ある日の出来事。  
いつもの様にアスカはシレンとダンジョンを冒険していた。  
「あははははは…。」  
「うふふふふふ…。」  
腰に携えるは昔シレンから貰った大事なカタナ。  
これで何度自分を慰め…ゴホン!命を救われた事か。  
アスカにとって宝以外の何物でもなかった。  
アスカとシレンが幻影の花畑をスキップしていたその時  
「あいた!」  
アスカは突然現実のころび石に転ばされ現実に帰って来た。  
その時、腰の鞘からカタナが抜けた。  
「アスカ!大丈夫!?」  
シレンが心配して駆け寄る。  
「いたた…はっ!拙者は何をしていたのだ!?」  
「アスカ…?」  
「あっ、ああ大丈夫です。すみませんがカタナを拾っていただけますか?」  
「わかった。ちょっと待ってて。」  
シレンは少し遠くに落ちているカタナに向かって歩き出した。  
その時  
『シレンはモンスターの罠を踏んだ!』  
「あっ!!」  
「しまっ…!」  
遅かった。  
カタナは煙を上げてモンスターに変わっていた。が  
「けほっ、けほっ。なに~?なんか煙いよ~?けほっ。」  
そこにいたのはモンスターではなく小さな小さな、  
「なにがあったの~?」  
語りイタチだった。  
「あ、ああ、あああああ!カタナが!シレン殿からいただいたカタナがあああぁぁぁぁ!!」  
「お、落ち着いて!アスカ!」  
アスカは錯乱していた。  
「切腹を!切腹をぉ!」  
「やめてアスカ!死んじゃ駄目だよ!」  
~30分後~  
「取り乱してすみませんでした。」  
やっとの事でシレンはアスカを落ち着かせた。  
「いや、いいんだよ。」  
「シレン殿…」  
「アスカ…」  
「あのぉ、二人の世界に入ってる処悪いんだけど私の事忘れてない?」  
「「はっ!!」」  
その時シレンの三度がさからコッパがくるりと飛び出した。  
 
「あんた名前は何てぇんだ?オイラの名前は  
「知ってるわ。」  
「「「えっ!?」」」  
「コッパでしょ?」  
「コッパ殿、知り合いか?」  
「コッパにがぁるふれんどがいたなんて知らなかったよ。」  
「違うよ!オイラに女友達なんていないよ!」  
「じゃあ何で彼女はお前の事を知ってるんだ?」  
「コッパ殿も隅に置けないイタチですな。」  
「コッパだけじゃないわよ?シレンにアスカちゃんでしょ?」  
三人は目を丸くした。  
何故初対面の相手が自分達の名前を知っているのか。  
「私の名前はカタナ。」  
アスカは気付いた。  
「まさか…カタナか?」  
「ぴんぽーん。正解っ!」  
「アスカ、どう言う事なの?」  
「あーもう鈍感だなぁ、私はアスカが腰にさしてたカタナなの!わかる?」  
「えと、つまり拙者の持っていたカタナが意思を持った語りイタチになったと言う事です。」  
「あ、あぁ…なるほど…。」  
カタナには魂が宿ると言われるが本当に宿っていた様だ。  
「私の自己紹介はこれくらいにして、早く冒険を続けましょ?」  
「ちょっと待った。」  
「どうしたの?コッパ。まだ質問があるの?言っとくけどアスカの事で私が知らない事はないわよ?」  
「かっ、カタナ!」  
 
「それだよ、そのカタナってぇの。」  
「えっ?私の名前がどうかしたの?」  
「この前まではカタナだったんだろうけどさ、今は可愛いイタチなんだ、カタナなんかじゃなくてそれに見合った可愛い名前を付けなきゃ。」  
「可愛いって、もう惚れたのかコッパ。」  
「だーっ!違うって!」  
「はいはい。それより、名前かぁ…確かにカタナは違和感があるな。」  
「シレン殿、何か良い名前はありますか?」  
「うーん…レイはどう?」  
「「「それは駄目!!」」」  
「ん…じゃあカナタは?」  
「カナタですか…文字を入れ替えただけでもかなり違う印象ですね。」  
「私も違和感は感じないな。」  
「オイラも良いと思うぜ。」  
「じゃあカナタで決定!よろしくな、カナタ。」  
「よろしく。あ、そうそう。私アスカと一緒に暮らすから。」  
「大丈夫?アスカ。」  
「む…元々は拙者が装備していたカタナ。異存はないです。」  
「じゃあこれからもよろしくね!アスカ!」  
「よろしく、カナタ。さて、そろそろ先に進むとしましょう。」  
「そうだね。」  
コッパはシレンの三度がさに戻り、カナタはアスカの服の襟元からするりと服の中に潜り込み胸元からひょっこり顔を出した。  
「そうだ、アスカ、これ。」  
シレンは腰から一刀カタナを取りアスカに渡した。  
「これを使うと良いよ。」  
「む…かたじけない。」  
「さて、行こうか!」  
シレンはまたダンジョンの奥に向かって歩き出した。  
アスカもシレンの後について行く。  
その時カナタが小さな声で  
「夜が楽しみ…。」  
と言った。  
その夜からアスカはなかなか眠りに就けなくなったのはまた別の話。  
 

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