時は正午を過ぎ、夏の日差しが更に激しさを増したその頃。ホウライ山の上空に  
浮かぶ幕府所有の軍艦、外道丸に二人の男が侵入していた。いや、正確には一人と  
一匹。一人は三度笠を被り、武士のような甲冑と縞合羽を羽織った青年。そして、  
もう一匹は純白の毛並みが美しいイタチとおぼしき動物。だが、そのイタチは  
どういうわけだか言葉を喋り、その声はかすかに震えていた。  
 友人が捕らえられているのはこの船ではないのかと感づき、潜入を試みたのは  
青年の考え。しかし、ここは仮にも軍艦の甲板。あっという間にこの船を護衛している  
忍者達に見つかってしまい、今こうして彼らに囲まれているのだ。片割れのイタチ…  
コッパは少々怯えながらも、忍者達に啖呵を切ってみせる。それに対し、青年は  
腰の刀に手をかけるとゆっくりとそれを引き抜いた。形状は刀に似ているが、日本刀特有の  
美しさは一切持ち合わせてはいない。しかし、その黒褐色の刀身は太陽の光に照らされ、  
鈍く且つ妖しく輝いた。青年は鋭い視線を周りの忍者達に送ると、一呼吸を置く。  
果たして、彼は周りの男達へと襲いかかった。  
 戦闘は一方的なものだった。常人では捉える事の出来ぬ忍者の動きを、青年は  
いとも簡単に察知し、彼らを一人ずつ切り伏せていく。甲板に響き渡る悲鳴と咆哮、  
そして金属音。次々と倒される仲間達を前にし、忍者の一人は卑劣にも目潰し攻撃を行う。  
しかし、青年は慌てた様子も無く懐からとある草を取り出すと、それをほとんど噛まずに  
飲み込んだ。すると、彼の両の眼は何事も無かったかのようにはっきりと開かれる。  
目を丸くする敵に容赦なく、彼は岩作りの太刀を振り下ろした。  
 甲板に忍者達の身体が横たわり、辺りは嵐が去った後かのようにしんと静まり返る。  
青年は血の付いた愛刀を手ぬぐいで入念に拭くと、それをゆっくりと鞘へと戻した。  
仰向け、もしくはうつ伏せで地に伏せる男達を見回し、語りイタチは少々引き気味な  
声を青年にかける。  
「やりもやったなぁシレン…。みんな、殺しちゃったのか?」  
 シレンという名の青年は、普段と変わりない口調で答える。  
「いや、傷はそう深くは無い。気を失っているが、全員命はある。  
俺がすべき事は、殺しじゃないからな。」  
 そう言うと、青年は船の中央…櫓のような構造物へと視線を送った。そして、その入口へと  
向かって歩き始める。コッパは倒れる忍者達に一瞬目をやると、シレンの後へと続いた。  
 船内部の廊下を、青年は武器を構え細心の注意を払いながら進んでいく。光陣丸のように  
からくり屋敷に侵食されていないとはいえ、この船の構造は複雑怪奇だった。それに加え、  
いつどこで敵に遭遇するかも分からない。頬に汗を垂らしながら、彼は視神経と  
聴力を研ぎ澄ませた。  
 そもそも何故彼はこの船に乗り込もうなどと思ったのか。それは、情報を提供してくれた  
鍛冶屋の娘、サトの言葉に疑問を感じたからだ。彼女は群青の衣装をまとった変な奴らに、  
アスカはさらわれたと言っていた。群青の衣装…それは忍者の装束と一致する。  
それに、サトはこれまで忍者と言う連中を見た事が無かったのではないだろうか。  
だから、『変な奴ら』と表現した。そして、ホウライ山の上空に浮かぶこの軍艦。  
彼はアスカを捕らえた集団とは、忍者達の事ではないかと確信していた。そこで偶然  
所持品の中にあった高飛び草を使い、この船の甲板へと降り立ったのだ。  
ここにアスカがいてくれ。神仏も信じない彼が、今回だけは祈りを捧げた。  
「んん?」  
 しばらく進むと、コッパが不思議そうな声をあげた。シレンもそれに気づいて歩を止める。  
そして、背後の語りイタチへと振り返った。  
「どうした、コッパ。何か気付いたのか?」  
「あ、あぁ。何と言うかこう…臭うんだよ。」  
 コッパは二本脚で立ちあがって腕を組む。これは彼が何かを思案する際に、決まってとる  
ポーズでもあった。そして首を捻りながら、鼻腔に吸い込まれてくる臭いを青年へと伝える。  
「臭うって何が?食料の類じゃないのか。」  
「いや、それとは違うよ。生臭いって言うか、何て言うか…。要するに、あんまり嗅いで  
いい気分のするものじゃないね。オイラもこの臭いはよく分からないんだけど…。」  
「生臭い?……っ!」  
 相棒の言葉を聞いて、彼の脳裏に悪い予感が浮かんだ。そして、急に声を荒げる。  
 
「コッパ!俺をその臭いの元へ案内してくれ!早くっ!」  
「!? お、おう!」  
 シレンが何故こんなにも慌てているのかは、コッパには分からなかった。しかし、その様子に  
鬼気迫るものを感じた語りイタチは、彼にその理由を聞く事も無く本来の4つ足で駆けだす。  
青年は友の身が無事であってくれと祈りながら、相棒の後を全速力で駆けて行った。   
 その不快な臭いの元を辿っていくと、今度はそれに混じって甲高い声も聞こえてきた。それに  
気づいたコッパは、声の聞こえる部屋の前で足を止める。シレンもまたその声を耳にすると、  
壁に背を付けて部屋の様子を伺った。声は女性のもの。人数は二人いるようだ。  
そして、どちらの声にも聞き覚えがある。  
「シ、シレン…。これって…。」  
「………。」  
 その部屋から流れてくる声に、シレンは目を丸くするしかなかった。これは明らかに…嬌声。  
それも、あのアスカの声に間違いはない。しかし、何と甘い声だろうか。信じられない。しかし…。  
彼は一度ぶんぶんと首を左右に振った後、部屋の中へと飛び込んだ。  
「アスカッ!!」  
 あらん限りの声をあげて、彼女の名を呼ぶ。右手には太刀を構えたままだ。  
果たして、彼の眼に飛び込んできた光景は…。  
「あ…アスカ…?」  
「ふぁ…?し、シレン…?」  
 信じられなかった。いや、信じたくも無かった。部屋は罪人を閉じ込めておくための  
木牢となっていたが、その内部には大量の精液が飛び散り、床を白く染めていた。  
そして、アスカが身に付けていたであろう着物と甲冑が床に散乱している。  
その持ち主である彼女は一糸纏いぬ状態になっており、その美しい肌がシレンの視線を釘付けにした。  
 木造作りの牢屋を隔てての彼女のあられもない姿に、青年の身体は凍りついたかのように  
動かなくなってしまった。それは相棒であるコッパも同じ。彼女、アスカは大きく股を広げ、  
背面座位の形でくの一の少女と交わっている。桃色の毛が生え揃った股間には巨大な  
一物を咥え込み、その顔は快楽で蕩けきってしまっていた。たわわに実った乳房。  
今にもはち切れそうな太もも。シレンは目のやり場に困り果てた。  
「……。やい、おぼろ!これは一体どういう事だ!何考えてるんだ、お前!」  
 コッパが震える声で、尚もアスカを犯し続けるくの一へと怒声を浴びせる。それに対しそぼろは  
くすくすと笑うと、強く腰を突き上げた。より一層大きな嬌声をアスカは放ち、  
それがシレンの股間を固くさせる。  
「何って…。イタチ風情には見て分からない?交尾だよ、人間の。」  
「そ、そんな事聞いてるんじゃない!何でお前がアスカを…。それにお前、男だったのか!?」  
 語りイタチの言葉に、そぼろはふぅと溜息をつく。  
「私は正真正銘、女。面倒臭い説明は省くけど、これはくの一に伝わる秘術で生やした物。  
最初はこの子から情報を聞きたかっただけなんだけど、随分具合が良かったから  
私も夢中になっちゃってね…。」  
「アスカにそんな事しやがって…。返せ!アスカを返せよ!」  
 耳ざわりな程に何度も喚くコッパを前に、そぼろは不愉快そうに顔をしかめる。そして  
アスカの体内から分身を引き抜くと、彼女の身体を床に横たえた。長い間そぼろと交わっていた  
アスカは上体を上げる気力もないようで、寝転がったまま荒い息を続ける。その吐息にも、  
甘いものが含まれていた。  
 友の変わり果てた姿を目の当たりにし、シレンの心には静かなる怒りがふつふつと湧き上がってくる。  
自然と、剣を握る右手にも力が入った。こんな木牢など叩き斬ってやる。そして、アスカを助ける。  
彼女をこんな目に合わせたくの一も、ただでは済まさない。彼は怒りに命令されるがまま、  
頭上へと剣を振り上げた。  
「っと…そんな事しても無駄。この牢の柵はただの木に見えるけれど、圧縮と加工を  
繰り返して強度を極限まで強化してある。あんた達の武具で言う、+99ってところさ。  
いくらその武器が研ぎ澄まされているからって、どうにも……」  
「ハアアッ!!」  
 そぼろの言葉が終える前に、青年は玄岩の太刀を振り下ろす。からくり屋敷を  
捜索していた最中に手に入れたこの剣は、様々なモンスターやイカヅチノカミ、  
更には冥府の女王イザナミまでをも屠り去ってきた。この一撃に耐えられる物質は  
存在しない。そう信じていた彼だったのだが…。  
 
 果たして彼の自慢の愛刀は、牢の木枠にほんの僅かに食い込んだだけで止まった。  
腕が衝撃でビリビリと痺れ、彼は苦痛に顔を歪める。どうやら彼女の言う事は本当らしい。  
青年はその表情に悔しさをあらわにし、ぎりりと奥歯を噛みしめた。  
「言っただろう、無駄って…。この子、そんなに返して欲しいんだ。もし私の要求を呑めば、  
返してあげてもいいんだけど?」  
「要求だと…?何なんだ、言え。」  
「そうだね…。シレンと言ったね?まずはあんたの知ってる、からくり屋敷に関わる  
全ての情報。そしてその攻略に役立った武具と道具を全て、私によこす事。」  
「……!!」  
「なんだってぇ!?」  
 コッパは驚きと怒りの混ざりあった言葉をあげる。  
依然、シレンは相手を睨み殺すかのような表情で、この少女を見つめていた。  
「シレン、あんな奴の言う事聞く必要はないよ。その剣も楯もアイテムも、  
お前の命のようなものじゃないか。それなのに…。」  
「…そう。それなら、この子は引き続き私が飼ってあげるよ。  
性奴としてね。さぁ、お帰り。」  
「こ、この人でなしっ!そんな奴だったのかよ、おぼろぉ!」  
 コッパもシレンと同じように奥歯を噛みながら、牢の木枠をドンドンと叩く。木枠の隙間は  
小さいが、頑張ればコッパ一匹は潜り込めそうな大きさだ。しかし、彼が牢内に入ったところで  
何が出来るだろうか。仮にも相手は忍者共の隊長。下手な真似をすれば、コッパの命に  
関わるかもしれない。どうする。青年は様々な策を練りながらも、悪い結果ばかりが頭に浮かんでしまう。  
ならば、するべき事は一つしかない。  
「…分かった。お前の言うとおり、からくり屋敷の全てを話そう。そしてこの武具も、道具も捧げる。  
だから、アスカの身を解放してくれ。」  
「シレンッ!?」  
 コッパは心底驚いたという顔で、相棒の顔を見上げる。相手の要求に屈したとはいえ、  
彼の表情は力強いものだった。右手に握る太刀を鞘へとしまうと、それを静かに地面へと下ろす。  
楯、道具袋もそれに同様。彼の様子を見ながら、そぼろはその可憐な顔に静かな笑みを浮かべていた。  
「これで満足か?」  
 全ての装備品を外し、両腕を大きく広げて何も持っていない事をアピールする。  
そして牢内へと侵入しようとするが、そぼろは冷たい声でそれを制止する。  
「待ちな。私も任務で何度か風来人を捕えた事があるけれど、あんた達は不思議な草や札を  
使うようだね。恐らく、その衣服のどこかに隠し持っているはず…。」  
「………。」  
「着物を全て脱ぎ捨てて、素裸になりな。そうすれば、入らせてやる。  
そうそう。その小うるさいイタチも黙らせてくれないか?」  
「な、何を言って…うぐっ?」  
 不意に、コッパの口に何かが押し付けられる。それが睡眠の札だと気づく前に、  
彼の意識は脳の外へと放り出されていた。  
「すまない、コッパ…。」  
 彼は小さな声で、相棒へと陳謝する。深き眠りに誘われたコッパの身を優しく部屋の隅へと  
寄せると、彼は改めてそぼろへと向き直った。銅当て、篭手、腰当て、足袋…その全てを  
手慣れた様子で外すと、そぼろの要求通りに肌を覆う衣服をも脱ぎ捨てる。  
 その下より現れた彼の裸体。鍛え上げられた胸筋。幾重にも割れた腹筋。そして常人のものより  
遙かに太く、筋肉のついた腕と脚。彼の身体は、それだけで強者である雰囲気を見る者に与えていた。  
産まれたままの姿になっても、彼の顔色は少しも変わる事は無い。ただ、どうしても  
視界に入ってくるアスカの裸体が、彼の分身をほんの少し肥大化させた。  
「もう文句は無いだろう?アスカは返してもらう。」  
「あぁ、いいよ。それじゃ、入りな。中でゆっくりと聞かせてもらう。」  
 そぼろがパチンと指を鳴らすと、牢の鍵はひとりでに外れ、鈍い音を立てて床に転がった。  
彼はゆっくりと牢の扉を開けると、背をかがめて小さな扉を通り抜ける。牢の中へと  
入ったシレンは仁王立ちでそぼろを睨みつけるが、彼女もまたほぼ全裸に近い状態で  
床に座りこんだままだった。  
 隙を見て殴りつけてやろうか…。青年の中の怒りの感情は消えない。しかし、今は彼女に従い  
様子を見よう。だがその刹那、両腕を何者かに掴まれた。そして磔に処せられるかのように、  
ピンと腕を伸ばされる。馬鹿な。牢内には他に誰もいない筈。そぼろも、そしてアスカも  
微動だにしていない。自分の自由を奪っているのは何者なのか、シレンは咄嗟に首を振って確認した。  
 
「何だと!?」  
 彼の両側にいた人物は、どこをどう見てもそぼろであった。それが自分の  
両腕を強く掴みこんでいる。こんな女など振りほどくのに造作は無いと思えたが、  
何故か身体に力が入らない。恐らく、力を抜くツボを抑えているのだろう。  
それにしても、この二人の女は一体…。  
「浅はかだね。風来人などとの約束を、私が守るわけないだろう?ちなみに私は  
分身の術も使えてね。そいつ等は私の影ってわけさ。」  
「ぐっ……。」  
「それじゃ、しばらく楽しみな。」  
「楽しむ?何を…。」  
 するとそぼろは、目の前で横になるアスカに身体を寄せる。そして、乾き始めた  
精液のついた頬をぺちぺちと叩く。アスカはかすかに目を覚まし、その耳元へと  
少女は顔を寄せる。  
「いつまで寝ているの。さ、見てみなよ。」  
「え…?」  
 そぼろに声を掛けられ、彼女はゆっくりと起き上った。そして、ぼやける視界が  
段々と鮮明になっていく。ピントの合った彼女の眼に入ってきた光景は、アスカの意識を  
瞬時に覚醒させた。  
「え?シレンが…。シレンが、裸で…。」  
「お、おい…。アスカ…?」  
 自分が愛していた者の姿に気が付くと、彼女は淫らな笑みを浮かべて四つん這いになる。  
そして、シレンの足元へと潜り込んだ。青年は驚いた表情で彼女を見据えるが、アスカは  
彼の分身を右手で掴むと、喉を鳴らして舌舐めずりをする。そして彼女の美しく柔らかい手が、  
肉棒をゆっくりと上下にさすった。するとシレンの一物が段々と強度を増し、熱を帯びていく。  
こんな状況でも反応してしまう己の分身を、彼は呪った。  
「これが…これがシレンの…。熱くて硬くて…それにとっても臭い…。あぁ…。」  
「アスカ、しっかりしろ!どうしたんだ!?まさか、おぼろに何かされて…?やめろ…やめろ、こんな事っ!」  
 シレンの声には聞く耳も持たないのか、アスカは淫猥な笑顔を浮かべて、竿を握る右手に力を加える。  
彼女の手の中で、彼の分身がビクンと跳ねた。シレンは幼少の頃からの長い旅路の中で、何度か女と  
寝る機会はあった。出来心から艶町に繰り出した事もあった。  
 しかし彼はこれまで彼女の事を信頼出来る仲間、剣友として接してきた。決して彼女に魅力が無いというわけでは  
ないが、性的対象としては見て来なかったわけだ。そんな彼女が今自分の分身を擦り、刺激している。  
この思いもしなかった状況に、彼の脳は混乱せざるを得なかった。  
 シレンの分身は、遂に彼女の片手だけでは収まりきらない大きさに膨れ上がり、アスカは左手をも添えて  
それをしごき始める。彼女の指が先端に触れると肉棒は強く跳ねあがり、アスカは興奮したように  
鼻息を太くする。そして、先走り汁を滲ませる尿道をじいっと見つめた。  
「うぐっ…。」  
「あぁ、透明な液が出てきてる…。私、これ知ってるわ…。シレンが、シレンが感じてくれているのね。嬉しい…。」  
 しきりに口の中に溢れる唾液を飲みながら、アスカは手淫を続ける。先端からにじみ出る透明な液体が  
痴垢と混じり合い、アスカの両手を汚していった。湧き上がる男の匂いに、アスカは更に興奮の度合いを強め、  
手の動きを速くする。シレンの下半身には新たなる快感が湧きはじめ、それによって漏れ始めた先走り汁が、  
彼女の指先に絡みついた。アスカの手の動きに合わせて、クチュクチュという淫猥な音が室内に響く。  
彼女は甘ったるい息を吐きながら、肉棒を先端から押さえつけるように握りしめた。  
「これが…これが私の中に入るのね…。シレンの…シレンのものが…。  
ずっと、ずっと欲しかったシレンのぉ!」  
 アスカは蕩けきった声でそう叫び、艶めかしく身をよじる。次に彼女は尿道を指先で  
くすぐるように責め立ててくる。そぼろと何度か交わった後、アスカは彼女から性技の  
手ほどきを受けていた。手、胸、口、尻、そして性器。もちろんまだ上手とは言えないが、  
女性を久しく抱いていない彼の身体を喜ばせるには十分だった。  
 
「ア、アスカ…やめるんだ…。それ以上やられると、もう…。」  
「出そう?出そうなのね?射精しそうなのね!?シレンが、シレンが私の手で達してくれるなんて…  
嬉しい…。出して!遠慮なく出してぇ!このまま、このまま私の顔にぃ!」  
 アスカは待ちきれないといった表情で唇を半開きにし、舌を突き出しては涎をダラダラと垂らす。  
高まる射精欲求に、シレンの分身は彼女の手の中で強く脈打った。手の中に心地よい熱を感じながら、  
彼女は誘うような瞳で彼の顔を見上げ、肉棒を刺激し続ける。青年の視界が真白く焼け、  
欲望の具現化した白濁を彼女の顔面へと降り注いだ。  
 それまで握っていた肉棒の先端から熱き子種が射出されるや、アスカは口を大きく広げて  
それを受け止めた。口内に到来した精液を彼女は喉を鳴らして次々と飲み込んでいき、身体を  
ビクビクと震わせる。  
「あぁ、これがシレンの子種ぇ…。シレンの味…。臭くて苦くて…。んくっ。でも私、この味好きぃ…。」  
 彼の放出が終わると、アスカは白い斑点の出来た顔で、絶頂に至ったばかりの情けないシレンの彼を覗き込む。  
彼女はにこりと笑って見せると、彼の身体に身を押し付けるように上体を乗り出した。  
「アスカ、何を…?」  
「あなたには、もっと喜んでもらいたい…。」  
 そう言うと、アスカはその豊かな胸の間に彼の股から生える物を挟み込む。そして間髪入れずに  
両手で自らの乳球をグニグニと動かし、肉棒を締め付けてきた。その柔らかな乳房の感触に、  
射精により少し萎えかけた彼の分身が逞しさを取り戻していく。  
 アスカは両の頬を真っ赤に染めながら、自らの胸を動かす手の動きを速くしていった。その積極的な  
責めに、ペニスの先端からは射精の残り汁と新たな先走りが漏れ始め、彼女の胸元を濡らす。  
アスカは糸を引く粘液にまみれた自分の胸を見ながら、興奮で鼻息を荒くした。  
「あうっ…ぐ…うぅ…。」  
「どう、私の胸?男の人っておっぱい、好きなんでしょう?気持ちいい?ねぇ、どう?」  
 彼女は喘ぐような声を漏らしながら、胸の谷間でビクビクと蠢く彼の分身を熱っぽい目で見つめる。  
アスカは喉を鳴らして生唾を飲み込むと、唾液にまみれた舌を伸ばした。彼女の髪と同じような桃色の  
舌がチロチロと動き、肉棒の先端をくすぐる。アスカの舌に先端から滲み出る先走りが絡みつき、  
そのツンとした臭いが彼女の鼻腔に吸い込まれた。  
 ざらざらとした舌と、心地よい弾力の胸。彼女は上目遣いでシレンの反応を伺いながら、その二つの  
武器で彼を責め立てる。下半身から込み上げてくる快感を、彼はぐっと歯を食いしばって耐えるが、  
そんなシレンの様子をもアスカは楽しんでいるように見えた。彼を更に攻め落とすべく、彼女は口内へと  
肉棒を迎え入れる。亀頭をその柔らかな唇に挟みながら、アスカは舌を使い始めた。  
 豊かな双球でペニスをしごきながら、アスカは積極的に亀頭を舐めしゃぶる。彼女の口元から溢れる  
涎と、先走り。その二つの混ざりあった粘着いた液体が、彼女の胸の谷間でニチャニチャと卑猥な  
音を立てた。彼女はまるで何かに取りつかれたかのように、愛する人への激しい愛撫を続ける。  
強烈な快感ゆえシレンのうめき声が一層大きくなるが、アスカは乳房が変形する程に強く肉棒を  
挟み込みながら、その先端を吸引し続けた。  
「ぐ…あぁっ!くそ…、また…。アスカ、このままじゃ…。」  
「はぁぁ…膨らんできたぁ…。いいのぉ、このまま私の口の中に出してぇ!一滴残さず、私に飲ませてよぉ!」  
「アスカ!いい加減にしろっ!もうよせ、こんな馬鹿な事っ!!」  
 狭い牢の中に、青年の怒号が木霊する。それでもアスカは動じる事も無く、肉棒をしごき、  
その味を楽しむ事に夢中になっていた。もしこの両腕が自由になれば、頬でもはたいて彼女を  
正気に戻してやりたい。しかしそぼろの影に掴まれている両腕は依然として力が入らず、  
かといって足でアスカを蹴り飛ばすわけにもいかない。彼は現在の自分が置かれた状況を呪いながら、  
ただただ彼女に身体を任せる他無かった。  
 
 アスカは興奮もあらわに肉棒を強く吸いたてながら、両脇からきつく乳房を挟み込み、  
より強く彼の分身を圧迫する。二度目の射精感を感じ、シレンのうめき声が更に大きくなった。  
部屋中に音が響くほど、彼女は激しく唾液を弾かせる。そして熱心に這わせる舌の刺激に咥え、  
左右から勃起した乳首が押し付けられた。それが最後のとどめとなり、青年の分身は限界を迎える。  
「うぐ…あああっ!」  
(んむううっ!?あはぁっ!出てる…凄く出てるぅ!飲みきれないっ!)  
 最早彼女とは思えないほどの甘く蕩けた表情を浮かべ、彼女は口内に噴出された精液を  
余すことなく飲み込んでいく。歯に絡みつくほどの濃厚な精液だが、アスカは舌でそれを  
こそぎ取ると、口内で唾液と混ぜ合わせ、決して残さないように胃へと送っていった。  
そして口の外、唇についた白濁をも舐めまわすと、それを口内へと運ぶ。想い人の子種を  
堪能した彼女の表情は、誰が見ても幸せそうに思えた。  
「シレン…シレン…。大好きなのぉ…。ずっと、ずっと好きだったのぉ…。あぁ、疼く…。私のアソコ、疼くぅ…。」  
「アスカ…?ぐっ!」  
 それまで何があっても立たされていたままシレンの身体が、そぼろの影によって床へと寝かされる。  
彼の身体は、大の字になる形でその身を拘束された。例によって両腕に力は全く入らず、  
それに加えて今度は足の力すらも奪われた。正に生ける肉人形と化してしまったシレンの股間の上に、  
アスカがゆっくりと腰を降ろしてくる。そして、腹部にピタリと張り付くほどにそそり立った  
ペニスを握り、秘裂へと誘導していく。既に彼女の割れ目はシレンへの愛撫の影響でトロトロに  
ふやけきっており、軽く指を添えるだけでも簡単に入口を拡げた。  
「シレンのが…シレンのがぁ…。やっと、やっと私の中に入るの?私、シレンと交われるのね?  
あぁん、興奮するぅ…。入れたい…入れたい…入れたいっ!シレンと一つになりたいっ!」  
「アスカ……。」  
 繰り返し自分の名を呼ぶアスカの姿に、彼は強い愛おしさを感じていた。きっと、そぼろに  
何かされたのに違いない。そう思っても、彼女のあまりにも艶めかしい姿が、彼の心を左右に  
揺り動かす。アスカは本当に、自分の事を愛しているのか…?それがもし本当だとしたら…。  
「んふうっ!」  
「っ!!」  
 シレンの思考を遮るかのように、アスカの膣口が彼の分身を咥え込んだ。彼女はそのまま徐々に  
腰を落としはじめ、彼の肉棒を身体の奥へ深くへと飲み込んでいく。酷くぬるついた膣壁が  
まるで精液を絞り取るかのようにペニスへとまとわりつき、シレンは堪らず快感の呻きを漏らした。  
これほどの女は初めてだ…。それが、シレンの正直な感想だった。  
「ううっ!ぐっ…はぁぁ…!」  
「あはっ!入っちゃった…。シレンのが、シレンのが私の中にっ!んふううっ!  
私のお腹の中、シレンでいっぱいよぉ…。犯して、シレン!私をぐちゃぐちゃに犯してぇっ!」  
 肉壁のうねりを?き分けながら、肉棒は彼女の最も深い場所へと達し、亀頭が子宮を  
グリグリと刺激した。アスカはよがり狂った声をあげながら、シレンの身体に打ち付けるように  
一心不乱に腰を振る。実質、彼は四肢の自由を奪われているので、犯しているのは  
彼女の方という事になる。しかし、そんな事は関係無い。この腸壁を乱暴に抉られ、  
子宮を小突かれる快感に彼女は酔いしれ、最高の悦びを得ていた。  
 
 両手をシレンの胸につき、アスカは尻を激しく上下させる。それに合わさるよう肉感豊かな  
乳房も上下に揺すれ、それが彼の視線を奪う。アスカはシレンを嬲るが如く腰を上下左右と  
あべこべに揺さぶり、その度にグチョグチョと卑猥な音が牢内に響いた。二人の結合部からは  
愛液と先走りの混じった液体が溢れ出し、彼らの身体と床を汚していく。アスカは頬の真っ赤に  
染まった顔で、舌をだらりと出しては繰り返し何度もパートナーの名を叫んだ。甘く、愛しく、  
胸を締め付けられるような声。彼は、これが仕組まれたものではないのかという疑いさえ忘れかけていた。  
「アスカ…。まさか、君は本当に…?」  
「本当よっ!そうじゃなきゃ、私がこんな事するわけないじゃない!ずっと…ずっと好きだった…。  
私達、何度か二人きりになった時あったよね?でも、私は言えなかった。貴方も、私の気持ちには  
気付いてくれなかった。こんな形だけど、言わせて…。シレン、愛してる…。」  
「……。」  
 愛の言葉を囁いている間にも、アスカは尚も腰を振り続け、愛する人の象徴を喜ばせる。  
ここで、それまで傍観していただけのそぼろが少々怒気のこもった声を放った。  
「何よ。さっきまで私の事も好き好きって五月蠅かったくせに…。  
結局、気持ち良くなれる相手なら誰でもいいんじゃないのか?」  
 アスカは腰を動かしたまま、首だけで少女へと振り返る。  
「ごめんなさいっ、そぼろぉ…。確かに貴女は私に快楽を与えてくれた。性交の素晴らしさも  
教えてくれた…。でも、でもやっぱり私はシレンが好き。シレンじゃないと、駄目なのよぉ…。」  
「……ふん。」  
 彼女の答えを聞くと、そぼろは子供のようにぷいと膨れてそっぽを見る。そして、アスカは  
再びシレンへと向き直った。そして一時とはいえ、別の人を愛してしまった事を詫びるかのように、  
下半身に力を込める。すると膣がきゅうきゅうと収縮し、痛いほどに彼の分身を締め付けた。  
その状態で、彼女は休むことなく腰を上下に揺する。シレンは血流が更に肉棒に集まりつつある事を  
感じ取り、奥歯をぐっと噛んでは目をつぶる。これまでのシレンの愛撫の中で、彼女はそれが  
彼の射精の前兆である事を知っていた。  
「シレン、また出るの?あぁ、私の中に出すのね!  
いいのぉ、シレン…いっぱい出してぇ!私の中にぶちまけてぇ!」  
「そ、そんな事をしたら…子供が…。」  
「いいのぉ!私、シレンの子供…赤ちゃん産みたいっ!産ませてぇ!  
私、貴方の子なら産んでもいい!いくらでも産むわっ!だから、だからこのまま…!」  
 アスカは眼尻に涙をにじませ、叫び声を上げて射精を懇願する。涙で潤む瞳に見つめられながらの  
責めに、みたび彼は限界を迎えた。彼のペニスが彼女の子宮をガンと突きあげた時、彼の頭の芯は痺れ、  
アスカの腹部に大量の子種を撒き散らしていた。  
「うぐ…ああああっ!」  
「あああぁっ!んっ!ふあああっ!出てるぅ…。シレンの精液、いっぱい出てるぅ!  
あはああっ!やだ、気持ちいぃっ!あぁ、私も…私もぉっ!」  
 肉棒の先から放出された彼の精液は、子宮と膣内を容赦なく蹂躙していく。次の瞬間には  
アスカが全身をピリピリと痙攣させ、身体をくの字に曲げたまま硬直した。  
「あぁっ!駄目、私もぉっ!イクっ!イクぅっ!シレンの精液受け止めてイっちゃうぅ!!  
あぁっ!気持ち…気持ちいぃぃっ!!あはああああっ!!」  
 大の字になるシレンの上で、アスカが四肢を引きつらせて絶頂を極める。そして、彼女は  
夢見心地といった感じで、うっとりとした溜め息をついた。すると力が抜けたように、ぱたりと  
シレンの上へと倒れ込む。しばらく荒い息をしていた二人であったが、ふいにアスカが舌を  
シレンの唇へと這わせた。彼はそれに抵抗する事も無く受け入れ、また自らも舌を差し出す。  
舌と舌がまるで蛇のように絡み合う、甘く濃厚な口付け。愛する人の唾液と舌の感触を十分に  
楽しんだアスカは、快楽に蕩けきった表情で言った。  
 
「シレン…。もっと、もっと貴方としたい…。こんな時を、ずっと待ち望んでた…。だから、だから…。」  
「君がいいのなら、俺は構わない…。アスカはもう、俺の…女だ。」  
「シレンっ!!」  
 今度はシレンの唇を全て覆うように、アスカは口でむしゃぶりつく。唇をぴたりと合わせたまま、  
精液と愛液で更にぬめりを増した結合部を動かし始める。牢の中に響き渡る唾液をすする音と、  
ねばついた液体の弾ける音。そして…むせかえるような男と女の臭い。もはやシレンにはアスカ、  
アスカにはシレンの姿しか見えていない。二人は何故自分達がここにいるのか、自分達の目的は  
何なのかはとうに忘れ、ただお互いの身体を貪る事に夢中だった。  
 そして一人取り残された形になったそぼろは腕を組みながら、細い目で彼らの行為を  
ただ眺めている。その顔は不機嫌そうでもあり、また寂しそうにも見えた。  
 
 それから5日後の事。戦艦、外道丸の狭い木牢の中には、相変わらず男女の嬌声が響いていた。  
その入口にはそぼろが立ち、野次馬として覗きにくる部下達を次々に追い返している。  
何も、この光景を独り占めしたいわけではない。ただ、野蛮な男共の本能には嫌嫌していたというのが  
本音だった。見るだけならばまだいい。中には性器をあらわにして、しごき始める者もいるのだから  
手に負えない。かと言って、こんな山奥では性欲のはけ口となるものもあるわけはない。  
彼女は溜め息をつきながら、本日7人目となった出歯亀を追い返す。そして、少女は  
改めて二人に視線を戻した。  
 シレンとアスカの二人は、共に何も身に付けていない格好で性交に耽っている。  
今のアスカは獣のように四つん這いになって、シレンに尻を突き出していた。シレンは彼女の  
肉付きの良い尻を掴むと、迷うことなくペニスを割れ目へと突き立てる。  
そして、間髪入れずに腰を振り始めた。  
 パンパンと肉同士がぶつかり合う音とともに、アスカの喘ぎ声が大きくなっていく。  
そして、彼女の身体全体がぶるぶると震えた。恐らく絶頂に達したのだろう。それでもシレンは  
腰の動きをやめず、大きなストロークで彼女の膣壁を味わう。絶頂に至ったばかりで  
敏感になった性器を責められ、彼女は白目を剥きながらも、抵抗する事無くシレンのピストンに  
身を任せた。今度は彼がぐぅ、とうめき声をあげ、子種を彼女の膣内へと放出する。  
再び彼女はビクビクと身体を震わせ、絶頂の感覚を楽しむ。アスカの膣口からは  
子宮に収まりきらない精液が溢れ出し、床を白く染め上げていた。  
 彼女達が捕えられてから5日間。その間は食事と睡眠、水浴びの時間以外は全てセックスに  
費やしていた。しかし、これはそぼろによって強制されたものではない。ここが敵の  
船内である事など彼らはすっかり忘れ、愛する者の身体を求めあう。激しい性交の  
連続によって精魂尽き果てたとしても、そぼろはシレンの道具より拝借した回復草や  
手当の巻物、また回復の杖によって体力を回復させてやる。すると気がつけば、  
彼らは再び獣のように交わっていた。  
 そぼろは思う。これまで肉体が渇望していた快楽を、短期間のうちに繰り返し与え続ければ、  
快楽の奴隷にする事などた易い。果たして、これで良かったのかどうかは疑問が残るが…。  
まぁ、いい。何はともあれ、これでからくり屋敷の全てを知る男と、その攻略に尽力した女の  
二つを手に入れる事を出来た。この二人を、私の完全なる配下としてしまえば、からくり屋敷の  
財宝はこの手に入ったも同然。生活する上で、一切の楽しみを禁じられた我々忍の楽園…  
忍者パラダイス建設の日もそう、遠くは無いだろう。  
 二匹の淫獣の交尾を見ながら、そぼろは含み笑いを浮かべる。心の隅に何か忘れているような  
気もするが、どうでもいい。どのみち、大した事ではないだろう。そんな事よりも、彼女の心の奥底からは  
何だかわくわくするような、そんな気分が湧きあがってきた。  
 こんな気分になるのは、本当に久しぶりだ。遠き昔の、子供の頃以来か。全ては、この風来人達が  
もたらしてくれた。彼らにはいずれ、感謝しなければならないな…。  
 彼女はゆっくりと、両の眼を開く。眩しい程の笑顔を浮かべる彼女の漆黒の瞳は、  
この空に浮かぶ太陽の如く輝き、希望に充ち溢れていた。  
 
 

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