魔都上海。
その地を支配する呪術師の城、最上階に彼女はいた。
神に仕える証の服に身を包み、闇に映える水色の髪。
壁に磔となり、呪術で魔力のほとんどを吸い取られた姿でも
その美しさは一点も損なわれず、誰をも魅了する可憐さに溢れていた。
「う……ん……」
意識を失ってからどれほどの時間が経ったのか――
ようやくにして少女、アリスはその目を開いた。
「気がついたかね、アリス」
アリスがまだ覚醒しきらぬ瞳で声のした方を見ると、
そこにいるのは邪悪に笑う一人の老人の姿であった。
その老人こそ、この城の主にして上海を支配する呪術師、徳壊である。
「……徳壊…!」
「礼を言うぞ、アリス。お前の力のおかげで鬼門御霊会は発動できる」
笑う徳壊に、体力のほとんどを消耗しながらもアリスは強い意思の光を宿し彼を見据える。
「日本を破壊なんて、絶対にさせないわ…きっとウル達が来てくれる!」
「ウルゥ?」
思い出したように徳壊は呟き、それから大声で笑い出した。
「グッフッフ…残念だが、彼奴らは二度と来んよ。閻羅王が始末してくれおった」
「………!?」
「鍵も回収したからの、日本軍もここまでは入りこめん。誰も助けには来れないというわけじゃ」
徳壊が発する絶望の音を否定するように、アリスは激しく首を振った。
「そんな……嘘…嘘です!」
「信じぬならそれもよい。待ち続けるのは勝手じゃ」
「……嘘……」
「わしはこれから鬼門御霊会を発動させる。だが、その前に…」
徳壊は嘗め回すような視線でアリスの身体をじっくりと見詰め
ニタニタと笑いながら、そのままゆっくりと近づいてくる。
「な、何を……!?」
今までと違う雰囲気の徳壊に、アリスは思わず身を固くする。
「せっかく捕らえたのだ、たっぷりと堪能させてもらわねばな!」
言うが早いが、徳壊は顔を近づけアリスの小さな唇を奪った。
「んっ!?」
咄嗟の事に身をすくめるアリスに構わず、徳壊は強引に舌をねじ込ませていく。
アリスは必死に身体をよじらせ逃れようとするも、手足を拘束されたこの状態では
如何ほどの抵抗をする事も出来ずされるがままに口腔内を貪られていく。
「んっ…んぅ…んーっ…!」
初めての異質な感触に、恐怖と恥辱から涙が溢れる。
やがて満足したように徳壊は顔を離し、舌なめずりをした。
「この反応…やはり生娘じゃの。あの小僧に手をつけられているかと思ったが」
「こ、こんな事……やめて、くだ……っ!?」
言い終わる前に徳壊は手を伸ばし、アリスの衣服を乱暴に破りとっていった。
布の裂ける無残な音が、薄暗い塔の一室に響く。
「やっ…!いやぁぁぁぁっ!!」
「言ったろう、堪能させてもらう、とな」
徳壊はにやついた笑みを浮かべアリスの身体に手を伸ばす。
「ひっ……!?」
引き裂かれた着衣の合間から下着をも剥ぎ取られ、
ほっそりとしたアリスの裸身が薄明かりの元に晒されてしまう。
「やはりお前は最高じゃ…なんと美しい」
「いっ…いやっ……見ないで…見ないでぇ…」
泣きながら懇願するアリスだったが、その姿は徳壊の劣情をそそるだけだった。
獣のように目をぎらつかせながら、形のいい乳房に手を伸ばし乱暴に揉みしだいていく。
「やっ…やああっ…!」
好きなように胸を扱われ、敏感な先端を口や指で弄られる感覚。
今まで知り得なかった感覚に、アリスは顔を歪め泣きじゃくる事しか出来なかった。
(ウル…ウル……助けて…!)
密かに想う男性に心の中で助けを乞いながら、しかしその時与えられる感覚に変化が生じた。
「ん……っ!?」
それは今まで男を知らなかったアリスには想像する事も出来なかった、初めての感覚であった。
「ほう、ようやく効いてきたようじゃな。普通の女ならばとっくに陥落しているものを…」
乳首を赤子のように吸うのを一度中断し、徳壊がにやりと笑う。
「な……なに…を……?」
「先ほどから焚いている香に気がつかなんだか?」
言って徳壊はアリスの胸の先端をぎりりと摘み上げる。
「いっ……!」
「これを嗅げばどんな女でも快楽の虜となってしまう。グフフ、わしは優しいからの」
今度は胸全体をゆっくりと愛撫され、アリスは先程との変化に戸惑った。
「あっ……ああっ……あっ……?」
今までと違い、優しげに柔かな乳房を弄ばれ、乳首を指の腹で刺激されていく。
(な……に……?この……感じ……)
「どうじゃ?今までとは違かろう。この感覚は」
胸を弄る手は止めず、徳壊がにやにやと笑う。
「あっ…ふぁっ……あっ…」
香によって無理矢理に女の性を呼び起こされたアリス。
生まれて初めて味わう感覚に、身体はすっかり抵抗する気を失ってしまっていた。
「お…お願い…もう、もう……やめて、ください……」
「ほう、やめていいのか?お前のここはそう言っておらんようじゃがの」
そう言って、徳壊はアリスの下半身に手を伸ばしていく。
「んぁっ!?」
徳壊の予想通り、アリスのそこはもう淫靡な蜜で溢れていた。
徳壊が少し指を動かしてやるだけで、くちゅくちゅと卑猥な音が漏れる。
「あ、あ、あっ……ふ、あぁぁ……だ、め……」
「こんなにびしょ濡れにしおって、なにがだめなんじゃ?もう準備万端ではないか」
アリスの秘唇はその言葉通りに、男の指二本を易々と受け入れていた。
「だ、だって……そんなに、したら……ひっ、へ、変に…なっちゃ、…んああっ!」
最も敏感な箇所を指で弄られ、言い終える事も出来ずアリスは悲鳴を上げる。
さらに内部を擦る手の速度を速められ、ぐちゅぐちゅと大きく音が響いていく。
「ふあぁぁっ、あっ、んっ、んぅっ、あ、ああ…っ!!」
しかし、アリスが達する寸前に―アリス自身はその存在も知らぬわけだが―
徳壊はそこで、指を止めてしまう。
「ふぁ、あ…あ……?」
口では抵抗していたものの、心の底はすっかり与えられる快楽に支配されていたアリスは
突如動きを止めてしまう徳壊を見つめる。
その瞳の奥にはどうして止めてしまうのか、という色が含まれていた。
徳壊はにっと笑うと再び指の往復運動を再開する。今度は、前回よりも激しく。
「んっあああ!んっ、ああっ、あん、あああっ!」
しかしまたアリスが上り詰めるその直前で動きは止まる。
そしてアリスの呼吸が少し落ち着いたところで、また。
「あっ…ああ…」
「辛かろう?気をやる寸前で止められるのは」
「どっ…どうして、ぇ…」
と、アリスはもっとしてほしい、と口に出しそうになっていた自分に気付いた。
快楽に負けそうになる自分の情けなさに、きゅっと目をつぶる。
(駄目…!こんな事で負けちゃ…きっと、ウルが助けにきてくれるんだから…!)
「ふふ、まだ抵抗するか?なかなか粘るの。じゃが…これはどうかな」
徳壊はしゅるっと帯を取り去り、自らの下半身を露わにする。
明らかになったのは老人とは思えぬ、赤黒く巨大にそそりたった男性器であった。
「………っ!」
(あっ…あれが…男の人、の……)
散々嬲られ、香によって高められた身体はアリスの心とは無関係に反応してしまう。
そのグロテスクなものから目を離せず、見ているだけで下腹部が熱を帯びてしまう。
それは、男のものを欲しがる逆らえぬ牝の本能であった。
(駄目…あんなもの、欲しいなんて思っちゃ…だめ…なのに…)
「どうじゃ、これが欲しかろう?指とは比べ物にならんぞ、わしのこいつは」
徳壊はびくびくと痙攣するそれをアリスの秘所に宛がい、ぬるぬると擦りだす。
「だめ……だ、めぇ…」
身体はもう男のものを欲しがって堪らず、触れたその熱い感触に子宮は甘く疼きだしてしまう。
最後の理性で拒むアリスに痺れを切らしたのか、少しずつ徳壊は肉棒を埋めていく。
「ほれ、入っていくぞ…グフフ、安心せい。痛みは術で無くしておいてやろう」
「あっ……うぁ、あぁぁ……!」
異物が身体の中に侵入してくる。男のものを初めて迎えるというのに
確かに痛みは無く、あるのは痺れるような快楽だけだった。
「よし、一気にいくぞっ…ほれっ!」
「んああああっ!!」
徳壊は腰を突き出し最後までアリスの中に埋めてしまう。
処女膜を破り、初めての少女にそのまま激しく腰を使いだす。
「ふあああっ、あああっ!だめっ……だめぇぇぇっ!!」
待ち焦がれたものをようやく与えられ、知らず歓喜の涙を流すアリス。
男に蹂躪され支配されている感覚に、身体全体が悦楽に震えてしまう。
「んあっ、あああっ!あんっ、んっ、んんっ……!」
「おお、いいぞ、アリス…生娘だというのにぎゅうぎゅうと締め付けおる!」
意識せずとも、男の精液を搾り取ろうとする女の本能に徳壊もまた快楽に震える。
激しく肉棒を出し入れし、アリスの子宮を突き上げてやる。
神に仕える清純な少女を汚し、自分だけのものにしている、
その背徳感が徳壊の動きをさらに大きくさせた。
「ふあっ、うああああっ!へんに、へんになっちゃう……!だめぇぇっ!!」
「ようし、そろそろイクぞ……全て、アリスの中に注いでやろう!」
「えっ…だ、だめ、中は…ふあっ、お願い、中は…んああっ!」
必死に懇願するアリスの言葉も聞こえぬように徳壊は力強いスパートをかける。
少女の無垢なる子宮に子種を植え付けようとする男の本能のままに、
徳壊は腰を振るいアリスの膣内を往復していく。
「うっ……!イ、イクぞ!ぬぅぅぅっ!」
「だめぇぇぇっ!!んぁぁぁぁっ!!!」
そして徳壊が激しく精を放ち、それを受けたアリスもまた初めての絶頂を迎えた。
「あっ……あぁ……あ……」
膣内に射精される感覚にアリスは身を震わせる。
「おお……まだ、出るぞ……おうっ!」
徳壊の長い射精は続き、アリスの中は敵である老人の精液で満たされてしまう。
初めての絶頂と、膣内射精の恐怖にアリスは茫然自失となる。
「グフフ、アリス…元気な娘っ子を産むんじゃぞ。そうしたらその子もわしのペットにしてやろう」
ようやく長い射精を終え、肉棒を抜く徳壊。
その愛液と精液が混じりあったものを指し、アリスに告げる。
「ほれ、お前ので汚れたわしのものを口で綺麗にするんじゃ。今、枷を外してやるからの」
アリスは、その言葉をどこか遠くで聞いていた。
隷属の証である精液を最奥で受け止めてしまった自分。
(わたし……従うしかないの…もう、この人のいいなりになるしか…ないんだ…)
枷を外され、ぼんやりとしながら奉仕するために徳壊のそこに顔を埋めていく。
(ウル……どうして……来てくれなかったの……?)
そうして、アリスの意識は暗い――暗い闇の淵へと、沈んでいった。
ー終ー