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天輪国のダンジョンで旅を続けるアスカ、コッパ、そしてミナモの一行は、一つの問題に直面していた――
「あっ…!」
小さく声を上げ一瞬よろめいて、アスカが地面に倒れ込んだ。その衝撃に驚いたコッパが荷袋の中から飛び出してくる。
「どうしたのアスカ!?まさかさっきの毒草だった!?何だか判らない草なんて飲むから!」
「い、いや…少し目眩が…」
そう言いつつアスカは片膝を付き剣を杖に立ち上がろうとするが、脚が震えてしまって上手くいかない。四苦八苦した挙げ句、ミナモに肩を借りてやっとのことで立ち上がる事が出来た。アスカは熱にうなされる様に呼吸を荒げ、その顔を少し上気させていた。
「うーん…これは…」
とりあえずアスカを横にさせると、ミナモは腕を組んで難しい表情をした。
「ミナモ、何か分かるの?」
「…アスカが飲んだのは鋼賀に伝わる薬の原材料かも知れない…。あたしも見たことないけど」
「それって、飲んだらまずいの?」
「まずいって言うか…とにかくここは女同士どうにかするから、コッパは大人しくしててっ!」
「えっ?ちょ、ちょっと!」
ミナモはコッパを荷袋の中へと押し込むと、口をきつく縛った。
袋の中で暴れるコッパを尻目に、ミナモはアスカの上半身を抱き起こした。
「ミナモ…これはどういう…」
「いい?アスカの飲んだのは媚薬の元になる草なの。少量でも純度最高だし、かなりの効果が出てると思うけど…。ほっといたら体力を消耗し続けちゃうと思うから、今はあたしにまかせて♪」
「…なぜおぬしはそんなに嬉しそうな顔をしているんだ」
「そう?あたしそんな顔してる?」
言って、ミナモはアスカの少し汗ばんだ首筋に強く口付けた。そしてそのままくすぐる様に何度も舌を這わせる。
「きゃっ!?お、おい止め…」
突然の出来事に、アスカは慌ててミナモを突き放そうとしたが、その腕には力が入らない。
「こういう時は性欲を発散させれば薬の効果も散るって、文献で見た事あるのよ」
左腕は体を抱きかかえたまま、右手でアスカの衣服をはだけさせていく。袴の中に手を忍び込ませると、つぅ、と内股を撫でた。アスカの反応を確認しながら、手はゆっくり秘部へと伸びていく。
「何もしなくても最初から濡れてたんでしょ?ほら、もうくちゅくちゅ音がするぐらい…ね、聞こえるよね」
「わ、わたしは別に――」
その言葉を遮って、秘部を弄っていたミナモの指が剥き出しの陰核をつねった。
「ふあぁぁあ!?」
本来なら強い痛みを感じる程の力だったが、媚薬の効果はそれもまた快感へと変換していた。強すぎる刺激に、アスカは体を小刻みに痙攣させた。
「あれ、いきなり本気でイっちゃった?軽くイくぐらいだと思ったのに」
嬉嬉としたミナモの声が耳に入っているのかいないのか、アスカはただ肩を大きく上下させ、焦点の合わない目で遠くを眺めながら呆然としているだけだった。ミナモが耳元に口を寄せて囁く。
「どうする?アスカが嫌ならもうこれで終わりにするわ…」
心の中で葛藤があったのか、しばらく沈黙してからアスカは弱々しく首を降った。
「まだ…して欲しい」
ミナモは満足そうな笑みを浮かべてアスカの唇へと口付けた。その唇を割って自分の舌を挿入すると、唾液を味わう様にアスカの舌に絡ませる。
「んぅ…ん…あむ…んむぅ…」
歯茎や唇の裏側もくすぐる。アスカはその行為が気に入ったのか、目をトロンとさせて既に自ら積極的に舌を絡ませていた。
「これ、気に入ったの…?」
かなり直接なミナモの問いに、アスカは恥ずかしそうに目線を反らして頷いた。
「きゃーっ!アスカが照れてる!可愛い〜!アスカならあたしいつでも何度でもしてあげるわ♪」
大興奮のミナモに、アスカは心底複雑な心情で余計に顔を赤らめしまった。今の回答は正解だったのだろうか、などとアスカが考えているうちにミナモはいそいそと袴を脱がせにかかっていた。
完全にアスカの下半身を露出させてから、アスカの股の間に頭を潜り込ませた。
「下の口にもしてあげる…♪」
生暖かくぬめった物が自分の膣内に侵入してくる感覚に、思わずアスカは腰を引こうとする。だがしっかりと腰を捕まれてしまっていては、動く事は出来なかった。
「あっ、やぁっ!何をして…あっ!うぁっ!」
ミナモは一度息継ぎをし、アスカの顔を見上げる。その口の端から涎なのか一筋の液体が垂れた。
「だから、気に入ったなら下の口にもしてあげるって…」
答えて再び顔を埋めた。アスカが感じる部分を探るようにしてミナモの舌が内側で動き回る。その形容し難い快感に、アスカは腰を震わせながら耐えていた。
「はあ…っ、あ、…っあ…や…んあっ、やあ…っ」
しばらく責め続けていると、段々どこが敏感なのは分かってくる。弱点と蕾を同時に責めると反応が大きいようだった。耐えきれずにミナモも片手で自分を慰める。
「ミナモ…わ、わたし…ふあぁ、あっ!」
アスカの腰の震え方が大きくなるのを感じて、ミナモはアスカの絶頂が近い事を知った。
もう少しじらそうかな、という考えも浮かんだが、ここはやはり本人の望むようにしようと決めた。アスカの高まりに合わせて責めるテンポを早めていく。
「ああっ!ひあ…っあああァアっ!!」
アスカは体を大きく反らせて今日二度目の大きな絶頂を向かえた。
「さて、落ち着いた?アスカ」
「ああ、何とか」
「…怒ってない?」
「拙者の為にしてくれた事だ、礼はしても怒る理由は無い」
――ただ、あんな事の後でどういう態度をとればいいのか分からないだけだとは言えないアスカであった。
「本当?」
「うむ」
「…だったら、もう一回戦!」
ミナモはまだ半裸のアスカを押し倒して優しく口付ける。
「…卑怯者」
クロンの風が吹くまでには、まだしばらく時間があった。
それから荷袋の中でぐったりとしたコッパが発見されるのは、まだ先の事である。