「…泥棒!!」  
店主の野太い声が辺り一面に響き渡る。  
それを合図として、どこからともなく厳つい顔つきの盗賊番たちが現れ、各々が訓練された獰猛な番犬を解き放つ。  
不思議のダンジョンへ一瞬にして緊張感が張り詰められた。  
 
そんな中を、二人の少女が息も絶え絶えになって駆け抜けて行く。  
「ミナモ、こっちだ!」  
先導していた長髪の女剣士が、後方から付いて来る忍び装束の少女の方へ視線を向けた。  
「ア、アスカ…。ちょと待って……きゃあ!?」  
忍び装束を纏った少女・ミナモは返事をしざま気配を感じて振り返り、思わず悲鳴をあげてしまった。  
彼女の後方から荒い息をついた番犬が急激に迫って来ているのだ。  
「くっ!?」  
このままでは追いつかれると判断したミナモが、番犬の方へと向き直ってクナイを放った。  
「!! ミナモ! 構うな!」  
その動きを見た長髪の女剣士・アスカが叱責の声を飛ばしたが遅かった。  
風をまいて襲い掛かるクナイを番犬は獣特有のしなやかな動作でかわし、一気にミナモへと肉薄して牙をむいて踊りかかる。  
「あうっ!」  
ミナモを身体をひねってこの攻撃を回避したが、着地した番犬は驚くべき早さで反転し、いまだ体勢不十分なミナモに対して第2撃をくりだした。  
「ひいっ!!」  
ミナモの表情が絶望と恐怖に染まる…。  
 
 
 
 

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