「ううん、そんなんじゃないの。前みたいに受験から逃げ出そうとか、そういう気持ちじゃなくて。」  
慌てた様子で首を左右に振った。美由紀は思いを言葉にするのを困ったように、小首を傾げ、キュッと唇をかみしめた。眼鏡の奥の瞳が物言いたげに潤み上目遣いで見つめる。  
 
「うわのそらなの。集中できなくて…。勉強からの逃避じゃないのよ。ただね、私、あなたが――」  
益々困ったように大きく息をつく。仄かに頬が紅潮していた。美由紀がうつむくと肩まである長い髪がさらりと揺れた。そして決心したかのように顔を上げると、恥じらいに眉間に皺をよせ、震える声で言った。  
 
「あなたが私にしたことが頭から離れない――」  
そっと俺の手をとり、またうつむいてしまった。少しの間の後に、美由紀はそのまま俺のその手を自分の口にもっていき、俺の人差し指をくわえこんだ。途端に人差し指はヌメヌメした舌で舐め上げられ、激しく強く吸われ口内で締め付けられた。  
 
「ン――!」  
押さえ込んでいた欲望が噴出したのだろうか。美由紀は淫らな声を漏らし、夢中で俺の人差し指にむしゃぶりついた。すぐに唇は自身の唾液で照かり、幾筋の唾液の糸があごや首まで蔦っていく。  
 
「おかしいかな?すごくしたいの。したくてしたくて何も手につかない――」  
人差し指、中指、薬指と徐々に本数を増やしながら、自ら口内のぬめりに誘い込む。抱き寄せて押し倒すと、美由紀は待ちきれないといわんばかりに、俺のズボンのベルトをはずしファスナーを下ろした。そして固くなりはじめた俺のイチモツを取り出すと、  
「ああ、これ…ッ!」  
と猛烈にむしゃぶりついた。  
 
「はふぅっはふぅっ!」  
髪をふり乱し、頭を揺らして俺の下半身にしがみついている。眼鏡が歪んでも気にも止めない。美由紀は俺の股ぐらに顔を突っ込み、俺のちんこを一心不乱にしゃぶっている。俺は美由紀の頭を掴むと、口内を犯すように激しく腰を前後に揺らした。  
 

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