい顔をしてたのに急に真面目になって」  
「あのね……あんたは千草の恋人って自覚はあるの!ああもう、どうして千草はこんな男の事を……」  
妙子は窓を開けて充満した性交の匂いを、座布団を団扇代わりにして外に出す。  
 
その後姿、特に精液を垂らす菊門は淫靡で、萎えかけた肉棒が再び急角度を描いてそそり立った。  
そして妙子を後ろから抱きしめ、剛直を尻たぶに押し付けながら耳元でそっと囁く。  
「妙子、もう一回してもいいだろ……」  
手は膨らんだ乳房としっとりと濡れた花弁へと伸び、妙子の躯を余す事無く愉しもうとふしだらに蠢く。  
だが、悪戯もすぐに止められてしまった。  
「あんたって人はぁ……」  
「い、痛いって妙子!そこは敏感なんだから力任せに握るんじゃない!」  
「だったら早く着替えなさい!いつまで経っても子供なんだか……ら……」  
妙子の声が弱々しくなっていくのは当然で、握った牡竿はにちゃにちゃと厭らしい音がするほど濡れている。  
誰がこんなに汚したのかは言わずもがな。  
「このままだとパンツがカピカピになって気持ち悪いよな、やっぱり」  
照れ隠しに哲郎が「あはは」と頭をかきながら笑った。  
さすがに自分がした事なのであまり強くは言えない妙子はそのまま一階へと連れてく。  
「もう!濡れタオル出してあげるからそれで綺麗にしなさい!」  
「ああ、待てって妙子!服とパンツ持ってかないと……」  
プリプリと怒った妙子の後ろを、着替えを持ってついていく。  
そして二人のいなくなった妙子の部屋の押入れで、純と千草はまだ愛し合っていた。  
純は快感に小さな身体を震わせながら腰をカクカクと動かす。  
「気持ち良いよ千草お姉ちゃん……ごめんなさい、腰が勝手に動いて……」  
純の腰遣いはすでに大人のそれであった。  
千草の口を女性器に見立てて腰を振ると、口腔粘膜と唾液の摩擦で、僅かに出来た隙間からジュポジュポと猥らな音が鳴る。  
千草は悩ましげな顔をして呻き声を上げているが、苦しいとは微塵も思わなかった。  
弟のように思っていた純が真剣に自分を求めて、一生懸命になって腰を振る姿を愛おしく感じていた。  
だから何をされても躯は純を欲して、千草は何かに取り憑かれたように幼い若茎に吸い付く。  
「そんなに吸わないで……で、出ちゃうよ……ダ、ダメ!」  
憧れの女性に肉棒を吸われ、更に後ろの穴を指で弄られながら純は射精に導かれた。  
千草の口内に広がる青臭い精液は哲郎のそれとは全然違い、練乳のように濃く甘く感じられて咽を鳴らせて飲み込む。  
全てを飲み干してももっと欲しくて吸い続け、若茎に残った僅かな精液ですら啜り取る。  
射精の快感に惚けきった純が見たものは普段の千草ではない。  
あどけない笑顔を向けているが、その瞳は年下の少年趣味を持つ淫乱な牝そのものであった。  
僅かに開いた口から覗く舌が蛇のように蠢き、唇についていた残滓を舐め取る。  
精飲の愉悦に浸る千草の貌に、純はごくりと咽を鳴らしながら若茎を再び硬くさせた。  
 
 
「あれ、なんで純がここにいるのよ」  
戻ってきた妙子が怪訝な目で二人を見る。  
それもそのはず、二人はこたつの一緒の席に座っていた。  
「哲郎君と妙ちゃんが戻ってこないから純くんのお勉強を見てたの。ね、純くん」  
「う、うん……」  
こたつに脚を入れて畏まる純の姿はらしくなかった。  
いつもならば「千草お姉ちゃんをほったらかしにしてどこ行ってたんだよ!」と怒るはずなのに。  
しかし先ほどの情事もあり、妙子と哲郎は気まずくて何も言えなかった。  
「そ、そうなんだ……じゃあ、テスト勉強を始めよっか」  
妙子がこたつに入り、哲郎も後に続く。  
しかし純はこたつから出ていこうとはしない。  
それどころか小さな身体を更に縮み込ませて恥ずかしそうな顔を見せる。  
まるで先ほどの妙子たちのように、許されない情事に浸って悦楽に耐える顔。  
「純……いつまでいるのよ」  
見ている方まで恥ずかしくなって妙子は純を追い出そうとした。  
しかし千草は純の味方なのか、妙子の言葉をのらりくらりと交わす。  
「あら、純くんだってお勉強しているんだからいいじゃない」  
「で、でも……」  
「哲郎君もいいよね。勉強の邪魔をするんじゃないんだし」  
「ああ、そうだな……」  
笑顔を見せる千草に罪の意識を感じてしまい、哲郎も純の事を強くは言えなかった。  
二人は仕方無しにテスト勉強を始めた。  
チラチラと千草と純を盗み見ると二人は恋人同士のように身体を寄せ合って楽しく勉強をしている。  
哲郎としては面白くない光景だったが、妙子との事もあって何も言えない。  
「ねえ純くん、今度お勉強を見てあげるから家に来ない?」  
「いいの千草お姉ちゃん?」  
「ええ、純くんみたいな弟が欲しかったから歓迎するよ」  
そう言って千種はすべすべな純の肌に頬擦りする。  
過剰なスキンシップだったが妙子と哲郎は訝しげな視線を送る事しか出来ない。  
それを知っている千草は心の中でクスリと笑い、こたつの中で幼い若茎をしごきながら「今度は最後までしようね」と純にだけ囁く。  
妙子と哲郎は知らない。  
自分たちの浮気が覗かれていた事も、千草が純を、幼い男の子の精液を飲み干すまで愛しているのにも……  
 

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