ハールの服の裾の内から伸びる触手がシャイナの四肢に絡みつき彼女を身動きとれなく  
する。  
「ほほほ、世界を救う正義の使者などと言っても、こんなものですか……」  
「こ、こらっ! 放せーっ! このカマ野郎」  
「まったく、下品な娘ですね。それに私はハールです」  
そう言いつつハールは、更に触手を増やし次々とシャイナの服を剥いでいく。  
「な、何してるのよーっ!?」  
「お黙りなさい……このまま貴方を絞め殺すことだって出来るのですよ……ふふっ」  
首に巻きついている触手が絞まる。当然、ハールにそのつもりは無い。脅しだった。  
それでもシャイナにとっては自分の死が現実的な物として感じられた。  
「そう……おとなしくしていればいいのですよ……。ほーら、これで最後だ」  
触手がパンツを破り捨てるように取り去って、シャイナはついに全裸となってしまった。  
「うっ……ううっ……うわーっ」  
恥ずかしさに堪りかね、シャイナは泣き出してしまう。だがハールはそれにも構わず、  
シャイナの素肌を撫でる。その手が腹の辺りに来たところでなにかに気づいたようだ。  
「ほう……これですね……。まあ、これを取り除く前に、一つ楽しませて貰いましょう」  
ハールはミラージュの支配者たる豪華な服を脱ぎ、全裸を見せる。その動きにまるで躊  
躇いは無い。  
 
「な、なんであんたまで服の脱ぐのよ!?」  
「これは愚問を……。正義の使者殿はまだ生娘か? これは面白い」  
ハールは笑い、じりじりとシャイナに近づく。彼の股間の物は既に天を突かんばかりに  
立っている。  
「濡れてはいないが……まあ、よかろう」  
「や、やめろーっ!! 何を……止めてよ〜っ!!」  
肉棒をシャイナのすじに押し付けたハールは、シャイナが嫌がるのも聞かず一気に腰を  
打ちつけようとした。だが、そのとき……  
どかーっ!! と激しい轟音を立て、天井を突き破り何かが飛び込んできた。  
「ごほごほっ! なんだ? 何事だ!」  
舞い上がった埃に、咳き込みながらハールは見た。自分そっくりの顔の赤毛の男の姿を。  
「おいおい……一人でお楽しみかよ、ハール! そりゃないだろ……」  
赤毛の男はメギト。シルエットの支配者である。  
 
「ここで俺と一戦交えるか? それともそいつを置いて逃げ出すか? 選ぶ時間をやるぜ!」  
「残念だが貴様に付き合ってる暇ない」  
「だったら……死ねよ!」  
メギトは吼えて、爆発的な瞬発力で以ってハールとの間合いを詰める。そのときの衝撃  
で更に建物が崩れていく。  
「ブラッディーアローっ!!」  
振りかざしたメギトの腕から発せられた衝撃波が触手を立ち斬る。続けざまに放った第  
二波が、天井を破壊してその下にいたハールを巻き込む。  
「うわわ……ひぃっ! ぎゃーっ!」  
また埃が舞い上がった。それが収まった頃にはハールの悲鳴も聞こえなくなっていた。  
「邪魔者はいなくなったか。さてと……お嬢ちゃんはどこだ?」  
辺りを見回すと、体に絡みついた触手を取り払ったシャイナが身を引きずるように逃げ  
出そうとしていた。  
メギトはひょい、とシャイナの頭の上を跳び越して回り込む。  
「ようよう。せっかく助けってやったのに、逃げるのかい? ファンを大事にしなよ、  
 お嬢ちゃん」  
「こ……来ないで……っ!」  
「やだね……さあって、正義の使者とそのファンの親睦会と行こうか!」  
そう言ってメギトはシャイナが嫌がるのも聞かず彼女の体を押さえつけ、地面に組み伏  
せる。  
「ひぐぅ……い、痛い……どいて、重い……」  
体重で押さえつけ、その間に空いている手でズボンを脱ぐ。そしてメギトはハールと同  
じ様に、肉棒でシャイナのすじをなぞった後、何の躊躇いもせず突き入れた。  
「ひっ! ひぎぃぃ……い、いやあぁぁ大きい……そんな太いの駄目、抜いて……痛い  
 よーっ!!」  
シャイナは体に合わない大きさの肉棒を打ちつけられ、避けた皮膚や体内からおびただ  
しい量の血を流した。  
「どうした、黙っちまってよ? もっと叫んで俺を楽しませてくれよ……」  
「……」  
メギトの問いにもシャイナは黙っていた。気を失ったのか、四肢がだらりと垂れ下がっ  
て目には光がない。それでも、肉棒が出入りするうち無意識に彼女の女が反応するのか  
秘所からはぬめりを持った液体が流れ出してきた。  
 
「いいじゃねえか! さすがは正義の使者だな……たまんねえよ」  
素直な体の本能にシャイナも意識を取り戻す。もっとも、自らの使命など頭から吹き飛  
んで、快楽に身を任せるだけの女としてだが。  
背後で、瓦礫の崩れる音がする。  
「や、止めろ……その女のイかせるんじゃないっ!」  
「あーん? ハールか、お前、俺に妬いてるのか? くくくっ」  
シャイナと繋がったままでメギトは言う。  
シャイナはまるで初めてとは思えず、メギトの物を絞る。ちょっと油断すると自分の方  
がイかされそうだ。愛液も尽きることなく泉のように溢れ、更なる快感をメギトに与え  
た。  
(こりゃ、上物だ。ハールになんかやれるかよ)  
「そう……ではない……その女の中には爆弾が……我々全てを滅ぼすだけの破壊力を持  
 った爆弾が……埋められているんだ。そして、その起爆装置は絶頂に達した際に入る  
 んだ……だから、すぐ止めろ!!」  
「!! なんだと!」  
ハールに言われ、メギトは慌ててシャイナから離れようとする。だが彼女は体位を変え  
てメギトにしがみつく。本人の意志かそれとも体内のサポートプログラムが本体動かし  
たのか。どこにそんな力があったかシャイナはメギトを押し倒して、騎乗位を取って、  
更に腰を振った。。  
「や、止めろ……小娘……その男から離れろっ!」  
ハールは怪我を押して、二人に近づく。  
「だ、駄目だ……気持ちよすぎだ……何も考えられねぇ」  
「はうぅん! あはぁあん!! ……いい、いいよ、貴方のちんちん……あぁぁ……  
 イくぅぅ……っ!!」  
ハールが、シャイナとメギトを引き離した瞬間シャイナは絶頂に達して彼女の中の爆弾  
が起爆した。  
シルエットもミラージュも、全てが消えた。何はともあれ、世界は元に戻った。シルエ  
ットもミラージュもいない別れの日以前の姿に。  
 
おしまい  
 

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