: 140%"> 式神の城  

【★馬鹿とバカ★】  

〜プロローグ〜  

都会のビルが多くそびえ立つ大都会、東京。  
その中でも、裏通りを入った所にある、一際目立つ古い建物。  
建設されてから比較的・・・いや、かなりの年月が経っているであろう、  
そのビルの入り口に、  
今時珍しい、巫女装束を着た一人の少女の姿があった。  
「また・・・来てしまった・・・。」  
巫女装束を着た少女・・・『結城小夜』は、  
その古ぼけたビルの3階に貼られた一枚の看板を  
見ながらつぶやいた。  

『H&K探偵社』  

明らかに後から付けたのがわかるその看板は、  
目立つというより、むしろ浮いていた。  
その真新しさから、最近になって活動が始められたのが、  
容易に想像出来る。  

「まだ帰ってないのかしら・・・?」  
日もそろそろ暮れようとしているのに、  
その階の電気は、一向に灯される気配がない。  
いつもなら、この時間に『彼』はいるハズなのだが・・・。  
いや、『彼』のことだ。  
また何かやらかして、電気がつけられないだけかもしれない。  
その何かが、一体どんなことか?と真面目に聞かれると、  
返答に困るのだが・・・。  

小夜は建物に入って行き、階段を上がる。  
階段を1段1段踏みだすごとに、小夜は自分の心臓の鼓動が  
早くなっていくのに気付く。  
(会いたい・・・『彼』に会いたい・・・。)  
その気持ちが、彼女の足も早める。  
たとえ会っても、またいつものように口喧嘩が始まるのはわかっていた。  
だが、小夜はそれでも良かった。むしろ、それが嬉しいのかもしれない。  
今まで『人類の決戦存在』として育てられた自分の中に、  
もう一人の自分を教えてくれた『彼』。  
そして、まっすぐにしか進むことが出来ない『彼』・・・掛け値なしの本物の『馬鹿』に、  
心を奪われてしまった『自分』・・・。  
それだけが認識出来ればよかった。  

気がつけば、小夜はすでに3階の事務所あるドアの前に立っていた。  
その場で一度、大きく深呼吸をする。  
そしてドアノブに手をかけた。  

ガチャガチャ。  

鍵がかかっている・・・。  
営業時間終了には、まだ全然早い。  
どうやら本当にまだ帰って来ていないようだ。  

小夜は「ふう・・・。」と、少し緊張がほぐれて安堵の息を漏らしたが、  
同時にこみ上げていた『気持ち』が、  
少し冷めてしまった。  

(どうせまた散らかってるだろうから、掃除でもして待ってようかな・・・。)  
少し考えた末、小夜は思いつくと、懐から一枚の呪符を取り出し、  
それをカギのところに貼り付けた。  
そして彼女が手をかざすと、呪符が一瞬光だし、  
「バキッ」という音と共に光が失せた。  
小夜お得意(?)の「カギ壊し」である。  
これで何件目かは知らないが、カギの修理代として  
日向が頭を抱えるのは、もはや普通となっていたりするのだが・・・。  
もちろん、小夜はそんなことにはお構いナシに、  
事務所へと入って行った・・・。  

しかしこの時、彼女は思いもよらなかっただろう・・・。  
今夜、自分が想う『彼』と、まさかあんな形で  
一線を越えることになろうとは・・・。  

事務所に入った小夜は、  
相変わらずのその光景に目を細めた。  

異世界。  

そう呼ぶのに相応しい、異常な汚さが、  
小夜の視界に飛び込んでくる。  
あちこちに散っている書類の山、食べかけの食事やおやつ、  
付けっぱなしのテレビとPS2・・・etc。  
いくら男の2人暮らしとはいえ、  
ここまで汚く出来るのは、ある意味で才能に近い。  
もっとも、そんな才能があっても、誰も喜ばないだろうが。  
「客が来ない」とぼやいていた日向の言葉の意味が、  
なんとなく理解出来る・・・。  

小夜は「はあ・・・。」と再度、別の意味で息を漏らした。  
そしてこの光景をざっと見渡すと、腕の袖をまくって気合を入れ直し、  
さっそうと片付け始める。  

2時間後・・・事務所はさっきと見違えるほど、ほとんど綺麗になった。  
もちろん、いつもの和風替えも忘れてはいない。  
小夜も満足気の様子だ。  

ふと、事務所の時計をチラリと見た。  
8時過ぎ。  

『彼』はまだ帰って来ない。  
このペースでは、どうやら先にこちらが終わってしまいそうだ。  
少し一息入れようと、小夜は『彼』の机の椅子に座ろうとした。  
と、その椅子の上に一冊の雑誌が置いてあるのに気付く。  
何気なくその雑誌を手に取ってみると、その見出しには・・・  

『伝授!気になるあの子との、上手な夜のすごし方!!』  

と、大きく書かれていた。  

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」  
小夜は一瞬、目眩に襲われる。  
この表紙のふしだらな女性、不潔な用語、生々しい雰囲気・・・  
どれをとっても、これはアレに違いなかった。  
そう、世間で言う『エロ本』である。  
社会勉強の一環、居候のふみこのトコロで、  
ある程度の知識は聞き知っていたものの(余談だが、その話をするふみこはヤケに楽しそうだった)、  
さすがに免疫が皆無の小夜には、少々キツイものであったに違いない。  

「ど・・・どうしてあの人がこんなものを・・・。」  
年頃の青年が、このような本を1,2冊持っていてもおかしくはないだろう。  
無論、清楚で大和撫子の小夜には、到底理解出来るモノではない。  
「スゴイ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」  
・・・ハズだったのだが、  
気付けば、小夜はすでに本の内容にすっかり興味深々であった・・・。  

 

「あー、クソッ!もう8時過ぎじゃねぇかっ!!おっさんの奴!!」  
妙なガラの入ったシャツの上に、学ランを羽織った青年が、  
誰に言ってるのかは知らないが、  
道のド真ん中で怒号を上げている。  
「ただの猫探しだとか抜かしてたのに・・・こんな時間まで付き合わせやがって!!」  
道端に転がっていた空き缶を、勢いよく蹴飛ばした青年・・・『玖珂光太郎』は、  
相当、ご機嫌ナナメの様子だ。  
「クソッ・・・7時から見たいテレビがあったのに・・・。」  
みみっちい理由で怒っている光太郎は、  
蹴った空き缶を追い、勢いよく踏み潰した後、  
ブツブツと独り言をぼやきながら、事務所のある裏通りへと入っていった。  

ふと見上げると・・・事務所に明かりが点いているのに気付く。  
もう日向が帰ってきたのか?  
いや、日向はさっき「夕食を買っていく」と言って、駅前で分かれたばかりだ。  
すると泥棒?まさか。あんなボロ事務所に狙って入る奴なんて・・・論外だ。  
となると、答えは必然的に・・・  
「あいつ・・・また勝手に・・・。」  
光太郎は『彼女』しか思いつかなかった。  

急いで階段を駆け上り、光太郎は事務所前までたどり着く。  
ドアノブを見てみると・・・案の定、カギが壊されている。  
この壊れ方は、『彼女』の仕業に間違いない。  
どうやらまたやられたらしい。  
確信を得ると、光太郎はドアノブに手をかける。  
・・・と、その前に、光太郎は髪を軽く整える。  
そして自分の行動に「はっ」と気付いた。  
「・・・何やってんだ、俺?」  
外見なんていつも気にしてないのに・・・。  
ここ最近、『彼女』の前では、妙に落ち着かない自分がいた・・・。  
時折、胸の奥が痛くなる気がする時もあるのだが・・・まさか・・・。  
「・・・ちっ、バカバカしい。」  
光太郎は変な想像を振り払い、いつものように豪快にドアを開けた・・・。  

ドアの開く激しい音に、  
本に夢中になっていた小夜は、我に返る。  
振り返ると、そこには待っていた『彼』・・・『玖珂光太郎』が立っていた。  
「こ、光太郎さん・・・!?」  
小夜は、いきなりの『想い人』の帰宅に、大きく慌てた。  

 

「また勝手に人ん家に入りやがって・・・。」  
光太郎は、部屋をぐるりと見渡すと、小声で言った。  
一通り事務所内を見ると、小夜に視点を戻す。  
そして、小夜が持っているモノに目がいった。  

「お、おまえ・・・それ・・・!!?」  
光太郎の目が大きく見開く。  
「え・・・あっ!?」  
小夜は、光太郎に言われてようやく気付き、  
持っていた『エロ本』を、すかさず後ろに隠す。  
光太郎はバッグをそこらに投げ捨て、  
もの凄い形相で、ズカズカと小夜の元に歩み寄ってくる。  
「わ、ちょ、ちょっと・・・ダメです・・・!ちょっと・・・!!」  
小夜は後ろの『エロ本』を片手で持ちながら、  
もう片方の手で、「こっちへ来るな」のモーションをした。  
が、光太郎はそんなことなどお構いなしに、  
「バ、バカ!!いいからそれ返せ!!」  
と、顔を真っ赤にしながら、どんどん小夜に近づいていく。  
「だ、ダメです!こ、こんな不潔な本、光太郎さんにこれ以上見せられません!!  
 こ、これは、私が処分します!!」  
小夜もまた顔を真っ赤にしながら、後すざる。  
「な、なにワケわかんねーコト言ってんだ!っつーか勝手に決めんな!!しかも読んでただろオメー!!?」  
「ち、ちち・・・違います!!!わ、私が・・・こんな不潔な・・・!!!」  
光太郎に図星を突かれ、小夜は動揺を隠せず、激しく首を振る。  

目前まで近づいた光太郎から逃げるべく、  
小夜はその場から逃げ出そうとする。  
「お、おい!待て!!」  
光太郎は小夜の腕を掴んだ。  
だが、足元にあった何かのガラクタに引っかかり、光太郎がつまずいた。  
「は、離してくださ・・・」  
小夜が振り向いて抵抗しようとするのと、  
光太郎がつまずいた勢いで、二人の唇が重なるのは、同時だった。  

二人は、運良く後ろにあったソファに、そのまま倒れこんだ。  
「・・・・・・・・・・。」  
「・・・・・・・・・・。」  
光太郎も小夜も、いったい何が起こったのか、理解出来なかった。  
・・・否。理解はしていた。  
今起こった事が信じられなかった・・・という方が正しいだろう。  
二人は、相手の瞳を見ながら数十秒間、ピクリとも動かなかった。  

「・・・・・・・・・・・・・わ・・・・悪りィ・・・。」  
先に我を取り戻したのは、光太郎だった。  
光太郎は、先程よりもさらに顔を真っ赤にして、顔を背けた。  
「・・・・・・・・い・・・・・・・・・・いえ・・・。」  
続いて小夜も、我を取り戻した。  
軽く握った手を口元に持っていき、恥じらいを見せながら、  
小夜の顔も、先程より顔が赤くなっていた・・・。  

二人はまた、そのまましばらく黙り込んでしまった・・・。  
事務所内にある、時計の秒針が時を刻む音だけが、響くこと数十秒・・・。  
今度は、小夜が切り出した。  
「あ・・・あの・・・ど、どいて・・・欲しいんです・・・けど・・・。」  
小夜が小声でぼそぼそと呟いた。  
光太郎は一瞬、なんのことかわからなかったが、  
すぐに理解した。  

大きなソファの中で・・・光太郎が上、小夜が下。  
この状況は・・・まさに・・・。  
「・・・・・・・。」  
光太郎はすぐに動こうとしたが、  
視界にもう一度、小夜の顔が入った。そしてよく見てみた。  
そこには、今まで見てきた(と言っても中学までだが)どの女よりも、  
かわいい女がいた・・・。  
どんな男も魅了する、美しい巫女がいた・・・。  
「(お、おい・・・コイツ・・・こんなにかわいかったか・・・?)」  
目前にいる小夜を見て、光太郎の心臓は猛烈に心拍数を早めた。  
今まで陥ったことのないこの状況に、光太郎はどうすればいいのかわからなかった。  
「(彼女は『どいてくれ』と言った・・・。本当にどいていいのか・・・?俺はどうすればいい・・・?俺はどうしたいんだ・・・??)」  
自分はどうしたいのか・・・。  
どうしたいんだ?  
どうしたい?  
ドウシタイ・・・?  
ドウシタ・・・  

「小夜・・・。」  
呼ばれた小夜が、光太郎の瞳を見る。  
「俺・・・お前が欲しい。」  
光太郎ははっきりと言った。  

小夜は、光太郎の言った意味が、わからなかった。  
「欲しい・・・って・・・どういう・・・」  
小夜が聞き返すのと同時に、  
光太郎は小夜の唇に、自分の唇を重ねた。  
今度は事故ではない。  
完全に光太郎の意思だった。  

小夜は目を大きく見開いた。  
自分が何をされているかすぐに理解した。  
小夜は、あまりの突然の出来事に拒絶反応を起こしたのか、  
光太郎の肩を押そうとした。  
が、その瞬間・・・自分の口の中に何かが入ってきた。  
・・・舌。光太郎の舌だった。  
光太郎は小夜の唇、歯、舌を、自分の舌でゆっくりと、そして激しくかき回した。  
「ん・・・んぐ・・・んっ!」  
小夜は抵抗しようと腕に力を入れようとするが・・・入らなかった。  
力が抜けていくような気さえした・・・。  
いや・・・むしろ・・・何か、別の感情が湧いてくる・・・。  
もっとして欲しい・・・?もっとして欲しいの・・・??  

光太郎は小夜の口から、自分の口を離した。  
「あ・・・。」  
小夜は『どうしてやめたの?』という表情をする。  
「・・・嫌なんだろ?」  
光太郎が呟く。  
「無理矢理やったら・・・悪党になっちまうだろ・・・。」  
光太郎が寂しそうな表情で言った。  
少し沈黙が続いて、また光太郎がまた聞く。  
「・・・嫌なんだろ?」  
小夜は迷った・・・自分はどうしたいのかわからなかった。  
本当に嫌なの?本当にやめていいの?本当に??  
(私は・・・自分の気持ちに・・・正直になりたい。)  
心の中のもう一人の小夜が言った。  

光太郎は「ダメか・・・。」と呟いて身を引こうとした。  
だが、その瞬間・・・今度は小夜から光太郎に唇を重ねた。  
光太郎は一瞬驚いたが、小夜の気持ちを理解し、  
また『ディープキス』を始めた。  
つい先程の一方的なモノと違い、2人は互いに舌を絡ませあった。  
「ちゅぷ・・・ちゅぱ・・・ちゅっ・・・」  
2人の舌が擦れ合う音が響く。  
「ん・・・ふっ・・・ん・・・あっ・・・はっ・・・。」  
小夜は、だんだん頭がぼうっとしてくるのがわかる。  
そのまま気絶してしまいそうな程、濃厚な『ディープキス』だった・・・。  

2人は唇を離した・・・。唇の間に出来た唾液の線が、  
名残惜しそうに跡を残す・・・。  
光太郎は、今度は、小夜の後ろに左腕を回して抱き起こし、首筋に舌を這わせた。  
同時に、厚い巫女装束の上からでもわかる、  
小夜の張りのある豊かな胸のひとつを、右手で揉み始めた。  
「あっ・・・!い、いやっ・・・あっ・・・ああっ・・・!」  
小夜は、光太郎のいきなりの大胆な行動に、初めは少しだけ抵抗したが、  
叙々に感じてきたのか、光太郎に体を預け、喘ぎ声をあげるだけになっていく・・・。  
「・・・気持ちいいのかよ?」  
光太郎が小夜の耳元で呟いた。  
「き・・・聞かないで・・・ください・・・。」  
小夜は恥ずかしさのあまり、もう生きていけないといった感じだ。  
それを聞いた光太郎は、小夜の耳たぶを軽く噛んだり、舐めましたりして、  
右手の胸の揉みを強くした。  
「はあっ!!う・・・あ・・・ああっ!!・・・あっ!!!」  
小夜の喘ぎ声が、さらに大きくなる。  
「(女ってここが弱いのか・・・。)」  
と、光太郎は心の中で一人、納得していた。  

「(さて・・・そろそろ、噂のアソコを見てますか・・・。)」  
光太郎は小夜の長いスカート(?)の下に手を忍ばせ、  
下着だけ脱がし取った。  
「え・・・!ダメ!!そこは・・・まだ!!」  
「大丈夫だって・・・。」  
光太郎はその長いスカートをめくると、  
中から綺麗なピンク色をした秘所が露わになる。  
「(へえ・・・こうなってるのか・・・。ホンモノはやっぱ違ぇな・・・。)」  
光太郎はマジマジと見つめていたが、  
小夜は、あまりの恥ずかしさに、両手で顔を覆い隠していた。  
「(・・・やべぇ、コイツ・・・本当にかわいい・・・。)」  
光太郎のモノは、もうとっくにキていた。  
早く入れたいと思ったが、まだ十分に濡れていない。  
小夜のためにも、もう少し耐えることにした。  

光太郎は、小夜の秘所を軽く舐めた。  
と同時に、小夜の体が「ビクッ!」と反応した。  
やっぱりここは噂通り、相当、女にとって敏感な部分らしい。  
さらに秘所を舐めてみる。  
一回一回、小夜の体は反応する。  
光太郎は、小夜のそんな反応に興奮し始め、舌を穴に入れて、激しく舐めた。  
「あ・・・あああああああっっっっ!!!!!!」  
小夜が狂ったように、ソファの上で激しく反応する。  
「(うおっ・・・結構、出たな・・・。)」  
秘所から出た透明の『蜜』が、小夜から溢れる。  
「(よし・・・もう少しだな・・・。)」  
光太郎は再び小夜を左手で抱き起こすと、  
今度は服の上から胸を舐めたり、顔を埋めたりし始め、  
右手では秘所をいじり始めた。  
「はああああ!ああっ・・・うっ・・・ああ!!ああああっっっ!!!!」  
小夜はまた激しく反応する。  
理性がだんだん失っていくのが、自分でもわかる。  

秘所は、もう十分に愛液で満たされていた。  
「(これくらいやれば、大丈夫だよな・・・。)」  
光太郎は、チャックを下ろして、自分のモノを外に出した。  
ズボンから解放されたモノは、大きく、そしてビンビンに反り立っていた。  
「・・・いれるぞ、小夜?」  
光太郎が聞くと、小夜は静かに頷いた。  
「痛かったら・・・すぐに言えよ?」  
光太郎が聞くと、小夜はまた静かに頷いた。  
「・・・恐いのか?」  
気がつけば、小夜は目元に涙を浮かべていた。  
体も、微妙に震えている。  
「・・・手・・・繋いでください・・・。」  
「・・・ああ。」  
小夜が言うと、光太郎は小夜の手を優しく握った。  

「よし・・・行くぞ・・・。」  
光太郎は、自分のモノの先端を、小夜の秘所に当てる。  
そしてゆっくりと、中へと押し入れてゆく。  
「はっ・・・あ・・・ああああ・・・ああああああ・・・!!」  
小夜が、今まで以上の反応を見せる。  
ゆっくり、ゆっくりと、奥へ奥へと挿入していく。  
途中、小夜が苦痛の表情を見せる。  
どうやら、処女膜をやったらしい。  
「大丈夫か?小夜・・・。」  
光太郎が心配そうに聞くと、小夜が頷いた。  
血も少ししか出ていない。このままならいけそうだ。  
さらに奥へと挿入していき、光太郎のモノは、ついに根元まで達した。  
「全部入ったぞ・・・小夜。」  
小夜がまた頷く。  
「・・・さっきから頷いてばっかだな。どうしたんだよ?」  
聞くと、小夜は大きく首を横に振った。  
「なんでもない。」とでも言いたいのだろう。  
「・・・ゆっくり動くからな。痛かったら言えよ?」  
光太郎は、ゆっくりとピストン運動を開始する。  
「くっ・・・うっ・・・あっああっ・・・あ・・・!!」  
やはり痛いのか、小夜は苦痛の表情をまた浮かべる。  
光太郎と握っていた手が、強くなる。  

しばらくは小夜も辛そうだったが、  
次第に慣れてきたのか、自分からでも腰を軽く動かし始めた。  
光太郎がその様子を察知し、ピストン運動を早くする。  
「ああっ!!はっ!あっ!あっ!あっ・・・あああああっっっ!!!」  
小夜の反応がより激しくなり、綺麗に流れていた髪が乱れた。  
光太郎がさらに運動を激しくし、2人はだんだん限界に近づいてくる。  
「はあっ!あんっ!!いいっ!!いいっ!!ああっ、ああああっっ!!!」  
「くっ・・・!!小夜っ・・・!!ぐ、うっ・・・!!!」  
光太郎が小夜を抱き起こし、力一杯、突き上げる。  
「あああっっ!!!!こ、光太郎さんっ・・・わ、私・・・もう・・・ダメ・・・ダメッ!!!!!」  
「ああ・・・俺も・・・もう・・・ヤバイぜ・・・ぐっ!!!!」  
「光太郎・・・さん・・・!!私・・・あなたが・・・好きです!!!愛してます!!!!!愛してます!!!!!!」  
「俺も・・・小夜が好き・・・だ!!!!だから・・・!!!!!」  
「は、はいっっ・・・・!!!!!!!あっ、ああああっ・・・・ああああああっっっっ!!!!!!!!!」  
2人はその体勢で、互いに強く抱きしめ合いながら、  
初めて自分の気持ちを伝え合った。  
2人の間には、もう何も邪魔するものはなかった。  
後に待つのは、絶頂のみ・・・。  
「光太郎さんっっ・・・!!!!!あっ、あああああああああああああっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!」  
「くうっっっ・・・!!!!!!!!!!!」  
小夜の絶叫とともに、  
光太郎の大量の精液が、小夜の装束に放たれた・・・。  

 
 

「体・・・大丈夫か?」  
光太郎が、小夜の入れてくれたお茶を啜りながら聞いた。  
「はい・・・。」  
小夜は、光太郎の肩に頭をよりかけた。  
なんとかギリギリで外出し出来てよかった・・・と、光太郎は「ほっ」と胸をなでおろした。  
「(中は・・・これからゆっくり、な。)」  
もうすっかり恋人気分・・・になってるらしい。  
つい先日までケンカばかりしてたのに・・・わからないものだ。人ってヤツは。  
ふと小夜を見てみると、彼女は光太郎によりかかったまま寝てしまっていた。  
光太郎は、彼女を起こさないようにゆっくりとソファの上に運び、  
毛布を上にかけてあげた。  
そして、ドアの方向へ向くと、  
急ぎ足で事務所を出た。  

 
 

廊下には、日向が腕組みをして立っていた。  
「・・・趣味悪ィな、おっさん?」  
光太郎が言うと、日向は笑って返した。  
「そりゃあ、帰ってきてあんな声を聞いちゃあ、誰だって様子見したくなるだろ?ん??」  
「・・・いつからいたんだよ?」  
「ん〜・・・オマエが小夜ちゃんに『欲しい・・・』って言った時からかな?」  
「ほとんど全部じゃねぇか!!!!」  
「はっはっは!まあ、そう言うな。ホレ、今夜は高い弁当を買ってきてやったんだ。  
 これでも食って機嫌を直せ!な?」  
日向が光太郎の肩をポンポンッと叩きながら、ドアノブに手をかけた。  
「お、そうだ・・・。」  
日向は言い忘れたかのように、振り返った。  
「初めてにしちゃ、上出来だったぞ?」  
と言って、そそくさと事務所の中へ逃げていった。  
「な・・・!!ば、バカヤロウが!!!!!!」  
光太郎は顔を真っ赤にしながら、廊下で力の限り叫んだ・・・。  

 

『馬鹿』と『バカ』の恋愛は、まだ始まったばかり・・・。  

 

〜END〜  

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